不動産情報の調べ方と活用法:信頼できる情報源と検索のコツ

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/24

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不動産情報の調べ方:なぜ複数の情報源を使うべきなのか

不動産の売却や購入を検討する際、「どこで物件情報を調べればいいのか」「信頼できる価格相場はどこで確認できるのか」と迷う方は少なくありません。

この記事では、不動産情報の調べ方、信頼できる情報源、活用法を、公的データとポータルサイトを中心に解説します。

初めて不動産取引を行う方でも、効率的に情報を収集し、正確な判断ができるようになります。

この記事のポイント

  • 不動産情報は公的情報(不動産情報ライブラリ、REINS等)と民間情報(ポータルサイト)を組み合わせて活用すると効果的
  • 2024年4月に国土交通省が不動産情報ライブラリを公開し、取引価格・地価公示・都市計画等を地図上で一括閲覧可能に
  • 物件探しはSUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム等の複数サイトを併用すると選択肢が広がる
  • REINSの不動産取引情報提供サイトで実際の成約価格を確認でき、相場把握に役立つ
  • 情報の信頼性判断には、公的情報と民間情報の照合、更新頻度の確認、専門家への相談が重要

(1) 不動産情報の種類(物件情報、価格相場、市場動向)

不動産情報は、大きく以下の3つに分類されます。

  • 物件情報: 売買・賃貸物件の所在地、価格、間取り、築年数等の詳細情報
  • 価格相場: 特定エリアの取引価格、地価公示、成約価格等の相場情報
  • 市場動向: 不動産市場全体の価格推移、取引件数、金利動向等のマクロ情報

それぞれの情報源を適切に使い分けることで、効率的に情報を収集できます。

(2) 情報源ごとの特徴と使い分け

情報源 提供する情報 特徴 使用場面
不動産情報ライブラリ(国土交通省) 取引価格、地価公示、都市計画、防災情報 公的データで信頼性が高い 相場確認、災害リスク把握
REINS(レインズ) 成約価格、取引件数 実際の取引価格が分かる 相場の妥当性判断
ポータルサイト(SUUMO等) 売買・賃貸物件情報 物件数が豊富、検索機能が充実 物件探し
不動産ジャパン 宅建協会の物件情報 安全な取引情報を提供 公式サイトでの物件探し

複数の情報源を組み合わせることで、より正確な情報を得ることができます。

不動産情報ライブラリ:国土交通省の公式サイトを活用する

(1) 不動産情報ライブラリとは(2024年4月公開)

不動産情報ライブラリは、国土交通省が2024年4月に公開した、不動産に関する情報を地図上で一括閲覧できるWEBサイトです。

従来の「土地総合情報システム」の後継サービスとして開発され、複数の公的データを一つのプラットフォームで提供します。

(2) 主な機能(取引価格、地価公示、都市計画、防災情報)

不動産情報ライブラリでは、以下の情報を閲覧できます。

  • 取引価格情報: 実際の不動産取引価格(国土交通省が不動産購入者へのアンケートにより収集)
  • 地価公示: 国土交通省が毎年1月1日時点で調査し3月に公表する、標準地の1㎡あたりの価格
  • 都市計画情報: 用途地域、防火地域、高度地区等、都市計画法に基づく地域地区の指定状況
  • 防災情報: 洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域、津波浸水想定等の災害リスク情報

(3) 地図上での複数データの重ね合わせ表示

不動産情報ライブラリの最大の特徴は、複数のデータを同じ地図表示に重ね合わせて表示できることです。

:

  • 取引価格情報と洪水浸水想定区域を重ね合わせ、災害リスクの高いエリアの価格動向を確認
  • 地価公示と用途地域を重ね合わせ、エリアごとの地価の特徴を把握

これにより、物件購入時の総合的な判断が可能になります。

(4) スマートフォン・タブレット対応

不動産情報ライブラリは、スマートフォンやタブレットからもアクセス可能で、特別なソフトウェアのインストールは不要です。

外出先でも簡単に不動産情報を確認できるため、現地調査の際にも活用できます。

不動産ポータルサイトで物件情報を探す

(1) 主要なポータルサイト(SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム)

物件探しには、以下の大手ポータルサイトが広く利用されています。

SUUMO(スーモ)

リクルートが運営する大手不動産ポータルサイトです。賃貸・売買の幅広い物件情報を掲載しており、エリア・価格・間取り等の条件で絞り込み検索が可能です。

LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

日本最大級の不動産・住宅情報サイトです。賃貸・売買物件の検索が可能で、マンション・一戸建て・土地など幅広い物件種別に対応しています。

アットホーム

大手不動産情報サイトです。全国の賃貸・売買物件を検索でき、不動産会社の店舗検索も可能です。

(2) 不動産ジャパン(全国の宅建協会が運営)

不動産ジャパンは、全国の宅建協会(全宅連、全日、FRK、全住協)が共同で運営する不動産情報サイトです。

特徴:

  • 安心・安全な不動産取引をサポートする公式サイト
  • 宅建協会会員が登録した物件情報を掲載
  • 消費者向けの不動産取引ガイドも提供

(3) ニフティ不動産(複数サイトの情報をまとめて検索)

ニフティ不動産は、複数の不動産情報サイト(SUUMO、HOME'S、アットホーム等)の情報をまとめて検索できるサービスです。

メリット:

  • 1つのサイトで複数サイトの物件情報を比較可能
  • 検索の手間が省ける
  • 重複物件を自動で除外

(4) 複数サイトを併用するメリット

不動産情報サイトは、各社で掲載物件が異なります。そのため、特定サイトのみでは全物件を網羅できない可能性があります。

ポイント: 複数のサイトを併用することで、より多くの選択肢から物件を比較できます。

注意: 物件情報サイトの掲載情報は更新タイミングにより最新でない場合があるため、必ず不動産会社に確認しましょう。

REINS(レインズ)で成約価格を確認する方法

(1) REINSとは(国土交通大臣指定の不動産流通機構)

REINS(レインズ)は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する物件情報データベースです。

宅建業者は、専属専任媒介契約や専任媒介契約で仲介を依頼された物件をレインズに登録する義務があります。これにより、全国の宅建業者が同じ物件情報にアクセスできる仕組みになっています。

(2) 不動産取引情報提供サイトの使い方

不動産取引情報提供サイトは、REINSが一般向けに公開しているサイトで、マンション・戸建住宅の実際の成約価格を確認できます。

検索方法:

  1. サイトにアクセス
  2. 都道府県、市区町村を選択
  3. 物件種別(マンション、戸建住宅)を選択
  4. 成約時期を指定
  5. 成約価格、専有面積、築年数等の詳細を確認

(3) 一般向けと宅建業者向けの違い

一般向け(不動産取引情報提供サイト):

  • 成約価格の一部のみ公開(エリア別の平均価格や事例)
  • 誰でもアクセス可能

宅建業者向け(REINS本体):

  • 全ての登録物件の詳細情報にアクセス可能
  • 宅建業者のみがアクセス可能(ID・パスワードが必要)

注意: 一般向けサイトは成約価格の一部のみ公開されているため、より詳細な情報が必要な場合は宅建業者に相談しましょう。

(4) 相場把握への活用方法

REINSの不動産取引情報提供サイトは、以下の用途で活用できます。

  • 売却価格の妥当性判断: 不動産会社の査定額が相場と比較して妥当か確認
  • 購入価格の交渉材料: 類似物件の成約価格を参考に、購入価格を交渉
  • エリアの相場動向把握: 特定エリアの成約価格の推移を確認

不動産情報の信頼性を判断するポイント

(1) 公的情報と民間情報の違い

公的情報:

  • 国土交通省、不動産流通推進センター、各自治体等が提供
  • 信頼性が高く、客観的なデータ
  • 更新頻度は低い場合がある(年1回等)

民間情報:

  • 不動産ポータルサイト、不動産会社等が提供
  • 物件情報が豊富、更新頻度が高い
  • 情報の正確性は提供元により異なる

ポイント: 公的情報で相場を把握し、民間情報で具体的な物件を探すという使い分けが効果的です。

(2) 更新頻度と情報の鮮度

不動産情報は、更新頻度により情報の鮮度が異なります。

  • リアルタイム更新: 物件ポータルサイトは毎日更新されることが多い
  • 定期更新: 地価公示は年1回(3月)、不動産価格指数は月1回
  • 過去データ: 取引価格情報は過去の取引データ(最新でも数ヶ月前)

注意: 不動産情報ライブラリの取引価格は過去データであり、現在の市況とは異なる可能性があります。最新の市況は不動産会社に確認しましょう。

(3) 複数情報源での照合の重要性

不動産情報の信頼性を判断するには、複数の情報源で照合することが重要です。

:

  • 不動産情報ライブラリの取引価格と、REINSの成約価格を比較
  • 複数の不動産ポータルサイトで同じエリアの物件価格を比較
  • 不動産会社の査定額と、公的データの相場を照合

複数の情報源で一致している情報は、信頼性が高いと判断できます。

(4) 専門家(宅建士、不動産鑑定士)への相談

不動産取引は高額な取引であり、専門知識が必要です。情報収集の段階で疑問点がある場合は、以下の専門家に相談することを推奨します。

  • 宅地建物取引士: 不動産取引全般のアドバイス、物件の調査
  • 不動産鑑定士: 不動産の適正価格の評価(有料)
  • ファイナンシャルプランナー: 資金計画、住宅ローンの相談

まとめ:効率的な不動産情報の収集と活用法

不動産情報を効率的に収集するには、公的情報(不動産情報ライブラリ、REINS等)と民間情報(ポータルサイト)を組み合わせることが重要です。

2024年4月に公開された不動産情報ライブラリは、取引価格・地価公示・都市計画・防災情報を地図上で一括閲覧でき、災害リスクも含めた総合的な判断が可能です。

物件探しには、SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム等の複数サイトを併用し、より多くの選択肢から比較しましょう。REINSの不動産取引情報提供サイトで実際の成約価格を確認すると、相場の妥当性を判断できます。

(1) 目的別の情報源選択(物件探し、相場確認、市場動向把握)

物件探し:

  • SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム等のポータルサイト
  • 不動産ジャパン(宅建協会の公式サイト)

相場確認:

  • 不動産情報ライブラリ(取引価格情報、地価公示)
  • REINS不動産取引情報提供サイト(成約価格)

市場動向把握:

  • 不動産流通推進センターの統計データ
  • 国土交通省の不動産価格指数

(2) 2024年の不動産市場動向(首都圏マンション販売増加)

2024年10月の首都圏新築マンション販売は、前年比23.4%増の1,833戸で7ヶ月ぶりに増加しました(不動産経済研究所調べ)。

日銀の金融政策調整や金利上昇にもかかわらず、不動産市場への資金流入は維持される見通しです(全日本不動産協会)。

注意: 2024年の市場動向は執筆時点の情報であり、今後変動する可能性があります。最新の市況は不動産会社や専門家に確認しましょう。

(3) 情報収集から実際の取引までの流れ

不動産取引の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 情報収集: 不動産情報ライブラリ、ポータルサイト、REINSで相場を把握
  2. 物件探し: 複数のポータルサイトで物件を比較
  3. 現地調査: 物件の実際の状態、周辺環境を確認
  4. 専門家への相談: 宅建士、不動産鑑定士、FPに相談
  5. 契約: 売買契約書の内容を確認し、署名・押印
  6. 登記: 司法書士に依頼し、所有権移転登記を実施

複数の情報源を活用し、専門家への相談を経て、納得のいく不動産取引を実現しましょう。

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よくある質問

Q1不動産情報はどこで調べるのが良いですか?

A1不動産情報は目的に応じて複数の情報源を使い分けることが効果的です。公的情報は国土交通省の不動産情報ライブラリ(取引価格、地価公示、都市計画、防災情報を地図上で一括閲覧)、物件探しはSUUMO・LIFULL HOME'S・アットホーム等のポータルサイト、成約価格はREINSの不動産取引情報提供サイトを活用しましょう。複数の情報源を組み合わせることで、より正確な情報を得ることができます。不動産ジャパン(全国の宅建協会が運営)も安全な取引情報を提供しています。

Q2不動産情報ライブラリとは何ですか?

A2不動産情報ライブラリは、国土交通省が2024年4月に公開した、不動産に関する情報を地図上で一括閲覧できるWEBサイトです。従来の「土地総合情報システム」の後継サービスとして開発され、取引価格情報、地価公示、都市計画情報、防災情報を提供します。最大の特徴は、複数のデータを同じ地図表示に重ね合わせて表示できることです。例えば、取引価格情報と洪水浸水想定区域を重ね合わせて、災害リスクの高いエリアの価格動向を確認できます。スマートフォン・タブレットにも対応しており、特別なソフトウェアのインストールは不要です。

Q3SUUMO、HOME'S、アットホームの違いは何ですか?

A3SUUMO(リクルート運営)、LIFULL HOME'S(日本最大級の不動産・住宅情報サイト)、アットホーム(大手不動産情報サイト)は、いずれも賃貸・売買物件の検索が可能な大手ポータルサイトですが、掲載物件数や提携不動産会社が各サイトで異なります。そのため、特定サイトのみでは全物件を網羅できない可能性があります。複数のサイトを併用することで、より多くの選択肢から物件を比較できます。また、ニフティ不動産を使うと、複数サイトの情報をまとめて検索できるため、効率的です。ただし、掲載情報は更新タイミングにより最新でない場合があるため、必ず不動産会社に確認しましょう。

Q4REINSとは何ですか?

A4REINSは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する物件情報データベースです。宅建業者は専属専任媒介契約や専任媒介契約で仲介を依頼された物件をレインズに登録する義務があり、全国の宅建業者が同じ物件情報にアクセスできる仕組みになっています。一般向けには不動産取引情報提供サイト(http://www.contract.reins.or.jp/)で、マンション・戸建住宅の実際の成約価格を確認でき、相場把握に役立ちます。ただし、一般向けサイトは成約価格の一部のみ公開されており、詳細情報は宅建業者のみがアクセス可能です。より詳細な情報が必要な場合は宅建業者に相談しましょう。

Q52024年の不動産市場動向はどうですか?

A52024年10月の首都圏新築マンション販売は、前年比23.4%増の1,833戸で7ヶ月ぶりに増加しました(不動産経済研究所調べ)。日銀の金融政策調整や金利上昇にもかかわらず、不動産市場への資金流入は維持される見通しです(全日本不動産協会)。また、2024年4月に国土交通省が不動産情報ライブラリを公開し、複数の公的データを地図上で重ね合わせて閲覧可能になりました。スマートフォンやタブレットからの不動産情報閲覧が増加し、各サイトがモバイル対応を強化しています。ただし、執筆時点の情報であり、今後変動する可能性があるため、最新の市況は不動産会社や専門家に確認することを推奨します。

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Room Match編集部

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