野村不動産仙台青葉通ビルの概要【2017年竣工】
仙台市中心部でオフィス移転を検討する際、「アクセスが良く、BCP対策に優れたビルはどこか」と探している企業担当者は少なくありません。
この記事では、野村不動産仙台青葉通ビルの基本情報、立地・アクセス、設備・BCP対策機能、仙台市のオフィス賃料相場を、野村不動産ホールディングス公式資料や三鬼商事の市場調査データを元に解説します。
オフィス選びの判断材料として、必要な情報を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 野村不動産仙台青葉通ビルは2017年竣工の免震構造10階建てハイグレードビル
- JRあおば通駅から徒歩1分、仙台駅から徒歩5分の好立地
- 非常用発電機が72時間稼働可能で、BCP対策に優れた設備を完備
- 基準階約270坪で最大6分割対応可能、中小企業から大企業まで入居可能
- 仙台駅周辺の賃料相場は坪単価10,000円〜12,500円程度(共益費込)
(1) 仙台中心部で3年ぶりの新築ビルとして竣工
野村不動産仙台青葉通ビルは、2017年4月に竣工した賃貸オフィスビルです。野村不動産ホールディングス公式プレスリリースによると、仙台市中心部で2014年以来3年ぶりの新築オフィスビルとして注目を集めました。
仙台市青葉区中央に位置し、JRあおば通駅から徒歩1分という抜群のアクセス性と、免震構造・BCP対策機能を備えたハイグレードビルとして開発されています。
(2) 免震構造10階建てのハイグレードビル
野村不動産仙台青葉通ビルは、地上10階建ての免震構造オフィスビルです。
免震構造とは、地震の揺れを建物に伝えにくくする構造で、建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震エネルギーを吸収します。耐震構造よりも揺れが小さく、BCP対策(事業継続計画対策)に優れています。
オフィスナビ®によると、以下の設備を備えたハイグレードビルとして位置付けられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 構造 | 免震構造 |
| 階数 | 地上10階建て |
| 竣工年 | 2017年4月 |
| 基準階面積 | 約270坪(最大6分割対応可) |
| 非常用発電機 | 72時間稼働可能 |
| OA電源供給 | 12VA/㎡(テナント専用部) |
(出典: オフィスナビ®)
(3) 野村不動産の仙台開発事業
野村不動産は仙台市内で、オフィスビルだけでなく分譲マンション開発も積極的に展開しています。
流通ニュースによると、仙台市太白区ふたか町で357戸の大規模複合施設「プラウドタワー仙台晩翠通サウス&セントラル」を開発中です。イオン系商業施設、医療施設、コミュニティ広場を併設し、住宅・商業・医療を統合した複合施設として注目されています。
また、泉中央エリア(38戸)、長町エリア(85戸)でも新築マンション計画を推進しており、仙台市全域で開発事業を拡大しています(2024年時点)。
立地とアクセス【JRあおば通駅徒歩1分】
(1) JRあおば通駅から徒歩1分、仙台駅から徒歩5分
野村不動産仙台青葉通ビルは、以下のアクセス性を備えています。
- JRあおば通駅: 徒歩1分
- JR仙台駅: 徒歩5分
- 仙台市地下鉄南北線・東西線: 徒歩圏内
仙台駅は東北新幹線・JR東北本線・仙台空港アクセス線の結節点で、東北全域および東京方面へのアクセスが良好です。出張の多い企業や、広域営業拠点として最適な立地です。
(2) 青葉通エリアの立地特性
青葉通は仙台市の中心部を東西に貫く主要道路で、オフィスビル・商業施設が集積するビジネス街です。
仙台駅から青葉通を西に進むと、定禅寺通・国分町など仙台市の商業中心地に直結し、取引先との商談やビジネス会食にも便利なエリアです。
(3) 周辺の商業施設・飲食店
青葉通エリアには以下の施設が徒歩圏内にあります。
- 仙台駅周辺商業施設: エスパル仙台、仙台パルコ、LOFT等
- 飲食店・カフェ: 青葉通沿いに多数展開
- 金融機関: メガバンク・地方銀行の支店が集中
- コンビニエンスストア: 徒歩1分圏内に複数店舗
社員の利便性が高く、来客時の案内もスムーズなエリアです。
ビルの設備とBCP対策機能
(1) 基準階貸室面積約270坪(最大6分割対応可)
野村不動産仙台青葉通ビルの基準階貸室面積は約270坪(約900㎡)です。
オフィスナビ®によると、最大6分割に対応でき、中小企業(45坪〜)から大企業(270坪一括)まで幅広いニーズに対応可能です。
フレキシビリティの高いオフィス空間が特徴で、企業の成長に合わせた拡張・縮小がしやすい設計です。
(2) 非常用発電機72時間稼働、OA電源12VA/㎡供給
野村不動産仙台青葉通ビルは、BCP対策(事業継続計画対策) に優れた設備を備えています。
非常用発電機: 停電時に自動起動し、72時間連続稼働が可能です。災害時でも3日間の電力供給を確保でき、事業継続に必要な時間を稼げます。
OA電源供給能力: テナント専用部へ**12VA/㎡**のOA電源(オフィスオートメーション機器用電源)を供給できます。パソコン、サーバー、通信機器などの稼働を維持できる水準です。
日本メックス「オフィスビルにおけるBCP対策」によると、非常用発電機の稼働時間と電源供給能力はBCP評価の重要指標であり、72時間稼働は高水準に位置付けられます。
(3) 免震構造とBCP対策のメリット
免震構造は、BCP対策において以下のメリットをもたらします。
- 建物の損傷を最小化: 耐震構造に比べて揺れが小さく、内部設備・什器の転倒リスクが低い
- 従業員の安全確保: 揺れが小さいため、パニック・けがのリスクが減少
- 早期の事業再開: 建物・設備の損傷が少なく、災害後の復旧が早い
三井不動産ビルマネジメント「BCPを考慮したオフィスビルの選定基準」によると、新耐震基準(1981年6月以降)を満たすことはもちろん、免震構造は震度6〜7の大地震でも機能維持が期待できる高水準の対策です。
仙台市のオフィス賃料相場と市場動向
(1) 仙台駅周辺の坪単価(10,000円〜12,500円程度)
仙台駅周辺のオフィス賃料相場は、officee「仙台駅の賃貸オフィス賃料相場」によると、坪単価10,000円〜12,500円程度(共益費込)が目安です。
ハイグレードビル(免震構造、BCP機能完備)は坪単価12,000円以上、スタンダードビルは坪単価10,000円前後が一般的です。
注意点:
- 賃料は時期・ビルグレード・階数により変動します
- 最新の空室情報・賃料は不動産仲介会社へ確認することを推奨します
- 共益費込みか別かで表示が異なるため、契約前に内訳を確認してください
(2) 空室率3.0%と最低値更新(2018年第3四半期)
三鬼商事「仙台の賃貸オフィスの賃料相場・空室率」によると、仙台市のオフィス市場は2018年第3四半期に**空室率3.0%**と最低値を更新しました。
空室率とは、賃貸可能面積に対する空室面積の割合で、低いほど需要が高く、賃料上昇圧力がかかります。仙台市は東北最大の都市で、オフィス需要が堅調に推移しています。
(3) 賃料上昇トレンドと市場環境
仙台市のオフィス市場は、以下のトレンドが見られます。
- 募集賃料の上昇: 空室率低下に伴い、賃料が緩やかに上昇
- 新築ビル供給の限定: 2014-2017年の3年間、新築ビルがほぼなく、供給不足が続いた
- 東北全域の拠点需要: 仙台駅周辺は東北全域を管轄する支店・営業所が集中
三幸エステート「相場データ:仙台エリア」によると、仙台市場は安定した需要が見込まれる一方、新築ハイグレードビルは希少性が高く、早期の検討が推奨されます。
注意: 市場データは執筆時点(2025年)のものです。最新動向は三鬼商事等の市場調査機関または不動産仲介会社へご確認ください。
オフィス選びのBCP対策チェックポイント
(1) 新耐震基準と免震構造の確認
オフィスビルを選ぶ際、BCP対策の第一歩は耐震性能の確認です。
- 新耐震基準: 1981年6月施行の建築基準法改正で導入された基準。震度6〜7の地震で倒壊しない強度が求められる
- 旧耐震基準: それ以前の基準。耐震性が低く、BCP対策としては不十分な場合がある
三井不動産ビルマネジメントによると、新耐震基準を満たしていることは最低条件で、さらに免震構造を採用しているビルは災害時の事業継続性が高いと評価されます。
野村不動産仙台青葉通ビルは2017年竣工で新耐震基準を満たし、かつ免震構造を採用しているため、BCP対策の観点から高水準です。
(2) 非常用電源の稼働時間と供給能力
BCP対策で重要なのは、非常用電源の性能です。
日本メックスによると、以下の点を確認すべきです。
- 稼働時間: 24時間、72時間、それ以上か
- 供給範囲: 共用部のみか、テナント専用部も含むか
- OA電源供給能力: パソコン・サーバー等の稼働に十分か(VA/㎡で表示)
野村不動産仙台青葉通ビルは72時間稼働可能で、テナント専用部へOA電源12VA/㎡を供給できるため、災害時でもオフィス業務の継続が期待できます。
(3) 管理会社の災害対応体制と感染症対策
BCP対策は設備だけでなく、管理会社の対応体制も重要です。
コクヨマーケティング「オフィスで行うBCP対策」によると、以下を確認すべきです。
- 災害訓練の実施: 定期的な避難訓練、防災訓練の有無
- 備蓄品の管理: 水・食料・医薬品の備蓄量
- 換気能力: COVID-19以降、感染症対策として換気性能が重視される
- 他社との連携: 近隣ビル・自治体との災害時連携体制
オフィス選定時には、ビル管理会社に災害対応マニュアルの開示を依頼し、具体的な対策内容を確認することが推奨されます。
まとめ:野村不動産仙台青葉通ビルを検討する際のポイント
野村不動産仙台青葉通ビルは、JRあおば通駅から徒歩1分の好立地に位置し、免震構造・BCP対策機能を備えた2017年竣工のハイグレードビルです。基準階約270坪で最大6分割対応可能なため、中小企業から大企業まで幅広く検討できます。
仙台駅周辺のオフィス賃料相場は坪単価10,000円〜12,500円程度(共益費込)ですが、ビルグレードや時期により変動するため、最新情報は不動産仲介会社への確認が必要です。
BCP対策を重視する企業にとって、非常用発電機72時間稼働、免震構造、OA電源12VA/㎡供給という設備は大きなメリットです。信頼できる不動産会社や管理会社に相談しながら、現地視察と詳細確認を行い、自社のニーズに合ったオフィス選びを進めましょう。
