住宅ローン金利の仕組みを徹底解説!変動・固定の違いと選び方

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/30

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住宅ローン金利の仕組みを理解する重要性

住宅ローンを検討する際、「変動金利と固定金利、どちらを選べばいいのか」「金利が0.1%違うだけで返済額はどれだけ変わるのか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、住宅ローン金利の基本的な仕組み、変動金利と固定金利の決定要因、金利タイプ別のメリット・デメリットを、三菱UFJ銀行住宅金融支援機構などの公式情報を元に解説します。

初めて住宅ローンを利用する方でも、金利の仕組みを正しく理解し、自分に合った金利タイプを選択できるようになります。

この記事のポイント

  • 住宅ローンの適用金利は「基準金利-優遇幅」で決まる
  • 変動金利は短期金利(政策金利)、固定金利は長期金利(10年国債利回り)の影響を受ける
  • 金利が0.1%違うだけで、3,000万円・35年ローンの総返済額が50万円以上変わる
  • 変動金利は半年ごとに見直されるが、返済額は5年間一定(5年ルール)
  • 金利タイプの選択は個人の状況により異なるため、専門家への相談が重要

基準金利と適用金利の違い|あなたの金利はこう決まる

住宅ローンの金利には「基準金利(店頭金利)」と「適用金利」の2種類があります。チラシやWebサイトで目にする低金利は通常、優遇後の適用金利です。

(1) 基準金利(店頭金利)とは何か

基準金利とは、金融機関が住宅ローンの基準として設定する金利です。三菱UFJ銀行によると、基準金利は市場金利動向、資金調達コスト、リスク管理を考慮して金融機関が決定します。

基準金利は「定価」に相当し、実際に借り入れる際の金利ではありません。

(2) 優遇幅の決まり方と審査の影響

適用金利は以下の計算式で算出されます。

適用金利 = 基準金利 - 優遇幅

優遇幅は審査で決定され、勤務先、収入、信用情報などにより変動します。信用度の高い人ほど大きな優遇を受けられる傾向があります。

日本経済新聞によると、優遇プランには以下の2種類があります。

優遇プラン 特徴
通期優遇型 完済まで同じ優遇幅が適用される
当初優遇型 当初期間のみ大きな優遇、期間終了後は優遇幅が縮小

変動金利の場合、基準金利が変わっても優遇幅は固定されます。

変動金利と固定金利の決定メカニズム

変動金利と固定金利は、それぞれ異なる市場金利に連動して決定されます。

(1) 変動金利は短期金利(政策金利)に連動

変動金利は、日本銀行の政策金利(短期金利)の影響を強く受けます。政策金利が上がると、変動金利の基準金利も上昇する傾向があります。

モゲチェックによると、2025年12月時点で変動金利は0.6〜0.7%台が中心で、多くの金融機関で据え置き傾向にあります。ただし、日銀は2024年7月に0.25%、2025年1月に0.50%へ追加利上げを実施しており、今後の動向には注意が必要です。

(2) 固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動

固定金利は、10年国債利回りなどの長期金利の影響を受けます。長期金利が上昇すると、固定金利も上昇する傾向があります。

2025年12月時点で、固定金利(10年)は1.9〜2.3%台で、前月比0.056〜0.2%上昇しています。

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金利タイプ別のメリット・デメリット比較

金利タイプにはそれぞれメリット・デメリットがあります。三井住友信託銀行の情報を参考に、比較表にまとめました。

(1) 変動金利のメリット・デメリット

メリット デメリット
当初金利が低い(2025年12月時点で0.6〜0.7%台) 将来の金利上昇リスクがある
金利が下がれば返済額も減少 返済計画が立てにくい
繰上返済を積極的に行う場合に有利 金利上昇時に未払利息が発生する可能性

(2) 固定金利のメリット・デメリット

メリット デメリット
返済額が確定し、計画が立てやすい 当初金利が高い(2025年12月時点で1.9〜2.3%台)
金利上昇リスクを回避できる 金利が下がっても返済額は変わらない
金利上昇局面で有利になる可能性 総返済額が多くなる場合がある

(3) 固定期間選択型の特徴

固定期間選択型は、当初3年・5年・10年などの期間を固定金利にし、期間終了後に変動金利か固定金利を選択できるタイプです。

  • 当初期間の返済額を確定できる
  • 期間終了後の金利動向により返済額が変わる
  • 当初優遇型の場合、期間終了後に金利が上昇する可能性がある

変動金利の見直しルールと返済額への影響

変動金利には、金利変動時の返済額への影響を緩和するルールがあります。

(1) 金利見直しのタイミング(年2回:4月・10月)

SUUMOによると、変動金利は年2回(4月1日・10月1日)に見直されます。

  • 4月1日の新金利は6月の返済日翌日から適用(7月返済分から反映)
  • 10月1日の新金利は12月の返済日翌日から適用(翌年1月返済分から反映)

(2) 5年ルール・125%ルールの仕組みと注意点

多くの金融機関では、以下のルールを採用しています。

5年ルール: 金利が変動しても、返済額は5年間一定に保たれる

125%ルール: 5年経過後の返済額変更時、従来の返済額の125%が上限となる

ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 金利が上昇しても返済額は据え置かれるため、利息の割合が増える
  • 利息の支払いが返済額を超える場合、未払利息が発生し、元本に組み込まれる可能性がある
  • 全ての金融機関で5年ルール・125%ルールを採用しているわけではない

三井住友銀行によると、金利が0.1%違うだけで、3,000万円・35年ローンの総返済額が50万円以上変わります。金利の仕組みを理解し、シミュレーションを行うことが重要です。

まとめ:金利の仕組みを理解して賢く選ぶ

住宅ローンの適用金利は「基準金利-優遇幅」で決まり、優遇幅は審査で決定されます。変動金利は短期金利(政策金利)、固定金利は長期金利(10年国債利回り)の影響を受け、それぞれ異なる市場動向に連動します。

2025年12月時点で、変動金利は0.6〜0.7%台、固定金利(10年)は1.9〜2.3%台です。日銀の利上げにより、今後金利が上昇する可能性もあります。

金利タイプの選択は、収入の安定性、リスク許容度、返済計画により異なります。将来の金利は予測困難なため、どちらのシナリオにも対応できる資金計画を立てることが重要です。

信頼できる金融機関やファイナンシャルプランナーに相談しながら、自分に合った金利タイプを選びましょう。

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よくある質問

Q1変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?

A1収入が安定し金利上昇リスクを許容できる方は変動金利、返済計画を確定させたい方は固定金利がおすすめです。変動金利は当初金利が低いですが、将来の金利上昇リスクがあります。固定金利は返済額が確定しますが、当初金利が高めです。将来の金利は予測困難なため、個人の状況(収入安定性、リスク許容度)により判断することが重要です。詳細はファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。

Q2変動金利が上がると返済額はすぐに増えますか?

A25年ルールを採用している金融機関の場合、返済額は5年間一定に保たれます。ただし、金利上昇分は利息配分が増え、元本の減りが遅くなります。金利が大幅に上昇した場合、利息の支払いが返済額を超え、未払利息が発生するリスクもあります。5年経過後の返済額変更時は、従来の125%が上限(125%ルール)となりますが、全ての金融機関で採用されているわけではないため、契約時に確認が必要です。

Q32025年以降、住宅ローン金利はどうなりますか?

A3日銀は2024年7月に0.25%、2025年1月に0.50%へ追加利上げを実施しました。エコノミスト予測では、政策金利は2026年12月末までに約1.1%へ上昇する見込みです。ただし、将来の金利は経済情勢や金融政策により変動するため、予測は困難です。どちらのシナリオにも対応できる資金計画(繰上返済資金の確保、固定金利への借り換え検討等)を立てることが重要です。

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