土地探しのコツ|希望条件の整理・エリア選び・良い土地を見つける方法

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/1

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なぜ土地探しで失敗する人が多いのか

注文住宅を建てるための土地探しを始めたものの、「希望に合う土地が見つからない」「どのエリアを選べばいいか分からない」「優先順位の付け方が分からない」と悩む方は少なくありません。

土地探しで失敗する主な原因は、以下の3つです。

  • 条件を欲張りすぎて、完璧な土地を求めてしまう(70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討すべき)
  • 現地調査を1回だけしか行わず、騒音や日当たりなどの実態を把握できない
  • 地盤改良費やインフラ整備費を考慮せず、予算オーバーで購入を断念する

この記事では、土地探しの流れ、希望条件の整理方法、エリア選びのポイント、良い土地を見つけるコツを、SUUMOやセキスイハイム東海などの実践的な情報を元に解説します。初めての方でも、失敗しない土地探しができるようになります。

この記事のポイント

  • 土地探しの平均期間は4ヶ月〜1年、土地が出回る時期(1-3月、9-11月)を狙うと良い
  • 条件を「絶対条件(Must)」と「希望条件(Want)」に分けて優先順位を明確化する
  • エリア選びは交通利便性・生活利便性・災害リスク・用途地域・開発計画の5つをチェック
  • 現地調査は複数回、異なる時間帯(朝・昼・夕方)や曜日(平日・休日)に実施する
  • 地盤改良費(数十万円〜200万円以上)とインフラ整備費(100万円以上の場合も)を予算に含める

土地探しの流れと期間の目安

土地探しは以下の流れで進めます。平均的な期間は4ヶ月〜1年程度ですが、エリアや条件により異なります。

(1) 土地探しの5つのステップ

ステップ1: 希望条件の整理

  • 予算、エリア、広さ、通勤時間などの条件を明確化
  • 「絶対条件(Must)」と「希望条件(Want)」に分ける

ステップ2: エリアの絞り込み

  • 交通利便性、生活利便性、災害リスク、用途地域、開発計画を総合評価
  • 複数のエリアを比較検討

ステップ3: 候補地の情報収集

  • 不動産ポータルサイト、地元不動産会社、ハウスメーカーから情報収集
  • 未公開物件も探す

ステップ4: 現地調査と役所調査

  • 複数回、異なる時間帯・曜日に現地調査を実施
  • 役所調査で用途地域、インフラ、都市計画を確認

ステップ5: 購入判断

  • 70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討
  • 地盤調査と見積もりを取る

(2) 土地探しの平均期間(4ヶ月〜1年)

土地探しの平均期間は、4ヶ月〜1年程度 です。エリアや条件により異なります。

  • 希望条件が多い: 1年以上かかる場合がある
  • エリアを広げる: 期間を短縮できる
  • ハウスメーカーに依頼: 建築計画と予算に合った土地を効率的に見つけられる

焦って購入すると失敗するリスクが高いため、じっくり時間をかけて探すことが重要です。

(3) 土地が出回る時期(1-3月、9-11月)

土地が出回りやすい時期は、以下の通りです。

  • 1-3月: 年度末で不動産取引が活発化
  • 9-11月: 下半期の決算期で売却が増加

これらの時期を狙うと、良い土地に出会いやすくなります。ただし、競争も激しくなるため、早めに情報収集を始めることが重要です。

(4) ハウスメーカーに依頼する方法

ハウスメーカーに土地探しを依頼する方法 が人気です。以下のメリットがあります。

  • 建築計画と予算に合った土地を見つけやすい(建物の大きさ・予算に応じた土地を提案)
  • 未公開物件の紹介を受けられる(不動産会社とのネットワークを活用)
  • 地盤調査や役所調査を代行してもらえる(専門知識が必要な調査を任せられる)

ハウスメーカーに依頼する場合は、複数社に相談して比較検討することが推奨されます。

希望条件の整理と優先順位の付け方

土地探しで最も重要なのは、希望条件を整理して優先順位を明確化することです。

(1) 「絶対条件(Must)」と「希望条件(Want)」の分け方

条件を 「絶対条件(Must)」「希望条件(Want)」 に分けます。

絶対条件(Must)の例:

  • 予算: 土地代+地盤改良費+インフラ整備費の総額
  • エリア: 通勤時間が30分以内
  • 広さ: 最低40坪以上
  • インフラ: 上下水道・ガス・電気が整備済み

希望条件(Want)の例:

  • 日当たり: 南向き
  • 形状: 角地・整形地
  • 周辺環境: スーパーが徒歩10分以内
  • 静けさ: 幹線道路から離れている

70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討 すべきです。完璧な土地を求めると、いつまでも見つからないリスクがあります。

(2) 予算の内訳(土地代+地盤改良費+インフラ整備費)

土地の予算は、以下の3つを含めて考える必要があります。

項目 内容 目安額
土地代 土地本体の購入価格 エリアにより大きく異なる
地盤改良費 軟弱地盤を強化する工事 数十万円〜200万円以上
インフラ整備費 ガス管・水道管の引き込み 100万円以上の場合もある

地盤改良費 は地盤の状態により大きく異なるため、購入前に地盤調査(費用5〜10万円程度)を実施し、見積もりを取ることが重要です。

インフラ整備費 は、敷地内にガス管・水道管が引き込まれていない場合に必要です。購入前に役所調査で確認してください。

(3) エリアの絞り込み方

エリアの絞り込みは、以下の手順で行います。

  1. 通勤・通学時間を基準にエリアを絞る

    • 駅からの距離、通勤時間が許容範囲内か
  2. 生活利便性を確認する

    • スーパー、病院、学校が徒歩圏内にあるか
  3. 災害リスクをハザードマップで確認する

    • 地震、洪水、土砂災害のリスクが低いか
  4. 用途地域と建築制限を確認する

    • 希望する建物が建てられるか
  5. 複数のエリアを比較検討する

    • 地価動向、将来の開発計画も考慮

(4) 70-80%の条件を満たす土地が狙い目

完璧な土地を求めると、いつまでも見つからない可能性があります。70-80%の条件を満たす土地が見つかったら、購入を検討 すべきです。

例えば、以下のような土地が狙い目です。

  • 予算・エリア・広さなどの絶対条件(Must)を満たしている
  • 日当たりや形状などの希望条件(Want)の一部は妥協する
  • 将来的にリフォームや外構工事で改善できる

妥協できる条件と妥協できない条件を明確にすることが重要です。

エリア選びの5つのポイント

土地のエリア選びでは、以下の5つのポイントを総合的に評価します。

(1) 交通利便性(駅距離、通勤・通学時間)

駅からの距離通勤・通学時間 は、日常生活に大きく影響します。

  • 駅徒歩15分以内: 通勤・通学が便利
  • 駅バス利用: バスの本数、終バスの時間を確認
  • 複数路線利用可: 交通トラブル時にも対応しやすい

通勤・通学時間が長すぎると、生活の質が低下するため、許容範囲を明確にしてください。

(2) 生活利便性(スーパー、病院、学校の距離)

スーパー、病院、学校の距離 は、特に子育て世帯や高齢者にとって重要です。

  • スーパー: 徒歩10分以内が理想
  • 病院: 緊急時に対応できる距離
  • 学校: 小学校は徒歩15分以内が目安

生活利便施設が遠い土地は、日常生活が不便になり、特に高齢になった際の負担が大きくなります。

(3) 災害リスク(ハザードマップで確認)

ハザードマップ で、地震、洪水、土砂災害などの災害リスクを確認します。

確認方法:

  • 各自治体のホームページで公開されているハザードマップを確認
  • 「地震」「津波」「洪水」「土砂災害」の4種類をチェック
  • リスクの高いエリアは避ける

災害リスクが高い土地は、保険料が高額になったり、将来的な資産価値が下落したりするリスクがあります。

(4) 用途地域と建築制限(建ぺい率、容積率)

用途地域 を確認して、建築制限(建ぺい率、容積率、高さ制限)を把握します。

建ぺい率: 敷地面積に対する建築面積(真上から見た面積)の割合

  • 第一種低層住居専用地域: 30%〜60%
  • 住居系地域: 50%〜80%

容積率: 敷地面積に対する延べ床面積(各階の合計)の割合

  • 第一種低層住居専用地域: 50%〜200%
  • 住居系地域: 100%〜500%

希望する建物が建てられるか、購入前に役所調査で確認してください。

(5) 将来の開発計画と地価動向

周辺エリアの 将来の開発計画地価動向 を確認します。

  • 大規模再開発: 駅周辺の再開発計画があれば資産価値が上昇する可能性
  • 新駅・新路線の開通: 交通利便性が向上し、地価が上昇する可能性
  • 地価動向: 国土交通省の地価公示で過去の推移を確認

将来的に資産価値が上昇するエリアを選ぶことで、売却時にも有利になります。

良い土地を見つける方法と失敗事例

良い土地を見つけるためには、情報収集・現地調査・役所調査を徹底することが重要です。

(1) 情報収集の方法(ポータルサイト、地元不動産会社、未公開物件)

土地の情報収集は、以下の方法を併用します。

不動産ポータルサイト:

  • SUUMO、HOME'S、athomeなどで公開物件を検索
  • 希望エリア・価格帯で絞り込み

地元不動産会社:

  • 地元の不動産会社は未公開物件を保有していることが多い
  • 直接訪問して相談すると、掘り出し物に出会える可能性がある

ハウスメーカー:

  • 建築計画と予算に合った土地を提案してもらえる
  • 不動産会社とのネットワークを活用して未公開物件を紹介してもらえる

ネットに掲載されていない未公開物件は、競争が少ないため、良い条件で購入できる可能性が高いです。

(2) 現地調査の実施方法(複数回、異なる時間帯・曜日)

現地調査は、複数回、異なる時間帯(朝・昼・夕方)や曜日(平日・休日) に実施します。

確認項目:

  • 日当たり: 朝・昼・夕方の日の入り方
  • 騒音: 幹線道路の交通量、工場・商業施設の騒音
  • 周辺環境: 隣地の建物、ゴミ置き場、墓地・宗教施設の有無
  • 治安: 夜間の明るさ、人通りの多さ

1回だけの調査では実態を把握できず、購入後に後悔するリスクが高いです。

(3) 役所調査の確認項目(用途地域、インフラ、都市計画)

役所調査では、自治体の窓口で以下を確認します。

  • 用途地域: 建ぺい率、容積率、高さ制限
  • インフラ: 上下水道・ガス・電気の整備状況
  • 都市計画: 道路拡張、再開発の計画
  • 建築制限: 防火地域、景観地区などの制限

役所調査を怠ると、購入後に希望の建物が建てられない、インフラ整備費で予算オーバーするなどのトラブルが発生します。

(4) 失敗事例①:日当たりが悪い土地

失敗例:

  • 北向きの土地を購入し、1階の日当たりが悪く、電気代が増加した
  • 隣地に高い建物が建ち、日が当たらなくなった

対策:

  • 現地調査で朝・昼・夕方の日の入り方を確認
  • 隣地の建物の高さ、今後の建築計画を確認
  • 南向きまたは東向きの土地を優先する

(5) 失敗事例②:幹線道路沿いの騒音問題

失敗例:

  • 幹線道路沿いの土地を購入し、騒音・排気ガスで窓を開けられない
  • 夜間もトラックの通行が多く、睡眠が妨げられる

対策:

  • 現地調査を平日・休日の両方に実施し、交通量を確認
  • 幹線道路から10m以上離れた土地を選ぶ
  • 防音対策(二重サッシ等)の費用を予算に含める

(6) 失敗事例③:地盤改良費・インフラ整備費の見落とし

失敗例:

  • 地盤が軟弱で、地盤改良費に200万円以上かかり予算オーバー
  • ガス管が引き込まれておらず、インフラ整備費に100万円以上かかった

対策:

  • 購入前に地盤調査(費用5〜10万円程度)を実施
  • 役所調査でインフラの整備状況を確認
  • 地盤改良費・インフラ整備費を予算に含めて計画

まとめ:70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入検討を

土地探しは、希望条件の整理・エリア選び・情報収集・現地調査・役所調査を徹底することで、失敗を防げます。

重要なポイント:

  • 土地探しの平均期間は4ヶ月〜1年、土地が出回る時期(1-3月、9-11月)を狙うと良い
  • 条件を「絶対条件(Must)」と「希望条件(Want)」に分けて優先順位を明確化
  • 70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討すべき(完璧を求めると見つからない)
  • 現地調査は複数回、異なる時間帯・曜日に実施して実態を把握
  • 地盤改良費(数十万円〜200万円以上)とインフラ整備費(100万円以上の場合も)を予算に含める

完璧な土地を求めすぎず、70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討してください。信頼できる宅地建物取引士、土地家屋調査士、建築士に相談しながら、無理のない資金計画を立て、満足できる土地を選びましょう。

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よくある質問

Q1土地探しにはどのくらいの期間が必要ですか?

A1平均4ヶ月〜1年程度です。エリアや条件により異なります。土地が出回りやすい時期(1-3月、9-11月)を狙うと、良い土地に出会いやすくなります。ハウスメーカーに土地探しを依頼すると、建築計画と予算に合った土地を効率的に見つけられるため、期間を短縮できる場合があります。焦って購入すると失敗するリスクが高いため、じっくり時間をかけて探すことが重要です。

Q2土地探しの優先順位はどう付ければいいですか?

A2条件を「絶対条件(Must)」と「希望条件(Want)」に分けます。Mustは予算・エリア・通勤時間など譲れない条件、Wantは日当たり・広さ・角地など希望する条件です。70-80%の条件を満たす土地が見つかったら購入を検討すべきです。完璧な土地を求めると、いつまでも見つからないリスクがあります。妥協できる条件と妥協できない条件を明確にすることが重要です。

Q3建ぺい率・容積率とは何ですか?

A3建ぺい率は敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合、容積率は敷地面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合です。用途地域により異なり、例えば第一種低層住居専用地域では建ぺい率30%〜60%、容積率50%〜200%程度です。希望する建物が建てられるか確認するため、購入前に役所調査で確認してください。

Q4地盤改良費はいくらかかりますか?

A4地盤の状態により異なりますが、数十万円〜200万円以上かかる場合があります。軟弱地盤の場合は必須です。購入前に地盤調査(費用5〜10万円程度)を実施し、見積もりを取ることを推奨します。地盤改良費を予算に含めずに土地を購入すると、予算オーバーで建築計画が進められなくなるリスクがあります。詳細は建築士や地盤調査会社にご相談ください。

Q5土地探しで現地調査は何回すればいいですか?

A5複数回、異なる時間帯(朝・昼・夕方)や曜日(平日・休日)に実施すべきです。騒音、日当たり、周辺環境、交通量などは時間帯により大きく異なります。1回だけの調査では実態を把握できず、購入後に「幹線道路の騒音がひどい」「日当たりが悪い」などの問題に気づき、後悔するリスクが高いです。少なくとも3回以上、異なる条件で調査することを推奨します。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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