土地面積の計算方法|坪・平米の換算・測量・登記面積の確認

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/29

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なぜ土地面積の正確な計算が重要なのか

土地の購入や売却を検討する際、「土地面積の計算方法」を正しく理解しておくことは非常に重要です。登記簿に記載された面積と実際の面積が異なる場合があり、取引トラブルの原因になるケースもあります。

この記事では、土地面積の単位換算(坪⇔平米)、測定方法、登記面積と実測面積の違い、確認方法を、登記測量相談センターの公式情報を元に解説します。

土地を購入・売却する方、土地を所有している方が、土地面積に関する基礎知識を理解し、適切な判断ができるようになります。

この記事のポイント

  • 坪と平米の換算式は「坪×3.30579=平米」「平米×0.3025=坪」で、1坪≒3.306㎡
  • 現在の土地測量は座標求積法が主流で、トランシットやトータルステーションで高精度に測定
  • 登記簿面積と実測面積には差異が生じることが多く、明治時代の測量値をそのまま引き継いでいるケースがある
  • 地積更正登記により登記簿面積を実測面積に修正できるが、測量費用(数十万円~)と登記費用がかかる

(1) 不動産取引における面積確認の重要性

不動産売買では、土地面積が取引価格に直結します。登記簿に記載された面積と実際の面積が異なる場合、以下のリスクがあります。

  • 売買代金の過不足:実測面積が登記簿面積より小さい場合、買主が余分に支払う可能性
  • 建築制限:建ぺい率・容積率の計算で、実際に建てられる建物の規模が想定と異なる

面積確認を怠ると、後々のトラブルにつながる可能性があります。

(2) 建ぺい率・容積率の計算に影響

建築確認申請では、土地面積をもとに建ぺい率・容積率を計算します。

  • 建ぺい率:土地面積に対する建築面積の割合
  • 容積率:土地面積に対する延床面積の割合

土地面積が実際より小さい場合、建てられる建物の規模が制限される可能性があります。

土地面積の単位と換算方法(坪・平米・畳)

土地面積は、坪(つぼ)と平米(㎡)の2つの単位で表されることが多いです。ここでは、換算方法と計算例を解説します。

(1) 坪と平米の換算式(1坪≒3.306㎡)

坪と平米の換算式は以下の通りです。

  • 坪→平米:坪 × 3.30579 = 平米
  • 平米→坪:平米 × 0.3025 = 坪

計算例

  • 100坪 = 100 × 3.30579 = 330.579㎡
  • 100㎡ = 100 × 0.3025 = 30.25坪

(2) 畳との関係(1坪=畳2枚分)

1坪は畳2枚分に相当します。ただし、畳のサイズは地域により異なるため、あくまで目安です。

  • 1畳:1.62㎡以上(不動産公正取引協議会の基準)
  • 1坪:約3.306㎡ ≒ 畳2枚分

(3) 換算早見表と計算例

坪と平米の換算早見表は以下の通りです。

| 坪 | 平米(㎡) | |----|-----------|| | 10坪 | 33.06㎡ | | 30坪 | 99.17㎡ | | 50坪 | 165.29㎡ | | 100坪 | 330.58㎡ |

平米(㎡)
100㎡ 30.25坪
150㎡ 45.38坪
200㎡ 60.50坪
300㎡ 90.75坪

土地面積の測定方法(座標求積法・三斜求積法)

土地面積を測定する方法には、座標求積法と三斜求積法の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

(1) 座標求積法(現在主流、高精度)

登記測量相談センターによると、現在の土地測量は座標求積法が主流です。

座標求積法は、境界点を座標値で表し、その座標値から面積を計算する方法です。トータルステーション等の測量機器を使用し、高精度に測定できます。

2005年の不動産登記法改正以降、地積測量図は座標求積法が主流となり、精度と境界復元性が向上しています。

(2) 三斜求積法(従来型)

三斜求積法は、土地を複数の三角形に分割して面積を計算する従来型の方法です。

1977年(昭和52年)以前は三斜求積法が主流でしたが、座標求積法に比べて精度が劣る可能性があります。重要な取引では、座標求積法による測量を推奨します。

(3) オンライン計算ツールの活用

最近では、オンライン地図ツールを使って簡単に土地面積を計算できます。地図上で3点以上をクリックすると、面積が自動計算されます(㎡、坪、ヘクタール表示)。

ただし、オンラインツールの計算結果は概算であり、正式な取引には専門家による測量が必要です。

登記面積と実測面積の違い

土地面積には、登記簿面積(公簿面積)と実測面積の2種類があります。ここでは、両者の違いと差異が生じる理由を解説します。

(1) 登記簿面積(公簿面積)とは

登記簿面積は、法務局に登記されている面積です。公簿面積とも呼ばれます。

登記簿謄本(登記事項証明書)に記載されており、不動産取引の基準となります。

(2) 実測面積とは

実測面積は、実際に測量して測った面積です。土地家屋調査士が測量機器を使用して測定します。

登記簿面積と実測面積は、一致しないことが多いです。

(3) 差異が生じる理由(明治時代の測量・残地計算)

登記簿面積と実測面積の差異が生じる主な理由は以下の通りです。

明治時代の測量値を引き継いでいる

  • 古い登記簿の土地では、明治時代の測量値がそのまま登記されている場合があります
  • 当時の測量技術は現在と比べて精度が低く、誤差が大きいケースがあります

残地計算で算出されている

  • 大きな土地から一部を分筆する際、分筆後の残りの面積を計算で求める方法を「残地計算」といいます
  • 実際に測量せず計算で求めるため、誤差が生じる可能性があります

差異が大きい場合は、地積更正登記を検討する必要があります。

土地面積の確認方法と地積更正登記

土地面積を正確に確認するための方法と、登記簿面積を修正する手続きを解説します。

(1) 登記簿謄本と地積測量図の取得方法

土地面積を確認するには、以下の書類を取得します。

登記簿謄本(登記事項証明書)

  • 法務局で取得可能(窓口・郵送・オンライン請求)
  • 手数料:窓口600円、オンライン500円(送付)・480円(窓口受取)
  • 地積(土地面積)が記載されている

地積測量図

  • 法務局で取得可能(窓口・郵送・オンライン請求)
  • 手数料:窓口450円、オンライン430円(送付)・430円(窓口受取)
  • 土地の面積や境界点の位置を示した図面

古い土地では、地積測量図が存在しない場合があります。

(2) 地積更正登記の手続きと費用

地積更正登記は、登記簿面積と実測面積の差異を正すため、実測面積を登記する手続きです。

手続きの流れ

  1. 土地家屋調査士に測量を依頼
  2. 地積測量図を作成
  3. 法務局に地積更正登記を申請

費用

  • 測量費用:数十万円~(土地の形状や隣接地の数により変動)
  • 登記費用:土地家屋調査士の報酬(10万円~)+ 登録免許税(土地1筆につき1,000円)

境界確定が必要な場合は、測量費用が100万円以上かかることもあります。

(3) 測量費用の目安

測量費用は、以下の要因により変動します。

  • 土地の形状:不整形地や傾斜地は高額
  • 隣接地の数:境界確定する隣接地が多いほど高額
  • 土地の広さ:広い土地ほど高額

一般的な住宅地(100-200㎡程度)の測量費用は、30万円〜50万円が目安です。

まとめ:土地面積計算の注意点とポイント

土地面積の計算方法と確認方法をまとめます。

土地面積の単位は坪と平米が一般的で、換算式は「坪×3.30579=平米」「平米×0.3025=坪」です。1坪≒3.306㎡で、畳2枚分に相当します。

現在の土地測量は座標求積法が主流で、高精度に測定できます。一方、古い土地では三斜求積法や残地計算により面積が算出されており、登記簿面積と実測面積に差異が生じることが多いです。

不動産取引を行う際は、登記簿謄本と地積測量図を取得し、面積を確認することを推奨します。登記簿面積と実測面積の差異が大きい場合は、地積更正登記を検討しましょう。

測量費用は数十万円からで、境界確定が必要な場合は100万円以上かかることもあります。費用はかかりますが、正確な面積を把握することで、不動産取引のトラブルを防ぐことができます。

最新の測量情報や地積測量図の取得方法は、法務局の公式サイトでご確認ください。

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よくある質問

Q1坪と平米の換算方法は?

A1坪と平米の換算式は「坪×3.30579=平米」「平米×0.3025=坪」です。1坪≒3.306㎡で、畳2枚分に相当します。計算例として、100坪は330.579㎡、100㎡は30.25坪です。坪は日本の伝統的な面積単位で、現在の不動産では平米(㎡)が公式に使用されますが、坪も広く使われています。

Q2登記簿面積と実測面積が違うのはなぜ?

A2登記簿面積と実測面積の差異が生じる主な理由は、古い登記簿の土地では明治時代の測量値がそのまま登記されている場合があること、および、残地計算(大きな土地から一部を分筆する際、分筆後の残りの面積を計算で求める方法)で算出されているためです。当時の測量技術は現在と比べて精度が低く、誤差が大きいケースがあります。差異が大きい場合は、地積更正登記を検討する必要があります。

Q3土地の測量費用はどれくらい?

A3測量費用は数十万円から、境界確定が必要な場合は100万円以上かかることもあります。費用は土地の形状(不整形地や傾斜地は高額)、隣接地の数(境界確定する隣接地が多いほど高額)、土地の広さ(広い土地ほど高額)により変動します。一般的な住宅地(100-200㎡程度)の測量費用は、30万円〜50万円が目安です。地積更正登記を行う場合は、測量費用に加えて土地家屋調査士の報酬(10万円~)と登録免許税(土地1筆につき1,000円)が必要です。

Q4地積測量図はどこで取得できる?

A4地積測量図は法務局で取得可能です。窓口申請のほか、オンライン請求も利用できます。手数料は窓口450円、オンライン430円(送付)・430円(窓口受取)です。地積測量図には土地の面積や境界点の位置が示されています。ただし、古い土地では地積測量図が存在しない場合があります。登記簿謄本(登記事項証明書)も同様に法務局で取得可能で、手数料は窓口600円、オンライン500円(送付)・480円(窓口受取)です。

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Room Match編集部

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