大阪府茨木市の土地が注目される理由
「大阪・京都の両都市にアクセスしやすい場所で土地を購入したい」と考える方にとって、茨木市は注目のエリアです。
大阪府茨木市は、JR京都線・阪急京都線・大阪モノレールが通り、大阪梅田・京都河原町へ約20〜30分でアクセスできる交通利便性を備えています。人口約28万人の北摂エリアを代表する市で、住環境・教育環境の良さから人気が高まっています。
この記事では、茨木市の土地購入を検討する方に向けて、価格相場・エリア別特性・購入時の注意点を、茨木市公式サイトや国土交通省のデータを元に解説します。
この記事のポイント
- 茨木市の2025年公示地価は平均21.9万円/㎡(約72.3万円/坪)で前年比+3.53%
- 茨木市駅周辺は坪単価118万円と高め、郊外では60万円/坪以下のエリアもある
- 古い街並みの地域は接道状況やセットバックの確認が必須
- 用途地域により最低敷地面積・建築制限が異なるため事前確認が重要
- 土地価格は急上昇中(2024年は前年比+25%〜+66%)で予算管理に注意
茨木市の土地購入に関する基礎知識
土地購入を検討する際は、価格の基準となる指標と、建築に関わる法規制を理解しておくことが重要です。
公示地価・基準地価とは
公示地価は国土交通省が毎年1月1日時点で公表する土地の価格指標(1㎡あたり)です。基準地価は都道府県が毎年7月1日時点で公表する価格指標で、公示地価を補完する役割があります。
茨木市の2025年公示地価は以下のとおりです。
| 用途 | 価格(㎡) | 価格(坪) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 平均 | 21.9万円 | 72.3万円 | +3.53% |
| 住宅地 | 18.7万円 | 61.8万円 | +2.62% |
| 商業地 | 40.7万円 | 134.4万円 | +6.11% |
| 工業地 | 16.0万円 | 53.0万円 | +6.75% |
2024年基準地価も前年比+4.86%と上昇傾向が継続しています。
用途地域と建築制限
茨木市の用途地域は13種類のうち11種類が指定されています。面積割合は住居系72.7%、商業系4.5%、工業系31.8%です。
用途地域によって以下の制限が異なります。
- 最低敷地面積: 建築物の敷地として必要な最低限の面積
- 建ぺい率・容積率: 敷地面積に対する建築面積・延床面積の上限
- 高さ制限: 建築物の高さの上限
購入前に茨木市地図情報サイトで用途地域を確認してください。
茨木市の土地価格相場とエリア別特性
茨木市は駅周辺から郊外まで、エリアによって土地価格が大きく異なります。
茨木駅(JR)周辺の価格帯と特徴
JR茨木駅周辺は再開発が進み、商業施設やマンションが集積するエリアです。大阪駅まで約12分と通勤利便性が高く、ファミリー層・共働き世帯に人気があります。
- 価格帯: 坪単価100〜120万円前後(市内最高水準)
- 特徴: 商業地が混在、再開発による価格上昇が顕著
- 注意点: 供給が少なく競争が激しい、古い街並みの土地は接道状況を確認
阪急茨木市駅周辺の価格帯と特徴
阪急茨木市駅周辺は、JR茨木駅と並ぶ市の中心部です。京都河原町方面へのアクセスが良好で、商店街や飲食店が充実しています。
- 価格帯: 坪単価80〜100万円程度
- 特徴: 生活利便性が高い、閑静な住宅街が広がる
- 注意点: 古い街並みが多く、道幅が狭い地域ではセットバックが必要な場合あり
郊外エリアの価格帯と特徴
彩都・山手台などの郊外エリアは、大規模分譲地が存在し、広い敷地を確保しやすい地域です。
- 価格帯: 坪単価50〜70万円程度
- 特徴: 新興住宅街、区画整理済みで接道状況が良好
- 注意点: 駅からの距離がある、車通勤が必要な場合も
土地購入時の諸費用と税金
土地購入時には、物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。
仲介手数料・登記費用
| 項目 | 目安額 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格の3%+6万円+消費税 |
| 登記費用(所有権移転) | 20〜40万円程度 |
| 土地家屋調査士費用 | 5〜15万円程度 |
茨木市は土地価格が高いため、仲介手数料も高額になる傾向があります。
不動産取得税・固定資産税
不動産取得税は土地取得時に一度だけ課税されます。税率は固定資産税評価額の3%(2027年3月31日まで軽減措置あり)です。
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されます。税率は固定資産税評価額の1.4%(標準税率)です。
※税率・軽減措置は2025年時点の情報です。最新情報は国税庁や茨木市役所でご確認ください。
茨木市で土地を購入する際の注意点
茨木市特有の市街地特性を踏まえ、以下の点を必ず確認してください。
古い街並みの接道状況とセットバック
茨木市は道が入り組んだ古い街並みが多く、単発の土地(古家取り壊し後の土地)が中心です。以下の点を確認しましょう。
接道義務: 建築基準法では、敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります。接道義務を満たさない土地は原則として建築ができません。
セットバック: 前面道路の幅員が4m未満の場合、道路中心線から2m後退した位置が敷地の境界となります。セットバック部分は敷地面積に算入できないため、有効面積が減少します。
最低敷地面積と建築制限の確認
用途地域により最低敷地面積が定められています。茨木市では40㎡前後から150㎡超まで幅広い物件がありますが、建築可能かどうかは敷地面積と用途地域の組み合わせで決まります。
購入前に以下を確認してください。
- 敷地面積が最低敷地面積を満たしているか
- 建ぺい率・容積率から希望の建物が建築可能か
- 斜線制限・高さ制限に抵触しないか
詳細は宅地建物取引士や建築士にご相談ください。
まとめ:茨木市の土地購入を成功させるポイント
茨木市は大阪・京都両都市へのアクセスと北摂エリアの住環境を両立できる人気のエリアです。2025年公示地価は平均21.9万円/㎡(約72.3万円/坪)で、価格上昇が続いています。
土地購入を成功させるためには、以下の点を押さえておきましょう。
- 用途地域・建築制限を確認(茨木市地図情報サイトで閲覧可能)
- 接道状況・セットバックを確認(特に古い街並みの土地)
- 予算管理を徹底(土地価格が急上昇中のため余裕を持った計画を)
- 複数の不動産会社に相談(単発の土地が多く、情報収集が重要)
詳細は宅地建物取引士や建築士などの専門家にご相談ください。


