住宅ローン本審査の期間完全ガイド:最短日数・遅い理由・対策まで

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/26

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住宅ローン本審査の期間を知りたい方へ

住宅購入の売買契約を結び、事前審査を通過した後、本審査の結果を待つ期間は不安を感じやすいものです。「本審査には何日かかるのか」「結果が遅いのは落ちる兆候なのか」と心配になる方も少なくありません。

この記事では、住宅ローン本審査の期間の目安、金融機関別の期間比較、審査が遅い理由と対処法、審査を早める方法、審査期間中のNG行為を、金融機関の公式情報と最新の統計データ(2024年)を元に解説します。

審査期間の実態を正しく理解することで、不安を軽減し、余裕を持ったスケジュール管理ができるようになります。

この記事のポイント

  • 住宅ローン本審査の期間は一般的に1~3週間、最短で5~10営業日
  • 仮審査と合わせて余裕をもって1か月~1か月半見ておくと安心
  • 審査が遅い理由は書類不備、個人信用情報の確認、物件担保評価、在籍確認などが主要因
  • 審査期間中に新たなローンを組むと返済負担率が上昇し、審査に悪影響を及ぼす
  • 審査期間が長いことは必ずしも審査に落ちる兆候ではなく、入念な確認作業のため時間がかかる場合もある

住宅ローン本審査の期間の目安:最短日数と平均期間

住宅ローン本審査にかかる期間の一般的な目安と、最短ケースについて解説します。

(1) 本審査の一般的な期間(1~3週間)

住宅ローンの本審査は、一般的に1~3週間程度かかります。これは、申込者の返済能力、個人信用情報、物件の担保評価などを入念に確認するために必要な期間です。

金融機関や申込状況により期間は変動しますが、多くの場合は2週間前後が目安となります。

(2) 最短ケース(5~10営業日)

りそな銀行の公式FAQでは、「正式審査は必要書類提出後5~10営業日程度」と明示されています。これは、必要書類が完璧に揃っており、追加確認が不要な場合の最短期間です。

オンライン完結型の住宅ローンでは、審査期間が短縮される傾向にあります。

(3) 事前審査との期間比較(事前審査3~4日 vs 本審査1~3週間)

事前審査(仮審査)は、申込者の年収や勤務先などの情報から借入可能額を簡易的に審査するステップで、通常3~4日程度で結果が出ます。

一方、本審査は最終的な審査で、返済能力や物件の担保評価を入念に確認するため、事前審査よりも時間がかかります。

(4) 余裕を持ったスケジュール(1か月~1か月半)

SBI新生銀行の公式情報によると、「仮審査と本審査を合わせて、余裕をもって1か月~1か月半ほど見ておくと安心」とされています。

物件の引き渡し日や契約日を決める際は、この期間を考慮して余裕を持ったスケジュールを組むことを推奨します。

(5) 本審査が事前審査より時間がかかる理由

本審査では、以下の項目を詳細に確認するため、事前審査より時間がかかります。

  • 個人信用情報:過去のローン履歴、クレジットカード利用状況、延滞の有無
  • 物件の担保評価:融資対象物件の資産価値の評価
  • 勤務先への在籍確認:申告された勤務先に実際に在籍しているかの確認
  • 反社会的勢力チェック:取引関係者に反社会的勢力がいないかの確認

これらの確認作業には、金融機関内部の審査部門だけでなく、外部機関との連携も必要なため、時間がかかります。

金融機関別の本審査期間比較:メガバンク・ネット銀行・フラット35

金融機関により本審査期間は異なります。ここでは主要な金融機関の期間を比較します。

(1) メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)の期間

メガバンクの本審査期間は、一般的に1~2週間程度です。店舗での対面申込が主流のため、書類確認や手続きに時間がかかる場合があります。

(2) ネット銀行(SBI新生・auじぶん・住信SBI等)の期間

ネット銀行は、オンライン完結型のサービスが充実しており、審査期間が短縮される傾向にあります。一般的に1~2週間程度ですが、最短で1週間以内に結果が出る場合もあります。

auじぶん銀行の公式情報では、審査期間短縮のポイントとして「必要書類を事前に揃えること」が挙げられています。

(3) 地方銀行の期間

地方銀行の本審査期間は、1~3週間程度です。地域密着型のサービスを提供しているため、担当者との対面相談が可能な一方、審査に時間がかかる場合もあります。

(4) フラット35の期間

フラット35(住宅金融支援機構)の本審査期間は、1~2週間程度です。ただし、申込先の金融機関(取扱金融機関)により期間が変動します。

フラット35は、物件の技術基準適合証明書の取得が必要なため、物件によっては審査期間が長引く場合があります。

(5) オンライン完結型ローンの審査期間短縮傾向

2024年現在、多くのネット銀行がオンライン完結型の住宅ローンを提供しており、審査期間が短縮される傾向にあります。

オンライン申込では、書類のアップロード、電子契約、電子署名が可能なため、郵送や店舗訪問が不要になり、審査がスムーズに進みます。

本審査の結果が遅い5つの理由と対処法

本審査の結果が遅い場合、どのような理由が考えられるかを解説します。

(1) 提出書類の不備・追加確認が必要

最も多い理由は、提出書類に不備があり、追加確認が必要なケースです。例えば、以下のような場合が該当します。

  • 収入証明書類(源泉徴収票、確定申告書)の提出漏れ
  • 物件関連書類(重要事項説明書、売買契約書)の記載内容の確認
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート)の有効期限切れ

追加提出依頼があった場合は、速やかに対応することで審査がスムーズに進みます。

(2) 個人信用情報の詳細確認(過去のローン履歴等)

個人信用情報機関(CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター)に照会し、過去のローン履歴、クレジットカード利用状況、延滞の有無を詳細に確認します。

過去に延滞があった場合や、複数のローンを利用している場合、確認作業に時間がかかることがあります。

(3) 物件の担保評価に時間がかかる

融資対象物件の資産価値を評価する「担保評価」には、物件の立地、築年数、構造、市場動向などを総合的に判断する必要があります。

特に、以下のような物件は評価に時間がかかる場合があります。

  • 中古物件:築年数が古い、リフォーム履歴が不明確
  • 再建築不可物件:建築基準法の接道義務を満たしていない
  • 市街化調整区域の物件:原則として建築が制限されている地域

(4) 勤務先への在籍確認の遅れ

金融機関は、申込者が申告した勤務先に実際に在籍しているかを確認するため、勤務先に電話で在籍確認を行います。

勤務先の担当部署が不在だったり、確認に時間がかかったりすると、審査が遅延する場合があります。

(5) 反社会的勢力チェックの期間

金融機関は、申込者や物件の売主に反社会的勢力が関与していないかをチェックします。この確認作業には、外部機関(警察庁データベース等)との照会が必要なため、時間がかかります。

(6) 金融機関への問い合わせのタイミング

本審査申込から2週間以上経過しても連絡がない場合は、金融機関に進捗確認の問い合わせをすることを推奨します。

問い合わせ時には、以下の情報を準備してください。

  • 申込受付番号または受付日
  • 申込者の氏名
  • 連絡先電話番号

金融機関の担当者が進捗状況を確認し、追加書類の必要性や審査の見込み期間を教えてくれます。

住宅ローン本審査を早める4つの方法

本審査をスムーズに進めるための方法を解説します。

(1) 必要書類を事前に完璧に揃える

審査期間を短縮する最も効果的な方法は、必要書類を事前に完璧に揃えることです。以下の書類を準備してください。

書類の種類 具体例
本人確認書類 運転免許証、パスポート、マイナンバーカード
収入証明書類 源泉徴収票(会社員)、確定申告書(自営業)、給与明細(直近3か月分)
物件関連書類 売買契約書、重要事項説明書、登記簿謄本、建築確認済証
その他 健康保険証、住民票、印鑑証明書

auじぶん銀行の公式情報によると、「必要書類を事前に揃えておくと審査がスムーズに進む」とされています。

(2) 複数の金融機関に並行申込しない(情報共有で審査遅延リスク)

複数の金融機関に同時に申込むと、個人信用情報機関に「申込情報」が登録され、金融機関間で情報が共有されます。

短期間に多数の申込があると「申込ブラック」と見なされ、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。申込は2~3行程度に絞ることを推奨します。

(3) 金融機関の繁忙期を避ける(年度末・月末等)

金融機関は、年度末(3月)や月末に申込が集中する傾向があります。この時期は審査に時間がかかりやすいため、可能であれば繁忙期を避けて申込むことをおすすめします。

(4) オンライン完結型ローンを検討

オンライン完結型の住宅ローンは、書類のアップロード、電子契約、電子署名が可能で、郵送や店舗訪問が不要です。

審査期間が短縮されるだけでなく、24時間いつでも申込・手続きができる利便性もあります。

本審査期間中のNG行為と審査落ちのリスク

本審査期間中にしてはいけないNG行為を解説します。

(1) 新たなローン(自動車ローン・教育ローン等)を組む

**これは絶対にNGです。**審査期間中に新たなローンを組むと、返済負担率が上昇し、希望借入額が減額または審査に落ちる可能性があります。

返済負担率は、年収に対する年間返済額の割合で、多くの金融機関で30~35%が上限とされています。

例えば、年収500万円の場合、年間返済額の上限は150万円~175万円(月額12.5万円~14.6万円)です。新たなローンを組むと、この上限を超えてしまうリスクがあります。

(2) クレジットカードの新規申込・リボ払い増額

クレジットカードの新規申込やリボ払いの増額も、個人信用情報に記録され、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

本審査期間中は、クレジットカードの利用を控えめにし、リボ払いは避けることを推奨します。

(3) 転職・退職(収入の安定性への影響)

本審査期間中に転職や退職をすると、収入の安定性に疑問が生じ、審査に悪影響を及ぼします。

特に、勤続年数が短いと審査が厳しくなるため、住宅ローン審査が完了するまでは転職を避けることをおすすめします。

(4) 返済負担率30~35%超過のリスク

返済負担率が30~35%を超えると、審査に通りにくくなります。例えば、以下のような計算になります。

  • 年収500万円の場合:年間返済額150万円~175万円(月額12.5万円~14.6万円)が上限
  • 年収600万円の場合:年間返済額180万円~210万円(月額15万円~17.5万円)が上限

返済負担率の上限は金融機関により異なるため、事前に確認することを推奨します。

(5) 本審査で落ちる確率と事前審査との違い

事前審査を通過しても、本審査で落ちる可能性はあります。本審査では、事前審査よりも詳細な確認が行われるためです。

一般的に、本審査で落ちる確率は10~20%程度と言われていますが、以下のような場合は注意が必要です。

  • 事前審査後に新たなローンを組んだ
  • 転職・退職をした
  • 個人信用情報に延滞の記録があった
  • 物件の担保評価が想定より低かった

住宅ローン本審査まとめ:期間を考慮したスケジュール管理

本審査期間を考慮したスケジュール管理と、審査に落ちた場合の対策をまとめます。

(1) 物件引き渡し日・契約日を決める際の注意点

物件の引き渡し日や契約日を決める際は、本審査期間(1~3週間)を考慮して余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

例えば、以下のようなスケジュールが目安です。

  1. 事前審査申込:売買契約前(3~4日)
  2. 本審査申込:売買契約後すぐ(1~3週間)
  3. 金消契約:本審査通過後(1週間程度)
  4. 物件引き渡し:金消契約後(1~2週間程度)

合計で1か月~1か月半程度を見込んでおくと安心です。

(2) 審査期間が長引いた場合の対応

審査期間が2週間以上経過しても連絡がない場合は、金融機関に進捗確認の問い合わせをしてください。

問い合わせの際は、以下のような質問をすると良いでしょう。

  • 「現在の審査状況を教えていただけますか?」
  • 「追加書類の提出が必要ですか?」
  • 「審査結果の見込み時期を教えていただけますか?」

(3) 本審査に落ちた場合の対策(複数金融機関への再申込)

本審査に落ちた場合でも、他の金融機関に申し込むことで審査が通る場合があります。金融機関により審査基準が異なるためです。

例えば、以下のような違いがあります。

  • 返済負担率の上限:30%の金融機関もあれば、35%の金融機関もある
  • 勤続年数の基準:1年以上を求める金融機関もあれば、3年以上を求める金融機関もある

ただし、短期間に多数の申込をすると「申込ブラック」と見なされるリスクがあるため、2~3行程度に絞ることを推奨します。

(4) 専門家(住宅ローンアドバイザー・ファイナンシャルプランナー)への相談を推奨

住宅ローンの審査は複雑で専門的な知識が必要です。以下の専門家に相談することを強く推奨します。

  • 住宅ローンアドバイザー:金融機関の選定、審査対策、借入額の相談
  • ファイナンシャルプランナー:返済計画、家計の見直し、資金計画の相談
  • 不動産業者:物件選び、契約スケジュールの調整

専門家の意見を聞きながら、不安を軽減し、スムーズな住宅購入を実現しましょう。

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よくある質問

Q1住宅ローン本審査は最短で何日かかりますか?

A1最短で5~10営業日程度です。りそな銀行は「必要書類提出後5~10営業日程度」と明示しています。ただし、書類不備や追加確認があれば遅延します。一般的には1~3週間が目安です。オンライン完結型ローンは審査期間が短縮される傾向にあります。仮審査(3~4日)と合わせて、余裕をもって1か月~1か月半見ておくと安心です。物件の引き渡し日を決める際は、この期間を考慮したスケジュールを組むことを推奨します。

Q2本審査の結果が遅いのは審査に落ちる兆候ですか?

A2審査期間が長いことは必ずしも審査に落ちる兆候ではありません。入念な確認作業(個人信用情報、物件の担保評価、反社会的勢力チェック等)のため時間がかかる場合もあります。審査が長引く主な理由は、書類不備や追加確認のケースが多いです。2週間以上経過しても連絡がない場合は、金融機関に進捗確認の問い合わせをすることを推奨します。申込受付番号、申込日、氏名を準備して問い合わせてください。

Q3本審査期間中に新たなローンを組んでもよいですか?

A3絶対にNGです。審査期間中に新たなローン(自動車ローン、教育ローン等)を組むと、返済負担率が上昇し、希望借入額が減額または審査に落ちる可能性があります。返済負担率は多くの金融機関で30~35%が上限です。例えば年収500万円の場合、年間返済額の上限は150万円~175万円(月額12.5万円~14.6万円)です。クレジットカードの新規申込やリボ払い増額も同様にNGです。審査結果が出るまで新たな借入は控えてください。

Q4本審査に必要な書類の追加提出を求められましたが審査に落ちますか?

A4追加提出依頼は審査落ちを意味しません。金融機関が申込内容を詳しく確認するための通常の手続きです。速やかに対応すれば審査がスムーズに進みます。よくある追加書類は、収入証明(源泉徴収票、確定申告書、給与明細)、物件関連書類(重要事項説明書、売買契約書、登記簿謄本)、本人確認書類(運転免許証、パスポート)等です。提出遅延は審査遅延につながるため、できるだけ早く対応することをおすすめします。

Q5本審査に落ちた場合はどうすればよいですか?

A5複数の金融機関に申し込むことで審査が通る場合があります。金融機関により審査基準が異なるため(返済負担率の上限、勤続年数の基準等)、A銀行で落ちてもB銀行で通る可能性があります。ただし、短期間に多数申込すると「申込ブラック」と見なされリスクがあるため、2~3行程度に絞ることを推奨します。審査落ちの理由を金融機関に確認し、改善策を講じることも重要です。住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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