住宅ローン比較サイトを活用するメリット
住宅ローンを検討する際、「どの金融機関を選ぶべきか」「金利だけ見ればいいのか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、住宅ローン比較サイトの活用方法、主要サイトの特徴、比較のポイント、金利以外のチェック項目、利用時の注意点を解説します。複数の比較サイトや金融機関の情報を元に、読者の住宅ローン選びをサポートします。
住宅ローン比較サイトを活用することで、複数の金融機関の金利・手数料を一括比較し、シミュレーション機能で返済額を試算できます。
この記事のポイント
- 主要な比較サイトは価格.com(24社)、住宅本舗(50社)、モゲチェック、ダイヤモンド不動産(132銀行)など
- 金利だけでなく総返済額で比較することが重要(諸費用込みの「実質金利」を確認)
- 比較ポイントは金利タイプ、団信保障内容、事務手数料、繰上返済の利便性の4つ
- 比較サイトのランキングはアフィリエイト目的の場合があるため、複数サイトで中立性を確認
- 最終判断は専門家(ファイナンシャルプランナー・銀行窓口等)への相談を推奨
(1) 複数の金融機関を一括比較できる
住宅ローン比較サイトでは、複数の金融機関の金利・手数料・団信内容を一覧で比較できます。各金融機関のWebサイトを個別に訪問する手間が省け、効率的に情報収集が可能です。
(2) シミュレーション機能で返済額を試算できる
多くの比較サイトには、月々の返済額、総返済額、借入可能額のシミュレーション機能があります。金利タイプ(変動・固定)や返済期間を変えて試算することで、自分に合った住宅ローンを見つけやすくなります。
(3) 最新の金利情報を確認できる
住宅ローン金利は市場動向により変動します。比較サイトでは週次または月次で最新の金利情報が更新されるため、タイムリーな情報を参照できます。
主要な住宅ローン比較サイトの特徴
以下は、主要な住宅ローン比較サイトの特徴です(2025年11月時点)。
| サイト名 | 比較対象数 | 特徴 | 利用者数・評価 |
|---|---|---|---|
| 価格.com | 24社 | 月間40万人利用、週次ランキング更新 | 月間40万人 |
| 住宅本舗 | 50社 | 総支払額・団信保険料を一括比較 | - |
| モゲチェック | - | プロに無料相談可、審査通過確率診断 | - |
| ダイヤモンド不動産 | 132銀行 | 実質金利ランキング、毎月約1000商品調査 | - |
| マイベスト | 75商品 | 独自検証基準(返済負担・柔軟性・変動リスク) | - |
| オリコン | 120社 | 実際の利用者12,580人の満足度調査 | 利用者調査 |
(1) 価格.com(24社比較・月間40万人利用)
価格.comは、24社の住宅ローンを比較でき、月間40万人が利用する大手比較サイトです。月々の返済額、借入可能額、住宅ローン控除のシミュレーション機能があり、週次で更新される人気ランキングを参照できます。
(2) 住宅本舗(50社一括比較)
住宅本舗は、50社の住宅ローンを一括比較でき、総支払額・団信保険料・事務手数料を詳細に比較できます。借入可能額の比較も掲載されています。
(3) モゲチェック(プロ相談・審査通過診断)
モゲチェックは、ネット銀行・メガバンク・地方銀行を一括比較でき、プロへ無料相談が可能です。審査通過確率を診断できる機能や、ユーザー限定の優遇金利が提供されます。
(4) ダイヤモンド不動産(132銀行調査・実質金利ランキング)
ダイヤモンド不動産は、毎月132銀行、約1000商品を調査し、諸費用込みの「実質金利」ランキングを作成しています。表面金利だけでなく、事務手数料・保証料を含めた総合的な比較が可能です。
(5) マイベスト(75商品独自検証)
マイベストは、75商品を独自検証基準(返済負担・柔軟性・変動リスク)で評価しています。専門家の意見を反映した詳細な比較情報を提供します。
住宅ローン比較のポイント
(1) 金利タイプの選択(変動・固定・固定期間選択型)
変動金利は市場金利に連動して半年ごとに見直される金利タイプです。金利上昇リスクがありますが、当初金利は低めに設定されています(2025年11月時点で0.6~0.7%台)。
固定金利は借入時から完済まで金利が変わらないタイプです。返済額が確定し、返済計画が立てやすいという特徴があります(2025年11月時点で10年固定金利1.8~2.2%台)。
固定金利期間選択型は、一定期間(3年・5年・10年等)は金利を固定し、期間終了後に変動金利か固定金利を選択するタイプです。
(2) 総返済額で比較する
金利だけでなく、総返済額で比較することが重要です。事務手数料、保証料、団信保険料を含めた総返済額を試算し、比較しましょう。
(3) 実質金利の確認
実質金利とは、表面金利に諸費用(事務手数料、保証料等)を加味した実質的な金利負担です。ダイヤモンド不動産などの比較サイトでは、実質金利ランキングを参照できます。
(4) 審査基準の違い
金融機関により審査基準(完済時年齢、健康状態、勤続年数等)が異なります。比較サイトの情報は参考値として、最終的には各金融機関に確認することをおすすめします。
金利以外の重要なチェック項目
(1) 事務手数料(定率型vs定額型)
事務手数料は、住宅ローン借入時に金融機関に支払う手数料です。定率型は借入額の2%前後、定額型は3~5万円前後です。借入額が大きい場合、定率型は高額になるため注意が必要です。
(2) 保証料の有無
保証会社を利用する場合に支払う費用です。保証会社不要の金融機関(ネット銀行等)もあります。保証料が不要でも事務手数料が高い場合があるため、総費用で比較しましょう。
(3) 団体信用生命保険(団信)の内容
団信とは、住宅ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合、保険金から住宅ローンが完済される保険です。
がん団信は、がんと診断された場合に住宅ローン残高が半分または全額免除される特約付き団信です。保険料が金利に上乗せされる場合があるため、内容と費用を確認しましょう。
(4) 繰上返済の利便性と手数料
繰上返済とは、毎月の返済とは別に、まとまった金額を返済して元金を減らすことです。ネット銀行では繰上返済手数料が無料の場合が多く、メガバンクでは数千円~数万円かかる場合があります。
(5) 固定金利期間終了後の金利引き下げ幅
固定金利期間選択型の場合、期間終了後の金利引き下げ幅も総返済額に影響します。当初金利だけで判断せず、期間終了後の条件も確認しましょう。
比較サイト利用時の注意点
(1) ランキングの中立性を確認
比較サイトはアフィリエイト収益を目的としている場合があります。ランキングの中立性を確認するため、複数サイトを比較して判断しましょう。オリコン顧客満足度調査など、実際の利用者12,580人の満足度調査データも参考になります。
(2) 変動金利のリスク(5年ルール・125%ルール)
変動金利は市場金利上昇時に返済額が増加するリスクがあります。「5年ルール」(5年間は返済額を変更しない)や「125%ルール」(返済額増額は前回の125%まで)が適用されますが、未払い利息が最終返済時に高額請求される可能性があります。
(3) 複数サイトで比較検討する
特定の比較サイトだけに依存せず、複数サイトで比較検討することをおすすめします。価格.com、住宅本舗、モゲチェック、ダイヤモンド不動産など、複数のサイトを併用して中立性を確認しましょう。
(4) 最新情報の確認
金利は市場動向により変動するため、執筆時点(2025年11月)の最新データを確認してください。各比較サイトの更新頻度(週次・月次)も確認しましょう。
(5) 専門家への相談を推奨
住宅ローンは専門的知識が必要なため、ファイナンシャルプランナー(FP)や銀行窓口への相談を推奨します。比較サイトの情報は参考値として、最終判断は専門家に相談しましょう。
まとめ:住宅ローン比較サイトの賢い活用法
住宅ローン比較サイトを活用することで、複数の金融機関の金利・手数料を一括比較し、シミュレーション機能で返済額を試算できます。
金利だけでなく、事務手数料、保証料、団信保険料を含めた総返済額で比較することが重要です。諸費用込みの「実質金利」を確認しましょう。
比較サイトのランキングはアフィリエイト目的の場合があるため、複数サイトを比較して中立性を確認してください。最終判断は専門家(ファイナンシャルプランナー・銀行窓口等)への相談を推奨します。
