なぜ北洋銀行の住宅ローンが北海道で選ばれるのか
北海道で住宅購入を検討する際、「地元の地方銀行である北洋銀行の住宅ローンは、メガバンクやネット銀行と比べてどうなのか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、北洋銀行の住宅ローン商品の特徴、金利、審査基準、メリット・デメリットを、北洋銀行公式サイトや住宅ローン金利一覧の公式情報を元に解説します。
地方銀行・メガバンク・ネット銀行の比較軸を理解し、自分に合った住宅ローンを選べるようになります。
この記事のポイント
- 北洋銀行は11疾病団信が金利上乗せなしで付帯(借入時50歳以下)
- 保証料0円、一部繰り上げ返済手数料0円、中古住宅購入時は事務手数料0円
- ライフステージFitで返済額を増減可能、最長50年ローン対応
- 固定金利特約3年0.85%、全期間固定2.90%(2025年時点)
- 変動金利型がなく、固定金利特約型か全期間固定型のみ選択可能
北洋銀行の住宅ローン商品概要
(1) ほくようスペシャル住宅ローンα・ほくようスペシャル住宅ローンの特徴
北洋銀行は、住宅ローンとして以下の商品を提供しています。
| 商品名 | 特徴 |
|---|---|
| ほくようスペシャル住宅ローンα | 固定金利特約型(3年・5年・10年・15年・20年) |
| ほくようスペシャル住宅ローン | 全期間固定金利型(15年~35年) |
(出典: 北洋銀行公式サイト)
(2) 11疾病団信が金利上乗せなしで付帯(借入時50歳以下)
北洋銀行の住宅ローンは、11疾病団信が金利上乗せなしで付帯します(借入時50歳以下が条件)。
11疾病団信の内容:
- がん、脳卒中、急性心筋梗塞、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎の11疾病
- 所定の状態が継続した場合に住宅ローン残高が0円になる保険
団信の保障を重視する人にとって、金利上乗せなしで11疾病団信が付帯する点は大きなメリットです。
(3) ライフステージFitで返済額を増減可能
ライフステージFitは、北洋銀行独自のサービスで、家族のライフイベント(出産、教育費、退職等)に応じて住宅ローンの返済額を増減できる仕組みです。
ライフステージFitのメリット:
- 出産・育児期は返済額を減額
- 教育費が落ち着いたら返済額を増額
- 柔軟な返済計画を立てられる
詳細はローンプラザまたは公式サイトで相談できます。
(4) 最長50年ローン(完済時年齢82歳未満)
北洋銀行は、2025年3月に新築戸建てを50年住宅ローンの対象に追加しました。
最長50年ローンの特徴:
- 月々の返済負担を軽減できる
- 完済時年齢82歳未満が条件
- 返済期間を長くすると総返済額は増える
月々の返済負担を抑えたい場合に検討できますが、総返済額が増える点には注意が必要です。
金利タイプと最新金利(2025年時点)
(1) 固定金利特約型(3年・5年・10年・15年・20年)の金利一覧
固定金利特約型は、一定期間は固定金利で返済し、期間終了後に再度金利タイプを選択できる住宅ローンです。
北洋銀行の固定金利特約型(2025年時点):
- 固定金利特約3年: 年0.85%
- 固定金利特約5年: 公式サイトで確認
- 固定金利特約10年: 公式サイトで確認
(出典: 北洋銀行金利一覧)
最新金利は北洋銀行公式サイトで確認できます。
(2) 全期間固定金利の特徴と金利
全期間固定金利は、借入時から完済まで金利が変わらない住宅ローンです。
北洋銀行の全期間固定金利(2025年時点):
- 全期間固定金利: 年2.90%
(出典: 北洋銀行金利一覧)
金利上昇リスクを回避したい方に適していますが、変動金利より高金利です。
(3) 変動金利基準金利の引き上げ(2024年9月)
2024年9月10日、北洋銀行は住宅ローンの変動金利基準金利を15年ぶりに0.15%引き上げ、2.675%から2.825%に改定しました。
ただし、北洋銀行は実質、変動金利型がなく、固定金利特約型か全期間固定型のみ選択可能です。
審査基準・必要書類・返済比率の目安
(1) 審査期間(事前審査翌日、本審査1週間~10日)
北洋銀行の住宅ローン審査は、事前審査は原則翌日、本審査は1週間~10日程度で回答されます。
迅速な審査を希望する人に適しています。
(2) 返済比率(年収400万円未満35%、600万円未満40%、600万円以上45%)
北洋銀行の返済比率は以下の通りです。
| 年収 | 返済比率 |
|---|---|
| 400万円未満 | 35%以内 |
| 600万円未満 | 40%以内 |
| 600万円以上 | 45%以内 |
(出典: イーデス)
返済比率は、年収に対する年間返済額の割合で、審査基準の重要な指標です。
(3) 保証会社(ノースパシフィック・全国保証)
北洋銀行は、保証会社としてノースパシフィックと全国保証の2社を利用しています。
ノースパシフィックは地銀の中では審査が厳しめとされるため、事前審査の段階で複数行を比較検討することが推奨されます。
北洋銀行の住宅ローンのメリット・デメリット
(1) メリット(11疾病団信、保証料0円、繰上返済手数料0円)
北洋銀行の住宅ローンは、以下のメリットがあります。
メリット:
- 11疾病団信が金利上乗せなし: 借入時50歳以下が条件
- 保証料0円: 諸費用を抑えられる
- 一部繰り上げ返済手数料0円: 繰上返済で利息負担を軽減しやすい
- 中古住宅購入時は事務手数料0円: 中古住宅購入者にメリット
- ローンプラザで対面相談: 道内19箇所(うち札幌8箇所)
(2) デメリット(変動金利型なし、ローンプラザの偏在)
一方で、以下のデメリットもあります。
デメリット:
- 変動金利型がない: 純粋な変動金利型がなく、固定金利特約型か全期間固定型のみ
- ローンプラザの偏在: 19箇所中8箇所が札幌に集中、土日営業も札幌市内のみ(地方在住者はアクセスしづらい)
- 金利が高め: ネット銀行に比べて0.2~0.5%程度高い場合がある
(3) 北海道銀行・ネット銀行との比較ポイント
北海道の主要金融機関との比較です。
| 金融機関 | 団信 | 変動金利 | 固定金利 | 窓口相談 |
|---|---|---|---|---|
| 北洋銀行 | 11疾病団信無料(50歳以下) | なし | 0.85%~ | ◯(19箇所) |
| 北海道銀行 | 8疾病無料(50歳以下)、全疾病無料(30歳以下) | あり | 公式サイト確認 | ◯ |
| ネット銀行 | 有料または限定的 | 0.3~0.5% | 公式サイト確認 | ✕ |
(出典: R+house)
ネット銀行は低金利ですが、対面相談がなく、審査が厳しい傾向があります。地方銀行は対面相談と柔軟な審査が特徴です。
まとめ:北洋銀行を選ぶべき人と住宅ローン選びの次のアクション
北洋銀行の住宅ローンは、北海道での住宅購入において、11疾病団信無料・保証料0円・繰上返済手数料0円などのメリットがあります。対面相談を重視する方、団信の保障を重視する方に適しています。
一方で、変動金利型がなく、ネット銀行に比べて金利が高めであるため、複数の銀行で金利・手数料・審査基準を比較検討することが重要です。
北洋銀行公式サイトで最新金利を確認し、ローンプラザまたはファイナンシャルプランナーへの相談も検討しましょう。
