不動産ジャパンの使い方完全ガイド|物件検索の特徴と他サイトとの違いを徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/19

不動産ジャパンとは?公的機関運営の物件検索サイトを徹底解説

不動産を探す際、「不動産ジャパンってどんなサイト?」「SUUMOやHOME'Sとどう違うの?」と疑問に感じる方は少なくありません。不動産ジャパンは、公益財団法人不動産流通推進センターが運営する総合不動産情報サイトで、公的色が強く第三者目線で公平な情報を提供しています。

この記事では、不動産ジャパンの特徴、他サイトとの違い、メリット・デメリット、物件検索の使い方を解説します。

複数のサイトを併用して、効率的に物件を探すための判断材料を提供します。

この記事のポイント

  • 不動産ジャパンは公益財団法人不動産流通推進センター運営で、4つの主要業界団体が共同運営
  • レインズは業界関係者専用だが、不動産ジャパンは誰でも無料で物件検索が可能
  • 公平性・信頼性が高い一方、物件数や検索機能は大手ポータルサイトに劣る
  • 土地検索では地目・都市計画・建ぺい率・容積率などの詳細情報が確認できる
  • SUUMO等の大手ポータルサイトと併用することで、幅広い物件情報にアクセスできる

1. 不動産ジャパンとは?公益財団法人が運営する総合不動産情報サイト

(1) 運営元|公益財団法人不動産流通推進センター

不動産ジャパンは、公益財団法人不動産流通推進センターが運営する総合不動産情報サイトです。公益法人が運営するため、民間企業のポータルサイトとは異なり、公的色が強く第三者目線で公平な情報提供が特徴です。

誰でも無料で物件検索ができ、不動産取引の基礎知識や住まいのトラブル対応情報も提供されています。

(2) 4つの主要不動産流通団体が共同運営|全宅連・全日・不動産協会・日住協

不動産ジャパンは、以下の4つの主要不動産流通団体が共同で運営しています。

団体名 正式名称 特徴
全宅連 全国宅地建物取引業協会連合会 全国の不動産会社の約9割が加盟
全日 全日本不動産協会 中小不動産会社が多く加盟
不動産協会 不動産流通経営協会 大手不動産会社が加盟
日住協 全国住宅産業協会 住宅メーカー系の不動産会社が加盟

これらの団体に加盟する不動産会社が物件情報を掲載しているため、幅広い業者の物件が集約されています。

(3) 設立の経緯|消費者保護の更なる推進を目的(2009年)

不動産ジャパンは、2009年に国土交通省の発表により、消費者保護の更なる推進を目的として設立されました。

不動産取引の透明性を高め、消費者が安心して物件を探せる環境を整備することを目指しています。

2. 不動産ジャパンの特徴と他サイトとの違い|SUUMO・HOME'S・レインズとの比較

不動産ジャパンと他の不動産サイトの違いを理解しましょう。

(1) レインズとの違い|レインズは業界関係者専用、不動産ジャパンは一般公開

項目 不動産ジャパン レインズ(REINS)
利用対象 一般利用者(誰でもアクセス可能) 不動産業界関係者専用
物件情報 約11万件 全国の不動産会社が登録した物件
情報の詳細度 一般向けに加工された情報 業界向けの詳細情報

レインズは、不動産業界関係者専用のデータベースで、一般利用者は閲覧できません。不動産ジャパンは、レインズとは異なり一般公開されているため、誰でも物件検索が可能です。

(2) SUUMO・HOME'Sとの違い|公的色が強く第三者目線で公平

項目 不動産ジャパン SUUMO・HOME'S等
運営主体 公益財団法人 民間企業
物件数 約11万件 数十万件〜数百万件
検索機能 基本的な機能 詳細な絞り込み機能
公平性 第三者目線で公平 広告収入に依存

大手ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)は、物件数や検索機能で優れていますが、広告収入に依存するため、表示順位や掲載内容に偏りがある場合があります。

不動産ジャパンは、公的色が強く第三者目線で公平な情報提供が特徴ですが、物件数や検索機能は大手ポータルサイトに劣ります。

(3) 掲載物件数|約11万件(大手ポータルサイトより少ない)

不動産ジャパンの掲載物件数は約11万件です。大手ポータルサイトに比べると少ないですが、業界団体加盟会員の物件を集約しています。

物件数が少ない理由は、大手ポータルサイトからの情報掲載に1日程度のタイムラグがあるためです。

(4) 検索対象|マンション・一戸建て・土地・事業用物件・賃貸物件

不動産ジャパンでは、以下の物件を検索できます。

  • マンション(売買・賃貸)
  • 一戸建て(売買・賃貸)
  • 土地(売買)
  • 事業用物件(売買・賃貸)

売買だけでなく賃貸物件も検索できるため、幅広い不動産情報にアクセスできます。

3. 不動産ジャパンのメリット|公平性・信頼性・無料で利用可能

不動産ジャパンを利用するメリットは以下の通りです。

(1) 第三者目線で公平な情報提供|業界団体加盟会員の物件を集約

不動産ジャパンは、公益財団法人が運営するため、特定の不動産会社に偏らず、第三者目線で公平な情報を提供しています。

4つの主要業界団体に加盟する不動産会社の物件を集約しているため、多様な業者の物件にアクセスできます。

(2) 誰でも無料で閲覧可能|会員登録不要

不動産ジャパンは、誰でも無料で物件検索ができます。会員登録も不要で、すぐに物件を探し始められます。

大手ポータルサイトでは、詳細情報の閲覧に会員登録が必要な場合がありますが、不動産ジャパンではその手間がかかりません。

(3) 売買・賃貸の両方を検索できる|幅広い不動産情報にアクセス

不動産ジャパンでは、売買物件だけでなく賃貸物件も検索できます。

物件探しの初期段階で、売買と賃貸の両方を比較検討したい場合に便利です。

(4) 不動産取引の基礎知識・トラブル対応情報も提供

不動産ジャパンでは、物件検索だけでなく、不動産取引の基礎知識や住まいのトラブル対応情報も提供されています。

初めて不動産を購入・賃貸する方にとって、有益な情報源となります。

4. 不動産ジャパンのデメリット|情報反映のタイムラグ・物件数の限界

一方で、不動産ジャパンには以下のようなデメリットもあります。

(1) 大手ポータルサイトからの掲載で1日程度のタイムラグがある

不動産ジャパンの物件情報は、大手ポータルサイトから掲載されるため、最新物件の掲載まで1日程度のタイムラグがあります。

人気物件はすぐに成約してしまうため、最新情報を得たい場合は大手ポータルサイトを優先する方が効率的です。

(2) 物件数は大手ポータルサイトより少ない(約11万件)

不動産ジャパンの掲載物件数は約11万件で、大手ポータルサイトに比べると少ないです。

希望条件に合う物件が見つからない場合は、SUUMO、HOME'S等の大手ポータルサイトも併用しましょう。

(3) 検索機能の使い勝手|大手ポータルサイトに比べて特徴が少ない

不動産ジャパンの検索機能は、基本的な条件(地名、路線、価格、間取り等)で絞り込めますが、大手ポータルサイトに比べて詳細な絞り込み機能は少ないです。

細かい条件で物件を探したい場合は、大手ポータルサイトの方が便利です。

(4) おとり物件の可能性|気になる物件は必ず不動産会社に確認が必要

不動産ジャパンに限らず、すべての不動産サイトでおとり物件(実際には存在しない、または既に成約済みの物件を掲載する違法行為)の可能性があります。

気になる物件を見つけたら、必ず不動産会社に直接確認し、実在性と契約可能性を確認しましょう。

5. 不動産ジャパンの使い方|物件検索・土地検索の具体的な手順

不動産ジャパンの具体的な使い方を解説します。

(1) 基本検索|地名・路線・キーワードで絞り込み

不動産ジャパン公式サイトにアクセスし、以下の手順で物件を検索します。

  1. トップページで「売買」または「賃貸」を選択
  2. 「マンション」「一戸建て」「土地」等の物件種別を選択
  3. 都道府県を選択
  4. 地名、路線・駅、キーワードで絞り込み
  5. 価格、間取り、面積等の条件を設定
  6. 検索ボタンをクリック

(2) 検索条件の保存|マイリスト機能で条件を保存

不動産ジャパンには、検索条件を保存できるマイリスト機能があります。

頻繁に同じ条件で検索する場合は、条件を保存しておくと便利です。

(3) 土地検索の活用法|地目・都市計画・建ぺい率・容積率の詳細情報

不動産ジャパンの土地検索では、以下のような詳細情報が確認できます。

項目 内容
地目 宅地、田、畑、山林等の土地の種類
都市計画 市街化区域、市街化調整区域、非線引き等
建ぺい率 敷地面積に対する建築面積の割合の上限
容積率 敷地面積に対する延床面積の割合の上限

これらの情報は、土地購入後の建築計画を立てる際に重要です。詳細は、物件詳細ページで確認できます。

(4) 物件詳細ページの見方|写真・間取り・設備・周辺環境の確認

物件詳細ページでは、以下の情報が確認できます。

  • 外観・内観の写真
  • 間取り図
  • 設備(キッチン、浴室、トイレ等)
  • 周辺環境(駅からの距離、学校、病院、商業施設等)
  • 物件の取扱い不動産会社の連絡先

気になる物件があれば、取扱い不動産会社に問い合わせて、内見の予約をしましょう。

6. まとめ|不動産ジャパンと他サイトの併用が効果的な理由

不動産ジャパンは、公益財団法人が運営する公的色の強いサイトで、第三者目線で公平な情報を提供しています。誰でも無料で物件検索ができ、不動産取引の基礎知識も提供されています。

一方で、物件数や検索機能は大手ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)に劣ります。また、情報反映に1日程度のタイムラグがあるため、最新物件を探す場合は大手ポータルサイトが優先されます。

効果的な物件探しのポイント:

  • 大手ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)で最新物件・多数の選択肢を確認
  • 不動産ジャパンで業界団体加盟会員の物件を補完的に確認
  • 両者を併用することで、幅広い物件情報にアクセス
  • 土地検索では、不動産ジャパンの詳細情報(地目、都市計画等)を活用

気になる物件を見つけたら、必ず不動産会社に直接確認し、宅地建物取引士の説明を受けて、契約内容を十分に確認しましょう。

よくある質問

Q1不動産ジャパンの運営元は?信頼できる?

A1公益財団法人不動産流通推進センターが運営し、4つの主要不動産流通団体(全宅連、全日、不動産協会、日住協)が共同で運営しています。公的色の強いサイトで、第三者目線で公平な情報提供が特徴です。民間企業のポータルサイトとは異なり、広告収入に依存しないため、信頼性が高いと言えます。

Q2無料で使える?会員登録は必要?

A2誰でも無料で閲覧できます。会員登録は不要で、物件検索や不動産取引の基礎知識の閲覧がすぐにできます。大手ポータルサイトでは詳細情報の閲覧に会員登録が必要な場合がありますが、不動産ジャパンではその手間がかかりません。

Q3SUUMOやHOME'Sとの違いは?

A3不動産ジャパンは公的機関運営で公平性が高いですが、物件数(約11万件)や検索機能は大手ポータルサイトに劣ります。また、大手ポータルサイトからの情報掲載に1日程度のタイムラグがあります。両者を併用することで、より幅広い物件情報にアクセスできます。

Q4掲載物件数はどれくらい?

A4約11万件の物件を掲載しています。大手ポータルサイトに比べると少ないですが、4つの業界団体加盟会員の物件を集約しています。希望条件に合う物件が見つからない場合は、SUUMO、HOME'S等の大手ポータルサイトも併用することをお勧めします。

Q5不動産ジャパンとレインズの違いは?

A5レインズは不動産業界関係者専用のデータベースで、一般利用者は閲覧できません。不動産ジャパンは一般公開されており、誰でも物件検索が可能です。レインズは業界向けの詳細情報を提供するのに対し、不動産ジャパンは一般向けに加工された情報を提供しています。

R

Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

関連記事