戸建てのセキュリティ対策完全ガイド:防犯システムの種類と選び方

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/30

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

戸建てのセキュリティ対策を検討している方へ

戸建て住宅を購入・居住している方の多くが、「空き巣や侵入犯罪への対策は何をすべきか」「ホームセキュリティと防犯カメラのどちらを選ぶべきか」「費用はどれくらいかかるのか」といった疑問をお持ちです。

この記事では、戸建てのセキュリティ対策の必要性、対策の種類(ホームセキュリティ、防犯カメラ、補助錠、防犯フィルム等)、セコムとALSOKの比較、費用相場を、警察庁の犯罪統計や業界データを元に解説します。

初めてセキュリティ対策を導入する方でも、自宅に最適な対策を選択できるようになります。

この記事のポイント

  • 戸建ては空き巣被害の約30%を占め、無施錠(46.3%)と窓ガラス破り(35.8%)が主な侵入手口
  • 侵入に5分かかると約70%が諦め、10分で約90%が諦めるため、時間稼ぎの対策が効果的
  • 窓は侵入口の53.5%を占めるため、補助錠・防犯フィルム・シャッターの設置が有効
  • ホームセキュリティ(セコム・ALSOK)は月額5,000-8,000円程度で24時間監視・駆けつけサービスを提供
  • 防犯カメラは玄関・裏口・駐車場・庭の4箇所への設置が基本で、自治体補助金で購入費の約1/2を補助する自治体もある

戸建てにセキュリティ対策が必要な理由

戸建ての侵入リスク(空き巣被害の約30%)

戸建て住宅は、集合住宅と比較して侵入リスクが高いとされています。ALSOKによると、戸建ては空き巣被害の約30%を占めています。

戸建てが狙われる理由:

  • 侵入経路が多い: 窓、玄関、勝手口、裏口等、複数の侵入経路がある
  • 人目につきにくい: 庭や裏口が死角になりやすく、侵入者が身を隠しやすい
  • 留守を狙いやすい: 郵便物の蓄積、洗濯物の干しっぱなし等で留守が分かりやすい
  • 財産が多い: 戸建ては現金・貴金属・高額家電等の財産が多いと認識されている

セコムの調査によると、戸建て住宅の年間侵入被害は1万件以上に上ります。

主な侵入手口(無施錠46.3%、ガラス破り35.8%)

政府広報オンラインによると、戸建て住宅への主な侵入手口は以下の通りです。

侵入手口 割合
無施錠 46.3%
ガラス破り 35.8%
鍵の開錠 5.5%
その他 12.4%

評価:

  • 無施錠が最多: 約半数が施錠忘れによる侵入のため、確実な施錠が最重要
  • ガラス破りが次点: 窓からの侵入が多いため、窓の防犯対策が必要
  • 侵入口は窓が53.5%: 住友林業の調査によると、窓が侵入口の過半数を占める

侵入抑止効果:

  • 侵入に5分かかると約70%の侵入者が諦める
  • 10分かかると約90%が諦める

時間稼ぎの対策(補助錠、防犯フィルム、シャッター等)が効果的です。

セキュリティ対策の種類と特徴

ホームセキュリティ(24時間監視・駆けつけ)

ホームセキュリティは、警備会社が提供する24時間監視・駆けつけサービスです。異常時に警備員が自宅に駆けつけます。

サービス内容:

  • 24時間監視: 侵入センサー、火災センサー、非常ボタンを設置し、異常を検知
  • 緊急対処員の駆けつけ: 異常時に警備員が自宅に駆けつけ、状況確認・警察通報
  • 遠隔操作: スマートフォンでセキュリティシステムの遠隔操作が可能

メリット:

  • プロの警備員が駆けつけるため、安心感が高い
  • 火災・ガス漏れ等の異常も検知可能
  • 高齢者の見守りサービスも提供

デメリット:

  • 月額費用が継続的に発生
  • 駆けつけ時間は10-30分程度(空き巣は15分程度で完了するため、侵入後対応)

防犯カメラ・ネットワークカメラ

防犯カメラは、侵入者を映像で記録・監視する機器です。ネットワークカメラはスマートフォンで遠隔確認が可能です。

種類:

  • 屋外用防犯カメラ: 玄関・裏口・駐車場に設置し、侵入者を記録
  • ネットワークカメラ(Wi-Fi対応): スマホでリアルタイム映像を確認
  • ダミーカメラ: 侵入抑止効果を狙った偽物カメラ(記録機能なし)

メリット:

  • 侵入者の顔・車のナンバーを記録し、証拠として活用
  • 設置するだけで侵入抑止効果がある
  • 月額費用が不要(買い切り型)

デメリット:

  • 侵入を防ぐことはできない(記録のみ)
  • プライバシー侵害に注意が必要(隣家・道路への向きに配慮)
  • 電源・配線工事が必要(プロ設置が推奨)

補助錠・防犯フィルム・防犯ガラス

窓からの侵入を防ぐための対策です。

補助錠:

  • 既存の鍵に加えて設置する追加の鍵
  • ワンドア・ツーロック(玄関に2つの鍵)で侵入抑止効果
  • 費用: 1,000-5,000円程度(DIY設置可能)

防犯フィルム:

  • 窓ガラスに貼る透明フィルム
  • ガラス破りに時間をかけさせる効果(5-10分)
  • 費用: 5,000-20,000円/窓(DIY設置可能)

防犯ガラス:

  • 割れにくい特殊ガラス(2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟む)
  • 新築時・リフォーム時に導入
  • 費用: 30,000-100,000円/窓

センサーライト・防犯砂利

センサーライトと防犯砂利は、侵入者を威嚇・音で知らせる対策です。

センサーライト:

  • 人の動きを感知して自動点灯するライト
  • 夜間の侵入抑止に効果的
  • 費用: 3,000-10,000円(DIY設置可能)

防犯砂利:

  • 踏むと大きな音(約70-80デシベル)が出る特殊な砂利
  • 裏庭や死角に敷くことで侵入者を威嚇
  • 費用: 1,000-3,000円/袋(DIY設置可能)

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

ホームセキュリティサービスの比較(セコム・ALSOK)

契約数と拠点数の違い

ホームセキュリティを検討する際、セコムとALSOKのどちらを選ぶべきかという質問が多く寄せられます。

項目 セコム ALSOK
契約数(2025年3月時点) 約162万件 約52万件
緊急発進拠点数 約2,500箇所 約2,400箇所
駆けつけ時間 平均約10-15分 平均約15-20分

(出典: 「セコム」と「アルソック」ホームセキュリティの比較

評価:

  • 契約数: セコムが業界最大手で約3倍の契約数
  • 拠点数: セコムが約100箇所多く、地方在住の方にも対応しやすい
  • 駆けつけ時間: セコムが若干短い傾向(拠点数の多さが影響)

料金プランの比較(レンタル・買取)

ホームセキュリティの料金プランは、レンタルプランと買取プランの2種類があります。

プラン セコム ALSOK
レンタル(初期費用) 84,680円 約60,000円〜
レンタル(月額費用) 8,470円 8,000円前後
買取(初期費用) 474,760円 約400,000円〜
買取(月額費用) 5,170円 5,000円前後

(出典: セコム公式サイトALSOK公式サイト

評価:

  • 初期費用: 全プランでALSOKが安い傾向
  • 月額料金: 戸建てでほぼ同水準
  • 契約期間: 両社とも5年契約、以降は1年毎更新

防犯カメラ・センサーライト等の設置ポイント

防犯カメラの最適設置場所(玄関・裏口・駐車場・庭)

防犯カメラの設置場所は、侵入経路を考慮して選定します。SwitchBotによると、以下の4箇所が基本設置場所です。

優先度順の設置場所:

  1. 玄関: 来訪者の顔を記録し、侵入者の特定に役立つ(最優先)
  2. 裏口・勝手口: 死角になりやすく侵入されやすいため、優先度高
  3. 駐車場: 車上荒らし・盗難の記録
  4. : 侵入経路となりやすい場所に設置

設置時のポイント:

  • カメラの向きは侵入経路を向ける(隣家・道路への向きに注意)
  • 高さは2-3m程度(手が届かない高さ)
  • 夜間撮影可能なカメラを選択(赤外線LED搭載)

プライバシー配慮と設置時の注意点

防犯カメラ設置時は、プライバシー侵害に注意が必要です。

注意点:

  • 隣家への向きに配慮: 隣家の敷地や窓を映さないようにする
  • 道路への向き: 公道を映す場合、通行人のプライバシーに配慮(顔が特定できる映像は慎重に扱う)
  • 録画データの管理: 録画データは適切に管理し、第三者に漏洩しないよう注意

違法になる可能性:

  • 隣家の窓を映し続ける→ プライバシー侵害
  • 公道を映し、顔が特定できる映像を公開→ 肖像権侵害

設置前に専門業者に相談し、適切な向き・角度を確認することをおすすめします。

自治体補助金の活用

一部の自治体では、防犯カメラの設置に補助金を提供しています。

補助金の例:

  • 購入費の約1/2を補助(上限10-30万円)
  • 自治会・町内会での共同設置に対する補助

確認方法:

  • 自治体のウェブサイトで「防犯カメラ 補助金」で検索
  • 市役所の防犯担当課に問い合わせ

補助金を活用することで、導入費用を抑えることができます。

セキュリティ対策の費用と効果

ホームセキュリティの費用相場

ホームセキュリティの費用相場は以下の通りです。

項目 レンタルプラン 買取プラン
初期費用 60,000-85,000円 400,000-475,000円
月額費用 8,000-8,500円 5,000-5,200円
5年間の総費用 約540,000-595,000円 約700,000-787,000円
10年間の総費用 約1,020,000-1,105,000円 約1,000,000-1,099,000円

評価:

  • 5年程度の利用ならレンタルプランが経済的
  • 10年以上の長期利用なら買取プランが経済的

DIY設置可能な対策の費用

DIYで設置可能な対策の費用は以下の通りです。

対策 費用 設置難易度
補助錠 1,000-5,000円/個
防犯フィルム 5,000-20,000円/窓
センサーライト 3,000-10,000円/個
防犯砂利 1,000-3,000円/袋
防犯カメラ(Wi-Fi) 10,000-30,000円/台

評価:

  • 補助錠・センサーライト・防犯砂利はDIY設置が容易で低コスト
  • 防犯フィルム・防犯カメラはDIY可能だが、専門業者に依頼した方が確実

まとめ:状況別のおすすめセキュリティ対策

戸建て住宅は空き巣被害の約30%を占め、無施錠(46.3%)と窓ガラス破り(35.8%)が主な侵入手口です。侵入に5分かかると約70%が諦め、10分で約90%が諦めるため、時間稼ぎの対策が効果的です。

状況別のおすすめ対策:

  • 予算重視: 補助錠(1,000-5,000円)+ センサーライト(3,000-10,000円)+ 防犯砂利(1,000-3,000円)
  • DIY設置希望: 防犯フィルム(5,000-20,000円/窓)+ ネットワークカメラ(10,000-30,000円/台)
  • プロの安心感重視: ホームセキュリティ(月額8,000円前後)
  • 長期利用: ホームセキュリティ買取プラン(初期費用400,000-475,000円、月額5,000円前後)

基本対策:

  1. 確実な施錠(無施錠46.3%を防ぐ)
  2. 窓の防犯対策(補助錠・防犯フィルム・シャッター)
  3. 防犯カメラ(玄関・裏口・駐車場・庭)

セキュリティ対策は、複数の対策を組み合わせることで効果が高まります。信頼できるセキュリティ会社や専門業者に相談しながら、自宅に最適な対策を選択しましょう。

詳細な料金やサービス内容は、セコム公式サイトまたはALSOK公式サイトでご確認ください。

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

よくある質問

Q1戸建てにホームセキュリティは必要?

A1戸建ては空き巣被害の約30%を占め、侵入リスクが高いとされています。無施錠(46.3%)や窓ガラス破り(35.8%)が主な侵入手口のため、確実な施錠と窓の防犯対策が最重要です。ホームセキュリティは24時間監視・駆けつけサービスを提供し、高い安心感が得られます。月額8,000円前後で導入可能で、火災・ガス漏れ等の異常も検知できます。基本の施錠対策に加えて導入することをおすすめします。

Q2防犯カメラはどこに設置すべき?

A2玄関・裏口・駐車場・庭の4箇所が基本設置場所です。玄関は来訪者の顔を記録し侵入者の特定に役立ちます。裏口・勝手口は死角になりやすく侵入されやすいため優先度が高いです。駐車場は車上荒らし・盗難の記録、庭は侵入経路となりやすい場所に設置します。設置時は隣家・道路への向きに配慮し、プライバシー侵害に注意が必要です。

Q3セコムとALSOKどちらがいい?

A3セコムは約162万件、ALSOKは約52万件の契約数(2025年3月時点)で、セコムが業界最大手です。セコムは緊急発進拠点が約2,500箇所と多く、駆けつけ時間が平均約10-15分と短い傾向があります。料金は初期費用がALSOKの方が安い傾向で、月額料金は戸建てでほぼ同水準です。拠点数と到着時間を重視するならセコム、初期費用を抑えたいならALSOKをおすすめします。

Q4侵入者を諦めさせるには?

A4侵入に5分かかると約70%、10分かかると約90%の侵入者が諦めるとされています。時間稼ぎの対策が効果的で、補助錠(1,000-5,000円/個)、防犯フィルム(5,000-20,000円/窓)、シャッターの設置が有効です。窓は侵入口の53.5%を占めるため、窓の防犯対策が重要です。複数の対策を組み合わせることで、侵入抑止効果が高まります。

関連記事