戸建てにホームセキュリティが必要な理由と選び方
戸建てで生活していると、「空き巣被害に遭ったらどうしよう」「不審者が侵入しないか心配」と不安を感じる方は少なくありません。
この記事では、戸建てのホームセキュリティの仕組み、費用相場、主要サービス(セコム・ALSOK等)の比較を、セコム公式サイトやALSOK公式サイト等の情報を元に解説します。
戸建て特有の防犯ポイントを理解し、あなたの家族と財産を守るための最適なセキュリティを選べるようになります。
この記事のポイント
- 戸建ては侵入窃盗被害の30.5%を占め、全住宅タイプで最多(2023年)
- 侵入経路の第1位は窓(約60%)、外出時・在宅時を問わず施錠が重要
- ホームセキュリティの費用は月額4,000-8,500円程度、初期費用0-15万円が相場
- セコム:拠点数最多2,500カ所で補償充実、ALSOK:価格が安くプラン多様
- レンタルプランが約9割に選ばれ、初期費用を抑えられメンテナンス込みが人気
1. 戸建てにホームセキュリティが必要な理由
戸建ては侵入窃盗の被害に遭いやすい住宅タイプです。警察庁の統計によると、2023年の侵入窃盗のうち、戸建て住宅は30.5%を占め、全住宅タイプで最多です。年間約4,000件の被害が報告されています。
戸建てが狙われやすい理由は以下の通りです。
- 死角が多い: 建物の周囲に死角があり、侵入者が隠れやすい
- 窓が多い: 1階だけでなく2階の窓も侵入経路になる
- 塀や庭木: 塀が高すぎると外から見えず、侵入者の隠れ場所になる
- 留守が多い: 平日の昼間は家族が不在になりやすい
セコムの公式サイトによると、侵入経路の第1位は窓(約60%)で、無施錠の窓からの侵入が最も多いです。
ホームセキュリティを導入することで、侵入を検知し、警備員が駆けつけることで被害を最小限に抑えられます。
2. ホームセキュリティの基礎知識:仕組みと費用相場
(1) ホームセキュリティの種類(駆けつけ型・自主管理型)
ホームセキュリティは大きく2種類に分けられます。
| 種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 駆けつけ型 | セキュリティ会社の警備員が駆けつける | 被害拡大を防ぐ、補償あり | 月額料金が高い |
| 自主管理型 | 自分で対応(スマホ通知等) | 月額料金が安い | 駆けつけなし、自己対応 |
駆けつけ型は、セコム・ALSOKなどの大手セキュリティ会社が提供しています。自主管理型は、防犯カメラ・スマートホーム機器等を自分で設置・管理するタイプです。
(2) サービスの仕組み(侵入検知・通報・駆けつけ)
駆けつけ型のホームセキュリティは、以下の流れで動作します。
- 侵入検知: ドア・窓のセンサーが異常を検知
- 自動通報: 異常信号をセキュリティ会社に自動送信
- 確認: セキュリティ会社が契約者に電話確認
- 駆けつけ: 警備員が現場に急行(5-15分程度)
- 対応: 侵入者の確認、警察・消防への通報
24時間365日、自動で監視されるため、在宅時・外出時を問わず安心です。
(3) 費用相場(月額4,000-8,500円、初期費用0-15万円)
セコムの公式サイトとALSOKの公式サイトによると、戸建てのホームセキュリティの費用相場は以下の通りです。
| 費用項目 | 相場 |
|---|---|
| 月額料金 | 4,000-8,500円 |
| 初期費用 | 0-15万円(レンタルプランで抑制可能) |
| 機器費用 | レンタル:不要、購入:30-50万円 |
レンタルプランが約9割の契約者に選ばれています。初期費用を抑えられ、機器のメンテナンスも込みのため、導入しやすい点が人気の理由です。
(4) レンタルプランと購入プランの違い
| プラン | 初期費用 | 月額料金 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| レンタル | 低い(0-7万円) | 高い(6,000-8,500円) | 初期費用抑制、メンテナンス込み | 長期利用でコスト高 |
| 購入 | 高い(30-50万円) | 低い(3,000-5,000円) | 長期利用でコスト安 | 初期費用が高い |
(出典: セコム公式サイト)
10年以上の長期利用を予定している場合は購入プラン、初期費用を抑えたい場合はレンタルプランがおすすめです。
3. 主要サービスの比較(セコム・ALSOK等)
(1) セコムの特徴と料金(拠点数2,500カ所、補償充実)
セコムの公式サイトによると、セコムは以下の特徴があります。
セコムの特徴:
- 拠点数最多:約2,500カ所(全国カバー率が高い)
- 補償充実:被害時に最大200万円の建物・家財補償
- 駆けつけ実績:契約数140万件以上、業界トップ
料金例(戸建て4LDK、レンタルプラン):
- 月額料金:8,470円
- 初期費用:64,680円
セコムは価格は高めですが、駆けつけ時間が早く、補償も充実しています。
(2) ALSOKの特徴と料金(価格が安い、プラン多様)
ALSOKの公式サイトによると、ALSOKは以下の特徴があります。
ALSOKの特徴:
- 拠点数:約2,300カ所(セコムに次ぐ規模)
- ゼロスタートプラン:初期費用0円プランあり
- プラン多様:ニーズに合わせたカスタマイズ可能
料金例(戸建て4LDK、レンタルプラン):
- 月額料金:7,700円
- 初期費用:49,500円(ゼロスタートプランあり)
ALSOKはセコムより価格が安く、初期費用0円プランが選べる点が魅力です。
(3) その他のサービス(関電SOS・全日警等)
関電SOS、全日警、CSP、にしけい等、地域密着型のセキュリティ会社もあります。
その他のサービスの特徴:
- 地域密着型で駆けつけが早い場合がある
- 価格がセコム・ALSOKより安いことがある
- 対応エリアが限定される
(4) サービス選びのポイント
サービスを選ぶ際は、以下のポイントを比較してください。
- 拠点数: 自宅近くに拠点があるか(駆けつけ時間に影響)
- 料金: 月額料金・初期費用の総額
- 補償: 被害時の補償内容・上限額
- プラン: レンタル・購入、ゼロスタート等の選択肢
複数社から見積もりを取り、料金・サービス内容を比較することを推奨します。
4. 戸建て特有の防犯ポイント
(1) 窓の防犯対策(侵入経路第1位は窓60%、補助錠・防犯ガラス)
セコムの公式サイトによると、侵入経路の第1位は窓(約60%)です。
窓の防犯対策:
- 補助錠の追加: サッシ用補助錠を追加し、侵入に時間をかけさせる
- 防犯ガラス: ガラス破りを防ぐ(CPマーク付き推奨)
- 窓センサー: ホームセキュリティの窓センサーで侵入を検知
外出時だけでなく、在宅時も必ず窓を施錠する習慣が重要です。
(2) 玄関の防犯対策(ピッキング対策・ドアホン)
玄関は侵入経路の第2位です。
玄関の防犯対策:
- ピッキング対策: ディンプルキー・電子錠への交換
- ドアホン: カメラ付きインターホンで訪問者を確認
- ドアセンサー: ホームセキュリティのドアセンサーで侵入を検知
(3) 庭・外周の防犯対策(センサーライト・防犯カメラ・防犯砂利)
住友林業の記事によると、庭・外周の防犯対策も重要です。
庭・外周の防犯対策:
- センサーライト: 人の動きを検知して自動点灯、侵入者を威嚇
- 防犯カメラ: 侵入を抑止、証拠映像を記録
- 防犯砂利: 踏むと音が鳴る砂利、侵入者の接近を知らせる
(4) 死角を作らない配置のコツ
死角が多いと侵入者が隠れやすくなります。
死角を減らすポイント:
- 塀は低めにし、外から見通しをよくする
- 庭木は剪定し、視界を確保
- センサーライト・防犯カメラを死角に配置
5. 導入事例と費用対効果
(1) 実際の導入事例(戸建て4LDK、窓12ヶ所等)
導入事例(戸建て4LDK、窓12ヶ所):
- プラン:セコム レンタルプラン
- 設置機器:窓センサー12個、ドアセンサー2個、モーションセンサー1個
- 月額料金:8,470円
- 初期費用:64,680円
設置は1-2日で完了し、操作説明を受けてすぐに運用開始できます。
(2) 費用対効果の考え方(被害額との比較)
侵入窃盗の被害額は、平均数十万円~数百万円といわれています。
費用対効果の試算(10年間):
- ホームセキュリティ費用:月額8,470円 × 12ヶ月 × 10年 + 初期費用64,680円 = 約108万円
- 被害額(想定):平均50-100万円
1回の被害を防げれば、費用対効果は十分あるといえます。また、補償制度があるため、被害時の金銭的損失を抑えられます。
(3) 保険金補償制度の活用
セコム・ALSOK等の大手は、被害時に建物・家財の補償制度を提供しています。
補償例(セコム):
- 建物補償:最大100万円
- 家財補償:最大100万円
- 合計最大200万円
補償内容は契約プランにより異なるため、詳細は見積もり時に確認してください。
6. まとめ:あなたに合ったホームセキュリティの選び方
戸建ては侵入窃盗被害の30.5%を占め、侵入経路の第1位は窓(約60%)です。ホームセキュリティを導入することで、侵入を検知し、警備員が駆けつけることで被害を最小限に抑えられます。
セコム(拠点数2,500カ所、補償充実)とALSOK(価格が安い、プラン多様)が2大手で、レンタルプランが約9割に選ばれています。月額4,000-8,500円、初期費用0-15万円が相場です。
窓に補助錠を追加し、センサーライト・防犯カメラを死角に配置する等、複数の防犯対策を組み合わせることが重要です。まずは複数社から見積もりを取り、料金・サービス内容を比較してください。
