土地なしから始める注文住宅の流れ:土地探しから完成までの全ステップ

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/29

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土地なしから注文住宅を建てる全体像

土地を持っていない状態から注文住宅を建てたいと考えている方にとって、「どこから手をつければよいのか」「どれくらいの期間と費用がかかるのか」は大きな不安要素です。

この記事では、土地探しから注文住宅の完成までの流れを時系列で解説し、資金計画や法規制の注意点についても詳しくお伝えします。国土交通省住宅金融支援機構の公的データを元に、初めての方でも全体像を把握できるよう整理しました。

この記事のポイント

  • 土地なしから注文住宅を建てる場合、完成まで半年〜1年、土地探しを含めると1.5〜2年が目安
  • 「予算決定→施工会社選定→土地探し」の順番で進めることが効率的
  • 全国平均費用は約5,754万円(土地代1,819万円、建築費3,935万円)で、比率は建物6〜7:土地3〜4
  • 住宅ローンは建物完成後に実行されるため、つなぎ融資や土地先行融資の検討が必要

土地探しから契約までのステップ

予算決定とハウスメーカー選定が先の理由

土地なしから注文住宅を建てる場合、「まず土地を探してから建てる」と考える方が多いかもしれません。しかし、効率的に進めるには「予算決定→ハウスメーカー(施工会社)選定→土地探し」の順番が推奨されます。

施工会社を先に決めることで建物費用が明確になり、土地に充てられる予算が確定します。これにより、予算オーバーを防ぎながら、希望の建物が建てられる土地を効率的に探すことが可能です。

土地探しの期間と効率的な進め方

土地探しの平均期間は4〜12ヶ月とされています。ただし、希望条件が厳しい場合や人気エリアでは、1年以上かかるケースも珍しくありません。

土地探しと家づくりを同時並行で進めることで、予算配分のバランスを考えながら、希望の建物が建てられるかを確認できます。土地探しに時間をかけすぎると、良い土地が他の人に取られてしまうリスクもあるため、優先順位を明確にしておくことが大切です。

土地契約時の手付金と必要書類

土地購入契約時には手付金が必要です。一般的に、完成物件では物件価格の10%以下、未完成物件では5%以下が目安とされています。

住宅設計・建築から完成までのステップ

設計プラン確定から着工までの流れ

土地が決まったら、施工会社と設計プランを詰めていきます。間取り・仕様・設備などを決定し、見積もりを確定させます。設計確定後、建築確認申請を行い、許可が下りたら着工となります。

工事期間と中間確認のポイント

木造住宅の場合、着工から完成まで4〜6ヶ月程度が目安です。工事中は、基礎工事完了時・上棟時・完成前などのタイミングで現場を確認し、図面通りに進んでいるかをチェックすることをおすすめします。

完成から引き渡しまでの手続き

建物が完成すると、完了検査を受けて検査済証が発行されます。その後、施主による最終確認を行い、問題がなければ引き渡しとなります。住宅ローンはこのタイミングで実行され、残金の支払いを行います。

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土地なしからの住宅ローンと資金計画

つなぎ融資と土地先行融資の違い

住宅ローンは原則として建物完成後に実行されます。そのため、土地代や着工金・中間金を支払うには、以下の方法を検討する必要があります。

融資方法 特徴 金利目安
つなぎ融資 住宅ローン実行までの短期借入 2〜4%程度
土地先行融資 土地と建物を別々に融資 住宅ローンと同程度
自己資金 借入なしで支払い なし

つなぎ融資は担保がないため金利が高めに設定されています。土地先行融資を提供する金融機関も増えており、自己資金が少なくても土地購入が可能になってきています。

土地代と建築費の予算配分

住宅金融支援機構の2022年度フラット35利用者調査によると、土地なしからの注文住宅の平均所要資金は4,694万円で、建築費68%、土地32%の比率となっています。

全国平均では土地代1,819万円、建築費3,935万円、合計5,754万円というデータもあり、建物6〜7:土地3〜4の予算配分が目安とされています。ただし、首都圏や近畿圏など土地価格が高いエリアでは総額5,000万円を超えるケースが多くなります。

住宅ローン減税と補助金の活用

2025年時点でも住宅ローン減税や各種補助金制度が利用可能です。ただし、制度内容は改正される可能性があるため、最新情報は国土交通省や税務署で確認することをおすすめします。

土地購入時に確認すべき法規制と注意点

接道義務と用途地域の確認

建築基準法では、敷地が幅4m以上の道路に2m以上接することが義務付けられています(接道義務)。この条件を満たさない土地は、原則として建物を建てることができません。

また、用途地域によって建ぺい率・容積率・高さ制限が異なります。希望の大きさや高さの建物が建てられるか、事前に確認することが重要です。

地盤調査とライフライン引き込み

地盤が弱い土地では地盤改良工事が必要になり、100万円以上の追加費用が発生する可能性があります。また、水道・ガス・電気といったライフラインが敷地前の道路まで来ていない場合は、引き込み工事費用がかかります。

ハザードマップでの災害リスク確認

自治体が公表しているハザードマップで、河川氾濫や地震などの災害リスクを確認しておきましょう。土地の形状(整形地・不整形地)や高低差も建築のしやすさに影響します。高低差がある土地ではガケ条例が適用される場合があり、擁壁工事が必要になることもあります。

まとめ:土地なしから注文住宅を成功させるポイント

土地なしから注文住宅を建てる場合、土地探しから完成まで1.5〜2年程度の期間を見込んでおくと安心です。全体の費用は全国平均で約5,754万円、建物と土地の比率は6〜7:3〜4が目安となります。

効率的に進めるには、「予算決定→施工会社選定→土地探し」の順番で進め、土地探しと家づくりを同時並行で行うことがポイントです。住宅ローンは建物完成後の実行となるため、つなぎ融資や土地先行融資の利用も検討しましょう。

接道義務や用途地域、地盤調査など法規制面の確認も欠かせません。不明点があれば、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなど専門家への相談をおすすめします。

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よくある質問

Q1土地なしから注文住宅を建てるのにどれくらいの期間がかかりますか?

A1建物の完成まで半年〜1年程度、土地探しを含めると1.5〜2年程度が目安です。土地探しだけで1年以上かかるケースもあります。希望条件が多い場合や人気エリアでは長期化しやすいため、希望入居時期の1.5〜2年前から準備を始めることをおすすめします。

Q2土地と建物の予算配分はどうすればよいですか?

A2建物6〜7:土地3〜4の比率が目安とされています。住宅金融支援機構の調査では、全国平均で土地代1,819万円、建築費3,935万円、合計5,754万円です。施工会社を先に決めると建物費用が明確になり、土地予算を確定しやすくなります。首都圏など土地価格が高いエリアでは比率が変わる場合があります。

Q3住宅ローンは土地購入時点で使えますか?

A3原則として使えません。住宅ローンは建物完成後に実行されるため、土地代や着工金・中間金は自己資金、つなぎ融資(金利2〜4%)、または土地先行融資で用意する必要があります。土地先行融資を提供する金融機関も増えているため、複数の金融機関に相談することをおすすめします。

Q4土地購入時に注意すべき法規制は何ですか?

A4接道義務(幅4m以上の道路に2m以上接する)を満たさないと建築できません。また、用途地域によって建ぺい率・容積率・高さ制限が異なるため、希望の建物が建てられるか確認が必要です。地盤が弱い土地では改良工事で100万円以上の追加費用が発生する可能性もあります。詳細は宅地建物取引士にご相談ください。

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