CIC(信用情報機関)と住宅ローン審査|信用情報の影響と対策

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/16

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CICと住宅ローン審査の関係

住宅ローンの申請を検討する際、「過去のクレジットカード延滞が審査に影響するのでは」と不安を感じる方は少なくありません。住宅ローン審査では、金融機関が必ず信用情報機関(CIC・JICC・KSC)の記録をチェックします。

この記事では、CICの信用情報が住宅ローン審査にどのように影響するか、CICの公式情報を元に解説します。信用情報に不安がある方も、事前の対策方法を理解できるようになります。

この記事のポイント

  • 住宅ローン審査ではCIC・JICC・KSCの3機関すべてがチェックされる
  • 「異動」情報(61日以上の延滞等)があると審査通過は極めて困難
  • 延滞記録は完済後5年間残る
  • 開示請求はスマホで1,000円、審査への悪影響はない
  • 2024年11月から信用スコア(200〜800点)の確認が可能に

CICとは|信用情報機関の基本

CIC(株式会社シー・アイ・シー)は、クレジットカード会社や消費者金融業者が多く加盟する指定信用情報機関です。クレジットカードや各種ローンの契約内容・支払い状況が記録されています。

CIC・JICC・KSCの違い

日本には主に3つの信用情報機関があり、それぞれ加盟する金融機関が異なります。

機関名 主な加盟会社
CIC クレジットカード会社、信販会社
JICC 消費者金融業者
KSC 銀行、信用金庫

住宅ローン審査では、金融機関は3機関すべての信用情報をチェックするのが一般的です。どの機関にも問題がないことが審査通過の条件となります。

登録される情報の内容

CICに登録される主な情報は以下の通りです。

  • 本人識別情報: 氏名、生年月日、住所、電話番号
  • 契約内容: クレジットカード、ローンの契約日、限度額、返済期間
  • 支払状況: 入金日、残高、延滞の有無
  • 申込履歴: 新規申込の履歴(6ヶ月間保存)

これらの情報は、過去の支払い実績を示す客観的なデータとして、審査の重要な判断材料となります。

住宅ローン審査で見られる信用情報

金融機関は住宅ローン審査で信用情報を必ず確認します。特に仮審査の段階で信用情報が重視されます。

開示報告書の見方

CICの開示報告書では、「入金状況」欄に記号で支払い状況が表示されます。

記号 意味
$ 請求どおり(もしくは請求額以上)の入金があった
A 請求どおりの入金がなかった(延滞)
請求も入金もなかった
異動 61日以上の延滞、代位弁済等が発生

「A」マークが数回ある場合、金融機関によっては審査に影響する可能性があります。「異動」が記録されている場合、住宅ローン審査は極めて困難です。

クレジット・ガイダンス(信用スコア)の活用

2024年11月28日から、CICは新サービス「クレジット・ガイダンス」の提供を開始しました。これにより、信用情報を200〜800点の3桁スコアで数値化して確認できるようになりました。

スコアが高いほど信用力が高いことを示し、住宅ローン審査の通過可能性を事前に把握する目安になります。ただし、金融機関の審査基準は各社で異なるため、スコアはあくまで参考値として捉えてください。

審査に影響する項目と記録期間

信用情報の中でも、住宅ローン審査に大きく影響する項目があります。

異動情報の影響

「異動」とは、以下のような事態が発生した場合に記録される情報です。

  • 61日以上の延滞
  • 代位弁済(保証会社が代わりに返済)
  • 任意整理、自己破産

異動情報が記録されている状態は、俗に「ブラックリスト」と呼ばれます。この状態では、住宅ローン審査の通過は極めて困難です。

延滞記録の保存期間

信用情報の記録には保存期間があります。

情報の種類 保存期間
契約内容 契約終了後5年間
延滞・異動情報 完済後5年間
申込履歴 申込から6ヶ月間

延滞記録は完済後5年経過すると消えるため、住宅ローン申請を見送り、記録が消えるのを待つという選択肢もあります。

信用情報に問題がある場合の対策

信用情報に不安がある場合、事前に対策を取ることが重要です。

開示請求で事前確認

住宅ローン申請前に、CICで開示請求を行い、自身の信用情報を確認することを推奨します。

開示請求の方法

方法 手数料 特徴
インターネット(スマホ・PC) 1,000円 即時確認可能
郵送 1,500円 1週間〜10日程度

開示請求を行うこと自体は、住宅ローン審査に悪影響を与えません。事前に信用情報を確認し、問題があれば対策を検討しましょう。

複数の金融機関への申請戦略

「A」マーク(延滞)のみで「異動」まで行っていない場合、金融機関によっては審査に通る可能性があります。

注意点:

  • 申込履歴は6ヶ月間記録に残る
  • 短期間に複数の金融機関に申請すると「申込ブラック」状態になる可能性がある
  • 審査落ちが続くと、さらに審査が厳しくなる傾向がある

複数の金融機関への申請を検討する場合は、1〜2社に絞って申請することを推奨します。信用情報に不安がある場合は、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンの専門家に相談することも有効です。

まとめ:住宅ローン申請前の信用情報確認

住宅ローン審査では、CIC・JICC・KSCの3機関の信用情報が必ずチェックされます。「異動」情報があると審査通過は極めて困難ですが、延滞記録は完済後5年で消えます。

住宅ローンの申請を検討している方は、まずCICの開示請求で自身の信用情報を確認してみてください。問題がなければ安心して申請に進め、問題があれば事前に対策を検討できます。

信用情報に不安がある場合は、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンの専門家に相談することをお勧めします。

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よくある質問

Q1CICの開示請求はどうやって行うのですか?

A1CICの開示請求は、スマホ・PC・郵送で行えます。インターネット(スマホ・PC)の場合は手数料1,000円で即時確認可能、郵送の場合は1,500円で1週間〜10日程度かかります。開示請求を行うこと自体は住宅ローン審査に悪影響を与えないため、申請前に確認することを推奨します。

Q2信用情報に「異動」があると住宅ローンは絶対に通りませんか?

A2「異動」情報(61日以上の延滞、代位弁済、任意整理等)が記録されている場合、住宅ローン審査の通過は極めて困難です。ただし、異動情報は完済後5年経過すると記録から消えます。住宅購入を急がない場合は、記録が消えるまで待つという選択肢もあります。

Q3クレジットカードの延滞が1回でもあると住宅ローン審査に落ちますか?

A3「A」マーク(延滞)のみで「異動」まで行っていない場合、金融機関によっては審査に通る可能性があります。審査基準は金融機関ごとに異なるため、一概に審査落ちとは限りません。ただし、複数回の延滞がある場合は影響が大きくなる傾向があります。不安な場合は事前にCICで開示請求を行い、状況を確認してください。

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Room Match編集部

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