固定資産税を何で払うのが一番お得?還元率で比較するおすすめ支払い方法

公開日: 2025/10/26

固定資産税を何で払うのが一番お得?

不動産を所有する方にとって、年間数十万円になる固定資産税の支払い方法を見直すことで、ポイント還元等のメリットを得られる可能性があります。しかし、支払い方法によって還元率・手数料が異なり、市区町村により利用可能な方法も異なります。

この記事では、固定資産税の支払い方法(クレジットカード、スマホ決済、電子マネー、コンビニ払い、口座振替、窓口払い)の還元率・手数料を比較し、最もお得な方法を、総務省や各決済サービスの公式情報を元に解説します。

固定資産税の支払い方法を見直したい方も、自分に合った最もお得な方法を判断できるようになります。

この記事のポイント

  • 固定資産税の支払い方法は、クレジットカード、スマホ決済、電子マネー、コンビニ払い、口座振替、窓口払いの6種類
  • クレジットカードは還元率0.5-1.0%だが手数料0.8-1.0%がかかり、還元率1.0%以上でないと実質的に損をする
  • スマホ決済(auペイ、ファミペイ)は手数料無料で還元率0.5%程度のため、実質的にお得
  • PayPay・楽天ペイは2024年以降、税金支払いでポイント付与終了(キャンペーン時を除く)
  • 市区町村により利用可能な支払い方法が異なるため、必ず公式サイトで確認する必要がある

固定資産税とは?支払い方法の選択肢

固定資産税は、土地・建物の所有者が市区町村に納める地方税です(総務省)。毎年1月1日時点の所有者に課税され、年4回(4月・7月・12月・2月等、自治体により異なる)に分けて納付します。

支払い方法の種類

固定資産税の支払い方法は、以下の6種類があります。

支払い方法 ポイント還元 手数料 市区町村対応
クレジットカード 0.5-1.0% 0.8-1.0% △ 対応状況による
スマホ決済(auペイ・ファミペイ) 0.5%前後 無料 ○ 対応自治体多い
スマホ決済(PayPay・楽天ペイ) なし※ 無料 ○ 対応自治体多い
電子マネー(nanaco等) 0.5% 無料 △ セブンイレブン等
コンビニ払い なし 無料 ○ ほぼ全自治体
口座振替 なし 無料 ○ 全自治体
窓口払い なし 無料 ○ 全自治体

※ PayPay・楽天ペイは2024年以降、税金支払いでポイント付与終了(キャンペーン時を除く)

市区町村により利用可能な支払い方法が異なるため、必ず自分の自治体の公式サイトで確認しましょう。

各支払い方法の還元率・手数料を比較

固定資産税を最もお得に支払う方法を判断するには、還元率と手数料の両方を考慮する必要があります。

クレジットカード払い

還元率: 0.5-1.0%(カードにより異なる)

手数料: 1万円あたり80円前後(自治体により異なる)

損益分岐点: 還元率1.0%以上でないと実質的に損をします。

計算例:

  • 固定資産税10万円を還元率0.5%のクレジットカードで支払った場合
  • ポイント還元: 10万円 × 0.5% = 500円
  • 決済手数料: 10万円 ÷ 1万円 × 80円 = 800円
  • 実質損失: 500円 - 800円 = -300円(損)

一方、還元率1.0%のクレジットカードの場合:

  • ポイント還元: 10万円 × 1.0% = 1,000円
  • 決済手数料: 800円
  • 実質利益: 1,000円 - 800円 = +200円(得)

還元率1.0%以上の高還元率クレジットカード(楽天カード、リクルートカード等)を利用する場合のみ、実質的にお得になります(LUXURY CARD EXPERIENCE)。

スマホ決済(auペイ・ファミペイ)

還元率: 0.5%前後(auペイは200円で1ポイント、ファミペイは200円で1ポイント)

手数料: 無料

実質利益:

  • 固定資産税10万円をauペイで支払った場合
  • ポイント還元: 10万円 ÷ 200円 × 1ポイント = 500ポイント(500円相当)
  • 決済手数料: 0円
  • 実質利益: +500円(得)

auペイ・ファミペイは手数料無料で還元率0.5%程度のため、実質的にお得です。

スマホ決済(PayPay・楽天ペイ)

還元率: 基本なし(キャンペーン時を除く)

注意点: PayPayは税金支払いでポイント還元なし。楽天ペイも2024年6月4日以降はポイント付与終了しました(とくらし)。

不定期でキャンペーンを開催する場合があるため、キャンペーン情報をチェックすることで、還元率0.5-1.0%程度のメリットを得られる可能性があります。

電子マネー(nanaco等)

還元率: 0.5%(クレジットカードからのチャージ時にポイント付与)

手数料: 無料

注意点: nanacoはチャージ上限が5万円のため、高額な固定資産税を支払う場合は複数回チャージが必要です。手間がかかる点がデメリットです。

コンビニ払い・口座振替・窓口払い

還元率: なし

手数料: 無料

特徴: ポイント還元はありませんが、手数料もかかりません。手間を省きたい場合、口座振替が便利です。

おすすめの支払い方法:還元率で選ぶ

還元率と手数料を考慮した、おすすめの支払い方法を提示します。

1位:高還元率クレジットカード(還元率1.0%以上)

条件: 還元率1.0%以上のクレジットカードを持っている場合

メリット: 決済手数料を差し引いても、実質的に0.2-0.3%程度のメリットがある

おすすめカード例:

  • 楽天カード(還元率1.0%)
  • リクルートカード(還元率1.2%)

固定資産税10万円の場合、実質200-400円程度の利益が得られます。

2位:auペイ・ファミペイ(手数料無料、還元率0.5%)

条件: 市区町村が対応している場合

メリット: 手数料無料で還元率0.5%程度のため、実質的にお得

手順:

  1. auペイ・ファミペイアプリをダウンロード
  2. クレジットカードからチャージ
  3. 納付書のバーコードをスキャンして支払い

固定資産税10万円の場合、実質500円程度の利益が得られます。

3位:楽天ペイ・PayPay(キャンペーン時のみ)

条件: キャンペーン期間中(還元率0.5-1.0%程度)

メリット: キャンペーン時は実質的にお得

注意点: 通常時はポイント付与なし。キャンペーン情報をこまめにチェックする必要があります。

4位:口座振替(手間を省きたい場合)

条件: ポイント還元より手間を省きたい場合

メリット: 納付忘れがない、手数料無料

デメリット: ポイント還元なし

ポイント還元にこだわらず、手間を省きたい場合は口座振替が便利です。

固定資産税支払い時の注意点

固定資産税を支払う際は、以下の点に注意しましょう。

市区町村により利用可能な支払い方法が異なる

クレジットカード払い・スマホ決済の対応状況は、市区町村により異なります。必ず自分の自治体の公式サイトで確認しましょう。

確認方法:

  1. 自治体の公式サイトにアクセス
  2. 「固定資産税」「納付方法」で検索
  3. 利用可能な支払い方法を確認

一括払いでも割引なし

固定資産税は、期別納付(年4回)でも一括納付(第1期にまとめて支払い)でも、金額は変わりません。「早く払えばお得」という誤解を避けましょう。

ただし、キャッシュレス決済のポイント還元は、一括納付の方が効率的です(1回の手続きで済むため)。

高還元率カード以外ではクレジットカード払いは損

還元率0.5%以下のクレジットカードで支払うと、決済手数料の方が高くなり、実質的に損をします。必ず還元率1.0%以上のカードを使用しましょう。

nanacoはチャージ上限(5万円)に注意

固定資産税が10万円を超える場合、nanacoは複数回チャージが必要です。手間がかかるため、auペイ・ファミペイの方が便利です。

キャンペーン情報をこまめにチェック

楽天ペイ・PayPay等は、不定期でキャンペーンを開催します。キャンペーン期間中に支払うことで、還元率0.5-1.0%程度のメリットを得られる可能性があります。

各決済サービスの公式サイトやアプリで、キャンペーン情報をこまめにチェックしましょう。

まとめ:還元率1.0%以上のクレジットカードかauペイ・ファミペイがおすすめ

固定資産税を最もお得に支払う方法は、還元率1.0%以上のクレジットカード(楽天カード、リクルートカード等)、またはauペイ・ファミペイ(手数料無料、還元率0.5%)です。

還元率0.5%以下のクレジットカードで支払うと、決済手数料の方が高くなり、実質的に損をします。PayPay・楽天ペイは通常時はポイント付与なしですが、キャンペーン時は還元率0.5-1.0%程度のメリットがあります。

市区町村により利用可能な支払い方法が異なるため、必ず自分の自治体の公式サイトで確認しましょう。一括払いでも割引はありませんが、キャッシュレス決済のポイント還元を受けられます。

自分に合った支払い方法を選び、固定資産税を少しでもお得に支払いましょう。

よくある質問

Q1固定資産税をクレジットカードで払うと損をすることはありますか?

A1はい。還元率0.5%以下のクレジットカードで支払うと、決済手数料(1万円あたり80円前後)の方が高くなり、実質的に損をします。例えば、固定資産税10万円を還元率0.5%のカードで支払うと、ポイント還元500円-決済手数料800円=-300円(損)となります。還元率1.0%以上のクレジットカード(楽天カード、リクルートカード等)を使用すれば、実質的にお得になります。

Q2PayPayで固定資産税を払うとポイントは貯まりますか?

A2いいえ。PayPayは税金支払いでポイント還元なし(2025年時点)です。楽天ペイも2024年6月4日以降はポイント付与終了しました。ただし、不定期でキャンペーンを開催する場合があり、キャンペーン期間中は還元率0.5-1.0%程度のメリットを得られる可能性があります。キャンペーン情報をこまめにチェックしましょう。

Q3固定資産税を一括で払うと割引はありますか?

A3いいえ。固定資産税は、期別納付(年4回)でも一括納付(第1期にまとめて支払い)でも、金額は変わりません。「早く払えばお得」という誤解を避けましょう。ただし、キャッシュレス決済のポイント還元は、一括納付の方が効率的です(1回の手続きで済むため)。

Q4auペイとファミペイ、どちらがお得ですか?

A4還元率はほぼ同じ(0.5%前後)です。auペイは200円で1ポイント、ファミペイは200円で1ポイントが付与されます。どちらも手数料無料のため、実質的なお得度は同等です。自分が普段使っているポイントサービス(Pontaポイント、dポイント等)に合わせて選ぶのがおすすめです。

Q5市区町村により利用できる支払い方法は異なりますか?

A5はい。クレジットカード払い・スマホ決済の対応状況は、市区町村により異なります。必ず自分の自治体の公式サイトで確認しましょう。確認方法は、自治体の公式サイトにアクセスし、「固定資産税」「納付方法」で検索すると、利用可能な支払い方法が確認できます。