相続で兄弟が相続人になるケース|条件診断と相続分の計算方法

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公開日: 2026/1/14

結論:兄弟が相続人になるかを判定

兄弟姉妹が相続人になるかどうかは、以下の条件で判定できます。

兄弟姉妹は第3順位の相続人

兄弟姉妹は第3順位の相続人で、被相続人に子や孫(第1順位)、親や祖父母(第2順位)がいない場合に相続権が発生します。つまり、以下の条件をすべて満たす場合に、兄弟姉妹が相続人となります。

  • 子や孫がいない:被相続人に子や孫がいる場合、兄弟姉妹は相続人になりません。
  • 親や祖父母がいない:被相続人の親や祖父母が存命の場合、兄弟姉妹は相続人になりません。

この2つの条件をクリアして初めて、兄弟姉妹が相続人として遺産を受け取る権利が発生します。

配偶者の有無で相続分が変わる

兄弟姉妹が相続人になる場合でも、配偶者の有無によって相続分が大きく変わります。

  • 配偶者がいる場合:法定相続分は配偶者4分の3、兄弟姉妹全体で4分の1となります。兄弟姉妹が複数いる場合は、この4分の1を人数で按分します。
  • 配偶者がいない場合:兄弟姉妹がすべての遺産を相続します。兄弟姉妹が複数いる場合は、均等に分けるのが一般的です。

例えば、被相続人に配偶者がおり、兄弟姉妹が2人いる場合、配偶者が4分の3(75%)、兄弟姉妹がそれぞれ8分の1(12.5%)ずつ相続することになります。

かんたん条件診断:兄弟が相続人になるケース

具体的なケースごとに、兄弟姉妹が相続人になるかどうかを診断してみましょう。

ケース1:配偶者あり・子どもなし・親なし

このケースでは、配偶者と兄弟姉妹が相続人となります。法定相続分は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹全体で4分の1です。

例えば、遺産が4,000万円で兄弟姉妹が2人いる場合:

  • 配偶者:3,000万円(4分の3)
  • 兄弟姉妹A:500万円(8分の1)
  • 兄弟姉妹B:500万円(8分の1)

このように、兄弟姉妹の相続分は全体の4分の1を人数で按分します。

ケース2:配偶者なし・子どもなし・親なし

このケースでは、兄弟姉妹がすべての遺産を相続します。配偶者がいないため、兄弟姉妹が遺産を均等に分けることになります。

例えば、遺産が4,000万円で兄弟姉妹が2人いる場合:

  • 兄弟姉妹A:2,000万円(2分の1)
  • 兄弟姉妹B:2,000万円(2分の1)

ケース3:半血兄弟がいる場合

半血兄弟(父母の一方のみを同じくする兄弟)の相続分は、全血兄弟(父母の両方を同じくする兄弟)の2分の1となります。

例えば、遺産が4,000万円で全血兄弟が1人、半血兄弟が1人いる場合:

  • 全血兄弟:2,667万円(3分の2)
  • 半血兄弟:1,333万円(3分の1)

このように、半血兄弟の相続分は全血兄弟の半分です。

ケース4:代襲相続(甥・姪が相続人になる)

兄弟姉妹の一人が死亡した場合、その子(甥・姪)が代襲相続人となります。ただし、兄弟姉妹の代襲相続は甥・姪までで、その孫には認められません。

例えば、被相続人に兄弟が2人いたが、そのうち1人が既に死亡しており、その子(甥)が2人いる場合:

  • 生存している兄弟:2,000万円(2分の1)
  • 甥A:500万円(4分の1)
  • 甥B:500万円(4分の1)

このように、代襲相続人(甥・姪)は、親が受け取るはずだった相続分を均等に分けます。


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よくある勘違いと注意点

兄弟姉妹の相続に関しては、以下のような誤解が多く見られます。正しく理解しておきましょう。

兄弟の配偶者は相続人ではない

兄弟の配偶者(義理の兄弟姉妹)は相続人ではありません。相続人となるのは、被相続人の血族と配偶者のみです。

例えば、被相続人に兄が1人いて、その兄に配偶者(義理の姉)がいる場合、相続人になるのは兄のみです。義理の姉は相続人にはなりません。

ただし、兄が既に死亡している場合、その子(甥・姪)が代襲相続人となります。このとき、兄の配偶者(義理の姉)は依然として相続人にはなりません。

事実婚の配偶者は法定相続人にならない

事実婚の配偶者は法定相続人にならないため、遺言書がない限り、遺産を受け取ることができません。法律上の婚姻関係がない場合、相続権は発生しないのです。

このため、事実婚のパートナーに遺産を残したい場合は、遺言書を作成する必要があります。

兄弟姉妹の代襲相続は甥・姪まで

兄弟姉妹の代襲相続は、甥・姪までで、その孫には認められません。これは、子や孫の代襲相続とは異なる点です。

例えば、被相続人に兄が1人いたが既に死亡しており、その子(甥)も死亡していた場合、甥の子(被相続人にとっての甥の子)は代襲相続人にはなりません。この場合、兄の相続分は他の相続人に配分されます。

兄弟姉妹は遺留分の権利を持たない

兄弟姉妹は遺留分の権利を持ちません。遺留分とは、法定相続人が最低限受け取れる遺産の割合のことですが、兄弟姉妹にはこの権利がないのです。

そのため、遺言書で「全財産を〇〇に相続させる」と記載されている場合、兄弟姉妹は遺産を受け取ることができません。子や親には遺留分がありますが、兄弟姉妹にはないため、遺言書の内容がそのまま優先されます。

これは、兄弟姉妹が相続人になる場合の大きな特徴です。

条件別のおすすめ手続きパターン

兄弟姉妹が相続人になる場合、以下のような状況に応じて、手続きの進め方を選びましょう。

期間が短い/急いでいる:相続登記義務化(3年以内)に対応

相続登記が2024年4月1日から義務化され、相続開始を知った日から3年以内に登記申請が必要です。期限が迫っている場合は、以下の方法で対応しましょう。

  • 簡易制度を利用する:戸籍収集が間に合わない場合、相続人申告登記という簡易制度を利用できます。これは、戸籍が揃わなくても期限内に登記できる制度です。
  • 代行サービスを利用する:自分で手続きする時間がない場合、オンライン代行サービスを利用することで、確実に期限内に手続きを完了できます。

相続登記を3年以内に行わないと、10万円以下の過料が科される可能性があるため、早めに対応することが重要です。

手間を減らしたい/比較が面倒:オンライン代行サービス

兄弟姉妹が複数いる場合、戸籍収集や相続人の確定が複雑になります。また、遺産分割協議が必要な場合、全員の合意を得るのに時間がかかることもあります。

このような場合、オンライン代行サービスを利用することで、以下のメリットがあります。

  • 戸籍収集の代行:複数の市区町村に戸籍を請求する必要がある場合でも、代行サービスが一括で対応してくれます。
  • 相続関係説明図の作成:兄弟姉妹が複数いる場合や、代襲相続が発生している場合でも、専門家が正確な相続関係説明図を作成してくれます。
  • オンライン完結:平日に役所や銀行に行く時間がない場合でも、オンラインで手続きを進められます。

これにより、手間を大幅に削減できます。

安心優先/失敗したくない:専門家サポート付きサービス

初めての相続で不安がある場合や、兄弟姉妹間でトラブルを避けたい場合は、専門家サポート付きのサービスを利用することをおすすめします。

  • 司法書士・弁護士との連携:複雑なケースや、遺産分割協議が必要な場合でも、専門家がサポートしてくれます。
  • やることリスト機能:手続きの進捗を管理できる機能があり、何をすべきかが明確になります。
  • 無料相談枠:初回相談が無料または低額で利用できるサービスが多く、見積りを確認してから正式に申し込むことができます。

これにより、手続きのミスを防ぎ、安心して相続を進めることができます。

当てはまらない場合の代替案

兄弟姉妹が相続人にならない場合や、別の方法を検討したい場合は、以下の選択肢があります。

遺言書が存在する場合:その内容に従って遺産分割

遺言書が存在する場合、その内容に従って遺産分割が可能です。前述の通り、兄弟姉妹には遺留分の権利がないため、遺言書の内容がそのまま優先されます。

例えば、遺言書に「全財産を配偶者に相続させる」と記載されている場合、兄弟姉妹は遺産を受け取ることができません。

遺言書が存在する場合は、その内容を確認し、遺言書に従って手続きを進めましょう。

遺産分割協議:相続人全員の合意により分割方法を決定

遺言書が存在しない場合、相続人全員で遺産分割協議を行い、分割方法を決定します。遺産分割協議では、法定相続分と異なる分割方法を選ぶことも可能です。

例えば、兄弟姉妹が3人いる場合、法定相続分では均等に3分の1ずつ相続することになりますが、遺産分割協議で「兄が不動産を相続し、妹2人が現金を相続する」といった分割方法を選ぶこともできます。

ただし、遺産分割協議には相続人全員の合意が必要です。全員が納得する分割方法を話し合いましょう。

家庭裁判所の調停・審判:分割方法を変更可能

遺産分割協議が合意に至らない場合、家庭裁判所の調停・審判により分割方法を決定することができます。調停では、裁判所の調停委員が仲介役となり、相続人全員が納得できる分割方法を探ります。

調停でも合意に至らない場合は、審判に移行し、裁判所が分割方法を決定します。

現状維持が合理的なケース:遺産分割が不要な場合

遺産が少額の場合や、兄弟姉妹全員が遺産分割を希望しない場合は、現状維持(共有名義のまま)にすることも選択肢の一つです。

ただし、共有名義のままにすると、後々トラブルが発生する可能性があるため、慎重に検討しましょう。

まとめ:あなたの次の一手

兄弟姉妹が相続人になるかどうかは、以下の順序で判断できます。

1. 子・孫・親・祖父母の有無を確認

まず、被相続人に子や孫(第1順位)、親や祖父母(第2順位)がいるかを確認しましょう。これらの相続人がいる場合、兄弟姉妹は相続人になりません。

2. 配偶者の有無を確認

次に、配偶者がいるかどうかを確認しましょう。配偶者がいる場合、法定相続分は配偶者4分の3、兄弟姉妹全体で4分の1です。配偶者がいない場合、兄弟姉妹がすべての遺産を相続します。

3. 相続分を計算

兄弟姉妹の人数と、半血兄弟の有無を確認し、相続分を計算しましょう。代襲相続が発生している場合は、甥・姪も相続人になります。

4. 手続き方法を選択(自分で行う/代行サービス利用)

相続登記義務化により、3年以内に登記申請が必要です。自分で手続きする時間がない場合や、戸籍収集が複雑な場合は、オンライン代行サービスを利用することをおすすめします。

兄弟姉妹が相続人になる場合、戸籍収集や相続人の確定が複雑になることが多いため、専門家のサポートを受けることで、確実に手続きを完了できます。


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よくある質問

Q1兄弟姉妹が相続人になるのはどんなときですか?

A1兄弟姉妹は第3順位の相続人で、被相続人に子や孫(第1順位)、親や祖父母(第2順位)がいない場合に相続権が発生します。配偶者がいる場合は、配偶者とともに遺産を相続し、法定相続分は配偶者4分の3、兄弟姉妹全体で4分の1となります。

Q2配偶者がいる場合、兄弟姉妹の相続分はどのくらいですか?

A2配偶者がいる場合、法定相続分は配偶者4分の3、兄弟姉妹全体で4分の1となります。兄弟姉妹が複数いる場合は、この4分の1を人数で按分します。例えば、兄弟姉妹が2人いる場合、それぞれ8分の1ずつ相続することになります。

Q3兄弟の配偶者は相続人になりますか?

A3いいえ、兄弟の配偶者(義理の兄弟姉妹)は相続人ではありません。相続人となるのは、被相続人の血族と配偶者のみです。ただし、兄弟が既に死亡している場合、その子(甥・姪)が代襲相続人となります。

Q4兄弟姉妹は遺留分の権利を持ちますか?

A4いいえ、兄弟姉妹は遺留分の権利を持ちません。そのため、遺言書で他の人に遺産をすべて相続させると記載されている場合、兄弟姉妹は遺産を受け取ることができません。子や親には遺留分がありますが、兄弟姉妹にはないため、遺言書の内容がそのまま優先されます。

Q5半血兄弟の相続分はどうなりますか?

A5半血兄弟(父母の一方のみを同じくする兄弟)の相続分は、全血兄弟(父母の両方を同じくする兄弟)の2分の1となります。例えば、全血兄弟が1人、半血兄弟が1人いる場合、全血兄弟が3分の2、半血兄弟が3分の1を相続します。