配偶者の相続|法定相続分と配偶者控除の適用条件を診断

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公開日: 2026/1/14

結論:配偶者の相続、この3分診断で判定

配偶者の相続は、法律上の配偶者であれば常に相続人となります。ただし、以下の点を確認する必要があります。

まずは結論(YESならこの権利、NOならこの代替)

YES: 法律上の配偶者(婚姻届提出済み)

配偶者は常に相続人となり(民法第890条)、法定相続分に応じて遺産を相続できます。また、相続税の配偶者控除も適用可能です。

配偶者控除を受けると、1億6,000万円または法定相続分のどちらか多い方まで相続税が非課税になります。これは非常に大きな控除です。

NO: 内縁・事実婚

内縁関係や事実婚関係は法律上の配偶者ではないため、相続権はありません。また、相続税の配偶者控除の適用も受けられません。

ただし、以下の方法で財産を残すことは可能です。

  • 遺言書:「全ての遺産を〇〇に遺贈する」と記載することで、内縁の配偶者に財産を残せます。ただし、他の相続人の遺留分を侵害すると請求を受ける可能性があります。
  • 生命保険:受取人に内縁の配偶者を指定することで、生命保険金を受け取れます。

判定の前提(確認が必要な点)

配偶者の相続権と配偶者控除の適用を受けるためには、以下の点を確認する必要があります。

  1. 婚姻届が提出されているか:内縁・事実婚は対象外
  2. 他の相続人(子供・親・兄弟姉妹)が誰かいるか:法定相続分が変わる
  3. 相続税申告期限(10ヶ月以内)までに遺産分割が完了しているか:配偶者控除の要件
  4. 相続税申告書を提出する必要がある:配偶者控除を受けるには申告が必要

これらを確認することで、配偶者の相続権と配偶者控除の適用可否が明確になります。


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かんたん条件診断

配偶者の相続で誤解されがちな条件を明確化します。

必須っぽく見える条件(でも実はケース差がある)

配偶者の法定相続分は、他の相続人の有無によって変わります。以下の4つのケースを確認しましょう。

配偶者のみが相続人の場合

子供・親・兄弟姉妹が全員亡くなっている場合、配偶者が遺産を100%相続します。

このケースでは、配偶者控除により1億6,000万円まで相続税が非課税になります。

配偶者と子供が相続人の場合

配偶者2分の1、子供(2人以上のときは全員で)2分の1です。

例えば、遺産が4,000万円で子供が2人いる場合:

  • 配偶者:2,000万円(1/2)
  • 子供A:1,000万円(1/4)
  • 子供B:1,000万円(1/4)

ただし、遺産分割協議で配偶者の取り分を増やすことも可能です。

配偶者と親が相続人の場合

配偶者3分の2、直系尊属3分の1です。

例えば、遺産が3,000万円で親が両方生存している場合:

  • 配偶者:2,000万円(2/3)
  • 父:500万円(1/6)
  • 母:500万円(1/6)

親の遺留分があるため、遺言書でも全て配偶者に相続させることはできません。

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合

配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1です。

例えば、遺産が4,000万円で兄弟姉妹が2人いる場合:

  • 配偶者:3,000万円(3/4)
  • 兄:500万円(1/8)
  • 弟:500万円(1/8)

兄弟姉妹には遺留分がないため、遺言書で全て配偶者に相続させることが可能です。

よくある勘違い条件

配偶者の相続に関して、以下のような勘違いがよく見られます。

内縁・事実婚は法律上の配偶者ではない

内縁関係や事実婚関係は法律上の配偶者ではないため、相続権はありません。また、相続税の配偶者控除の適用も受けられません。

内縁の配偶者に財産を残したい場合は、遺言書で遺贈する、または生命保険の受取人に指定する必要があります。

子供なし夫婦でも、配偶者が全て相続できるわけではない

子どもなし夫婦の場合でも、夫の親や兄弟姉妹が生存していれば、法定相続分に従い配偶者が遺産を全て相続することはできません。

例えば、夫の親が生存している場合、配偶者2/3、親1/3となります。

配偶者控除は内縁・事実婚には適用されない

相続税の配偶者控除の適用を受けるためには、被相続人の法律上の配偶者(婚姻届を提出した婚姻関係)であることが必要です。

内縁・事実婚の場合は、この控除を受けることができません。

条件別のおすすめパターン

相続人の構成ごとに、配偶者の取り分と手続きのポイントを説明します。

配偶者のみが相続人の場合

子供・親・兄弟姉妹が全員亡くなっている場合、配偶者が遺産を100%相続します。

このケースでは、相続税の配偶者控除により1億6,000万円まで相続税が非課税になります。遺産分割協議は不要ですが、相続税申告書の提出は必要です。

おすすめの進め方

  1. 戸籍謄本を収集して相続人が配偶者のみであることを証明
  2. 遺産の評価額を確認(不動産・預貯金・証券など)
  3. 相続税申告書を作成し、税務署に提出(10ヶ月以内)

配偶者と子供が相続人の場合

最も一般的なケースです。配偶者1/2、子供全員で1/2が法定相続分です。

子供が複数いる場合は1/2を均等に分けます。遺産分割協議で配偶者の取り分を増やすことも可能です。

おすすめの進め方

  1. 相続人全員で遺産分割協議を行う
  2. 配偶者の老後の生活を考慮し、居住用不動産や預貯金を配偶者に多く配分することも検討
  3. 遺産分割協議書を作成し、全員が署名・押印
  4. 相続税申告書を作成し、税務署に提出(10ヶ月以内)

配偶者と親が相続人の場合

子供がいない場合、配偶者2/3、親1/3が法定相続分です。

親が両方生存している場合は1/3を2人で分けます。親の遺留分があるため、遺言書でも全て配偶者に相続させることはできません。

おすすめの進め方

  1. 親と遺産分割協議を行う
  2. 親の了解を得て、配偶者の取り分を増やすことも可能(遺留分の範囲内)
  3. 遺産分割協議書を作成し、全員が署名・押印
  4. 相続税申告書を作成し、税務署に提出(10ヶ月以内)

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合

子供も親もいない場合、配偶者3/4、兄弟姉妹1/4が法定相続分です。

兄弟姉妹には遺留分がないため、遺言書で全て配偶者に相続させることが可能です。遺言書がない場合は遺産分割協議が必要です。

おすすめの進め方

  1. 遺言書の有無を確認
  2. 遺言書がある場合:遺言書に従って遺産を分割
  3. 遺言書がない場合:兄弟姉妹と遺産分割協議を行う
  4. 兄弟姉妹に遺産を渡したくない場合は、生前に遺言書を作成しておくことが重要

当てはまらない場合の代替案

内縁・事実婚、または配偶者の取り分を増やしたい場合の対処法を紹介します。

内縁・事実婚の配偶者への対処法

内縁の配偶者には相続権がないため、以下の方法で財産を残す必要があります。

遺言書で遺贈する

遺言書に「全ての遺産を〇〇に遺贈する」と記載することで、内縁の配偶者に財産を残せます。

ただし、他の相続人の遺留分を侵害すると請求を受ける可能性があります。遺留分は、配偶者・子供・親には認められていますが、兄弟姉妹には認められていません。

生命保険の受取人に指定する

生命保険の受取人に内縁の配偶者を指定することで、生命保険金を受け取れます。生命保険金は相続財産ではないため、他の相続人の遺留分を侵害することなく、内縁の配偶者に財産を残せます。

配偶者の取り分を増やす方法

法定相続分より多く配偶者に相続させたい場合、以下の方法があります。

遺言書で配偶者の取り分を増やす

遺言書で「配偶者に〇〇万円を相続させる」と記載することで、法定相続分より多く配偶者に相続させることができます。

ただし、他の相続人の遺留分に注意が必要です。遺留分を侵害すると、遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。

遺産分割協議で配偶者に多く配分

遺産分割協議で、相続人全員が合意すれば、法定相続分と異なる分け方も可能です。配偶者の老後の生活を考慮し、居住用不動産や預貯金を配偶者に多く配分することが一般的です。

おしどり贈与を活用する

おしどり贈与とは、結婚20年以上の夫婦間で居住用不動産またはその購入資金を贈与する場合、条件を満たせば贈与税の非課税(2,000万円まで)が受けられる制度です。

条件

  • 結婚20年以上
  • 日本国内の不動産
  • 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住み始めること
  • 相続時に持ち戻し不要(相続財産に加算されない)

この制度を活用することで、配偶者に生前贈与した不動産は、相続時に相続財産に加算されません。配偶者の取り分を増やす有効な方法です。

注意点(ここは変動する)

配偶者の相続で注意すべき変動要素を説明します。

相続税申告期限までに遺産分割が完了していないと配偶者控除が適用されない

相続税の配偶者控除の適用には、相続税の申告期限(10ヶ月以内)までに遺産分割が完了している必要があります。

遺産分割協議が難航すると、配偶者控除を受けられないリスクがあります。早めに遺産分割協議を開始し、10ヶ月以内に完了させることが重要です。

相続税申告書を提出しないと配偶者控除が適用されない

配偶者控除を受けるには、相続税申告書を税務署に提出する必要があります。相続税がゼロになる場合でも、申告書の提出は必須です。

申告書の提出を忘れると、配偶者控除が適用されず、相続税を支払う必要が生じることがあります。

遺産分割協議が難航するケース

以下のようなケースでは、遺産分割協議が難航しやすいです。

  • 相続人間で意見が対立している
  • 連絡が取れない相続人がいる
  • 不動産の評価額で意見が分かれている

このようなケースでは、専門家(弁護士・司法書士など)に相談することをおすすめします。

まとめ:あなたの次の一手

配偶者の相続で今すぐやるべきことを整理します。

法律上の配偶者かどうか確認(婚姻届の有無)

まず、婚姻届が提出されているかを確認しましょう。内縁・事実婚の場合は、遺言書や生命保険で対応する必要があります。

他の相続人が誰かいるか確認(子供・親・兄弟姉妹)

他の相続人の有無によって、配偶者の法定相続分が変わります。戸籍謄本を収集して、相続人を確定しましょう。

遺産分割協議を早めに開始(相続税申告期限10ヶ月以内)

相続税の配偶者控除を受けるためには、10ヶ月以内に遺産分割を完了させる必要があります。早めに遺産分割協議を開始しましょう。

内縁・事実婚の場合は遺言書の作成を検討

内縁・事実婚の場合、相続権がないため、遺言書を作成しておくことが重要です。公正証書遺言を作成することで、確実に財産を残すことができます。

手続きが複雑な場合はオンライン代行サービスの利用も検討

戸籍収集や遺産分割協議書の作成、相続税申告書の準備など、相続手続きは複雑です。オンライン代行サービスを利用することで、時間と手間を大幅に削減できます。


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よくある質問

Q1配偶者は必ず相続人になりますか?

A1はい、法律上の配偶者(婚姻届を提出した婚姻関係)は常に相続人になります(民法第890条)。ただし、内縁や事実婚の場合は法律上の配偶者ではないため、相続人にはなりません。内縁の配偶者に財産を残したい場合は、遺言書で遺贈する、または生命保険の受取人に指定する必要があります。

Q2配偶者の法定相続分はどのくらいですか?

A2他の相続人の有無によって変わります。配偶者のみの場合は全部、配偶者と子供の場合は1/2、配偶者と親の場合は2/3、配偶者と兄弟姉妹の場合は3/4です。ただし、遺産分割協議で相続人全員が合意すれば、法定相続分と異なる分け方も可能です。

Q3内縁の妻は相続できますか?

A3内縁の妻は法律上の配偶者ではないため、相続権はありません。財産を残したい場合は、遺言書で「全ての遺産を〇〇に遺贈する」と記載する、または生命保険の受取人に指定するなどの方法があります。ただし、他の相続人の遺留分を侵害すると請求を受ける可能性があるため、注意が必要です。

Q4配偶者控除を受けるにはどうすればいいですか?

A4相続税申告期限(10ヶ月以内)までに遺産分割を完了させ、相続税申告書を税務署に提出する必要があります。配偶者控除を受けると、1億6,000万円または法定相続分のどちらか多い方まで相続税が非課税になります。相続税がゼロになる場合でも、申告書の提出は必須です。

Q5おしどり贈与とは何ですか?

A5結婚20年以上の夫婦間で居住用不動産またはその購入資金を贈与する場合、2,000万円まで贈与税が非課税になる制度です。条件は、日本国内の不動産で、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住み始めることです。相続時に持ち戻し不要(相続財産に加算されない)のため、配偶者の取り分を増やす有効な方法です。