結論:相続登記代行の全体の流れと最短ルート
親が亡くなって不動産を相続したけれど、相続登記の手続きがよくわからない、平日に役所や法務局に行く時間がない——そんな時に頼れるのが、相続登記を司法書士やオンライン代行サービスに依頼する方法です。
相続登記代行の流れは、大きく分けて以下のようになります。
戸籍収集→固定資産評価証明書取得→登記申請書作成→法務局申請という流れで進みます。オンライン完結型の代行サービスなら、自宅にいながら手続きを進めることができます。申請後、約10日〜2週間で登記が完了すると言われています。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続発生から3年以内に登記しないと過料(10万円以下)が科される可能性があります。早めに手続きを進めることが大切です。
まず最初にやること3つ
相続登記を代行してもらう際、まず最初にやるべきことは以下の3つです。
1. 代行サービスを選ぶ(司法書士またはオンライン代行サービス)
相続登記は司法書士の専門分野です。地元の司法書士事務所、またはオンライン完結型の代行サービス(相続ナビなど)から選びます。
2. 初回相談を申し込む(無料相談が多い)
多くのサービスが無料相談を提供しています。まずは相談を申し込んで、見積もりを確認しましょう。
3. 被相続人の基本情報と不動産情報を準備
氏名、生年月日、死亡日、本籍地などの基本情報に加え、不動産の登記簿謄本や固定資産評価証明書があると、相談がスムーズに進みます。
かかる時間の目安
相続登記を代行してもらう場合、全体で1.5〜3ヶ月程度かかると言われています。具体的には、以下のような時間配分になります。
- 戸籍収集:3週間〜2ヶ月
- 登記申請書作成:1〜2週間
- 法務局審査:10日〜2週間
被相続人が転籍を繰り返している場合や、相続人が多い場合は、さらに時間がかかることがあります。
相続登記をオンラインで代行してもらいたい方へ
自宅にいながら相続登記を進められるサービスがあります。平日に役所や法務局に行く時間が取れない方、遠方在住の方におすすめです。
ステップ別の手順
相続登記を代行してもらう際の具体的な手順を、3つのステップに分けて解説します。
Step1 事前準備(チェックリスト)
初回相談をスムーズに進めるために、以下の書類を事前に準備しておきましょう。
被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡までの連続した戸籍)
被相続人の出生から死亡まで在籍していた全ての戸籍・除籍謄本が必要です。転籍を繰り返している場合は、複数の市区町村に請求する必要があります。
相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書
相続人全員の戸籍謄本(関係性がわかるもの)と、発行後3ヶ月以内の印鑑証明書が必要です。
固定資産評価証明書(最新年度のもの)
不動産所在地の役所で取得できます。登録免許税の計算に使用します。
遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印押印)
法定相続分と異なる割合で相続する場合は、相続人全員の署名押印が必要です。
不動産の登記簿謄本
法務局で取得できます。不動産の現在の登記状況を確認するために必要です。
これらの書類が揃っていると、見積もりも正確に出してもらえます。既に取得済みの書類があれば提出すると、不足分のみ代行してもらえます。
Step2 申し込み〜契約
初回相談で手続きの範囲と費用を確認したら、契約に進みます。
初回相談で不動産情報と相続状況をヒアリング
不動産の所在地、種類(土地・建物)、評価額などを確認します。オンライン相談に対応しているサービスなら、自宅から参加できます。
見積書の確認(登録免許税込み)
司法書士報酬(5〜15万円程度)と登録免許税(不動産評価額の0.4%)を含めた見積もりを確認します。
業務委任契約書に署名捺印
契約内容に納得したら、業務委任契約書に署名捺印します。司法書士への委任状も作成します。
料金の支払い
銀行振込やクレジットカード決済などで料金を支払います。
Step3 手続き開始・登記完了まで
契約後は、司法書士が以下の手続きを代行してくれます。
司法書士が戸籍収集を代行
司法書士は職務上請求という制度を使って、戸籍謄本を代理で取得できます。被相続人の出生から死亡までの戸籍を漏れなく収集します。
固定資産評価証明書を取得し登録免許税を計算
不動産の評価額をもとに、登録免許税を計算します。登録免許税は不動産評価額の0.4%です。
登記申請書と添付書類を作成
戸籍謄本、遺産分割協議書、固定資産評価証明書などを添付して、登記申請書を作成します。
管轄法務局へ申請
不動産の所在地を管轄する法務局へ申請を行います。オンライン申請にも対応しています。
10日〜2週間で登記完了、登記識別情報通知を受領
法務局での審査期間は約10日〜2週間と言われています。登記が完了すると、登記識別情報通知(権利証)が発行されます。
よくある詰まりポイントと回避策
相続登記を代行してもらう場合でも、いくつかの詰まりポイントがあります。事前に知っておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。
入力・書類・連絡で起きがちなミス
被相続人の戸籍が揃わない(転籍を繰り返している場合)
被相続人が転籍を繰り返している場合、出生から死亡までの戸籍を集めるのに時間がかかります。複数の市区町村に請求する必要があるためです。
相続人を1人でも漏らすと遺産分割協議が無効
遺産分割協議は、法定相続人が1人でも欠けると協議自体が無効になります。戸籍調査を丁寧に行い、相続人を漏らさないことが重要です。
印鑑証明書の有効期限(発行後3ヶ月以内)
印鑑証明書は、発行後3ヶ月以内のものが必要です。期限切れにならないよう、タイミングを調整しましょう。
本人以外が書類を取り寄せる場合は委任状が必要
本人以外のものが書類を取り寄せる場合、本人からの委任状が必要です。市区町村により対応が異なるため、事前に確認しましょう。
トラブル時の代替手段
戸籍収集が難しい場合
司法書士は職務上請求という制度を使って、戸籍謄本を代理で取得できます。自分で収集するのが難しい場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。
遺産分割協議で合意できない場合
相続人同士で遺産の分け方について合意できない場合は、弁護士への依頼が必要です。相続トラブル・紛争案件は、弁護士の職務領域となります。
書類の不備で申請が通らない場合
法務局から補正指示があった場合は、指示に従って書類を修正します。司法書士に依頼している場合は、司法書士が対応してくれます。
事前に確認しておきたいこと
相続登記を代行してもらう際に、期待しがちな点と実際の違いを知っておくことが大切です。
期待しがちな点(実際はこうなりがち)
「すぐ完了する」と思いがちだが…
実際には、1.5〜3ヶ月程度かかります。戸籍収集や法務局の審査には、それぞれ時間がかかります。
「全て丸投げできる」と思いがちだが…
実際には、遺産分割協議書への署名押印など、相続人の協力は必要です。完全に何もしなくて済むわけではありません。
「費用は安い」と思いがちだが…
実際には、司法書士報酬(5〜15万円程度)と登録免許税(不動産評価額の0.4%)を合わせて、数十万円前後かかることが一般的です。自分で手続きする場合(登録免許税と実費のみ)より高くなります。
ここはケースで変わる
不動産の数で登録免許税と手続き時間が変わる
不動産が複数ある場合、それぞれの不動産について登記申請が必要です。登録免許税も不動産ごとに計算されます。
相続人の人数で戸籍収集と合意形成の難易度が変わる
相続人が多いほど、戸籍収集に時間がかかり、遺産分割協議の合意形成も難しくなる傾向があります。
遺言書の有無で手続きの複雑さが変わる
遺言書がある場合は、遺産分割協議書が不要になることがあります。ただし、遺言書の検認手続き(自筆証書遺言の場合)が必要です。
向いている人/向いていない人
相続登記を代行してもらうのが向いている人と、向いていない人の特徴を整理します。
代行が向いている人
- 平日に役所や法務局に行く時間が取れない共働き世帯・会社員
- 遠方在住で実家に何度も帰省できない人
- 初めての相続で、何から始めればいいかわからない人
- 相続登記義務化(3年以内)の期限が迫っている人
代行が向いていない人
- 費用を最小限に抑えたい人(自分で手続きする場合は登録免許税と実費のみ)
- 時間に余裕があり、自分で手続きを進められる人
- 相続トラブルがある人(弁護士への依頼が必要)
まとめ:今日できる最短の一歩
相続登記を代行してもらう場合、まず最初にやるべきことは以下の通りです。
- 代行サービスを選ぶ:司法書士またはオンライン完結型のサービス
- 無料相談を申し込む:見積もりを確認してから契約
- 不動産情報を確認:登記簿謄本や固定資産評価証明書を用意
相続登記は、2024年4月から義務化され、3年以内に登記しないと過料が科される可能性があります。まずは無料相談を申し込んで、見積もりを確認することから始めましょう。
オンラインで相続登記を代行できるサービス
自宅にいながら相続登記を完結できます。平日に役所や法務局に行く時間が取れない方、遠方在住の方におすすめです。
