代々木上原で戸建て・土地を購入する魅力と注意点
東京都渋谷区の代々木上原で戸建てや土地の購入を検討する際、「価格相場はどのくらいなのか」「高級住宅地としての価値に見合うのか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、代々木上原エリアの戸建て・土地価格の相場、街の特徴、交通利便性、購入時のチェックポイントを、国土交通省の不動産取引価格情報や公示地価データを元に解説します。
高級住宅地での物件購入を検討している方が、必要な情報を正確に把握し、適切な判断ができるようになります。
この記事のポイント
- 代々木上原は小田急線・千代田線の2路線が利用でき、新宿まで7分、大手町まで20分と都心アクセスが良好
- 新築戸建ては平均1億1,060万円~1億3,518万円、中古戸建ては6,480万円~11億8,000万円と高額な価格帯
- 土地価格は337.1万円/坪~419.6万円/坪で、2025年の公示地価は前年比+10.83%と上昇傾向
- 渋谷区全体の住宅地価格は前年比+11.46%と全国3位の高水準で、資産価値は高い
- 購入時は住宅ローン控除の上限(4,550万円)や固定資産税の負担、災害リスクの確認が重要
代々木上原エリアの特徴と交通利便性
小田急線・千代田線の2路線利用(新宿7分、大手町20分)
代々木上原駅は小田急線と東京メトロ千代田線の2路線が利用でき、都心へのアクセスが非常に良好です。小田急線で新宿まで約7分、千代田線で大手町まで約20分と、ビジネス・ショッピングの中心地へ短時間で移動できます。
通勤・通学の利便性が高く、ファミリー世帯やビジネスパーソンに人気のエリアです。
おしゃれなカフェ・商店街と文化的環境
代々木上原駅周辺は、閑静な住宅街でありながら、おしゃれなカフェや個性的な店舗が立ち並ぶ商店街があります。日常の買い物に便利なだけでなく、文化的な雰囲気を楽しめるエリアとして知られています。
落ち着いた住環境と利便性を両立したい方に適した立地です。
第一種低層住居専用地域による閑静な住環境
代々木上原エリアの多くは第一種低層住居専用地域に指定されており、建物の高さ制限が厳しく設定されています。このため、高層建築物が少なく、閑静な住宅街が形成されています。
第一種低層住居専用地域とは、住環境を重視した用途地域で、住宅や小規模店舗以外の建築が制限されます。日照条件や静かな環境を重視する方に適しています。
代々木上原の戸建て・土地価格相場
新築戸建ての価格帯(平均1億1,060万円~1億3,518万円)
代々木上原エリアの新築戸建ての平均価格は、100㎡あたり1億1,060万円~1億3,518万円です(住まいサーフィンの調査による)。よく取引される広さは約220㎡のため、実際の購入価格は2億円を超える場合も少なくありません。
都内有数の高級住宅街のため、新築戸建ては非常に高額な価格帯となっています。
中古戸建ての価格帯(6,480万円~11億8,000万円)
中古戸建ての価格は、築年数・間取り・設備により大きく異なります。三井のリハウスによると、代々木上原駅周辺の中古戸建ては6,480万円~11億8,000万円と幅広い価格帯で流通しています。
駅徒歩6~9分の物件が中心で、築年数が浅いほど価格は高くなります。中古戸建ては新築より価格を抑えられる場合がありますが、築年数・設備状態の確認が重要です。
土地価格の相場(337.1万円/坪~419.6万円/坪、153件の取引実績)
代々木上原駅周辺の土地価格は、平均337.1万円/坪(102.0万円/㎡)、最新価格は419.6万円/坪(126.9万円/㎡)です(アセットロケットの調査、153件の取引実績)。
第一種低層住居専用地域の角地物件(55.6坪、駅徒歩9分)の取引例もあり、土地の形状・立地により価格が変動します。
よく取引される広さ・築年数・駅距離
代々木上原エリアでよく取引される戸建ては、以下のような条件です。
| 項目 | 標準的な条件 |
|---|---|
| 広さ | 約220㎡(約66.5坪) |
| 築年数 | 約16年(中古戸建て) |
| 駅距離 | 徒歩6~9分 |
新築戸建ての場合は築年数0年、中古戸建ては築10~20年程度の物件が多く流通しています。
代々木上原エリアの地価動向と将来性
2025年の公示地価(151.2万円/m²、前年比+10.83%)
国土交通省が公表する公示地価によると、代々木上原駅周辺の2025年平均公示地価は151.2万円/m²(499.8万円/坪)で、前年比+10.83%と大幅に上昇しています(地価公示・基準地価データ)。
公示地価とは、国土交通省が毎年3月に公表する、1月1日時点の標準地の価格で、土地取引の指標となります。前年比+10.83%という上昇率は、エリアの人気の高さを示しています。
渋谷区全体の地価上昇(住宅地+11.46%、全国3位)
渋谷区全体の2025年住宅地平均価格は165.3万円/m²(546.6万円/坪)で、前年比+11.46%と全国3位の高水準です(渋谷区の地価データ)。
渋谷区は都心部の中でも特に地価上昇が顕著で、代々木上原を含む人気エリアの資産価値は高いといえます。
コロナ禍後の都心回帰による人気再燃
コロナ禍後の都心回帰により、利便性の高い代々木上原エリアの人気が再燃しています。リモートワークの普及により一時的に郊外への移住が増えましたが、都心へのアクセスが良好なエリアは再び注目されています。
代々木上原は小田急線・千代田線の2路線が利用でき、新宿・大手町へ短時間でアクセスできるため、安定した需要が見込まれます。
資産価値の見通しと価格変動リスク
代々木上原エリアは都心アクセスが良好で、閑静な住環境を備えているため、資産価値は高いといえます。ただし、2025年の公示地価が前年比+10.83%と急上昇しているため、今後の金利動向・経済情勢により価格変動リスクがある点に注意が必要です。
物件購入時は、将来の売却可能性や金利上昇リスクも考慮した資金計画を立てることが重要です。
戸建て・土地購入時のチェックポイント
予算計画(高額な購入価格、固定資産税・都市計画税の負担)
代々木上原エリアの戸建て・土地は高額な価格帯のため、購入時は十分な自己資金または住宅ローンの準備が必要です。また、購入後も固定資産税・都市計画税の年間負担が大きい点に注意が必要です。
固定資産税・都市計画税は毎年1月1日時点の不動産所有者に課される税金で、地価が高い渋谷区では年間数十万円~数百万円の負担となる場合があります。購入前にランニングコストも含めた予算計画を立てましょう。
住宅ローン控除の適用条件(上限4,550万円、省エネ基準適合)
2025年12月31日までの入居者は、住宅ローン控除が適用されます(年末ローン残高の0.7%を所得税・住民税から控除、最長13年間)。ただし、上限は4,550万円のため、それを超える部分は控除対象外です。
また、2024年以降の新築戸建ては省エネ基準適合住宅でないと控除が受けられません(住宅ローン控除の変更点)。省エネ基準適合住宅とは、断熱性能・エネルギー消費効率の基準を満たす住宅です。
高額物件では住宅ローン控除の恩恵が限定的になる場合があるため、税制優遇の適用条件を事前に確認しましょう。
建物状態・土地形状・日照条件の確認
戸建て・土地購入時は、以下の項目を確認することが重要です。
- 建物状態: 築年数、設備(水回り、断熱材、屋根・外壁等)の劣化状況
- 土地形状: 整形地か不整形地か、間口・奥行きのバランス
- 日照条件: 南向き・角地等の好条件、周辺建物の影響
中古戸建ての場合は、インスペクション(建物状況調査)を実施し、構造・設備の状態を専門家に確認してもらうことを推奨します。
国土交通省ハザードマップで災害リスク確認
購入前に、国土交通省のハザードマップポータルサイトで浸水リスク・土砂災害リスク等を必ず確認してください。ハザードマップとは、災害リスクを地図上で確認できるサイトで、購入前の確認が推奨されます。
代々木上原エリアは標高が高く比較的安全とされていますが、個別の物件ごとにリスクを確認することが重要です。
専門家(宅建士・税理士)への相談
契約内容・重要事項説明は個別に異なるため、宅地建物取引士(宅建士)への相談を推奨します。また、税金の計算や住宅ローン控除の適用条件については、税理士への相談が安心です。
高額な物件購入では、専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
代々木上原で物件を選ぶポイントと次のアクション
代々木上原エリアの戸建て・土地は、都心アクセスが良好で閑静な住環境を備えており、資産価値の高いエリアです。新築戸建ては平均1億1,060万円~1億3,518万円、中古戸建ては6,480万円~11億8,000万円、土地価格は337.1万円/坪~419.6万円/坪と高額な価格帯ですが、立地・利便性に見合った価値があります。
購入時は、予算計画(固定資産税・都市計画税の負担を含む)、住宅ローン控除の適用条件、災害リスクの確認、専門家への相談を行うことが重要です。
国土交通省の不動産取引価格情報や公示地価データを活用し、信頼できる不動産会社や金融機関に相談しながら、納得のいく物件選びを進めましょう。
