横浜で一戸建てを購入する際の基礎知識
横浜市内で一戸建ての購入を検討する際、「どのエリアが人気なのか」「価格相場はいくらか」「交通アクセスはどうか」と疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、横浜の一戸建て市場の2024-2025年最新動向、横浜市18区の価格相場、人気エリアの特徴、交通利便性、購入時の注意点を、国土交通省の不動産取引価格情報等の公的データを元に解説します。
初めて横浜で一戸建てを購入する方でも、予算とライフスタイルに合ったエリア選びができるようになります。
この記事のポイント
- 2024年9月の新築戸建て価格は8ヶ月ぶりに前年比+0.2%、中古戸建ては2024年6月に+7.1%と好調
- 注文住宅は4,180-6,580万円、新築建売は3,000-6,000万円台、都筑区・青葉区・港北区が高額、泉区・旭区は手頃
- 都筑区・港北区・青葉区は交通利便性が高く人気だが、泉区・旭区は3,000-4,000万円台で自然環境が豊か
- 2025年は建築基準法改正により建築コスト上昇の可能性、利便性の高いエリアと郊外で二極化が進行中
横浜の一戸建て市場の現状と2024-2025年の動向
2024年の新築戸建て価格の動き(8ヶ月ぶりの前年比プラス)
アットホーム株式会社によると、2024年9月の首都圏新築戸建て平均価格は4,576万円(前月比+0.4%、前年比+0.2%)で、8ヶ月ぶりの前年比プラスとなりました。
2024年7月は4,544万円(前年比-0.8%)で、8ヶ月ぶりにプラスに転じたことは市場回復の兆候と見られています。
中古戸建ての好調な推移(2024年6月+7.1%)
三菱地所リアルエステートサービスによると、横浜の中古戸建て取引価格は2024年6月に前年比+7.1%と好調で、需要が高まっています。
1月以外の全ての月で上昇しており、中古戸建て市場の活況が続いています。
在庫調整と2025年の市場見通し
三菱地所リアルエステートサービスによると、新築戸建ての在庫は2024年1月約19,000件から6月約17,000件へと適正水準に調整されています。
横浜スタイル不動産売却専門サイトによると、2025年は建築基準法改正(省エネ基準義務化)や金融政策変更の影響で、エリアごとに異なる市場動向が予想されます。
横浜市18区の価格相場とエリア別特徴
注文住宅の価格帯:4,180-6,580万円
あすなろ建築工房によると、横浜の注文住宅価格帯は約4,180万円〜6,580万円です。横浜の坪単価平均は122万円で、神奈川県平均より高い水準です。
注文住宅は土地を購入し、施主の希望に応じて設計・建築するため、建売住宅より自由度が高いですが、時間と費用がかかります。
新築建売の価格帯:3,000-6,000万円台
住宅情報館によると、横浜市内では3,000万円台の新築一戸建て物件も販売されています。
建売住宅は土地と建物をセットで販売し、間取り・仕様が決まっているため、すぐに入居可能で、予算を抑えやすい特徴があります。
区別の価格相場(都筑区・青葉区・港北区が高額、泉区・旭区は手頃)
HOME'Sによると、神奈川県内で都筑区の新築戸建て㎡単価が最も高く、次に青葉区、中区、港北区が続きます。
あすなろ建築工房によると、泉区・旭区は戸建て価格が3,000-4,000万円台で比較的手頃です。
| エリア | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| 都筑区・青葉区・港北区 | 高額 | 交通利便性が高く、商業施設充実 |
| 泉区・旭区 | 3,000-4,000万円台 | 手頃な価格帯、自然環境が豊か |
人気エリアの特徴と選び方
都筑区:計画的な街並みと子育て環境
HOME4U 家づくりのとびらによると、都筑区はセンター南・センター北駅周辺が計画的な街並みで、緑豊かで子育て世代に人気です。
センター南駅から新横浜駅まで約10分、横浜駅まで約20分、羽田空港へ直通バスがあり、交通利便性に優れています。
港北区:新横浜エリアの商業施設と利便性
港北区は新横浜駅があり、東急東横線・横浜市営地下鉄ブルーラインで横浜駅・東京方面へスムーズにアクセスできます。
新横浜駅周辺は商業施設が充実しており、生活利便性が高いエリアです。
青葉区:あざみ野駅周辺の人気
青葉区のあざみ野駅は人気ランキング1位で、東急田園都市線・横浜市営地下鉄ブルーラインの2路線が利用可能です。
青葉区は治安が良く、緑が多い住宅地として知られています。
泉区・旭区:手頃な価格帯と自然環境
あすなろ建築工房によると、泉区・旭区は戸建て価格が3,000-4,000万円台で比較的手頃です。
泉区は川や緑に恵まれた自然環境が豊かで、ゆったりとした住環境を求める方におすすめです。
交通利便性とアクセスの比較
センター南・センター北エリア(新横浜まで約10分、横浜駅まで約20分)
センター南・センター北駅は横浜市営地下鉄ブルーラインで、新横浜駅まで約10分、横浜駅まで約20分でアクセスできます。
羽田空港へ直通バスがあり、空港利用が多い方にも便利です。
新横浜エリア(東京方面へのアクセス良好)
新横浜駅は東海道新幹線・JR横浜線・横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れており、東京方面へのアクセスが良好です。
新横浜駅周辺は商業施設が充実しており、通勤・買い物の利便性が高いです。
あざみ野駅(東急田園都市線・横浜市営地下鉄ブルーライン2路線利用)
あざみ野駅は東急田園都市線で渋谷駅へ直通でアクセスでき、横浜市営地下鉄ブルーラインで新横浜駅・横浜駅へもアクセス可能です。
2路線が利用できるため、通勤・通学の選択肢が広がります。
一戸建て購入の注意点と市場リスク
エリアによる価格の二極化(利便性の高いエリアvs郊外)
三菱地所リアルエステートサービスによると、コロナ後の回復により、利便性の高いエリア(都筑区、港北区等)とそれ以外のエリア(泉区、旭区等)で価格の二極化が進んでいます。
横浜スタイル不動産売却専門サイトによると、日吉周辺・川崎市隣接エリアは上昇傾向、郊外は下落傾向で、資産価値の変動リスクに注意が必要です。
2025年の建築基準法改正による建築コスト上昇の可能性
2025年は建築基準法改正(省エネ基準義務化)により、建築コストが上昇する可能性があります。
省エネ性能の高い住宅は光熱費が抑えられるメリットがありますが、初期費用が増える可能性があるため、予算計画に注意が必要です。
予算オーバーを防ぐエリア選定のポイント
都筑区・港北区・青葉区は人気エリアですが、土地単価が高く、予算オーバーになりやすいです。
予算に応じて、泉区・旭区等の手頃なエリアも検討することで、希望の広さ・設備を確保しやすくなります。
資産価値の変動リスクと再開発計画の確認
横浜スタイル不動産売却専門サイトによると、みなとみらい21地区・関内地区の再開発により、周辺の資産価値上昇が見込まれます。
自治体のウェブサイトで再開発計画を確認し、将来の資産価値を考慮したエリア選びを推奨します。
まとめ:横浜で一戸建てを購入する際のポイント
横浜の一戸建て市場は、2024年9月に新築戸建て価格が8ヶ月ぶりに前年比プラス(+0.2%)となり、中古戸建ては2024年6月に+7.1%と好調です。注文住宅は4,180-6,580万円、新築建売は3,000-6,000万円台で、都筑区・青葉区・港北区が高額、泉区・旭区は手頃な価格帯です。
都筑区・港北区・青葉区は交通利便性が高く人気ですが、泉区・旭区は3,000-4,000万円台で自然環境が豊かです。予算とライフスタイルに応じてエリアを選ぶことが重要です。
2025年は建築基準法改正により建築コスト上昇の可能性があり、利便性の高いエリアと郊外で二極化が進行中です。複数の不動産会社や専門家(宅地建物取引士、不動産鑑定士等)に相談しながら、無理のない購入計画を立てましょう。
