四日市市の土地市場の概要
四日市市で土地を購入する際、「価格相場はどのくらいか」「どのエリアが人気か」「購入時の注意点は何か」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、四日市市の土地価格相場、エリア別の特徴、購入時の注意点を、公示地価や不動産取引データを元に解説します。
土地探しの基準や購入の流れを理解することで、適切な土地選びができるようになります。
この記事のポイント
- 四日市市の土地価格相場は平均16.3万円/坪、45,923円/m²(2024年第1四半期)
- 2024年は前年比+2.42%上昇、価格は上昇傾向
- 駅別では近鉄四日市駅120,715円/m²、母畑駅24,400円/m²と大きな価格差がある
- 用途地域・建ぺい率・容積率・接道義務を必ず確認
- 不動産取得税は固定資産税評価額×1/2×3%(2027年3月31日まで)
四日市市の土地価格相場
(1) 平均坪単価と平米単価(16.3万円/坪、45,923円/m²)
四日市市の土地価格相場は、平均16.3万円/坪、45,923円/m²です(2024年第1四半期)。
これは三重県全体と比べても標準的な水準で、名古屋市などの大都市圏と比べると割安な価格帯です。
(2) 価格推移(2024年前年比+2.42%上昇)
2024年第1四半期のデータでは、四日市市の平均土地取引価格は前年比+2.42%上昇しています。
また、2024年12月時点では前年比104.4%、前月比100.6%の価格推移を示しており、価格は上昇傾向にあります。
注意: 土地価格は地域・時期により大きく変動します。最新の相場は不動産ポータルサイトや公示地価でご確認ください。
(3) 公示地価と基準地価
土地価格の指標として、以下の2つの公的データがあります。
| 指標 | 発表時期 | 基準日 | 発表機関 |
|---|---|---|---|
| 公示地価 | 毎年3月 | 1月1日時点 | 国土交通省 |
| 基準地価 | 毎年9月 | 7月1日時点 | 都道府県 |
これらのデータは、土地取引の指標として活用されます。
エリア別の特徴と価格比較
(1) 駅別の価格比較(近鉄四日市駅、母畑駅など)
四日市市内でも、駅によって価格差が大きくあります。
駅別の平米単価の例:
- 近鉄四日市駅: 120,715円/m²(中心部、利便性が高い)
- 母畑駅: 24,400円/m²(郊外、価格が手頃)
駅からの距離や利便性により、価格が5倍以上異なる場合もあります。
(2) 人気エリアの特徴
四日市市で人気のあるエリアは、以下のような特徴があります。
- 駅周辺: 近鉄四日市駅など主要駅周辺は利便性が高く人気
- 学区: 学校の評判が良いエリアは需要が高い
- 商業施設: スーパーや病院が近いエリアは生活しやすい
複数の不動産ポータルサイト(SUUMO、At Home、HOME'S等)を活用して、エリアごとの物件を比較しましょう。
(3) 建築条件付き土地と建築条件なし土地の違い
土地には、建築条件付きと建築条件なしの2種類があります。
| 種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 建築条件付き | 指定された建築会社で一定期間内に建築が条件 | 価格が低め | 自由設計が制限される |
| 建築条件なし | 自由な住宅設計が可能 | 設計の自由度が高い | 価格が高め |
建築条件なしの土地を選ぶと、自由な住宅設計が可能です。
土地購入の注意点
(1) 用途地域の確認方法(13種類の特徴)
用途地域とは、都市計画法で定められた13種類の地域区分で、建築可能な建物の種類や規模が制限されます。
主な用途地域の例:
- 第一種低層住居専用地域: 低層住宅の良好な環境を守る地域(2階建て以下が多い)
- 第一種住居地域: 住宅と商業施設が混在する地域
- 商業地域: 商業施設が中心の地域(高層ビル可能)
用途地域は、四日市市の都市計画課、または不動産会社に問い合わせて確認できます。
(2) 建ぺい率・容積率の制限
建ぺい率と容積率は、用途地域ごとに上限が定められています。
- 建ぺい率: 敷地面積に対する建築面積の割合
- 容積率: 敷地面積に対する延床面積の割合
例: 敷地面積100㎡、建ぺい率60%、容積率200%の場合
- 建築面積の上限: 100㎡ × 60% = 60㎡
- 延床面積の上限: 100㎡ × 200% = 200㎡
これらの制限により、建てられる建物の大きさが決まります。
(3) 接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接道)
接道義務とは、建築基準法で定められた道路への接道要件です。
要件:
- 幅員4m以上の道路に2m以上接していることが必須
接道義務を満たさない土地は、建築不可となるため、購入前に必ず確認しましょう。
(4) 市街化調整区域の建築制限
市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域として指定されており、原則として建築不可(許可が必要)です。
購入前に必ず用途地域を確認し、市街化調整区域の場合は四日市市の都市計画課に建築可否を問い合わせてください。
(5) 複数の不動産ポータルサイトでの物件比較
土地探しには、複数の不動産ポータルサイトを活用することが重要です。
主な不動産ポータルサイト:
- SUUMO
- At Home
- HOME'S
- 不動産ジャパン
駅からの距離や角地などの条件で絞り込み検索を活用しましょう。
土地購入にかかる税金
(1) 不動産取得税の計算(固定資産税評価額×1/2×3%、2027年3月31日まで)
土地を取得した際には、不動産取得税が課されます。
計算方法(2027年3月31日まで):
不動産取得税 = 固定資産税評価額 × 1/2 × 3%
例: 固定資産税評価額1,000万円の土地の場合
1,000万円 × 1/2 × 3% = 15万円
注意: 軽減税率(3%)は2027年3月31日までの特例です。執筆時点(2025年)の税率であり、今後改正される可能性があります。
(2) 固定資産税(固定資産税評価額×1.4%)
土地を所有している間、毎年固定資産税が課されます。
計算方法:
固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4%
例: 固定資産税評価額1,000万円の土地の場合
1,000万円 × 1.4% = 14万円/年
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地・建物所有者に課される税金です。
(3) 税金の軽減措置
不動産取得税や固定資産税には、軽減措置が適用される場合があります。
主な軽減措置:
- 住宅用地の場合: 固定資産税の軽減(小規模住宅用地は1/6に減額)
- 新築住宅の場合: 不動産取得税の軽減措置
詳細は税務署または税理士に確認してください。
(4) 申告手続き
不動産取得税は、土地取得後に都道府県税事務所に申告する必要があります。
申告期限や必要書類は自治体により異なるため、取得後速やかに確認しましょう。
まとめと購入の流れ
(1) 土地探しのステップ
土地購入は、以下のステップで進めることが推奨されます。
- 予算の決定: 土地価格+税金+諸費用を考慮
- エリアの絞り込み: 駅からの距離、学区、利便性を確認
- 複数サイトで物件検索: SUUMO、At Home、HOME'S等を活用
- 用途地域の確認: 建築制限を確認
- 現地確認: 接道義務、周辺環境を確認
- 専門家への相談: 宅建士、土地家屋調査士に相談
- 契約・決済: 契約書の内容を確認し、決済
(2) 専門家への相談推奨(宅建士、土地家屋調査士)
土地購入には専門知識が必要な場合があります。
以下の専門家に相談することをおすすめします。
- 宅地建物取引士: 不動産取引の専門家
- 土地家屋調査士: 土地の境界・測量の専門家
- 税理士: 税金(不動産取得税、固定資産税等)の専門家
(3) 四日市市の都市計画課への確認
用途地域や建築制限は自治体によって異なります。
四日市市の都市計画課に問い合わせることで、以下の情報を確認できます。
- 用途地域
- 建ぺい率・容積率
- 市街化調整区域かどうか
- 接道義務の確認
まとめ
四日市市の土地価格相場は、平均16.3万円/坪、45,923円/m²(2024年第1四半期)です。2024年は前年比+2.42%上昇しており、価格は上昇傾向にあります。
駅別では近鉄四日市駅120,715円/m²、母畑駅24,400円/m²と大きな価格差があるため、予算と希望エリアのバランスを考慮して選びましょう。
土地購入時には、用途地域・建ぺい率・容積率・接道義務を必ず確認してください。市街化調整区域では原則として建築不可のため、購入前に四日市市の都市計画課に確認することが重要です。
税金は、不動産取得税(固定資産税評価額×1/2×3%、2027年3月31日まで)、固定資産税(固定資産税評価額×1.4%、毎年)がかかります。軽減措置もあるため、詳細は税務署または税理士にご確認ください。
信頼できる不動産会社や専門家(宅建士、土地家屋調査士、税理士)に相談しながら、納得のいく土地選びを進めましょう。
