つくば市の土地購入が注目される理由
つくば市での土地購入を検討している方にとって、「土地価格の相場はどのくらいか」「どのエリアが住みやすいか」といった疑問は重要です。
この記事では、つくば市の土地価格相場、エリア別の特徴、住環境の魅力、購入時の注意点を、公的データや信頼できる情報源を元に解説します。
注文住宅の建設や投資目的で土地を探している方が、適切な判断材料を得られるよう情報を提供します。
この記事のポイント
- つくば市は「住みよさランキング2024」で全国8位(茨城県内1位)を記録
- 2025年公示地価は平均8万1543円/m²(坪単価26万9566円/坪)、前年比+4.47%上昇
- 研究学園駅周辺が最高価格帯(14万0942円/m²)、三妻駅周辺が低価格帯(1万6300円/m²)とエリアで大きく差がある
- つくばエクスプレスで秋葉原まで快速45分、都心へのアクセスが良好
- つくば市は車社会でTX沿線以外は車移動が必須のため、生活コストに注意が必要
(1) 住みよさランキング全国8位(2024年)
つくば市は、東洋経済新報社が発表する「住みよさランキング2024」で全国8位(茨城県内1位)を記録しました。
安心度、利便度、快適度、富裕度の4つの観点で評価されており、総合的な住環境の高さが評価されています。
研究学園都市として発展してきた歴史があり、教育環境や都市インフラが整備されている点が特徴です。
(2) つくばエクスプレスで都心へ快速45分
つくばエクスプレス(TX)の開業(2005年)により、つくば駅から秋葉原駅まで快速45分、北千住駅まで快速35分でアクセスできます。
都心への通勤・通学が現実的な距離となり、ベッドタウンとしての需要が高まりました。
TX駅周辺では人口流入が続いており、土地価格の上昇要因の一つとなっています。
(3) 地価上昇傾向(2025年+4.47%)
つくば市の地価は上昇傾向にあります。
2025年公示地価は平均8万1543円/m²(坪単価26万9566円/坪)、前年比+4.47%の上昇を記録しました。
茨城県全体の地価も2025年に+2.4%増と上昇傾向にあり、つくば市はその中でも特に伸びが大きいエリアです。
つくば市の土地価格相場とエリア別比較
(1) 2025年公示地価(平均8万1543円/m²、坪単価26万9566円/坪)
つくば市の2025年公示地価は以下の通りです。
| 区分 | 平均価格(円/m²) | 坪単価(円/坪) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 全体平均 | 8万1543 | 26万9566 | +4.47% |
| 住宅地 | 7万0177 | 23万1885 | +4.46% |
| 商業地 | 14万2166 | 46万9889 | +4.55% |
(出典: つくば市の土地価格相場・公示地価・基準地価マップ)
住宅地・商業地ともに前年比+4%以上の上昇を示しており、つくば市全体で地価が堅調に推移していることがわかります。
(2) 研究学園駅周辺(最高価格帯)vs 三妻駅周辺(低価格帯)
つくば市内でも、駅周辺と郊外部では土地価格に大きな差があります。
不動産会社の分析によると、以下の価格差が見られます。
| エリア | 価格(円/m²) | 坪単価(円/坪) |
|---|---|---|
| 研究学園駅周辺 | 14万0942 | 約46万6000 |
| 三妻駅周辺 | 1万6300 | 約5万4000 |
研究学園駅周辺は、つくばエクスプレス駅直結で商業施設や住宅開発が進んでおり、高価格帯です。
一方、三妻駅周辺は郊外部に位置し、低価格帯となっています。駅からの距離や生活利便性が価格に大きく影響します。
(3) 2025年第1四半期の取引事例(坪単価15.6万円/坪、前年比+2.6%)
アセットロケットのデータによると、2025年第1四半期のつくば市の土地取引価格は坪単価15.6万円/坪、前年比+2.6%上昇しています。
実際の取引事例としては、以下のようなケースがあります。
- 研究学園駅徒歩15分、売却価格9,400万円、単価22.9万円/m²
- つくば市内の一般的な物件、売却価格2,300万円、単価9.6万円/m²
実際の取引価格は、公示地価や基準地価よりも個別の条件(駅距離、土地形状、インフラ整備状況等)により変動します。
(4) つくばエクスプレス駅周辺の需要
つくばエクスプレス駅周辺は、都心へのアクセスが良好なため土地需要が高い傾向にあります。
つくば駅、研究学園駅周辺は特に人気が高く、価格も高めです。
一方、TX駅から離れた郊外部は価格が抑えられるため、広い土地を確保したい方には選択肢となります。
つくば市の魅力と住環境
(1) 教育環境(小・中学生の学力全国トップ)
つくば市は、小・中学生の学力が全国トップクラスです。
筑波大学をはじめとする研究機関が集積しており、教育に熱心な家庭が多いことが背景にあります。
子育て世帯にとって、教育環境の充実は土地選びの重要な要素となるでしょう。
(2) 交通アクセス(秋葉原45分、北千住35分)
つくばエクスプレスにより、都心へのアクセスが大幅に改善されました。
- つくば駅→秋葉原駅:快速45分
- つくば駅→北千住駅:快速35分
通勤・通学の利便性が高く、都心勤務の方がつくば市に居住するケースが増えています。
(3) デメリット(車社会、店舗の少なさ、内陸性気候)
つくば市にはデメリットもあります。
地域情報サイトによると、以下の点が挙げられます。
- 車社会: TX沿線以外は車移動が必須で、車の維持費が生活コストに影響
- 店舗の少なさ: 大手チェーン店はあるが、選択肢が限られる
- 内陸性気候: 寒暖差が大きく、夏場は猛暑日が増加傾向
これらのデメリットを理解した上で、土地購入を検討することが重要です。
土地購入時の注意点とチェックリスト
(1) 諸費用(仲介手数料・不動産取得税・登録免許税)
土地購入時には、土地代以外に以下の諸費用が発生します。
| 項目 | 内容 | 目安額 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格の3%+6万円+消費税(上限) | 土地価格2,000万円の場合、約72万円 |
| 不動産取得税 | 土地・建物取得時の地方税 | 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり) |
| 登録免許税 | 所有権移転登記の際の国税 | 固定資産税評価額の1.5%(軽減措置あり) |
| 手付金 | 契約時の前払金 | 物件価格の5-10% |
(出典: 土地購入の8つの注意点)
諸費用は土地代の5-10%程度が目安です。資金計画の際は、これらの費用も考慮してください。
(2) 建ぺい率・容積率の確認
建ぺい率・容積率は、敷地面積に対してどれくらいの建物を建てられるかを示す指標です。
- 建ぺい率: 敷地面積に対する建築面積の割合
- 容積率: 敷地面積に対する延床面積の割合
これらの制限により、希望の建物が建てられない場合があります。購入前に、つくば市の都市計画図や不動産会社に確認してください。
(3) 境界線の明確化とインフラ整備状況
土地購入時には、以下の確認が必須です。
- 境界線の明確化: 測量図や境界標の有無を確認し、隣地とのトラブルを防ぐ
- インフラ整備状況: 上下水道、電気、ガスの引き込み状況を確認(未整備の場合は追加費用が発生)
境界が不明確な場合は、測量を実施することを推奨します。
(4) 建築条件なし物件の選択肢
SUUMOでは、つくば市の土地物件390件(執筆時点)が掲載されており、建築条件なし物件も多数あります。
建築条件なし物件を選ぶことで、自由な住宅設計が可能になります。
ただし、建築条件ありの物件は価格が抑えられる場合もあるため、条件を比較検討してください。
農地購入時の特別な手続き
(1) 農地法による許可または届出が必要
つくば市で農地を購入する場合、農地法による許可または届出が必要です。
農地を農地として利用する場合は、農地法第3条の許可が必要です。
農地を宅地等に転用する場合は、農地法第4条または第5条の許可または届出が必要です。
(2) 無許可転用は農地法違反
無許可で農地を転用すると、農地法違反となり、罰則が科される可能性があります。
農地購入を検討する際は、必ず農地法の手続きを確認してください。
(3) つくば市農業委員会への事前相談
つくば市では、農地購入の際につくば市農業委員会への事前相談が推奨されています。
許可要件や手続きの流れを事前に確認することで、スムーズな手続きが可能になります。
まとめ:つくば市の土地選びのポイント
つくば市は、「住みよさランキング2024」で全国8位を記録し、つくばエクスプレスで都心へ快速45分というアクセスの良さが魅力です。
2025年公示地価は平均8万1543円/m²(坪単価26万9566円/坪)、前年比+4.47%上昇と地価は上昇傾向にあります。
研究学園駅周辺は高価格帯、三妻駅周辺は低価格帯と、エリアにより価格差が大きいため、予算と希望条件に応じてエリアを選ぶことが重要です。
つくば市は車社会でTX沿線以外は車が必須のため、生活コストも考慮してください。土地購入時には、諸費用、建ぺい率・容積率、境界線、インフラ整備状況を確認し、農地の場合は農地法の手続きを遵守してください。
詳細な条件や最新の価格情報については、不動産会社や宅地建物取引士にご相談ください。
