津市で土地を購入する理由と検討ポイント
津市で土地購入を検討する際、「価格相場はどのくらいか」「どのエリアが人気か」「どうやって土地を探せばいいか」といった疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、津市の土地価格相場、人気エリアの特徴、土地選びのポイント、購入時の注意点を、国土交通省の公式データや不動産ポータルサイトの最新情報をもとに解説します。
初めて津市で土地購入を検討する方でも、必要な情報を正確に把握し、安心して土地選びができるようになります。
この記事のポイント
- 津市の2025年公示地価は坪単価171,997円で前年比+0.65%上昇、実勢価格は坪単価94,184円で前年比-21.63%下落と両者が大きく乖離
- SUUMO 204件、ニフティ不動産 779件など複数のポータルサイトで土地を検索でき、地元不動産会社で未公開物件の情報も入手可能
- 津市土地開発公社の分譲地「あのつ台三丁目住宅用地」では地盤補強や外構工事の助成金制度がある
- 用途地域による建築制限、インフラ整備状況、地盤の強度など、価格以外の重要事項を専門家に相談することが重要
- 建築条件付き土地は建築業者が指定されるため、建築条件なしとの違いを事前確認が必要
津市の概要と土地市場の特徴
(1) 津市の地域特性(県庁所在地、人口、交通インフラ)
津市は三重県の県庁所在地であり、行政・経済・文化の中心地です。人口は約27万人で、県内では四日市市に次ぐ規模となっています。
交通インフラとしては、近鉄名古屋線のJR紀勢本線・名松線が通っており、主要駅は津駅、津新町駅、久居駅です。名古屋へは近鉄特急で約50分、大阪へは約2時間でアクセスできます。
伊勢湾に面した港湾都市でもあり、古くから海上交通の要所として栄えてきました。現在も行政機関、商業施設、教育機関が集積しています。
(2) 津市の土地市場の規模と特徴
津市の土地市場は、複数の不動産ポータルサイトで以下のように掲載されています。
| ポータルサイト | 掲載物件数 |
|---|---|
| SUUMO | 204件 |
| ニフティ不動産 | 779件 |
| ハウスドゥ | 305件 |
SUUMOによると、津市の土地物件は建築条件なしの絞り込み検索が可能で、駅別・価格帯別の検索機能もあります。
津市の土地の特徴として、平均面積が454㎡と広めであることが挙げられます。これは郊外の広い土地が多く含まれるためです。
(3) 公示地価と実勢価格の基礎知識
土地の価格を理解する上で、公示地価と実勢価格の違いを把握しておくことが重要です。
- 公示地価: 国土交通省が毎年1月1日時点で調査し3月に公表する標準地の価格。土地取引の指標となる
- 基準地価: 都道府県が毎年7月1日時点で調査し9月に公表する基準地の価格。公示地価を補完する役割
- 実勢価格: 実際に土地が取引される価格。公示地価や基準地価と異なる場合がある
津市では、公示地価と実勢価格に大きな乖離が見られるため(詳細は次セクション)、実際の取引価格を複数の情報源で確認することが重要です。
津市の土地価格相場と市場動向
(1) 公示地価・基準地価の推移
津市の公示地価データによると、2025年の津市の公示地価は以下の通りです。
| 項目 | 2025年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 平均公示地価 | 52,029円/㎡ | +0.65% |
| 坪単価 | 171,997円 | +0.65% |
用途別の基準地価(2024年)は以下の通りです。
| 用途 | 基準地価 | 前年比 |
|---|---|---|
| 住宅地 | 48,048円/㎡ | +5.1% |
| 商業地 | 80,000円/㎡程度 | +0.65% |
| 工業地 | 35,000円/㎡程度 | +2.33% |
公示地価・基準地価は上昇傾向にあり、特に住宅地が前年比+5.1%と高い伸び率を示しています。
(2) 実勢価格(実際の取引価格)の動向
国土交通省 不動産情報ライブラリによると、2024年第1四半期の津市の実勢価格は以下の通りです。
| 項目 | 2024年Q1 | 前年比 |
|---|---|---|
| 平均実勢価格 | 28,490円/㎡ | -21.63% |
| 坪単価 | 94,184円 | -21.63% |
公示地価と実勢価格の乖離に注意:
津市では、公示地価が前年比+0.65%上昇している一方で、実勢価格は前年比-21.63%下落しています。これは以下の理由が考えられます。
- 公示地価は標準地の評価であり、実際の取引は個別の条件(立地、面積、形状等)により大きく変動する
- 取引事例のサンプルが少ない場合、一部の安価な取引が平均を大きく下げる可能性がある
- 市場全体の需給バランスが変化している可能性がある
このため、公示地価はあくまで目安として、実際の取引価格を不動産会社や複数のポータルサイトで確認することが重要です。
(3) 用途別の価格差(住宅地・商業地・工業地)
津市の用途別の土地価格は以下のような傾向があります。
| 用途 | 価格水準 | 特徴 |
|---|---|---|
| 商業地 | 高 | 津駅周辺、県庁周辺など中心部に集中 |
| 住宅地 | 中 | 郊外の住宅団地、駅周辺の利便性の高いエリア |
| 工業地 | 低 | 港湾エリア、国道沿いの工業団地 |
商業地は住宅地の約1.7倍の価格水準となっており、中心部の利便性が価格に反映されています。
人気エリアと地域別の特徴
(1) 津駅周辺・県庁周辺エリア
津駅周辺は県庁所在地の中心部であり、行政機関、商業施設、金融機関が集中しています。県庁、市役所、銀行、デパートなどが徒歩圏内にあり、日常生活の利便性に優れています。
土地価格は商業地として高めですが、通勤・通学に便利で、都市機能が充実しています。
(2) 久居地区
久居地区は津市の北部に位置し、近鉄大阪線の久居駅を中心とするエリアです。名古屋や大阪へのアクセスに優れており、ベッドタウンとして発展しています。
住宅地としての土地が多く、比較的手頃な価格帯で広い土地が購入できます。スーパー、病院、学校などの生活施設も充実しています。
(3) その他のエリア(あのつ台等の分譲地)
津市土地開発公社による分譲地「あのつ台三丁目住宅用地」は、計画的に開発された住宅地です。
あのつ台の特徴:
- 地盤補強工事と外構工事の助成金制度あり
- 整備された道路、公園などのインフラ
- 新興住宅地としての住環境
このような分譲地は、インフラが整備されており、地盤補強の助成金制度を活用できるメリットがあります。
土地選びのポイントと購入時の注意点
(1) 土地の探し方(ポータルサイト、地元業者等)
津市で土地を探す方法は主に以下の3つです。
1. 不動産ポータルサイト:
- SUUMO、ニフティ不動産、アットホーム等
- 建築条件なしの絞り込み検索が可能
- 価格帯、面積、駅からの距離で条件検索
2. 地元不動産会社:
- 津市の不動産会社に直接訪問
- 未公開物件の情報を入手できる
- 地域の詳細情報(周辺環境、地盤等)に強い
3. ハウスメーカー:
- 建築とセットで土地を紹介
- 建築条件付き土地の場合が多い
複数の情報源を併用し、比較検討することを推奨します。
(2) 建築条件付き・建築条件なしの違い
土地には「建築条件付き」と「建築条件なし」の2種類があります。
| 項目 | 建築条件付き | 建築条件なし |
|---|---|---|
| 建築業者 | 指定された業者で建築 | 自由に選択可能 |
| 建築期間 | 一定期間内(通常3-6ヶ月)に建築契約 | 制限なし |
| 設計の自由度 | 制限あり | 高い |
| 価格 | 建築条件なしより安いことが多い | 建築条件付きより高いことが多い |
自由に設計・建築したい場合は、建築条件なしの土地を選ぶことを推奨します。SUUMOなどのポータルサイトで絞り込み検索が可能です。
(3) 購入前の確認事項(用途地域、インフラ、地盤等)
土地購入前には、以下の事項を必ず確認しましょう。
用途地域・建築制限:
- 都市計画法で定められた13種類の地域区分
- 建築できる建物の種類やサイズが制限される
- 津市の都市計画課や用途地域マップで確認
インフラ整備状況:
- 上下水道、ガス、電気の引き込み状況
- 引き込み工事が必要な場合、費用を確認
地盤の強度:
- 地盤調査を実施し、軟弱地盤でないか確認
- 地盤改良が必要な場合、費用を見積もる
ハザードマップ:
- 浸水リスク、地震リスク、津波リスクを確認
- 津市は伊勢湾に面しており、津波リスクに注意
周辺環境:
- 最寄駅までの距離、バス路線
- スーパー、病院、学校までの距離
- 騒音、臭気、日照、眺望
これらの確認事項について、専門家(不動産会社、建築士、土地家屋調査士等)に相談することを推奨します。
まとめ|津市の土地購入の次のアクション
津市の2025年公示地価は坪単価171,997円で前年比+0.65%上昇していますが、実勢価格は坪単価94,184円で前年比-21.63%下落しており、両者が大きく乖離しています。このため、公示地価はあくまで目安として、実際の取引価格を不動産会社や複数のポータルサイトで確認することが重要です。
SUUMO 204件、ニフティ不動産 779件など複数のポータルサイトで土地を検索でき、地元不動産会社で未公開物件の情報も入手可能です。津市土地開発公社の分譲地「あのつ台三丁目住宅用地」では地盤補強や外構工事の助成金制度があります。
土地購入前には、用途地域、建築制限、インフラ整備状況、地盤の強度、ハザードマップ(浸水・地震・津波リスク)を確認し、専門家(不動産会社、建築士、土地家屋調査士等)に相談することで、安心して土地選びができます。建築条件付き土地は建築業者が指定されるため、建築条件なしとの違いを事前確認しましょう。
