鳥取市で土地を探すなら知っておきたいこと
鳥取県鳥取市で土地の購入を検討していませんか。鳥取市は県庁所在地として行政・商業機能が集積し、鳥取砂丘をはじめとする自然環境も魅力的なエリアです。人口約18.8万人の地方都市で、都市部に比べて手頃な価格で土地を購入できる可能性があります。
この記事では、鳥取市の土地価格相場、エリア別の特徴、購入時の注意点を2025年時点のデータをもとに解説します。
この記事のポイント
- 鳥取市の住宅地は坪単価約8.6万円、商業地は約19万円が目安
- JR山陰本線沿線（鳥取駅・湖山駅周辺）が利便性の高いエリア
- 予算1,000万円未満でも多くの土地物件がある
- 一定規模以上の土地取引は鳥取県への届出が必要
鳥取市の土地価格相場と基本用語
公示地価・基準地価と実際の取引価格の違い
土地価格を把握する際には、公示地価・基準地価と実際の取引価格を区別して理解することが重要です。
| 指標 | 2025年時点 | 前年比 |
|---|---|---|
| 基準地価（平均） | 33,218円/㎡ | -0.47% |
| 公示地価（平均） | 44,016円/㎡ | ― |
| 実際の取引価格 | 54,750円/㎡ | +40.95% |
公示地価は国土交通省が毎年1月1日時点で調査・公表する標準地の価格です。基準地価は都道府県が7月1日時点で調査する価格で、公示地価を補完する役割があります。
一方、実際の取引価格は売主と買主の交渉で決まるため、公示地価とは大きく異なる場合があります。鳥取市では2024年第1四半期の取引価格が前年比+40.95%と上昇しており、公示地価との乖離が見られます。最新情報は国土交通省「土地総合情報システム」で確認してください。
住宅地・商業地の価格差
土地は用途地域によって価格が大きく異なります。
| 用途 | 平均価格（㎡） | 坪単価 |
|---|---|---|
| 住宅地 | 26,014円 | 約8.6万円 |
| 商業地 | 57,669円 | 約19万円 |
鳥取市内で最も高いのは栄町710番で114,000円/㎡、最も安いのは川原町長瀬楠山685番で172円/㎡と、エリアにより600倍以上の差があります。
エリア別の特徴と価格帯
JR山陰本線沿線エリアの特徴
JR山陰本線沿線は鳥取市で最も利便性が高いエリアです。
- 鳥取駅周辺: 商業施設・公共施設が集積。価格は高め
- 湖山駅周辺: 鳥取大学が近く、住宅地として人気
- 鳥取大学前駅周辺: 学生向け賃貸も多いが住宅地需要もあり
- 福部駅周辺: 鳥取砂丘に近く自然環境が魅力
2025年時点で、鳥取市内には約69件の土地物件が市場に出ています（SUUMOデータ）。
栄町・中心部エリアの価格帯
栄町を含む中心部エリアは、鳥取市で最も価格が高い地域です。
- 栄町: 商業地の中心。坪単価30万円以上
- 弥生町・末広温泉町: 飲食店・商業施設が多い繁華街
- 東町・片原: 住宅地と商業地が混在
商業利用や投資目的での購入が多いエリアですが、住宅地としては利便性を重視する層に選ばれています。
郊外・自然豊かなエリアの選び方
中心部から離れた郊外エリアは、手頃な価格で広い土地を購入できます。
- 気高町・青谷町: 日本海に近い自然豊かなエリア
- 佐治町・用瀬町: 山間部で価格は最も安い水準
- 国府町: 歴史的な町並みと田園風景
移住促進施策として、鳥取市では空き家バンクや住宅取得補助金等の支援制度があります。詳細は鳥取市公式サイトで確認してください。
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鳥取市で土地を購入する流れと諸費用
土地購入の基本ステップ
土地購入は以下のステップで進みます。
- 情報収集: 希望エリア、予算、面積の条件を整理
- 物件探し: 不動産ポータルサイトや地元不動産会社で検索
- 現地見学: 周辺環境、地盤、接道状況を確認
- 買付申込: 購入意思を売主に伝える
- 重要事項説明: 宅地建物取引士から物件の説明を受ける
- 売買契約: 手付金を支払い契約締結
- 決済・引渡し: 残代金支払いと登記手続き
鳥取市の土地は100㎡〜200㎡の面積帯が主流で、予算1,000万円未満でも多くの選択肢があります。
諸費用・税金の目安
土地購入時には、土地価格以外に諸費用がかかります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 土地価格×3%+6万円+消費税 |
| 登記費用 | 15〜40万円 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額×3%（軽減措置あり） |
| 印紙税 | 契約金額により5,000円〜 |
合計で土地価格の5〜10%が目安です。詳細は宅地建物取引士にご確認ください。
鳥取市の土地購入で確認すべき注意点
国土利用計画法に基づく届出義務
一定規模以上の土地取引は、鳥取県への届出が必要です。
| 区域 | 届出が必要な面積 |
|---|---|
| 市街化区域 | 2,000㎡以上 |
| 市街化調整区域 | 5,000㎡以上 |
| 都市計画区域外 | 10,000㎡以上 |
契約締結日から2週間以内に届出が必要です。届出を怠ると罰則の対象となる場合があるため、不動産会社と確認してください。
境界確定と測量の確認
土地購入時には以下の点を必ず確認してください。
- 境界確定: 隣地との境界が明確になっているか
- 測量図: 実測図が作成されているか（公簿売買と実測売買の違い）
- 地盤: 建築に適した地盤かどうか（必要に応じて地盤調査）
- 用途地域: 希望する建物が建築可能か
測量が未実施の場合、購入後に追加費用（20〜50万円程度）がかかる可能性があります。
まとめ：鳥取市の土地選びの判断基準
鳥取市の土地は、住宅地で坪単価約8.6万円、商業地で約19万円が2025年時点の相場です。JR山陰本線沿線が利便性に優れ、郊外エリアは手頃な価格で広い土地を探せます。
予算1,000万円未満でも多くの選択肢があり、移住促進施策の活用も検討できます。
土地購入時は、境界確定・測量の有無、用途地域、一定規模以上の届出義務を確認したうえで、地元の不動産会社に相談することを推奨します。