東京の新築戸建て購入ガイド!価格相場とエリア選びのポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/26

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東京の新築戸建て市場概況

東京で新築戸建ての購入を検討する際、「価格相場はいくらなのか」「どのエリアを選ぶべきか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、2024年時点の東京の新築戸建て価格相場、エリア別の特徴、購入時のチェックポイント、住宅ローン・諸費用を解説します。

東京は全国でも最も高額なエリアであり、適切なエリア選びと資金計画が重要です。

この記事のポイント

  • 東京都全体の新築一戸建て平均価格は約5,163万円、東京23区は約8,667万円(2024年10月)、郊外は4,000~5,000万円が相場
  • 人気エリアは中央線・京王線・西武新宿線・小田急線沿線、23区内では練馬区・世田谷区・足立区・杉並区で物件供給が多い
  • 諸費用は物件価格の6~12%、頭金は10~20%が目安。年収の5~6倍が適正な借入額
  • 内覧会での徹底チェック、完成前の全額支払い回避、瑕疵担保責任の確認が購入時の重要ポイント
  • 2024年10月に過去最高価格を記録し、今後も上昇基調が続く可能性あり

(1) 2024年の価格動向(過去最高8,667万円)

2024年10月、東京23区の新築戸建て平均価格が8,667万円と過去最高を2ヶ月連続で更新しました。

これは都心の高級物件の供給増によるもので、1億円以上の物件割合が9.5%に達しています。東京23区では高額物件が価格を押し上げており、今後も上昇基調が続く可能性があります。

(2) マンション価格高騰による戸建て需要の高まり

新築マンション価格の高騰を受け、新築戸建ての需要が高まっています。

マンションは管理費・修繕積立金等のランニングコストがかかる一方、戸建ては土地が資産として残り、将来的な建て替えや売却の自由度が高いため、長期的な資産形成を重視する層に選ばれています。

(3) 供給が活発なエリア

東京都では都心部など一部を除き、ほぼ全エリアで新築一戸建ての供給が活発です。

SUUMOでは2024年時点で東京都の新築戸建て販売情報を11,490件掲載しており、中央線・京王線・西武新宿線・西武池袋線・小田急線・東武線沿線が特に人気です。

東京の新築戸建て価格相場

東京都の新築戸建て価格相場は、エリアにより大きく異なります。

(1) 東京都全体の平均価格(約5,163万円)

住宅金融支援機構のFlat35調査によると、東京都の新築一戸建て平均価格は約5,163万円です(全国平均は3,603万円)。

東京都は全国で最も高額なエリアであり、全国平均の約1.4倍の価格となっています。

(2) 東京23区の平均価格(約8,667万円)

東京23区の新築戸建て平均価格は約8,667万円(2024年10月)です。

23区内では、中央区・港区・渋谷区等の都心エリアでは1億円以上の物件が多く、郊外エリア(練馬区・足立区・杉並区等)では6,000~8,000万円程度が相場です。

(3) 郊外エリアの平均価格(4,000~5,000万円)

多摩エリア(八王子市・町田市・立川市等)や埼玉県・千葉県に近い郊外エリアでは、4,000~5,000万円が相場です。

郊外エリアは都心に比べて価格が抑えられる一方、通勤時間が長くなる傾向があります。

(4) 必要な年収の目安

新築戸建て購入に必要な年収は、借入額の目安が年収の5~6倍とされています。

物件価格 必要年収の目安
4,000万円 800万円以上
5,000万円 1,000万円以上
6,000万円 1,200万円以上
8,000万円 1,600万円以上

住宅ローン返済負担率は月収の25%以内、年収の30%以内が無理なく返せる目安です。

エリア別の特徴と相場

東京都の新築戸建ては、沿線・エリアにより特徴が異なります。

(1) 人気沿線(中央線・京王線・西武新宿線・小田急線)

東京都で新築一戸建ての供給が多い人気沿線は以下の通りです。

中央線沿線

  • 特徴:都心へのアクセスが良く、商業施設が充実
  • 主なエリア:三鷹市、武蔵野市、国分寺市、立川市
  • 相場:5,000~7,000万円

京王線沿線

  • 特徴:新宿へのアクセスが良く、緑豊かな住宅街
  • 主なエリア:調布市、府中市、多摩市
  • 相場:4,500~6,500万円

西武新宿線・西武池袋線沿線

  • 特徴:新宿・池袋へのアクセスが良く、価格が比較的抑えられる
  • 主なエリア:練馬区、西東京市、東久留米市
  • 相場:4,000~6,000万円

小田急線沿線

  • 特徴:新宿へのアクセスが良く、ファミリー層に人気
  • 主なエリア:世田谷区、町田市、狛江市
  • 相場:5,000~7,500万円

(2) 23区の人気エリア(練馬区・世田谷区・足立区・杉並区)

東京23区内で新築一戸建ての供給が多いエリアは以下の通りです。

練馬区

  • 特徴:緑豊かな住宅街、西武線・東武線が通り都心へのアクセス良好
  • 相場:6,000~8,000万円
  • 物件供給:多数

世田谷区

  • 特徴:高級住宅街、人気のエリアで価格は高め
  • 相場:7,500~1億円以上
  • 物件供給:多数

足立区

  • 特徴:下町情緒、価格が比較的抑えられる
  • 相場:5,000~7,000万円
  • 物件供給:多数

杉並区

  • 特徴:閑静な住宅街、中央線・京王線沿線
  • 相場:7,000~9,000万円
  • 物件供給:多数

(3) 郊外エリアの特徴

多摩エリア(八王子市・町田市・立川市等)の特徴は以下の通りです。

  • 価格:4,000~5,000万円(23区の約半額)
  • 広さ:23区より広い敷地が確保できる
  • 通勤時間:都心まで40分~1時間程度
  • 生活環境:大型商業施設が充実、自然が豊か

(4) エリア選びのポイント

エリア選びでは、以下のポイントを考慮しましょう。

  • 通勤時間: 都心への通勤時間を確認(ドア・ツー・ドアで1時間以内が目安)
  • 生活環境: スーパー・病院・学校等の生活施設の充実度
  • 将来の資産価値: 駅近・人気エリアは将来の売却時に有利
  • 家族構成: 子育て世帯は学区・公園の有無を確認

購入時のチェックポイント

新築戸建て購入時には、以下のポイントを確認しましょう。

(1) 建売住宅と注文住宅の違い

新築一戸建てには、建売住宅と注文住宅の2種類があります。

項目 建売住宅 注文住宅
定義 土地と建物がセットで販売 土地を購入し、設計から施工まで自由に決める
完成時期 完成済みまたは建築中 契約後に建築開始
自由度 間取り・仕様は決定済み 間取り・仕様を自由に決められる
費用 比較的抑えられる 設計費用等が加わり高額
期間 即入居可能または数ヶ月 設計・施工で1年以上かかる

建売住宅は費用が抑えられ、即入居できる一方、注文住宅は自由度が高いが費用・期間がかかります。

(2) 内覧会での徹底チェック(床下・屋根裏・点検口)

引き渡し前の内覧会では、以下の点を徹底的にチェックしましょう。

チェックポイント

  • 床下・屋根裏の点検口: 点検口の有無を確認(ない場合は後から設置が困難)
  • 傷・汚れ: 壁・床・天井の傷・汚れを確認
  • 設備の動作: 水道・電気・ガス・エアコン等の動作確認
  • 建具の開閉: ドア・窓の開閉がスムーズか確認
  • 外構: 庭・駐車場・フェンス等の状態確認

引き渡し後の補修は有償となるため、内覧会で不具合を確認し、引き渡し前に修正してもらいましょう。

(3) 完成前の全額支払いに注意

完成前に全額を支払わないことが重要です。

完成した物件の内覧後、問題がないことを確認してから支払いをしましょう。万が一、完成前に支払いを求められた場合は、売主の信頼性を慎重に確認するか、専門家(弁護士・司法書士等)に相談することを推奨します。

(4) 瑕疵担保責任の確認

新築住宅の瑕疵担保責任期間は10年間と法律で定められています。

瑕疵担保責任の対象

  • 構造耐力上主要な部分(基礎・柱・梁等)
  • 雨水の浸入を防止する部分(屋根・外壁等)

確認事項

  • 定期点検の頻度・内容(1年後・2年後・5年後・10年後等)
  • 保証範囲(どこまでが無償修理か)
  • 保証会社の信頼性(売主が倒産しても保証が継続されるか)

(5) 網戸・カーテンレール等のオプション費用

新築戸建てでは、網戸・カーテンレール・テレビアンテナ等が標準装備されていない場合があります。

別途費用がかかる可能性がある項目

  • 網戸(1枚5,000円~)
  • カーテンレール(1窓1万円~)
  • テレビアンテナ・ケーブルテレビ工事(5~10万円)
  • エアコン(1台10~20万円)
  • 外構工事(50~100万円)

契約前に標準装備の範囲を確認し、別途費用を資金計画に含めましょう。

住宅ローン・諸費用・資金計画

新築戸建て購入には、物件価格以外に諸費用・頭金が必要です。

(1) 頭金の目安(物件価格の10~20%)

頭金は物件価格の10~20%が一般的です。

物件価格 頭金(10%) 頭金(20%)
4,000万円 400万円 800万円
5,000万円 500万円 1,000万円
6,000万円 600万円 1,200万円
8,000万円 800万円 1,600万円

頭金が多いほど、住宅ローンの借入額が減り、総返済額を抑えられます。

(2) 諸費用の内訳(物件価格の6~12%)

諸費用は物件価格の6~9%(建売)、10~12%(注文住宅)が目安です。

諸費用の内訳

項目 金額
仲介手数料(建売のみ) 物件価格の3%+6万円+消費税
登録免許税 固定資産税評価額の0.4%(所有権移転)、0.15%(抵当権設定)
印紙税 1~6万円(契約書の金額による)
住宅ローン事務手数料 借入額の2.2%または定額3~5万円
住宅ローン保証料 借入額の2%程度(無料の金融機関もあり)
火災保険 10年一括払いで20~30万円
司法書士報酬 5~10万円

(3) 住宅ローン返済負担率(月収の25%以内)

住宅ローンの返済負担率は、月収の25%以内が無理なく返せる目安です。

例:年収600万円(月収50万円)の場合

  • 月々の返済額:50万円 × 25% = 12.5万円以内
  • 借入可能額(金利1%、35年返済):約3,500万円
  • 物件価格(頭金500万円):約4,000万円

(4) 適正な借入額の算出方法

適正な借入額は、年収の5~6倍が目安です。

年収 適正借入額(5倍) 適正借入額(6倍)
600万円 3,000万円 3,600万円
800万円 4,000万円 4,800万円
1,000万円 5,000万円 6,000万円
1,200万円 6,000万円 7,200万円

借入額が年収の7倍を超えると、返済負担が重くなるため慎重に判断しましょう。

まとめ:東京で新築戸建てを購入する際の戦略

東京で新築戸建てを購入する際は、価格相場・エリアの特徴・資金計画を慎重に検討することが重要です。

(1) 予算とエリアのバランス

東京23区は平均8,667万円と高額ですが、郊外エリアは4,000~5,000万円と価格が抑えられます。通勤時間と予算のバランスを考慮し、エリアを選びましょう。

(2) 複数社比較と現地確認の重要性

不動産会社により物件情報・価格が異なるため、複数社を比較することが重要です。また、現地確認で周辺環境・生活利便性・日当たり・騒音等を確認しましょう。

(3) 専門家への相談を推奨

住宅ローン・税金・契約書の内容は専門的な知識が必要です。ファイナンシャルプランナー、弁護士、司法書士、税理士等の専門家に相談し、無理のない資金計画を立てましょう。

最新の価格情報は不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)で確認し、長期的な視点で購入を検討することが重要です。

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よくある質問

Q1東京の新築一戸建ての平均価格は?

A1東京都全体で約5,163万円(住宅金融支援機構のFlat35調査)です。東京23区は約8,667万円(2024年10月、過去最高)、多摩エリア等の郊外は4,000~5,000万円が相場です。23区内でも、都心エリア(中央区・港区・渋谷区等)は1億円以上の物件が多い一方、郊外エリア(練馬区・足立区・杉並区等)は6,000~8,000万円程度となっています。価格は地域・物件により大きく異なるため、複数の不動産サイトで最新情報を確認しましょう。

Q2人気のエリアはどこ?

A2中央線・京王線・西武新宿線・西武池袋線・小田急線・東武線沿線が人気です。これらの沿線は都心へのアクセスが良く、商業施設が充実しています。23区内では練馬区・世田谷区・足立区・杉並区で物件供給が多く、ファミリー層に人気です。練馬区は緑豊かな住宅街、世田谷区は高級住宅街、足立区は価格が比較的抑えられる、杉並区は閑静な住宅街という特徴があります。エリア選びでは通勤時間・生活環境・将来の資産価値を総合的に考慮しましょう。

Q3諸費用はいくらかかる?

A3諸費用は物件価格の6~9%(建売住宅)、10~12%(注文住宅)が目安です。主な内訳は、仲介手数料(建売のみ、物件価格の3%+6万円+消費税)、登録免許税、印紙税、住宅ローン事務手数料(借入額の2.2%または定額3~5万円)、住宅ローン保証料(借入額の2%程度、無料の金融機関もあり)、火災保険(10年一括払いで20~30万円)、司法書士報酬(5~10万円)です。また、網戸・カーテンレール・エアコン等は別途費用がかかる場合があるため、契約前に確認しましょう。

Q4建売住宅と注文住宅の違いは?

A4建売住宅は土地と建物がセットで販売され、完成済みまたは建築中です。間取り・仕様は決定済みで、費用が抑えられ、即入居可能という利点があります。一方、注文住宅は土地を購入し、設計から施工まで自由に決められます。間取り・仕様を自由に決められる一方、設計費用等が加わり費用が高額で、設計・施工に1年以上かかります。費用を抑えて早く入居したい場合は建売、自由度を重視する場合は注文住宅が適しています。

Q5購入タイミングはいつがいい?

A52024年10月に東京23区の新築戸建て平均価格が過去最高の8,667万円を記録し、今後も上昇基調が続く可能性があります。ただし「今買わないと損」ではなく、ライフプラン・資金計画に応じて判断することが重要です。住宅ローン金利は2024年3月のマイナス金利解除以降、上昇基調にあります。複数の不動産会社から見積もりを取り、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談した上で、無理のない資金計画を立てて購入時期を決定しましょう。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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