埼玉県の土地購入完全ガイド:相場・エリア選び・注意点を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/27

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埼玉県で土地を購入する理由

埼玉県は都心へのアクセスが良く、土地価格は東京都と比較して手頃なため、注文住宅の建築や土地投資を検討する方に人気です。2024-2025年の地価は4年連続で上昇しており、県南部や高崎線沿線の駅徒歩圏を中心に需要が堅調です。

この記事では、埼玉県の土地価格相場、エリア別の特徴、土地選びのポイント、購入手続きと諸費用を解説します。埼玉県の公式データや国土交通省の取引価格情報を元にした実践的な内容です。

初めて土地を購入する方、埼玉県内でのエリア選びに悩んでいる方の参考になる情報です。

この記事のポイント

  • 2025年の公示地価平均は18.3万円/m²(坪単価60.5万円)、前年比+2.14%上昇
  • 県南部(さいたま市・川口市等)は交通利便性が高く、地価上昇が続いている
  • 荒川・利根川に囲まれた低地が多く、軟弱地盤の場合は地盤改良が必要
  • 建蔽率・容積率の確認、災害リスク(ハザードマップ)の確認が重要

埼玉県の土地市場の基礎知識

(1) 2024-2025年の価格動向

埼玉県の土地価格は、2024-2025年にかけて上昇基調が続いています。

  • 2025年公示地価: 平均18.3万円/m²(坪単価60.5万円)、前年比+2.14%上昇
  • 2025年基準地価: 平均16.2万円/m²(坪単価53.6万円)、前年比+1.77%上昇

住宅地は4年連続で上昇しており、特に県南部(さいたま市・川口市等)や高崎線沿線の駅徒歩圏で需要が堅調です。

(参考: 埼玉県の土地価格相場・公示地価・基準地価2025年の地価公示が発表!埼玉県の最新平均土地価格ランキング

(2) 公示地価・基準地価の推移

公示地価は国土交通省が毎年1月1日時点で調査・公表する土地価格の指標です。基準地価は都道府県が毎年7月1日時点で調査・公表する指標で、公示地価を補完する役割を果たします。

埼玉県の住宅地の地価は、2024年の公示地価で+2.0%、2024年の基準地価で+1.6%と、いずれも上昇しています。商業地はさらに高い上昇率(+2.7%)を示しており、浦和駅・大宮駅周辺の再開発期待で地価上昇が加速しています。

(参考: 埼玉県「令和6年地価公示(埼玉県内分)の結果」埼玉県「令和6年度埼玉県地価調査の結果」

(3) 埼玉県の土地価格の特徴

埼玉県の土地価格は、東京都心へのアクセスの良さに大きく影響されます。県南部(さいたま市・川口市・蕨市等)は都心へ30分〜1時間圏内でアクセス可能で、地価が高い傾向があります。

一方、県北部(熊谷市・本庄市等)や秩父地域は、都心からの距離が遠いため、地価は比較的手頃です。市区町村別の価格差は数倍に及ぶため、予算と通勤・通学の利便性を総合的に判断することが重要です。

エリア別の価格相場と特徴

(1) 県南部(さいたま市・川口市等)

県南部は、東京都内への通勤圏として人気の高いエリアです。

  • さいたま市: 浦和駅・大宮駅周辺は再開発が進み、地価上昇が加速。駅徒歩圏内の土地は需要が堅調
  • 川口市: 京浜東北線で都心へのアクセスが良好。駅周辺の商業施設も充実
  • 蕨市: 埼玉県内で最も地価が高いエリア(40.9万円/m²)

県南部の土地は、駅からの距離により価格が大きく変動します。駅徒歩10分圏内は高値、徒歩15分以上離れると価格が下がる傾向があります。

(2) 県央・県北部(熊谷市・本庄市等)

県央・県北部は、県南部と比較して土地価格が手頃なエリアです。

  • 熊谷市・本庄市: 高崎線沿線で都心へのアクセスも可能。広い敷地の土地が多い
  • 深谷市: 自然環境が豊かで、ゆったりとした住環境を求める方に人気

県北部は、通勤時間が長くなるため、リモートワークや車通勤の方に適しています。土地価格が手頃なため、広い敷地を確保しやすいのが特徴です。

(3) 秩父地域・その他エリア

秩父地域は、自然環境が豊かで、別荘地や投資目的で購入する方がいます。ただし、都心へのアクセスは不便なため、通勤には向きません。

その他のエリア(所沢市・越谷市・春日部市等)は、西武線・東武線沿線で都心へのアクセスも可能です。エリアごとに価格帯が異なるため、最新の相場を国土交通省の不動産取引価格情報で確認することを推奨します。

土地選びのポイントと注意点

(1) 地盤調査と地盤改良の必要性

埼玉県は荒川・利根川に囲まれた低地が多く、一部エリアは軟弱地盤です。土地購入前に地盤調査を実施し、軟弱地盤の場合は地盤改良工事が必要です。

地盤改良費用は、工法により異なりますが、数十万〜数百万円が目安です。表層改良(軽度の補強)は比較的安価ですが、柱状改良や鋼管杭(深度の深い補強)は高額になります。

地盤調査を怠ると、建物が傾くリスクがあるため、必ず実施してください。

(参考: 土地 埼玉県|とっておきの土地5選と間違いのない土地の選び方

(2) 建蔽率・容積率の確認

建蔽率は敷地面積に対する建築面積の割合の上限、容積率は敷地面積に対する延床面積の割合の上限です。これらは都市計画法・建築基準法で定められており、用途地域により異なります。

例えば、建蔽率50%の土地(100m²)では、建築面積は最大50m²です。希望する建物が建築可能か、購入前に市区町村の都市計画課で確認することが重要です。

建蔽率・容積率の制限により、敷地いっぱいに建築できない場合があるため、注意が必要です。

(参考: 土地 埼玉県|とっておきの土地5選と間違いのない土地の選び方

(3) 災害リスク(ハザードマップ)の確認

埼玉県は洪水・台風・地震のリスクがあるため、購入前にハザードマップで災害リスクを確認してください。特に、荒川・利根川沿いの低地は浸水リスクが高い場合があります。

ハザードマップは、市区町村の公式サイトで公開されています。浸水想定区域、土砂災害警戒区域等を確認し、リスクが高いエリアは避けることを推奨します。

(参考: 土地 埼玉県|とっておきの土地5選と間違いのない土地の選び方

(4) 元農地・地目変更の確認

埼玉県は元農地からの宅地転用物件が多いエリアです。土地の地目(登記簿に記載される用途区分)が「農地」のままの場合、住宅ローンが組めない可能性があります。

購入前に、地目が「宅地」に変更されているか、登記簿で確認してください。地目変更が未完了の場合は、売主に変更手続きを依頼するか、購入を見送ることを推奨します。

(参考: 土地 埼玉県|とっておきの土地5選と間違いのない土地の選び方

購入手続きと諸費用

(1) 土地購入の流れ

土地購入の手続きは、以下の流れで進みます。

  1. 土地探し: 不動産ポータルサイト、不動産会社で条件に合う土地を探す
  2. 現地確認: 実際に現地を訪れ、周辺環境・インフラを確認
  3. 購入申込: 購入意思を示し、条件を交渉
  4. 重要事項説明: 宅建士から法規制・リスク等の説明を受ける
  5. 売買契約: 契約書に署名・捺印
  6. 決済・引き渡し: 残金支払い、所有権移転登記

(2) 諸費用の内訳と目安

土地購入時の諸費用は、土地価格の5〜10%が目安です。

項目 目安額
仲介手数料 土地価格の3%+6万円+消費税
登記費用(司法書士報酬含む) 15〜25万円
不動産取得税 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり)
測量費用(必要な場合) 30〜80万円
地盤調査費用 5〜10万円

諸費用は基本的に住宅ローンに含められないため、自己資金で用意する必要があります。

(3) 土地先行融資(住宅ローン)

土地のみを先行して購入する場合、「土地先行融資」を利用できます。これは、住宅ローンの一部を土地購入に充てる仕組みです。

土地先行融資は、建物の建築計画が具体的に決まっている場合に利用できます。金融機関により条件が異なるため、複数の金融機関で比較検討することを推奨します。

フラット35等の公的ローンでも土地先行融資が可能です。詳細は金融機関にご確認ください。

まとめ:後悔しない土地購入

埼玉県の土地は、都心へのアクセスと価格のバランスが良く、注文住宅の建築や投資に適しています。県南部は交通利便性が高く地価も上昇傾向ですが、県北部は手頃な価格で広い敷地を確保できます。

土地購入では、地盤調査、建蔽率・容積率の確認、災害リスクのチェック、元農地の地目変更確認が重要です。これらを怠ると、建築後にトラブルが発生する可能性があります。

複数の土地を比較し、不動産会社や専門家(宅建士、土地家屋調査士、建築士等)のアドバイスを受けながら、後悔のない土地購入を実現してください。

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よくある質問

Q1埼玉県の土地価格相場はどれくらい?

A1埼玉県の土地価格は、2025年公示地価平均で18.3万円/m²(坪単価60.5万円)、前年比+2.14%上昇しています。地域差が大きく、蕨市が40.9万円/m²で県内最高値です。県南部(さいたま市・川口市等)は都心へのアクセスが良く、地価が高い傾向があります。最新の相場は国土交通省の不動産取引価格情報でご確認ください。

Q2土地購入時に地盤改良は必要?

A2埼玉県は荒川・利根川に囲まれた低地が多く、軟弱地盤の場合は地盤改良が必要です。地盤調査を実施し(費用5〜10万円)、軟弱地盤と判定された場合は地盤改良工事(数十万〜数百万円)を予算に組み込んでください。地盤調査を怠ると、建物が傾くリスクがあるため、必ず実施することを推奨します。

Q3建築制限はどのように確認する?

A3建蔽率・容積率は、市区町村の都市計画課で用途地域とともに確認できます。これらは都市計画法・建築基準法で定められており、用途地域により異なります。例えば、建蔽率50%の土地(100m²)では、建築面積は最大50m²です。希望する建物が建築可能か、購入前に必ず確認してください。

Q4諸費用はどのくらいかかる?

A4土地購入時の諸費用は、土地価格の5〜10%が目安です。仲介手数料(土地価格の3%+6万円+消費税)、登記費用(15〜25万円)、不動産取得税(固定資産税評価額の3%、軽減措置あり)、測量費用(必要な場合30〜80万円)、地盤調査費用(5〜10万円)等が含まれます。諸費用は基本的に住宅ローンに含められないため、自己資金で用意する必要があります。

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Room Match編集部

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