不動産アプリとは?物件探し・売却に役立つアプリの選び方と活用法

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/2

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不動産アプリとは|物件探しのデジタル化で変わる不動産取引

不動産取引のデジタル化が進み、スマートフォンで手軽に物件を探せる時代になりました。従来は不動産会社に足を運んで物件資料を受け取っていましたが、今では自宅にいながら数万件の物件情報にアクセスできます。

この記事では、不動産アプリの種類、主要アプリの比較、選び方と活用のコツ、利用時の注意点を解説します。国土交通省の不動産情報サイト適正化ガイドライン、不動産流通推進センターの利用動向調査を元に、不動産アプリを賢く使う方法をご紹介します。

この記事のポイント

  • 不動産アプリは、物件検索・売却査定・投資分析・賃貸管理など目的別に種類がある
  • 主要アプリはSUUMO(掲載物件数が多い)、HOME'S(VR内見・AI機能)、アットホーム(地域密着型)
  • 複数アプリを併用することで、掲載物件の漏れを防ぎ選択肢を広げられる
  • アプリの情報は成約済み物件や古い情報が混在する場合があり、必ず最新状況を確認すべき
  • アプリは検索・問い合わせツールであり、契約は不動産会社と行う

(1) 不動産アプリの普及背景|スマホで24時間物件検索

不動産アプリの最大の利点は、時間・場所を問わず物件検索ができることです。

従来の物件探しとの違い:

従来の方法 不動産アプリ
不動産会社に来店 スマホで24時間検索
営業時間内のみ いつでも・どこでも
限られた物件資料 数万件の物件情報
相場情報の入手困難 相場データを即座に確認

不動産流通推進センターの2024年調査によると、不動産ポータルサイト・アプリの利用者は年々増加しており、物件探しの主流となっています。

(2) 不動産テックの進化|AI・VR・ビッグデータの活用

近年、不動産テック(不動産×テクノロジー)の進化により、アプリの機能が大幅に向上しています。

主な技術革新:

  • AIレコメンド: ユーザーの希望条件・閲覧履歴から最適な物件を自動提案
  • VR内見: 自宅から物件の内部を360度確認できる仮想内見
  • ビッグデータ分析: 過去の取引データから相場・将来予測を提示
  • チャット問い合わせ: アプリ内で不動産会社と直接やり取り可能

これらの技術により、物件探しの効率が飛躍的に向上しています。

不動産アプリの主な種類と機能|物件検索・査定・投資・管理

不動産アプリは、目的によって以下の種類に分類されます。

(1) 物件検索アプリ|SUUMO・HOME'S・アットホーム等

物件検索アプリは、購入・賃貸物件を探すための最も一般的なアプリです。

主な機能:

  • エリア・価格・間取り等の条件検索
  • 相場情報の確認
  • 内見予約・問い合わせ
  • お気に入り登録・新着通知

代表的なアプリ:

  • SUUMO: リクルートが運営、掲載物件数が多い
  • HOME'S: LIFULLが運営、VR内見・AI機能が充実
  • アットホーム: 地域密着型の不動産会社が多く参加

これらのアプリは無料で利用でき、基本機能はほぼ共通しています。

(2) 売却査定アプリ|一括査定・AI査定機能

売却査定アプリは、所有不動産の売却価格を査定するアプリです。

主な機能:

  • 一括査定依頼(複数の不動産会社に一度に依頼)
  • AI査定(過去の取引データから価格を自動算出)
  • 売却相場の確認

査定アプリの利点:

  • 複数社の査定額を比較できる
  • 匿名で簡易査定が可能なアプリもある
  • 売却相場を把握できる

注意点として、AI査定はあくまで参考値であり、実際の売却価格は不動産会社の訪問査定で確定します。

(3) 投資分析アプリ|利回り計算・収支シミュレーション

投資分析アプリは、不動産投資の収益性を分析するアプリです。

主な機能:

  • 利回り計算(表面利回り・実質利回り)
  • 収支シミュレーション(家賃収入・ローン返済・諸費用)
  • 物件比較・分析

これらのアプリは、投資用物件の購入検討者向けです。初心者でも収益性を簡単に計算できます。

(4) 賃貸管理アプリ|家賃管理・入居者対応

賃貸管理アプリは、賃貸物件のオーナー向けに、家賃管理・入居者対応を効率化するアプリです。

主な機能:

  • 家賃の入金確認・滞納管理
  • 入居者からの問い合わせ対応
  • 契約書・重要書類の管理

これらのアプリは、複数物件を所有するオーナーの業務効率化に役立ちます。

主要な不動産アプリの比較|SUUMO・HOME'S・アットホームの特徴

物件検索アプリの中でも、特に利用者が多い3つのアプリを比較します。

(1) SUUMOアプリ|掲載物件数・相場確認・内見予約機能

SUUMOアプリは、リクルートが運営する国内最大級の不動産ポータルサイトです。

主な特徴:

  • 掲載物件数: 数十万件以上(国内最大級)
  • 相場確認機能: エリア別の価格相場を確認可能
  • 内見予約: アプリから直接予約
  • 新着通知: 希望条件に合った物件が掲載されたら通知

SUUMOの公式サイトでは、アプリの詳しい使い方が紹介されています。

適している人:

  • できるだけ多くの物件を比較したい
  • 相場情報を重視する
  • 都市部の物件を探している

(2) HOME'Sアプリ|VR内見・AIレコメンド機能

HOME'Sアプリは、LIFULLが運営し、先進的な機能が特徴です。

主な特徴:

  • VR内見: 360度パノラマで物件の内部を確認
  • AIレコメンド: 閲覧履歴から最適な物件を自動提案
  • 住みたい街ランキング: エリア選びの参考情報が豊富
  • 住宅ローンシミュレーション: 月々の返済額を試算

HOME'Sの公式サイトでは、VR内見の対応物件を検索できます。

適している人:

  • VR内見で効率的に絞り込みたい
  • AI機能で最適な物件を提案してほしい
  • 住みたい街の情報を重視する

(3) アットホームアプリ|地域密着型の物件情報

アットホームアプリは、地域密着型の不動産会社が多く参加しています。

主な特徴:

  • 地域密着型: 地元の不動産会社が掲載する物件情報
  • 未公開物件: 大手ポータルに掲載されていない物件も
  • 店舗検索: 近くの不動産会社を探せる

アットホームの公式サイトでは、加盟店舗数や掲載物件数が確認できます。

適している人:

  • 地元の不動産会社の情報を重視する
  • 地方・郊外の物件を探している
  • 未公開物件にアクセスしたい

不動産アプリの選び方と活用のコツ|複数併用・機能比較・効果的な検索

不動産アプリを効果的に活用するためのポイントを紹介します。

(1) 目的別のアプリ選び|購入・賃貸・売却・投資

まず、自分の目的に合ったアプリを選びましょう。

目的 推奨アプリ
購入・賃貸物件を探す SUUMO、HOME'S、アットホーム
売却査定をする 一括査定アプリ、各社の査定機能
投資分析をする 投資用不動産アプリ、収支シミュレーションツール
賃貸物件を管理する 賃貸管理アプリ

(2) 複数アプリの併用メリット|掲載物件の漏れを防ぐ

複数のアプリを併用することで、掲載物件の漏れを防ぎ、選択肢を広げられます。

併用のメリット:

  • アプリによって掲載物件が異なる場合がある
  • 同じ物件でも、掲載時期・情報の詳細度が異なる
  • 各アプリの独自機能を使い分けられる

例:

  • SUUMOで幅広く検索
  • HOME'SでVR内見により効率的に絞り込み
  • アットホームで地元の未公開物件を確認

(3) 効果的な検索条件の設定|エリア・価格・間取り

検索条件は、広めに設定してから絞り込むのが効果的です。

検索条件の設定例:

  1. エリア: 第一希望だけでなく、隣接エリアも含める
  2. 価格: 予算の±10%程度の幅を持たせる
  3. 間取り: 希望間取りだけでなく、±1部屋の幅も検討
  4. 築年数: 希望年数+5年程度の幅を持たせる

最初から条件を絞りすぎると、良い物件を見逃す可能性があります。

(4) 最新機能の活用|AIレコメンド・VR内見・チャット問い合わせ

アプリの最新機能を活用することで、物件探しの効率が向上します。

AIレコメンド:

  • アプリを頻繁に使うことで、AIの提案精度が向上
  • お気に入り登録・閲覧履歴を活用

VR内見:

  • 実際の内見前に、自宅で物件の雰囲気を確認
  • 複数物件を短時間で比較できる

チャット問い合わせ:

  • 電話よりも気軽に質問できる
  • 営業時間外でも問い合わせ可能(返信は営業時間内)

利用時の注意点|情報の正確性・内見の必要性・個人情報保護

不動産アプリを利用する際の注意点を確認しておきましょう。

(1) 情報の正確性|成約済み物件・古い情報の混在リスク

不動産アプリの掲載情報は、既に成約済みの物件や古い情報が混在している場合があります。

国土交通省の不動産情報サイト適正化ガイドラインでは、成約済み物件は速やかに削除することが求められていますが、実務上タイムラグが発生する場合があります。

対策:

  • 気になる物件は、必ず不動産会社に最新状況を確認
  • 掲載日が古い物件は、成約済みの可能性が高い
  • 複数アプリで同じ物件を確認し、情報の整合性をチェック

(2) 内見の必要性|写真・間取り図と実際の違い

アプリ上の写真や間取り図は、実際と異なる場合があります。

写真・間取り図の注意点:

  • 写真は広角レンズで撮影され、実際より広く見える場合がある
  • 間取り図の寸法は正確でない場合がある
  • 周辺環境(騒音・日当たり等)は写真では分からない

必ず内見して確認することが重要です。VR内見は便利ですが、最終的には実際に訪問して確認しましょう。

(3) 個人情報の取り扱い|信頼できるアプリの選択

不動産アプリでは、個人情報の入力が必要な場合があります。

個人情報保護のポイント:

  • 信頼できる大手アプリを利用する
  • プライバシーポリシーを確認する
  • 不要な個人情報の入力は避ける
  • セキュリティ対策(SSL暗号化等)を確認する

SUUMO、HOME'S、アットホーム等の大手アプリは、プライバシーマーク取得やSSL暗号化等のセキュリティ対策を実施しています。

(4) 契約の最終確認|アプリは検索ツール、契約は不動産会社と

不動産アプリは検索・問い合わせツールであり、実際の契約は不動産会社と行います。

契約時の注意点:

  • 契約内容は宅地建物取引士(宅建士)に必ず確認
  • 重要事項説明書を詳しく読む
  • 不明点は遠慮なく質問する
  • アプリの情報と契約内容に相違がないか確認

不動産取引は高額な契約です。アプリの情報だけで判断せず、専門家のアドバイスを受けましょう。

まとめ|不動産アプリを賢く使うポイント

不動産アプリは、物件検索・売却査定・投資分析・賃貸管理など目的別に種類があります。主要なアプリはSUUMO(掲載物件数が多い)、HOME'S(VR内見・AI機能)、アットホーム(地域密着型)で、それぞれ特徴があります。

複数のアプリを併用することで、掲載物件の漏れを防ぎ、選択肢を広げられます。AIレコメンド・VR内見・チャット問い合わせ等の最新機能を活用し、効率的に物件を探しましょう。

ただし、アプリの情報は成約済み物件や古い情報が混在する場合があるため、必ず最新状況を確認してください。写真・間取り図と実際が異なる場合があるため、内見は必須です。

不動産アプリは便利なツールですが、最終的な契約は不動産会社と行います。信頼できる専門家に相談しながら、慎重に判断しましょう。

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よくある質問

Q1不動産アプリはどれがおすすめ?

A1主要なアプリはSUUMO、HOME'S、アットホームです。SUUMOは掲載物件数が多く幅広い選択肢があり、HOME'SはVR内見やAIレコメンド機能が充実しています。アットホームは地域密着型の不動産会社が多く参加し、未公開物件にアクセスできる場合があります。目的・地域により使い分け、複数アプリを併用することをおすすめします。

Q2不動産アプリは無料で使える?

A2ほとんどの不動産アプリは無料で利用可能です。物件検索・相場確認・内見予約等の基本機能は無料で使えます。ただし、一部プレミアム機能(詳細な投資分析、特別な通知機能等)は有料の場合があります。SUUMO、HOME'S、アットホーム等の主要アプリは、基本機能はすべて無料です。

Q3不動産アプリの情報は信頼できる?

A3大手ポータルサイトのアプリは信頼性が高いですが、既に成約済みの物件や古い情報も混在している場合があります。国土交通省の不動産情報サイト適正化ガイドラインでは、成約済み物件の速やかな削除が求められていますが、実務上タイムラグが発生する場合があります。気になる物件は、必ず不動産会社に最新状況を確認してください。

Q4不動産アプリのメリット・デメリットは?

A4メリットは、24時間いつでも物件検索が可能、数万件の最新情報にアクセスできる、相場確認が簡単、内見予約がスムーズなどです。デメリットは、情報の正確性に注意が必要、内見は必須(写真と実際が異なる場合あり)、アプリだけで契約は完結しない、個人情報の入力が必要な場合があるなどです。

Q5アプリで見つけた物件をそのまま契約できる?

A5不動産アプリは検索・問い合わせツールです。実際の契約は不動産会社と行います。契約内容は宅地建物取引士(宅建士)に必ず確認し、重要事項説明書を詳しく読んでください。アプリの情報と契約内容に相違がないかも確認が必要です。不動産取引は高額な契約のため、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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