野村不動産コマースとは：野村不動産グループにおける役割
「野村不動産コマース」という名前を聞いて、「どのような企業なのか」「野村不動産グループとどう関係しているのか」と疑問に感じる方は少なくありません。
この記事では、野村不動産コマースの事業内容、開発実績、最新プロジェクト、採用情報を、公式サイトの情報を元に解説します。
商業施設開発に興味がある方、不動産業界への転職を検討している方に役立つ情報を提供します。
この記事のポイント
- 野村不動産コマースは1968年設立、従業員200名の商業施設開発コンサルティング・プロパティマネジメント会社
- 野村不動産グループの商業施設分野の中核企業として、500件以上の開発・リニューアル実績、4,000社以上のテナントリストを保有
- プロジェクトマネジメント(企画〜開業)とプロパティマネジメント(運営管理)が主要事業
- 全国240地区以上の再開発実績を持ち、法定再開発や震災復興など地域発展に貢献
- 2025年10月に赤坂でフードホール「kaiwaii akasaka」開業予定、2026年春に京都でDRUM TAO専用劇場を開業予定
(1) 会社概要(設立・従業員数・資本金)
野村不動産コマース株式会社は、1968年に設立された商業施設開発コンサルティング・プロパティマネジメント会社です。公式サイトによると、従業員数は約200名、野村不動産グループの一員として商業施設分野を担当しています。
会社名の「コマース」は「商業」を意味し、商業施設の企画・開発・運営を専門とする企業です。
(2) 野村不動産グループの商業施設分野の中核企業としての位置づけ
野村不動産グループは、住宅ブランド「プラウド」、オフィスビル「PMO」、商業施設等、多様な不動産事業を展開しています。その中で、野村不動産コマースは商業施設分野の中核企業として、グループ内外の商業施設開発・運営を担当しています。
グループ内の住宅開発と連携した複合開発(住宅+商業施設)や、リート保有物件の管理も手掛けています。
野村不動産コマースの主要事業：プロジェクトマネジメントとプロパティマネジメント
野村不動産コマースの主要事業は、プロジェクトマネジメントとプロパティマネジメントの2つです。この2つの事業により、商業施設の企画段階から運営までを一貫してサポートできる体制が強みです。
(1) プロジェクトマネジメント事業：企画段階から開業まで
プロジェクトマネジメントとは、商業施設の企画段階から開業までの業務管理を指します。具体的には、以下の業務を提供します。
- 調査・基本計画: 立地調査、商圏分析、事業性検討
- 商環境計画: 業種・業態の配置計画、テナントミックスの設計
- テナントリーシング: 出店テナントの誘致・契約交渉
- 内装推進監理: テナント内装工事の進行管理
(出典: 野村不動産コマース公式サイト)
これらの業務を一貫して提供できる体制により、商業施設の開業までをスムーズに進めることができます。
(2) プロパティマネジメント事業：開業後の運営管理
プロパティマネジメントとは、開業後の商業施設の運営管理業務を指します。具体的には、以下の業務を提供します。
- 施設管理: 設備保守、清掃、警備等の日常管理
- テナント管理: テナントとの連絡調整、契約更新対応
- 売上管理: テナント売上の集計・分析、販促企画の提案
(出典: 野村不動産コマース公式サイト)
プロパティマネジメントは、商業施設の価値を維持・向上させるために重要な業務です。野村不動産コマースは、野村不動産グループのリート保有物件を含む全国の商業施設を管理しています。
(3) テナントリーシングと商環境計画
テナントリーシングとは、商業施設に出店するテナント(店舗)の誘致・契約業務を指します。野村不動産コマースは、4,000社以上のテナントリストを保有しており、多様な業種・業態のテナントを誘致できる強みがあります。
また、商環境計画とは、商業施設の立地・商圏分析に基づく業種・業態の配置計画を指します。地域の消費動向や競合状況を分析し、最適なテナントミックスを設計します。
500件以上の開発実績：主要な商業施設開発プロジェクト
野村不動産コマースは、500件以上の商業施設開発・リニューアル実績を持ち、全国各地で多様なプロジェクトを手掛けています。
(1) 主要実績(開発件数・テナント数・再開発地区数)
公式サイトによると、野村不動産コマースの主要実績は以下の通りです。
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 開発・リニューアル件数 | 500件以上 |
| テナントリスト | 4,000社以上 |
| 再開発地区数 | 240地区以上 |
(出典: 野村不動産コマース公式サイト)
これらの実績は、野村不動産コマースが長年にわたり蓄積した専門的なノウハウと、全国各地での幅広い経験を示しています。
(2) 代表的なプロジェクト(カメイドクロック、ユニバーサル・シティウォーク大阪等)
野村不動産コマースが手掛けた代表的なプロジェクトには、以下のものがあります。
- カメイドクロック(東京都江東区): 商業施設のプロパティマネジメント
- ユニバーサル・シティウォーク大阪(大阪府大阪市): 大型エンターテインメント施設のプロパティマネジメント
(出典: 野村不動産コマース公式サイト)
これらのプロジェクトは、野村不動産コマースの商業施設運営管理の実績を示す代表例です。
(3) 全国240地区以上の再開発事業
野村不動産コマースは、法定再開発や震災復興など、地域発展に貢献する再開発事業を240地区以上手掛けています。再開発事業とは、都市機能の更新や地域活性化を目的とした既存市街地の再構築事業です。
再開発事業では、地域住民や自治体、デベロッパー、金融機関など、多様な関係者との調整が必要です。野村不動産コマースは、これらの調整業務を含むプロジェクトマネジメントを提供しています。
最新の取り組み：2025年の新規プロジェクトとデジタル化推進
野村不動産コマースは、2025年も新規プロジェクトとデジタル化推進に積極的に取り組んでいます。
(1) kaiwaii akasaka(赤坂フードホール、2025年10月開業予定)
2025年10月、東京都赤坂にフードホール「kaiwaii akasaka」を開業予定です。H1Oオフィスとの複合施設として、オフィスワーカーや地域住民が気軽に利用できる飲食空間を提供します。
(出典: 野村不動産コマース ニュースリリース)
(2) DRUM TAO京都劇場(2026年春開業予定)
2026年春、京都に和太鼓パフォーマンス集団「DRUM TAO」の専用劇場を開業予定です。エンターテインメント施設の企画・開発も野村不動産コマースの強みの一つです。
(出典: 野村不動産コマース ニュースリリース)
(3) イベント・催事出店募集ポータルサイトの新設
2025年9月、野村不動産コマースはイベント・催事出店募集ポータルサイトを新設しました。商業施設でのイベント・催事出店をデジタル化し、出店者と施設オーナーをつなぐプラットフォームを提供しています。
(出典: 野村不動産コマース ニュースリリース)
採用情報と働き方：募集職種と職場環境
野村不動産コマースは、新卒採用・中途採用ともに積極的に実施しています。
(1) 募集職種(コンサルティング・エンターテインメント等)
公式採用サイトによると、以下の職種を募集しています。
- 再開発プロジェクトコンサルティング: 再開発事業の企画・調整業務
- エンターテインメント事業: 商業施設内のイベント・エンターテインメント企画
- テナントリーシング: テナント誘致・契約交渉
- プロパティマネジメント: 商業施設の運営管理
(出典: 野村不動産コマース 新卒採用サイト)
(2) 働き方(残業時間・休日数)
野村不動産コマースの働き方の特徴は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月平均残業時間 | 25時間 |
| 年間休日 | 120日 |
(出典: 野村不動産コマース 新卒採用サイト)
月平均残業25時間は、不動産業界の中では比較的少ない水準です。ワークライフバランスを重視する企業文化が伺えます。
(3) 社員からの評判・社風
OpenWork等の社員クチコミサイトによると、野村不動産コマースの社風として以下の点が挙げられています。
- 野村不動産グループの一員としての安定性
- 商業施設開発という専門性の高い業務に携われる
- プロジェクトごとに多様な関係者と協働できる
ただし、個人の評価は主観的なものであり、入社前には企業説明会やOB/OG訪問等で直接確認することを推奨します。
まとめ：野村不動産コマースのサービスと利用時の注意点
野村不動産コマースは、1968年設立、従業員200名の商業施設開発コンサルティング・プロパティマネジメント会社で、野村不動産グループの商業施設分野の中核企業です。500件以上の開発・リニューアル実績、4,000社以上のテナントリスト、240地区以上の再開発実績を持ち、商業施設の企画段階から運営までを一貫してサポートできる体制が強みです。
2025年10月には赤坂でフードホール「kaiwaii akasaka」を開業予定、2026年春には京都でDRUM TAO専用劇場を開業予定です。また、イベント・催事出店募集ポータルサイトを新設し、デジタル化を推進しています。
採用情報については、再開発プロジェクトコンサルティング、エンターテインメント事業などの職種を募集しており、月平均残業25時間、年間休日120日とワークライフバランスを重視した環境です。
商業施設開発や不動産業界への転職を検討している方は、野村不動産コマースの公式サイトで最新情報を確認し、企業説明会やOB/OG訪問で詳細を確認することをお勧めします。