松江市で土地を購入・売却する理由
松江市で土地の購入や売却を検討する際、「県庁所在地としての利便性と価格相場はどうなのか」「駅周辺と郊外でどれくらい価格差があるのか」と疑問に感じる方は少なくありません。
この記事では、松江市の土地価格相場、エリア別の特徴、購入・売却時の注意点を、2025年基準地価や島根県公式サイトの公式情報を元に解説します。
県庁所在地ならではの利便性と、地方都市としての価格メリット、法的な届出義務などを理解し、納得のいく土地取引を実現できるようになります。
この記事のポイント
- 松江市の土地価格は2025年基準地価平均で13万9212円/坪、前年比+0.31%と微増傾向
- 住宅地は12万5829円/坪、商業地は22万9114円/坪と用途により価格差がある
- 地域差が非常に大きく、最高値の朝日町17万2000円/m²から最低値の佐草町340円/m²まで約500倍の差
- 国土利用計画法により一定規模以上の土地取引は契約後2週間以内に島根県知事への届出が必要
(1) 島根県の県庁所在地として一定の需要
松江市は島根県の県庁所在地で、人口約20万人を擁します。県庁、市役所、金融機関、企業の支店が集積し、県内の行政・経済・文化の中心地として機能しています。
県庁所在地としての安定した需要があり、地方都市の中では比較的活発な土地市場が形成されています。松江市と出雲市で島根県全体の不動産取引の約半分(年間7,000-8,000件のうち約4,000件)を占めており、両市が県内の主要市場となっています。
(2) 比較的手頃な価格帯(坪単価13万9212円/坪、2025年基準地価)
松江市の土地価格は、2025年基準地価平均で4万2111円/m²(13万9212円/坪)です。これは東京都心部や大阪などの大都市と比べて大幅に安価であり、地方都市としては手頃な価格帯と言えます。
2024年3月時点では前年比95.1%と下落傾向にありましたが、2025年は+0.31%と微増に転じており、底打ち感が出ています。購入タイミングとしては比較的有利な状況です。
松江市の概要と立地環境
松江市は島根県北東部に位置し、宍道湖と中海に挟まれた水の都として知られています。県庁所在地として行政・商業機能が集積し、生活利便性が高いエリアです。
(1) 人口約20万人の県庁所在地
松江市は人口約20万人で、島根県内最大の都市です。県庁、市役所、大学、総合病院、商業施設が集積し、県内の中心都市として機能しています。
地方都市特有の人口減少・高齢化の影響はあるものの、県庁所在地としての安定した需要が土地市場を支えています。
(2) 交通アクセスと生活利便性
松江市の中心はJR松江駅周辺です。駅周辺には商業施設、飲食店、金融機関が集積し、生活利便性が高い環境です。
山陰自動車道の整備により、広島方面や鳥取方面へのアクセスも向上しています。県庁所在地としての公共交通網や生活インフラが整っており、都市機能は一定水準を保っています。
(3) 地方都市としての特性
松江市は地方都市として、大都市圏に比べて地価が安価です。一方で、雇用機会や商業施設の選択肢は都市部に比べて限られます。
移住や住み替えを検討する場合は、生活利便性と雇用機会のバランスを考慮することが重要です。
土地の価格相場(公示地価・実取引価格)
松江市の土地価格は、公的な指標である公示地価・基準地価と、実際の取引価格の両面から把握できます。
(1) 2025年基準地価平均(4万2111円/m²、13万9212円/坪、前年比+0.31%)
2025年の基準地価平均は4万2111円/m²(13万9212円/坪)で、前年比+0.31%と微増に転じています。2024年3月時点では前年比95.1%と下落傾向でしたが、底打ち感が出ている状況です。
基準地価とは、都道府県が毎年7月1日時点で調査・公表する土地価格の指標で、公示地価を補完する役割を持ちます。
(2) 住宅地・商業地の価格差(住宅地3万8063円/m²、商業地6万9307円/m²)
松江市の土地価格は、用途地域により大きく異なります。
| 用途地域 | 平均価格(m²) | 平均価格(坪) |
|---|---|---|
| 住宅地 | 3万8063円 | 12万5829円 |
| 商業地 | 6万9307円 | 22万9114円 |
住宅地と商業地では約1.8倍の価格差があります。用途地域とは、都市計画法で定められた土地の利用目的による区分(住居地域、商業地域、工業地域等)で、建築できる建物に制限があります。
(3) 地域差(最高値の朝日町17万2000円/m²、最低値の佐草町340円/m²)
松江市内でも、地域により価格差が非常に大きいのが特徴です。
- 最高値エリア: 朝日町17万2000円/m²(松江駅周辺の商業地)
- 最低値エリア: 佐草町340円/m²(郊外エリア)
- 価格差: 約500倍
予算に応じてエリアを選定すれば、坪単価を大幅に抑えることが可能です。松江市全体の平均価格だけで判断せず、購入検討エリアの個別相場を必ず確認することが重要です。
(4) 実取引価格の目安(100m²あたり448万円、2024年10月)
公示地価・基準地価は公的な指標ですが、実際の取引価格とは異なる場合があります。2024年10月時点のデータでは、100m²あたりの平均価格が448万円となっています。
坪単価に換算すると、100m²=約30.25坪なので、448万円÷30.25坪=約14.8万円/坪となります。これは基準地価の平均(13万9212円/坪)と近い水準です。
実際の取引価格は、立地・形状・接道状況・地盤条件により変動するため、複数の不動産会社に査定を依頼し、適正価格を確認することをおすすめします。
エリア別の特徴(駅周辺・学園・郊外)
松江市の土地は、立地により価格や特徴が大きく異なります。購入目的や予算に応じてエリアを選定しましょう。
(1) 松江駅周辺(朝日町・雑賀町)の高価格帯
松江駅周辺(朝日町・雑賀町)は、商業施設、飲食店、金融機関が集積する松江市の中心地です。地価は市内で最も高く、朝日町は17万2000円/m²と市内最高値を記録しています。
生活利便性が高く、通勤・通学に便利なため、一定の需要があります。一方で、価格が高いため、予算に応じてエリアを選定することが重要です。
(2) 学園地区の特徴
松江市には島根大学をはじめとする教育機関があり、学園地区として一定の需要があります。学生向けのアパートや単身者向け住宅の需要が見込まれるエリアです。
学園地区は、駅周辺ほど高価格ではありませんが、郊外に比べると一定の地価水準を保っています。
(3) 郊外エリアの価格メリット
郊外エリア(佐草町等)は、市街地から離れるため地価が大幅に安くなります。最低値の佐草町は340円/m²と、市街地の100分の1以下の価格です。
広い土地を低価格で取得できるメリットがある一方、生活利便性(買い物、医療、公共交通)は市街地に劣ります。自動車が必須となる場合が多いため、生活スタイルに応じて検討しましょう。
購入・売却のポイントと注意点
松江市で土地を購入・売却する際は、法的な届出義務や建築条件を理解しておくことが重要です。
(1) 分譲地のメリット(インフラ整備済み、境界明確)
分譲地とは、電気・ガス・水道等のインフラが整備済みで区画整理された宅地です。隣地との境界が明確になっているため、インフラ整備のコストと手間を削減できます。
松江市では分譲地の物件も多く、初めて土地を購入する方には分譲地が安心です。ただし、分譲地は建築条件が付いている場合が多いため、次項を確認してください。
(2) 建築条件付き・条件なしの違い
土地には「建築条件付き」と「建築条件なし」の2種類があります。
| 種類 | 内容 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 建築条件付き | 売主または売主が指定する建築会社で住宅を建築することが条件 | 分譲地が多く、インフラ整備済み | 施工会社の選択肢が限られる |
| 建築条件なし | 購入者が自由に建築会社を選定できる | 自由に施工会社を選べる | インフラ整備が必要な場合がある |
松江市では建築条件なしの土地も豊富にあり、自由に施工会社を選びたい場合は条件なし物件を検討しましょう。
(3) 国土利用計画法に基づく届出義務(一定規模以上の土地取引)
国土利用計画法により、一定面積以上の土地取引は契約日から2週間以内に島根県知事への届出が必要です。
- 届出が必要な面積: 市街化区域では2,000m²以上(約605坪以上)
- 届出先: 島根県土地利用対策課
- 届出期限: 契約日から2週間以内
- 罰則: 届出漏れは罰則対象
松江市・出雲市で島根県全体の不動産取引の約半分を占めるため、届出対象となる可能性があります。不動産会社や宅地建物取引士に確認し、届出漏れを防ぎましょう。
(4) 用途地域・建築制限の確認
土地の用途地域(住居地域、商業地域、工業地域等)により、建築できる建物に制限があります。また、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)、容積率(敷地面積に対する延べ床面積の割合)も用途地域により異なります。
購入前に松江市役所の建築指導課や都市計画課に確認し、希望する建物が建築可能か確認することを推奨します。
まとめ:松江市の土地市場を活用するために
松江市の土地価格は2025年基準地価平均で13万9212円/坪、前年比+0.31%と微増傾向にあります。県庁所在地として一定の需要があり、地方都市としては比較的活発な土地市場が形成されています。
住宅地は12万5829円/坪、商業地は22万9114円/坪と用途により価格差があり、地域差も非常に大きいため、購入検討エリアの個別相場を必ず確認することが重要です。
(1) 2024年〜2025年の価格動向(2024年下落傾向、2025年微増に転じる)
2024年3月時点では前年比95.1%と下落傾向にありましたが、2025年は+0.31%と微増に転じており、底打ち感が出ています。購入タイミングとしては比較的有利な状況と言えます。
(2) 専門家(宅建士、土地家屋調査士)への相談推奨
土地の購入・売却は、法的要件(国土利用計画法の届出義務等)、建築制限(用途地域、建ぺい率、容積率)、災害リスクなど専門知識が必要です。宅地建物取引士や土地家屋調査士に相談し、正確な情報を得ることをおすすめします。
(3) 最新の地価データと実取引価格の確認
土地価格は毎年変動します。2025年基準地価は執筆時点(2025年)のデータであり、今後変動する可能性があります。最新の地価データは国土交通省の地価公示・都道府県の基準地価で確認できます。
また、実際の取引価格は、不動産ポータルサイトや不動産会社への査定依頼で把握できます。複数社の査定を比較し、適正価格を確認しましょう。
信頼できる不動産会社や専門家に相談しながら、無理のない土地取引を実現してください。


