マンションか戸建てか|12の比較項目で徹底検証・後悔しない選び方

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/30

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マンションか戸建てか、どう選ぶべきか

住宅購入を検討する際、「マンションか戸建てか」という選択に迷う方は少なくありません。購入費用、維持費、ライフスタイル、資産価値など、多角的な視点から比較する必要があります。

この記事では、マンションと戸建てを12の比較項目で徹底検証し、それぞれのメリット・デメリット、向いている人・向いていない人を不動産業界の公開情報を元に解説します。

自分の優先順位を明確にし、後悔しない住宅選びができるようになります。

この記事のポイント

  • マンションと戸建てはそれぞれメリット・デメリットがあり、優先順位(利便性・費用・自由度等)を明確にすることが重要
  • 2024年現在、首都圏の新築マンション平均価格は7,000万円超、新築戸建ては新築マンションの約60%で購入可能
  • マンションは管理費・修繕積立金で月2-3万円程度、50年間で約1,200万円の維持費差が発生
  • マンションは駅近(駅徒歩5分以内)が多く利便性が高い一方、戸建ては駅徒歩15分超が多く自由度が高い
  • ライフスタイルに応じた選択が重要:共働き・利便性重視→マンション、家族・自由度重視→戸建て

優先順位を明確にする(利便性・費用・自由度等)

住宅選びで最も重要なのは、自分の優先順位を明確にすることです。以下のような判断軸を考えましょう。

  • 利便性: 駅近、通勤時間、買い物の利便性を重視するか
  • 費用: 購入時の費用、月々の維持費、生涯コストを重視するか
  • 自由度: リフォーム、DIY、ペット飼育の自由度を重視するか
  • セキュリティ: オートロック、管理サービスなどを重視するか
  • 資産価値: 将来の売却・相続を考えた資産価値を重視するか

すべての条件を満たす住宅はありません。自分にとって譲れない条件を2-3つに絞り込むことが重要です。

12の比較項目で検証する意義

マンションと戸建てを客観的に比較するため、以下の12項目で検証します。

  1. 購入時の価格
  2. 購入時諸費用
  3. 月々の維持費
  4. 生涯コスト
  5. 固定資産税
  6. 駅距離と利便性
  7. セキュリティ
  8. 自由度(リフォーム・ペット飼育・DIY)
  9. プライバシーと騒音
  10. 駅近マンションの資産価値
  11. 戸建ての土地価値
  12. 売却時・相続時の違い

購入費用と維持費の比較

購入時の価格差(首都圏新築マンション平均7,000万円超)

2024年現在、首都圏の新築マンション平均価格は7,000万円を超えています。一方、新築戸建ては新築マンションの約60%の価格で購入可能です。

項目 マンション 戸建て
首都圏新築平均価格 約7,000万円超 約4,200万円前後
価格帯の傾向 駅近のため高額 駅から離れるため低額

購入時の価格だけを見ると、戸建ての方が安く購入できます。ただし、立地や利便性に違いがあるため、単純な価格比較だけでは判断できません。

購入時諸費用(マンション3-5%、戸建て6-10%)

物件購入時には、登記費用、仲介手数料、税金などの諸費用がかかります。マンションは物件価格の3-5%、戸建ては6-10%が目安です。

項目 マンション 戸建て
諸費用率 物件価格の3-5% 物件価格の6-10%
7,000万円の場合 210-350万円 -
4,200万円の場合 - 252-420万円

戸建ての諸費用率が高い理由は、土地の登記費用や仲介手数料が別途かかるためです。

月々の維持費(管理費・修繕積立金で月2-3万円)

マンションは、管理費と修繕積立金が毎月発生します。平均で月2-3万円程度です。

項目 マンション 戸建て
管理費 約1.5万円/月 なし
修繕積立金 約1.2万円/月 なし(自己管理)
合計 約2.7万円/月 なし

戸建ては管理費・修繕積立金がありませんが、外壁塗装や屋根修繕など、数十年に一度、100万円単位の出費が必要です。

生涯コスト(50年で約1,200万円の差)

30年間の維持費を比較すると、戸建て約626万円、マンション約1,221万円と、約595万円の差が生じます。50年間では約1,200万円の差になります。

項目 30年間の維持費
戸建て 約626万円
マンション 約1,221万円
差額 約595万円

ただし、戸建ては大規模な修繕(外壁塗装、屋根修繕等)を自分で手配する必要があり、タイミングによっては一度に大きな出費が発生します。

固定資産税の違い

固定資産税は、マンション・戸建てともに毎年1月1日時点の所有者に課されます。マンションは建物の減価が遅く、長期間税額が高い傾向があります。

戸建ては建物の減価が早いため、築年数が経つと固定資産税は減少します。ただし、土地の固定資産税は変わりません。

ライフスタイルと利便性の比較

駅距離と利便性(マンション駅徒歩5分以内、戸建て15分超が多い)

マンションは駅近(駅徒歩5分以内)が多く、通勤・通学・買い物の利便性が高いです。一方、戸建ては駅徒歩15分超が多く、車が必要な場合があります。

項目 マンション 戸建て
駅距離 駅徒歩5分以内が多い 駅徒歩15分超が多い
通勤時間 短い 長い(車利用の場合も)
買い物の利便性 高い(駅前商業施設) 低い(車で移動)

共働き世帯や、通勤時間を短縮したい方にはマンションが向いています。

セキュリティ(オートロック vs 防犯対策)

マンションは、オートロック、防犯カメラ、管理員常駐などのセキュリティが充実しています。戸建ては、自分で防犯対策(防犯カメラ、センサーライト等)を行う必要があります。

項目 マンション 戸建て
オートロック あり なし(個別設置可能)
防犯カメラ あり(共用部) 自己設置
管理員 常駐・巡回 なし

防犯面を重視する方には、マンションが安心です。

自由度(リフォーム・ペット飼育・DIY)

戸建ては、リフォーム、DIY、ペット飼育が自由にできます。マンションは、管理規約により制限があります。

項目 マンション 戸建て
リフォーム 管理規約により制限 自由
ペット飼育 管理規約により制限 自由
DIY 制限あり 自由

自由度を重視する方には、戸建てが向いています。

プライバシーと騒音

戸建ては、上下左右の騒音を気にする必要がなく、子育て世帯に向いています。マンションは、隣接住戸への配慮が必要です。

一方、マンションは他の住民が近くにいるため、防犯面で安心感があります。

資産価値と将来性の比較

駅近マンションの資産価値(下がりにくい傾向)

駅近マンションは、利便性が高く需要が安定しているため、資産価値が下がりにくい傾向があります。築20年で半分以上の価値を残すことが多いです。

ただし、築年数が古くなると修繕積立金が高騰するリスクがあり、資産価値に影響します。

戸建ての土地価値(建物減価、土地価値は残る)

戸建ては、建物の価値は減価しますが、土地の価値は残ります。立地が良ければ、土地価値により資産価値を維持できます。

建物が古くなった場合、建て替えやリフォームにより資産価値を回復できる点が戸建ての強みです。

売却時・相続時の違い

売却時:

  • マンション: 駅近であれば売却しやすい
  • 戸建て: 立地や築年数により売却期間が長引く場合がある

相続時:

  • マンション: 相続税評価額が高く、相続税が高額になる可能性がある
  • 戸建て: 土地評価により相続税が決まる、小規模宅地等の特例が適用される場合がある

メリット・デメリット総まとめと向いている人

マンションのメリット・デメリット

メリット:

  • 駅近で利便性が高い
  • セキュリティが充実(オートロック、管理員常駐等)
  • 管理サービスがあり、共用部の維持管理が不要
  • 駅近のため資産価値が下がりにくい

デメリット:

  • 管理費・修繕積立金で月2-3万円の維持費
  • 管理規約によりリフォーム・ペット飼育の制限
  • 隣接住戸への騒音配慮が必要
  • 修繕積立金が将来値上がりする可能性

戸建てのメリット・デメリット

メリット:

  • 購入時の価格がマンションより安い(約60%)
  • リフォーム・DIY・ペット飼育が自由
  • 管理費・修繕積立金がかからない
  • 上下左右の騒音を気にせず生活できる
  • 庭や駐車場がある

デメリット:

  • 駅から離れた立地が多い(駅徒歩15分超)
  • 外壁塗装・屋根修繕など、数十年に一度100万円単位の出費
  • 防犯対策を自分で行う必要がある
  • 売却時に立地や築年数により売却が困難な場合がある

マンション向き:共働き・利便性重視

以下の方にはマンションが向いています。

  • 共働きで通勤時間を短縮したい
  • 駅近の利便性を重視する
  • セキュリティを重視する
  • 管理サービスで共用部の維持管理を任せたい
  • 老後の住まいとして利便性を重視する

戸建て向き:家族・自由度重視

以下の方には戸建てが向いています。

  • 家族が多く、広い空間が欲しい
  • リフォーム・DIY・ペット飼育の自由度を重視する
  • 上下左右の騒音を気にせず子育てしたい
  • 庭や駐車場が欲しい
  • 長期的には維持費を抑えたい

まとめ:後悔しないマンション・戸建ての選び方

マンションと戸建てには、それぞれメリット・デメリットがあり、どちらが「絶対に良い」とは言えません。重要なのは、自分の優先順位(利便性・費用・自由度等)を明確にすることです。

購入時の価格は戸建ての方が安いですが、維持費はマンションの方が高く、50年で約1,200万円の差が生じます。駅近の利便性を重視するならマンション、自由度を重視するなら戸建てが向いています。

資産価値は立地・築年数・市場環境により大きく変動するため、一概に比較できません。複数の不動産業者やファイナンシャルプランナーに相談し、自分に合った住まいを選びましょう。

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よくある質問

Q1マンションと戸建て、どちらが安い?

A1購入時の価格は戸建ての方が安く、新築戸建ては新築マンションの約60%で購入可能です(2024年現在、首都圏新築マンション平均7,000万円超、戸建て約4,200万円前後)。ただし、マンションは管理費・修繕積立金で月2-3万円の維持費がかかり、50年間で約1,200万円の差が生じます。戸建ては管理費がない代わりに、外壁塗装や屋根修繕などで数十年に一度、100万円単位の出費が必要です。

Q2資産価値はどちらが高い?

A2駅近マンションは利便性が高く需要が安定しているため、資産価値が下がりにくい傾向があります。築20年で半分以上の価値を残すことが多いです。戸建ては建物の価値は減価しますが、土地の価値は残ります。立地が良ければ、土地価値により資産価値を維持できます。資産価値は立地・築年数・市場環境により大きく変動するため、一概に比較できません。

Q3子育て世帯にはどちらが向いている?

A3戸建ては庭や駐車場があり、上下左右の騒音を気にせず子育てできる点がメリットです。マンションは駅近で通勤・通学の利便性が高く、共働き世帯に向いています。また、マンションはセキュリティが充実しており、オートロックや管理員常駐により防犯面で安心です。家族構成やライフスタイルにより最適な選択が異なります。

Q4老後の住まいとしてはどちらが適している?

A4マンションは駅近で買い物や通院の利便性が高く、エレベーターがあり階段の昇り降りが不要です。また、管理サービスにより共用部の維持管理を任せられます。戸建ては階段の昇り降りや庭の管理が負担になる可能性があります。老後の利便性を重視するならマンションが向いています。ただし、マンションは管理費・修繕積立金が将来値上がりする可能性がある点に注意が必要です。

Q5リフォームやペット飼育の自由度は?

A5戸建ては、リフォーム、DIY、ペット飼育が自由にできます。建物全体が自分の所有物であり、管理規約の制約がありません。マンションは、管理規約によりリフォーム内容やペット飼育に制限があります。専有部分のリフォームでも、床材の遮音性能や配管位置に規約上の制限がある場合が多いです。自由度を重視する方には戸建てが向いています。

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Room Match編集部

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