マンションで光回線を安く使うには?
マンションで光回線を導入したいけれど、「月額料金を抑えたい」「初期費用をできるだけかけたくない」とお考えの方は多いでしょう。
この記事では、マンション向け光回線の料金相場、安く使うための具体的な方法、導入時の注意点を、総務省や主要通信事業者の公式情報を元に解説します。
初めて光回線を契約する方でも、自分に最適なプランを選べるようになります。
この記事のポイント
- マンション向け光回線の月額料金相場は3,000~5,000円程度
- スマホセット割を活用すると月1,100円~1,210円の割引が可能
- 工事費は15,000~30,000円が相場だが、キャンペーンで実質無料になる場合が多い
- 配線方式(光配線・VDSL・LAN)により速度が大きく異なるため、建物の設備確認が重要
- GMOとくとくBB光、BIGLOBE光等、格安SIMユーザーにも適したプロバイダーが増加
(1) マンション向け光回線の基礎知識
マンション向け光回線は、集合住宅内の複数世帯で回線を共有するため、戸建てタイプより月額料金が安く設定されています。
光回線は光ファイバーケーブルを使った高速インターネット回線で、最大1Gbps~10Gbpsの速度が出ます。ただし、マンションでは複数世帯で回線を共有するため、戸建てより速度が遅くなる傾向があります。
(2) 料金を左右する3つの要素
マンション光回線の料金は、以下の3つの要素で変わります。
- 月額料金: プロバイダーにより3,000~5,000円程度
- 工事費: 初回のみ15,000~30,000円(キャンペーンで実質無料になる場合が多い)
- スマホセット割: ドコモ・au・ソフトバンクとのセット契約で月1,100円~1,210円割引
マンション向け光回線の料金相場(月額料金・工事費)
(1) 月額料金の相場(3,000~5,000円程度)
マンション向け光回線の月額料金は、プロバイダーにより異なりますが、3,000~5,000円程度が相場です。4,000円以下であれば安い部類に入ります。
主要プロバイダーの月額料金例:
| プロバイダー | 月額料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| GMOとくとくBB光 | 3,773円 | 格安SIMユーザーにおすすめ |
| BIGLOBE光 | 実質1,390円(2年総額) | キャッシュバック込み |
| ドコモ光 | 4,400円 | ドコモスマホとのセット割あり |
| ソフトバンク光 | 4,180円 | ソフトバンクスマホとのセット割あり |
| auひかり | 4,180円 | auスマホとのセット割あり |
※2025年時点の情報です。最新の料金は各プロバイダーの公式サイトでご確認ください。
(2) 工事費の相場(15,000~30,000円)
マンションで光回線を導入する際の工事費は、15,000~30,000円が相場です。ただし、多くのプロバイダーでキャンペーン適用により実質無料になります。
「工事費実質無料」とは、工事費を分割払いし、同額を毎月割引するキャンペーンです。分割払い期間中に解約すると残債が発生するため、契約期間を確認しておきましょう。
なお、マンションに「光コンセント」(光回線の終端装置を接続するコンセント)がすでに設置されている場合、無派遣工事で済み、工事費が抑えられることがあります。
(3) 戸建てとマンションの料金差
戸建てタイプの光回線は月額5,000~6,000円程度であるのに対し、マンションタイプは3,000~5,000円程度と、月1,000~2,000円安く設定されています。
これは、マンションでは複数世帯で回線を共有するため、プロバイダーのコストが抑えられるためです。
光回線を安くする方法(スマホセット割・プロバイダー比較・キャンペーン活用)
(1) スマホセット割を活用する(月1,100円~1,210円割引)
光回線とスマホキャリアをセットで契約すると、月1,100円~1,210円の割引が受けられます。
主なスマホセット割:
| キャリア | セット割名 | 割引額 | 対象光回線 |
|---|---|---|---|
| ドコモ | ドコモ光セット割 | 月最大1,100円 | ドコモ光 |
| au | auスマートバリュー | 月最大1,100円 | auひかり、ビッグローブ光等 |
| ソフトバンク | おうち割光セット | 月最大1,210円 | ソフトバンク光、NURO光 |
スマホセット割は家族のスマホも対象になる場合が多いため、家族でまとめると大きな節約になります。
格安SIMユーザーの場合は、スマホセット割がないため、GMOとくとくBB光のように月額料金自体が安いプロバイダーを選ぶのがおすすめです。
(2) プロバイダーを徹底比較する(GMOとくとくBB光等)
プロバイダーごとに月額料金やキャンペーン内容が大きく異なります。複数のプロバイダーを比較し、自分の利用状況に合ったものを選びましょう。
比較のポイント:
- 月額料金: 3,000~5,000円の範囲で比較
- 2年総額: キャッシュバックを含めた実質料金
- 契約期間縛り: 縛りなしプランは違約金がかからない
- スマホセット割: 自分のスマホキャリアとの組み合わせ
GMOとくとくBB光は月額3,773円で、格安SIMユーザーにも人気です。2024年光コラボアワードで総合満足度最優秀賞を受賞しています。
(3) キャンペーン・キャッシュバックを活用する
多くのプロバイダーでは、新規契約時にキャッシュバックキャンペーンを実施しています。
キャンペーン例:
- GMOとくとくBB光: 最大117,000円キャッシュバック
- BIGLOBE光: 2年実質月額1,390円(キャッシュバック込み)
キャンペーン内容は時期により変動するため、契約前に各プロバイダーの公式サイトで最新情報を確認しましょう。
(4) 工事費実質無料のプランを選ぶ
多くのプロバイダーで「工事費実質無料」キャンペーンを実施しています。工事費を分割払いし、同額を毎月割引することで、実質的に工事費が0円になります。
ただし、分割払い期間中に解約すると残債が発生するため、契約期間を確認しておきましょう。
マンションで光回線を導入する際の注意点(配線方式・管理会社への確認・工事)
(1) 配線方式の違い(光配線・VDSL・LAN)と速度への影響
マンションの光回線は、建物の配線方式により速度が大きく異なります。
| 配線方式 | 最大速度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 光配線方式 | 最大1Gbps | 共有部から各戸まで光ファイバー、最速 |
| VDSL方式 | 最大100Mbps | 共有部から各戸まで電話線、速度が遅い |
| LAN配線方式 | 最大1Gbps | 共有部から各戸までLANケーブル |
VDSL方式の場合、最大100Mbpsに制限されるため、光配線方式より大幅に遅くなります。建物の設備状況により選択肢が制限されるため、契約前に確認しましょう。
(2) 光コンセントの有無を確認する
光コンセントとは、光回線の終端装置を接続するコンセントのことで、「光」「LAN」等の表記があります。
光コンセントがすでに設置されている場合、無派遣工事で済むことが多く、工事費が抑えられます。光コンセントがない場合は、立ち会い工事が必要になります。
(3) 賃貸マンションでは管理会社・大家の許可が必須
賃貸マンションで光回線を導入する場合、管理会社・大家の許可が必須です。無断で工事を行うと契約違反になる可能性があります。
工事では壁に穴を開ける可能性があるため、事前に管理会社に相談し、許可を得ておきましょう。
(4) 申し込みから開通までの期間(2週間~数ヶ月)
光回線の工事は、申し込みから開通まで2週間~数ヶ月かかることがあります。工事自体は1~2時間で終わりますが、工事日の予約が混み合う時期は開通までに時間がかかります。
引っ越しシーズン(3~4月)や年末年始は工事が混み合うため、早めに申し込むことをおすすめします。
おすすめの光回線プロバイダー比較(料金・特徴)
ここでは、2025年時点でおすすめのプロバイダーを紹介します。
(1) GMOとくとくBB光(格安SIMユーザー向け・月額3,773円)
- 月額料金: 3,773円
- 特徴: 格安SIMユーザーにおすすめ、2024年光コラボアワード総合満足度最優秀賞
- キャンペーン: 最大117,000円キャッシュバック
スマホセット割がない格安SIMユーザーにとって、月額料金自体が安いGMOとくとくBB光は有力な選択肢です。
(2) BIGLOBE光(2年実質月額1,390円)
- 月額料金: 実質1,390円(2年総額、キャッシュバック込み)
- 特徴: 価格.comのマンション光回線ランキングで1位(2025年12月時点)
- キャンペーン: キャッシュバックあり
2年総額で見ると非常に安く、コストパフォーマンスに優れています。
(3) ドコモ光・auひかり・ソフトバンク光(スマホセット割)
スマホキャリアとのセット割を活用したい方は、以下のプロバイダーがおすすめです。
| プロバイダー | 月額料金 | スマホセット割 |
|---|---|---|
| ドコモ光 | 4,400円 | ドコモ光セット割(月最大1,100円) |
| auひかり | 4,180円 | auスマートバリュー(月最大1,100円) |
| ソフトバンク光 | 4,180円 | おうち割光セット(月最大1,210円) |
スマホセット割を適用すると、実質の月額料金が3,000円台になります。
(4) NURO光(2024年10月プラン刷新)
- 月額料金: プランにより異なる
- 特徴: 2024年10月にマンション向けプランを刷新、導入可能な建物が拡大
- 速度: 独自回線のため混雑しにくく高速
NURO光は独自回線を使用しており、光コラボ(NTTのフレッツ光回線を使ったサービス)より混雑しにくく高速です。ただし、提供エリアが限られているため、契約前に確認が必要です。
まとめ:自分に合った光回線を選ぶポイント
マンションで光回線を安く使うには、月額料金の比較、スマホセット割の活用、キャンペーンの確認が重要です。
また、建物の配線方式により速度が大きく異なるため、光コンセントの有無や配線方式を事前に確認しておきましょう。賃貸マンションの場合は、管理会社・大家の許可を忘れずに取得してください。
自分のスマホキャリア、利用状況、建物の設備状況を考慮し、最適なプロバイダーを選びましょう。最新の料金やキャンペーンは各プロバイダーの公式サイトでご確認ください。
