土地探しアプリが必要な理由とメリット
注文住宅を建てるために土地を探している方にとって、複数の不動産サイトを巡回する手間は大きな負担です。土地探しアプリを活用すれば、この手間を大幅に削減できます。
土地探しアプリとは、複数の不動産ポータルサイトの情報を一括検索し、効率的に希望の土地を見つけるためのツールです。国土交通省の不動産情報ライブラリでも過去の取引事例やハザードマップを確認できますが、民間のアプリと併用することで、より詳細な情報収集が可能になります。
この記事のポイント
- 土地探しアプリは複数サイトを一括検索でき、重複を除外して効率化できる
- 非公開物件(全体の約20%)にアクセスできるアプリもある
- プッシュ通知機能で新着物件を見逃さない
- 地図・航空写真表示で周辺環境を視覚的に確認できる
- 用途地域や建ぺい率などの法規制は必ず自治体窓口で確認が必要
(1) 複数の不動産サイトを一括検索できる
従来の土地探しでは、SUUMO、HOME'S、at homeなど複数のサイトを個別に検索する必要がありました。しかし、土地探しアプリ(ランディなど)を使えば、これらのサイトを横断検索し、重複物件を自動で除外してくれます。
検索時間を大幅に短縮できるため、仕事や家事で忙しい方にとって大きなメリットです。
(2) 非公開物件(約20%)にアクセスできる
一般の不動産ポータルサイトに掲載されている物件は、全体の約80%と言われています。残り20%の非公開物件は、不動産会社に直接問い合わせるか、特定のアプリ(ランディなど)でのみ閲覧可能です。
非公開物件には、売主が広く公開したくない事情がある場合や、不動産会社が優良顧客に優先的に紹介したい物件が含まれます。こうした物件にアクセスできる点は、アプリ活用の大きなメリットです。
(3) プッシュ通知で新着物件を見逃さない
希望条件(エリア、予算、用途地域など)を登録しておくと、条件に合う新着物件が出たときにプッシュ通知で知らせてくれます。
人気エリアの土地は公開後すぐに売れてしまうことが多いため、この機能は非常に有用です。常にサイトをチェックする手間が省け、良い物件を見逃すリスクを減らせます。
主要な土地探しアプリ5選の特徴比較
土地探しアプリは複数ありますが、それぞれ特徴が異なります。以下に主要なアプリの特徴を比較します。
| アプリ名 | 主な特徴 | 非公開物件 | 更新頻度 | 地図表示 |
|---|---|---|---|---|
| ランディ | 複数サイト一括検索、重複除外 | ○ | 高い | ○ |
| SUUMO | 網羅性が高い、物件数が多い | △ | 高い | ○ |
| HOME'S | なぞり検索機能、地図で範囲指定 | △ | 高い | ○ |
| 不動産ジャパン | 業界団体運営、6万業者の情報 | △ | 中程度 | ○ |
| at home | 価格相場検索が便利 | △ | 高い | ○ |
(1) ランディ(注文住宅特化・非公開物件アクセス)
ランディは注文住宅を建てる方に特化した土地探しアプリです。複数の不動産ポータルサイトを一括検索し、重複物件を除外して表示します。
希望する建物の広さから逆算して必要な土地面積を検索できる機能もあり、注文住宅を検討している方にとって非常に便利です。非公開物件(約20%)にもアクセスできる点が大きな強みです。
(2) SUUMO・HOME'S(網羅性・地図表示機能)
SUUMOとHOME'Sは、日本で最も利用されている不動産ポータルサイトです。掲載物件数が多く、網羅性が高いため、まずはこれらのサイトで相場感を把握することを推奨します。
HOME'Sには「なぞり検索」機能があり、地図上で自由に範囲を指定して土地を探せます。特定の学区や生活圏内で土地を探したい方に便利です。
(3) 不動産ジャパン(業界団体運営・6万業者の情報)
不動産ジャパンは、不動産流通推進センターが運営する業界団体のサイトです。全国6万以上の加盟不動産業者の情報を一元検索できます。
公的性格が強いため、情報の信頼性が高い点がメリットです。ただし、民間サイトと比べると検索機能がシンプルで、使い勝手はやや劣る場合があります。
アプリ選びの5つのポイント
土地探しアプリを選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
(1) 検索条件の絞り込み精度(用途地域・建ぺい率等)
用途地域、建ぺい率、容積率などの法規制を確認できるアプリを選びましょう。これらの情報がアプリ上で確認できない場合は、購入前に必ず自治体窓口で確認する必要があります。
用途地域は都市計画法に基づき13種類に分類されており、建てられる建物の用途が制限されます。建ぺい率・容積率は、敷地面積に対する建築面積・延床面積の上限を定めるものです。
(2) 更新頻度と通知機能の充実度
物件情報の更新頻度が高いアプリを選びましょう。毎日更新されるサイトもあれば、週1回程度の更新にとどまるサイトもあります。
プッシュ通知機能があれば、新着物件をリアルタイムで把握できます。人気エリアでは公開後数時間で売れてしまうこともあるため、この機能は重要です。
(3) 地図・航空写真表示の見やすさ
地図・航空写真表示機能を使って、周辺環境(学校、病院、商業施設、公園など)を視覚的に確認しましょう。
特に航空写真は、隣地の建物の高さや日当たり、道路の幅員などを把握するのに役立ちます。ストリートビューと併用すると、現地に行かなくても周辺の雰囲気をある程度把握できます。
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効率的な検索条件の設定方法
土地探しアプリを効果的に活用するには、検索条件の設定が重要です。
(1) 希望建物面積から逆算して土地面積を設定
注文住宅を建てる場合、まず希望する建物の延床面積を決め、そこから逆算して必要な土地面積を算出します。
例えば、延床面積30坪(約100㎡)の家を建てたい場合、建ぺい率60%のエリアなら、最低50坪(約165㎡)の土地が必要です。実際には駐車場や庭も必要なので、60坪以上が現実的です。
ランディなどの注文住宅特化アプリでは、この逆算検索機能が実装されています。
(2) エリア・予算・用途地域で絞り込む
検索条件は以下の優先順位で設定すると効率的です。
- エリア: 通勤・通学の利便性、生活環境を考慮
- 予算: 土地代金だけでなく、諸費用(不動産取得税3%、登録免許税1.5%、測量費用、仲介手数料等)も考慮
- 用途地域: 希望する建物が建てられるかを確認
用途地域は、住居系(第一種低層住居専用地域など)、商業系、工業系に分類されます。閑静な住宅街を希望する場合は、第一種・第二種低層住居専用地域が適しています。
(3) 複数アプリの併用で相場感を把握する
1つのアプリだけに頼らず、全国対応アプリ(SUUMO、HOME'S)と地域特化型アプリを併用することを推奨します。
全国対応アプリで相場感を把握し、地域特化型アプリで詳細情報を入手すると効率的です。ランディのような重複物件を除外できるアプリも便利です。
土地探しアプリの注意点とリスク
土地探しアプリは便利ですが、以下の点に注意が必要です。
(1) 掲載は全体の約80%(残り20%は非公開物件)
アプリに掲載されているのは全体の約80%です。残り20%の非公開物件は、不動産会社への直接問い合わせや、ランディなどの特定アプリでしか見られません。
良い土地を見つけるには、アプリだけに頼らず、不動産会社にも直接問い合わせることが重要です。
(2) 用途地域・建ぺい率の確認不足による失敗
アプリ上の情報だけでは、用途地域や建ぺい率・容積率などの法規制を完全には把握できません。これらの情報は自治体の窓口で確認することが必須です。
確認を怠ると、購入後に希望する建物が建てられないことが判明するケースがあります。国土交通省の土地取引規制制度にも、土地取引の届出義務などが定められています。
(3) 地盤の強度はアプリでは分からない
地盤が弱い土地では、地盤改良工事に200万円以上かかる場合があります。アプリ上では地盤の強度まで分かりません。
購入前に、国土地盤情報検索サイト(KuniJiban)で全国のボーリング調査記録を確認することを推奨します。このサイトでは、地盤の強度や液状化リスクを客観的に確認できます。
アプリと併用すべき土地調査の方法
土地探しアプリで候補を絞ったら、以下の調査を必ず行いましょう。
(1) 国土地盤情報検索サイト(KuniJiban)で地盤確認
KuniJibanは国土交通省が運営する公的サイトで、全国のボーリング調査記録を検索できます。
地盤の強度、液状化リスク、地質構成などを確認できるため、地盤改良工事の必要性を事前に把握できます。
(2) 不動産情報ライブラリでハザードマップ確認
不動産情報ライブラリでは、ハザードマップ(洪水、土砂災害、津波等)を確認できます。
水害リスクが高いエリアでは、住宅ローンの審査が厳しくなる場合や、火災保険料が高くなる場合があります。
(3) 自治体窓口で用途地域・都市計画道路を確認
用途地域、建ぺい率、容積率、都市計画道路(将来的に道路拡幅の可能性がある)などは、自治体の都市計画課で確認できます。
都市計画道路がかかっている土地では、将来的に建物の一部が収用される可能性があるため、購入前に必ず確認しましょう。
まとめ
土地探しアプリは、複数サイトを一括検索でき、非公開物件にもアクセスできる便利なツールです。プッシュ通知機能を活用すれば、新着物件を見逃すリスクも減らせます。
ただし、アプリの情報は「参考」として活用し、契約前に必ず重要事項説明を受けることが必須です。用途地域や地盤状況はアプリ上では不完全なため、自治体窓口やKuniJibanで確認しましょう。
土地探しは人生で最も大きな買い物の一つです。宅地建物取引士や不動産コンサルタントに相談しながら、慎重に進めることをおすすめします。
