土地購入の完全ガイド:不動産取引の流れと注意すべきポイントを徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/24

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土地購入の基礎知識:不動産取引の流れと重要性

土地購入を検討しているけれど、「どうやって価格を調べればいいのか」「何に注意すればいいのか」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、土地購入の流れ、価格の調べ方、重要なチェックポイント、かかる費用と税金を、国土交通省の公式データと専門家の情報を元に解説します。

初めて土地を購入する方でも、必要な知識を正確に把握し、後悔のない土地選びができるようになります。

この記事のポイント

  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」で公示価格・基準地価・災害情報を無料で確認できる
  • 用途地域(全13種類)と建ぺい率・容積率の確認が必須、建築できる建物の種類が決まる
  • 2024-2025年は都心の優良物件は上昇、地方・郊外は下落傾向で二極化が進行
  • 擁壁工事・地盤改良で数百万~数千万円の追加費用が発生する可能性がある

(1) 土地購入の流れ(物件探し→契約→登記)

土地購入は以下の流れで行います。

  1. 物件探し: SUUMO、HOME'S等のポータルサイト、不動産会社で検索
  2. 現地確認: 時間帯を変えて複数回訪問、周辺環境を確認
  3. 価格調査: 公示価格、基準地価、路線価等で相場を把握
  4. 重要事項確認: 用途地域、建ぺい率・容積率、インフラ整備状況を確認
  5. 売買契約: 契約書に署名・捺印、手付金支払い
  6. 決済・引き渡し: 残金支払い、所有権移転
  7. 登記: 法務局で所有権移転登記

(2) 2024-2025年の不動産市場動向(土地価格は下落傾向)

2024-2025年の不動産市場は、以下の動向が見られます。

土地価格:

  • 東京圏で中古戸建・土地価格は下落傾向
  • 都心の優良物件は上昇、地方・郊外は下落で二極化が進行

マンション価格:

  • 2024年のマンション価格は過去10年で約2倍に上昇
  • 日経平均株価と連動して史上最高値を更新

金利動向:

  • 2024年3月のマイナス金利政策解除により、今後金利上昇の可能性
  • 住宅需要に影響する見込み

(出典: LIFULL HOME'S

(3) 国土交通省「不動産情報ライブラリ」の活用

国土交通省「不動産情報ライブラリ」は、以下の情報を無料で確認できる政府公式サイトです。

  • 不動産取引価格(実際の取引事例)
  • 公示地価(毎年3月下旬公表)
  • 基準地価(毎年9月下旬公表)
  • 災害情報(ハザードマップ)
  • 都市計画(用途地域等)
  • 周辺施設の情報

土地購入前に必ず確認することを推奨します。

土地価格の調べ方と相場の把握

(1) 一物五価(公示価格、基準地価、路線価、固定資産税評価額、実勢価格)

1つの土地には5つの価格(一物五価)が存在します。

価格の種類 公表時期 用途
公示価格(公示地価) 毎年3月下旬 土地取引の指標
基準地価 毎年9月下旬 公示価格を補完
相続税路線価 毎年7月1日 相続税・贈与税の計算
固定資産税評価額 3年ごとに評価替え 固定資産税・都市計画税の計算
実勢価格 随時 実際の取引価格

(出典: HOME4U

公示価格の約1.1-1.2倍が実勢価格の目安とされています。

(2) 不動産情報ライブラリでの公的データ確認

不動産情報ライブラリで以下のデータを確認できます。

公示価格・基準地価:

  • 標準地の1月1日または7月1日時点の価格
  • 国土交通省土地鑑定委員会または都道府県が公表

実際の取引価格:

  • 過去の取引事例を検索可能
  • 価格帯の幅を把握できる

(3) SUUMO・HOME'S等のポータルサイトでの相場把握

不動産ポータルサイトで現在販売中の土地価格を確認できます。

複数の情報源で相場を確認し、適正価格を判断することが重要です。

土地購入時の重要チェックポイント

(1) 用途地域(全13種類)と建ぺい率・容積率の確認

用途地域は都市計画法に基づく13種類の地域区分で、建築可能な建物の種類や規模を規定します。

建ぺい率:

  • 敷地面積に対する建築面積の割合
  • 例: 建ぺい率60%の100㎡の土地では、建築面積は60㎡まで

容積率:

  • 敷地面積に対する延べ床面積の割合
  • 例: 容積率200%の100㎡の土地では、延べ床面積は200㎡まで

不動産情報ライブラリや自治体の窓口で確認できます。

(2) ハザードマップでの災害リスク確認

ハザードマップで以下の災害リスクを確認してください。

  • 洪水
  • 土砂災害
  • 津波
  • 地震(液状化)

国土交通省ハザードマップポータルサイトで全国のハザードマップを確認できます。

(3) インフラ整備状況(電気・ガス・水道)

電気・ガス・水道といったインフラが整備されていない場合、引き込み工事で高額な費用が発生します。

引き込み工事費用の目安:

  • 電気: 数万~数十万円
  • ガス: 数十万~数百万円
  • 水道: 数十万~数百万円

購入前に自治体や各事業者に確認してください。

(4) 隣地との境界線の確認

隣接する土地との境界線が曖昧な場合、近隣住民とのトラブルが発生する可能性があります。

確認方法:

  • 境界標の有無を確認
  • 測量図(確定測量図)を取得
  • 土地家屋調査士に依頼して境界確定

境界確定測量の費用は30万~80万円程度が目安です。

土地購入にかかる費用と税金

(1) 土地購入費用の内訳(購入代金、仲介手数料、登記費用等)

土地購入時には以下の費用が発生します。

項目 金額の目安
土地購入代金 -
仲介手数料 土地価格の3%+6万円+消費税(上限)
登記費用 10万~30万円
印紙税 1万~6万円
測量費用 30万~80万円(境界確定測量)

(2) 追加費用の可能性(擁壁工事、地盤改良、インフラ引き込み工事)

以下の追加費用が発生する可能性があります。

擁壁工事:

  • 高低差のある土地で土砂崩れを防ぐための壁構造物
  • 費用: 数百万~数千万円

地盤改良:

  • 軟弱な地盤を強化する工事
  • 費用: 数十万~数百万円

インフラ引き込み工事:

  • 電気・ガス・水道が未整備の場合
  • 費用: 数十万~数百万円

事前に調査・見積もりを取得し、購入予算に含めることが重要です。

(3) 税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税)

土地購入時には以下の税金が発生します。

税金 税率・金額
不動産取得税 固定資産税評価額の3%
固定資産税 固定資産税評価額の1.4%(標準税率)
都市計画税 固定資産税評価額の0.3%(上限)

固定資産税と都市計画税は毎年1月1日時点の所有者に課されます。

土地選びの失敗例と後悔しないためのポイント

(1) 予算オーバー(擁壁工事・地盤改良で数百万円)

よくある失敗例として、購入後に予想外の費用が発生するケースがあります。

失敗例:

  • 擁壁工事で数百万~数千万円の追加費用
  • 地盤改良で数百万円の追加費用
  • インフラ引き込み工事で数百万円の追加費用

対策:

  • 購入前に地盤調査を実施
  • 擁壁の状態を建築士に確認
  • インフラ整備状況を自治体・事業者に確認

(2) 市街化調整区域での建築許可が下りない

市街化調整区域では、原則として建築が制限されます。

注意点:

  • 建築許可が必要で、下りない場合もある
  • 購入前に自治体の窓口で確認が必須

(3) 駅・スーパーが遠く生活が不便

失敗例:

  • 駅まで徒歩30分以上
  • スーパー・コンビニまで車で10分以上

対策:

  • 通勤・通学の利便性を事前に確認
  • 生活関連施設(スーパー、病院、学校等)の距離を確認

(4) 時間帯を変えて複数回現地訪問の重要性

現地は時間帯を変えて複数回訪問してください。

確認項目:

  • 昼間: 日当たり、近隣の生活関連施設
  • 夜間: 街灯の有無、騒音、人通りの多さ

昼間は静かでも夜は騒がしいエリアがあるため、複数回訪問することが重要です。

まとめ:土地購入のチェックリスト

土地購入では、国土交通省「不動産情報ライブラリ」で公示価格・基準地価・災害情報を確認し、用途地域(全13種類)と建ぺい率・容積率を必ず確認してください。2024-2025年は都心の優良物件は上昇、地方・郊外は下落傾向で二極化が進行しています。

擁壁工事・地盤改良で数百万~数千万円の追加費用が発生する可能性があるため、事前に地盤調査・擁壁確認を実施してください。市街化調整区域では建築許可が下りない場合があるため、自治体窓口での事前確認が必須です。

時間帯を変えて複数回現地訪問し、インフラ整備状況・隣地との境界線も確認しましょう。詳細は国土交通省の公式サイトでご確認ください。

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よくある質問

Q1土地価格の調べ方は?

A1公示価格、基準地価、路線価など5つの価格(一物五価)があり、国土交通省の不動産情報ライブラリやSUUMO等のポータルサイトで確認可能です。複数の情報源で相場を把握することが重要で、公示価格の約1.1-1.2倍が実勢価格の目安とされています。

Q2土地購入時の注意点は何ですか?

A2用途地域、建ぺい率・容積率、災害リスク(ハザードマップ)、インフラ整備状況、隣地との境界線の確認が必須です。市街化調整区域では建築許可が下りない場合があるため、購入前に自治体窓口での確認が重要です。

Q3土地購入でよくある失敗は?

A3擁壁工事・地盤改良で予算オーバー(数百万~数千万円)、市街化調整区域で建築許可が下りない、駅・スーパーが遠く生活が不便、などの失敗が多いです。専門家(建築士、地盤調査会社等)への相談を推奨します。

Q42025年の土地価格はどうなりますか?

A4都心の優良物件は上昇傾向、地方や郊外は下落傾向で二極化が進行しています。2024年3月のマイナス金利政策解除により今後金利上昇の可能性があり、住宅需要に影響する見込みです。東京圏では中古戸建・土地価格は下落傾向が見られます。

Q5土地購入にかかる追加費用は?

A5擁壁工事(数百万~数千万円)、地盤改良(数十万~数百万円)、インフラ引き込み工事(電気・ガス・水道が未整備の場合、数十万~数百万円)などが発生する可能性があります。事前に調査・見積もりを取得し購入予算に含めることが重要です。

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Room Match編集部

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