神奈川県の中古戸建て市場を徹底解説!エリア別相場・築年数別価格・選び方

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/24

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神奈川県の中古戸建て市場の現状と魅力

神奈川県で中古戸建ての購入を検討しているとき、「横浜・川崎などの都市部と、湘南・県央などの郊外、どちらを選ぶべきか」「価格相場はどのくらいか」と迷う方は多いのではないでしょうか。

この記事では、神奈川県の中古戸建て市場の相場、エリア別の特徴、購入時の注意点を、国土交通省の公式データやLIFULL HOME'Sの統計を元に解説します。

神奈川県の中古戸建ての平均価格は2,909万円で、2018年から5年で20.6%上昇しています。新築(平均4,591万円)より約1,670万円安く、初期費用を抑えられる点が魅力です。ホームインスペクションや耐震性の確認を行い、リノベーション費用も含めた資金計画を立てることが重要です。

この記事のポイント

  • 神奈川県の中古戸建て平均価格は2,909万円で、過去5年で20.6%上昇(2024年時点)
  • 新築(平均4,591万円)より約1,670万円安く、初期費用を抑えられる
  • 1981年以前の物件は旧耐震基準のため、耐震補強の必要性を確認
  • ホームインスペクション(費用5-10万円)で雨漏り・床の傾き・シロアリ被害を事前に発見
  • 住宅ローン控除(年末残高の0.7%控除)が利用でき、令和6年度税制改正で拡充

中古戸建ての基礎知識(用語・耐震基準・瑕疵保険)

(1) 旧耐震基準と新耐震基準の違い(1981年5月を境に区分)

旧耐震基準新耐震基準は、1981年(昭和56年)5月31日を境に区分されます。

項目 旧耐震基準 新耐震基準
適用期間 1981年5月31日以前 1981年6月1日以降
耐震性 震度5程度に耐える 震度6強〜7程度に耐える
補強の必要性 高い(補強工事が必要な場合が多い) 低い(基本的には不要)

(出典: さくら事務所「中古戸建て購入時の注意点とは?プロの建築士が解説」

重要: 1981年以前の物件を購入する場合、耐震補強の必要性を確認してください。補強工事には数百万円かかる場合があります。

(2) ホームインスペクション(住宅診断)とは

ホームインスペクションは、建築士などの専門家が住宅の劣化状況や欠陥の有無を調査することです。

調査項目の例:

  • 雨漏りの痕跡
  • 床の傾き
  • シロアリ被害
  • 基礎・構造部分の劣化

費用: 5-10万円程度

(出典: さくら事務所「中古戸建て購入時の注意点とは?プロの建築士が解説」

法的には義務ではありませんが、購入後の修繕費用を考えると実施を推奨します。

(3) 瑕疵保険の有無と重要性

瑕疵保険は、住宅の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分に欠陥があった場合の保険です。

新築と中古の違い:

  • 新築: 瑕疵保険が義務化
  • 中古: 瑕疵保険は任意(付いていない物件も多い)

瑕疵保険がない場合、購入後に欠陥が発覚しても保証されないため、ホームインスペクションでの事前確認が重要です。

神奈川県のエリア別相場と価格推移

(1) 横浜市・川崎市の都市部エリアの価格帯

横浜市・川崎市は都市部エリアで、以下の特徴があります。

特徴:

  • 東京都心へのアクセスが良好
  • 価格帯は比較的高め
  • 都市型の生活環境

人気沿線:

  • 京浜東北線
  • 東急東横線
  • 横須賀線

(2) 湘南・県央・県西の郊外エリアの価格帯

湘南・県央・県西は郊外エリアで、以下の特徴があります。

特徴:

  • 自然環境が豊か
  • 価格帯は都市部より低め
  • ゆとりある生活環境

人気エリア:

  • 湘南エリア(鎌倉・逗子・藤沢)
  • 県央エリア(海老名・大和・座間)
  • 県西エリア(小田原・箱根)

(3) 人気沿線(東急田園都市線・横須賀線)の特徴

SUUMOによると、以下の沿線が人気です。

東急田園都市線:

  • たまプラーザ、青葉台等の駅が人気
  • 都心へのアクセスと住環境のバランスが良い

横須賀線:

  • 鎌倉、逗子等の駅が人気
  • 海が近く、リゾート感のある生活環境

(4) 国土交通省「不動産情報ライブラリ」での価格検索方法

国土交通省「不動産情報ライブラリ」では、約547万件の取引価格情報が検索できます。

検索方法:

  1. 神奈川県を選択
  2. 市区町村またはエリアを選択
  3. 地図上で物件の取引価格を確認

最新の取引価格を確認し、相場感を掴みましょう。

中古戸建て購入の流れと諸費用

(1) 購入の基本ステップ

中古戸建て購入の流れ:

  1. 予算設定・エリア選定
  2. 物件検索・内覧
  3. ホームインスペクション実施
  4. 購入申し込み
  5. 住宅ローン事前審査
  6. 売買契約
  7. 住宅ローン本審査
  8. 決済・引き渡し

(2) 初期費用の内訳(物件価格の6-10%)

中古戸建ての初期費用は、物件価格の**6-10%**が目安です(新築は3-6%)。

初期費用の内訳:

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 不動産取得税
  • 印紙税
  • 火災保険
  • ホームインスペクション費用

(出典: LIFULL HOME'S「中古住宅を購入した500人に聞く、購入時の注意点とチェックポイント」

(物件価格3,000万円の場合):

  • 初期費用: 180~300万円

(3) 仲介手数料・登記費用・不動産取得税など

主な諸費用の目安:

項目 金額の目安
仲介手数料 物件価格の3%+6万円+消費税(上限)
登記費用 10~30万円程度
不動産取得税 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり)
印紙税 1~3万円程度
火災保険 10~30万円程度(10年一括払いの場合)

(4) 住宅ローン控除の適用条件(年末残高の0.7%控除)

住宅ローン控除は、年末のローン残高の**0.7%**を所得税・住民税から控除する制度です。

適用条件(2024年時点):

  • 返済期間10年以上の住宅ローン
  • 床面積50㎡以上
  • 中古住宅の場合、新耐震基準に適合(または築20年以内の耐火建築物・築25年以内の木造)

(出典: 【2024年版】令和6年度税制改正で住宅ローン控除拡充!

重要: 令和6年度税制改正で控除が拡充されているため、購入の好機です。詳細は税理士や自治体にご確認ください。

購入時の注意点とリノベーションのポイント

(1) ホームインスペクション実施のタイミング

ホームインスペクションは購入申し込み後、契約前に実施することを推奨します。

理由:

  • 契約前に欠陥を発見すれば、購入を見送ることができる
  • 契約後に発見した場合、キャンセルが困難

(2) 基礎・構造部分の劣化確認のポイント

特に確認すべきポイント:

  • 基礎のひび割れ: 構造的な問題の可能性
  • 床の傾き: 基礎の沈下や構造の問題
  • 柱・梁の腐食: シロアリ被害や雨漏りの影響

(出典: ミサワリフォーム関東「中古の戸建てリノベーションで後悔する原因とは?」

基礎・構造部分の劣化は修繕費用が数百万円〜数千万円になる場合があるため、購入前に必ず確認してください。

(3) リノベーション費用の目安と予算計画

リノベーション費用の目安:

  • 部分的なリフォーム: 数百万円
  • 全面リノベーション: 数千万円

(出典: SUUMOジャーナル「リノベーションに適した中古戸建ってどんな家?選び方のポイントは?」

新築(平均4,591万円)と中古(平均2,917万円)の価格差は約1,670万円ですが、リノベーション費用を含めると、新築と同等またはそれ以上になる場合もあります。

(4) よくある失敗事例(配管の老朽化・耐震不足など)

よくある失敗事例:

  • 配管の老朽化: 購入後に水漏れが発覚し、数百万円の修繕費用
  • 耐震不足: 旧耐震基準の物件で、地震保険が高額または加入不可
  • シロアリ被害: 構造部分が腐食し、大規模な補強工事が必要

これらのリスクを回避するため、ホームインスペクションと専門家(建築士、宅建士)への相談を推奨します。

(5) ハザードマップでの災害リスク確認

購入前に必ず確認すべきこと:

災害リスクが高いエリアは、火災保険・地震保険の保険料が高額になる場合があります。

まとめ:神奈川県で中古戸建てを探す際の次のアクション

神奈川県の中古戸建て市場は、平均価格2,909万円で、過去5年で20.6%上昇しています。新築(平均4,591万円)より約1,670万円安く、初期費用を抑えられる点が魅力です。

購入前にホームインスペクション(費用5-10万円)を実施し、雨漏り・床の傾き・シロアリ被害を事前に発見しましょう。1981年以前の物件は旧耐震基準のため、耐震補強の必要性を確認してください。

住宅ローン控除(年末残高の0.7%控除)が利用でき、令和6年度税制改正で拡充されているため、購入の好機です。複数の不動産会社に相談し、国土交通省「不動産情報ライブラリ」で最新の取引価格を確認しながら、ご自身に合った物件を選びましょう。

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よくある質問

Q1神奈川県の中古戸建ての価格相場はどのくらいですか?

A1平均2,909万円です(2024年時点)。2018年から5年で20.6%上昇しており、需要が高まっています。横浜市・川崎市の都市部エリアは比較的高め、湘南・県央・県西の郊外エリアは低めです。エリアにより価格帯が大きく異なるため、国土交通省の不動産情報ライブラリで最新の取引価格を確認することを推奨します。詳細は複数の不動産会社に相談してください。

Q2新築戸建てと中古戸建てでどのくらい価格差がありますか?

A2新築平均4,591万円に対し、中古は2,917万円で約1,670万円の差があります。初期費用は抑えられますが、中古は物件価格の6-10%の諸費用(新築は3-6%)がかかり、さらに修繕費用(数百万円〜数千万円)が別途必要な場合があります。リノベーション費用を含めると、新築と同等またはそれ以上になる場合もあるため、総額での比較が重要です。

Q31981年以前の物件を購入する際の注意点は?

A31981年5月31日以前の物件は旧耐震基準のため、震度5程度までの耐震性しかありません。震度6強〜7程度に耐える新耐震基準に適合させるには、耐震補強工事(費用数百万円)が必要な場合があります。ホームインスペクションで耐震性診断を受け、補強の必要性と費用を確認してください。地震保険が高額または加入不可の場合もあるため、事前確認を推奨します。

Q4中古戸建てでも住宅ローン控除は使えますか?

A4はい、使えます。年末ローン残高の0.7%を所得税・住民税から控除できます。適用条件は、返済期間10年以上、床面積50㎡以上、中古住宅の場合は新耐震基準に適合(または築20年以内の耐火建築物・築25年以内の木造)です。令和6年度税制改正で控除が拡充されているため、購入の好機となっています。詳細は税理士や自治体(例:横浜市)にご確認ください。

Q5ホームインスペクションは必須ですか?

A5法的には義務ではありませんが、実施を強く推奨します。費用は5-10万円程度ですが、雨漏り・床の傾き・シロアリ被害・基礎のひび割れ・配管の老朽化などを事前に発見できます。購入後に欠陥が発覚すると修繕費用が数百万円〜数千万円になる場合があり、瑕疵保険がない中古住宅では自己負担となります。契約前に実施すれば、問題があれば購入を見送ることができます。

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Room Match編集部

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