住宅ローン本審査の期間を知るべき理由
住宅ローン申込を進める際、「本審査にどれくらい時間がかかるのか」と気になる方は多いでしょう。
この記事では、住宅ローン本審査の期間目安、審査の流れ、期間が延びる理由、早める方法を解説します。SBI新生銀行や三井住友銀行の公式情報を元に、審査期間を把握し、スムーズに進める方法をお伝えします。
本記事を読むことで、余裕を持ったスケジュールで審査に臨めるようになります。
この記事のポイント
- 住宅ローンの本審査期間は1〜2週間が一般的だが、長引くと3〜4週間かかる場合もある
- ネット銀行は本審査3〜10営業日と比較的短期間で結果が出る
- 繁忙期(3〜4月)は通常時と比べて審査期間が2〜3週間ほど長引く場合がある
- 書類不備があると再提出で審査が長引くため、事前に必要書類を揃えることが重要
- 事前審査(仮審査)は数日〜1週間程度で結果が出るため、複数の金融機関で通しておくのが賢明
(1) 物件の引き渡しスケジュールに影響する
住宅ローンの本審査期間を把握することは、物件の引き渡しスケジュールに影響します。審査が長引くと、引き渡し予定日に間に合わない可能性があります。
特に新築マンションや建売住宅の場合、売主が引き渡し日を指定していることが多く、審査遅延によりスケジュール調整が必要になることがあります。
(2) 資金計画と契約タイミングの調整が必要
本審査の期間を見込んで、売買契約のタイミングや手付金の支払い時期を調整する必要があります。
SBI新生銀行によると、事前審査と本審査を合わせて約30日(1ヶ月)程度かかるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが推奨されています。
住宅ローン本審査の期間目安:金融機関別の違い
(1) メガバンク・地方銀行は1〜3週間
GRO-BELラボによると、メガバンク・地方銀行の本審査期間は1〜3週間程度です。
一般的な目安は以下の通りです。
| 金融機関種別 | 本審査期間の目安 |
|---|---|
| メガバンク | 1〜3週間 |
| 地方銀行 | 1〜3週間 |
| ネット銀行 | 3〜10営業日 |
メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行等)や地方銀行は、審査体制が従来型のため、1〜3週間程度かかります。
(2) ネット銀行は3〜10営業日で比較的早い
ネット銀行(PayPay銀行、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行等)は、審査がオンラインで完結するため、3〜10営業日と比較的早い傾向があります。
審査スピードを重視する場合は、ネット銀行を検討するのも一つの選択肢です。
(3) 繁忙期(3〜4月)は2〜3週間長引く可能性
GRO-BELラボによると、繁忙期(3〜4月)は住宅ローン申込が集中するため、通常時と比べて審査期間が2〜3週間ほど長引く場合があります。
この時期を避けるか、早めの申込を検討することが推奨されます。
住宅ローン本審査の流れと審査項目
(1) 本人確認と在籍確認
三井住友銀行によると、本審査では以下の確認が行われます。
- 本人確認: 運転免許証・マイナンバーカード等で本人確認
- 在籍確認: 勤務先に電話連絡し、申告通りの会社に勤務しているかを確認
在籍確認は、勤務先の総務部や人事部に電話がかかることが一般的です。
(2) 不動産の担保評価
購入する不動産が住宅ローンの担保として十分な価値があるかを評価します。
担保評価が低い場合、希望する融資額が減額される可能性があります。
(3) 健康状態の確認(団体信用生命保険)
三井住友銀行によると、2025年時点では、団体信用生命保険(団信)への加入がほぼ全金融機関で必須条件となっています。
団信は、住宅ローン契約者が死亡・高度障害状態になった場合、ローン残高が保険金で完済される制度です。健康状態に問題がある場合、団信に加入できず、審査に落ちる可能性があります。
(4) 返済能力の審査(信用情報・収入・既存借入)
返済能力を以下の項目で審査します。
- 信用情報: 過去の借入・返済履歴(JICC、CIC、JBA)
- 収入: 年収・勤続年数
- 既存借入: 他社のローン・クレジットカードのキャッシング残高
- 返済比率: 年間返済額÷年収×100(一般的に30〜35%以内が目安)
住信SBIネット銀行によると、信用情報に問題(過去の延滞・債務整理)がある場合は審査に大きく影響します。
住宅ローン本審査の期間が延びる理由と対策
(1) 書類不備による再提出
必要書類に不備がある場合、再提出が求められ、審査期間が延びます。
よくある書類不備:
- 源泉徴収票・確定申告書のコピーが不鮮明
- 住民票の写しの有効期限切れ(発行から3ヶ月以内が一般的)
- 物件の登記簿謄本の取得漏れ
事前に金融機関に必要書類を確認し、完全に揃えてから申込むことが重要です。
(2) 信用情報の問題(過去の延滞・債務整理)
住信SBIネット銀行によると、信用情報機関(JICC、CIC、JBA)に延滞・債務整理の記録がある場合、審査に時間がかかる、または落ちる可能性があります。
申込前に自身の信用情報を開示請求して確認することを推奨します。
(3) 担保評価に時間がかかるケース
購入物件が以下の条件に該当する場合、担保評価に時間がかかることがあります。
- 築古物件: 築年数が古く、担保価値の評価が難しい
- 特殊な物件: 再建築不可・市街化調整区域の物件
- 価格相場が不明: 地方の過疎地等、取引事例が少ない
住宅ローン本審査を早く進める実践的な方法
(1) 必要書類を完全に揃えてから申込む
書類不備による再提出を防ぐため、事前に金融機関に必要書類を確認し、完全に揃えてから申込むことが最も重要です。
主な必要書類:
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード)
- 収入証明書(源泉徴収票・確定申告書)
- 住民票の写し(発行から3ヶ月以内)
- 物件の登記簿謄本・売買契約書
- 健康診断書(団信加入のため、金融機関により異なる)
(2) 繁忙期を避ける・早めの申込
繁忙期(3〜4月)は審査期間が2〜3週間長引く可能性があるため、この時期を避けるか、早めの申込を検討してください。
引き渡し予定日から逆算して、余裕を持ったスケジュールを組むことが推奨されます。
(3) ネット銀行を検討する
審査スピードを重視する場合、ネット銀行(PayPay銀行、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行等)を検討してください。
ネット銀行は3〜10営業日と比較的早く結果が出る傾向があります。
(4) 事前審査を複数の金融機関で通しておく
事前審査(仮審査)は数日〜1週間程度で結果が出るため、複数の金融機関で事前審査を通しておくことが賢明です。
複数の金融機関で事前審査を通しておくことで、本審査が落ちた場合でも、別の金融機関にすぐに申込むことができます。
まとめ:余裕を持ったスケジュールで審査に臨む
住宅ローンの本審査期間は、一般的に1〜2週間ですが、長引くと3〜4週間かかる場合もあります。メガバンク・地方銀行は1〜3週間、ネット銀行は3〜10営業日が目安です。
繁忙期(3〜4月)は審査期間が2〜3週間長引く可能性があるため、この時期を避けるか、早めの申込を検討してください。
書類不備があると再提出で審査が長引くため、事前に必要書類を完全に揃えてから申込むことが重要です。複数の金融機関で事前審査を通しておくことで、万が一本審査が落ちた場合でも柔軟に対応できます。余裕を持ったスケジュールを組み、専門家(ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー等)に相談しながら審査を進めてください。
