福岡県の土地購入ガイド|価格相場とエリア別の特徴

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/24

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福岡県で土地購入が注目される理由

「福岡県で注文住宅を建てたいが、土地価格の相場はいくらなのか」「福岡市内と郊外でどれくらい価格差があるのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、福岡県の土地価格相場、エリア別の特徴、土地購入のメリット・注意点、購入手順を、国土交通省の地価公示・取引価格情報や福岡市の統計データを元に詳しく解説します。

注文住宅を建てるための土地を探している方が、自分に合ったエリアを選ぶための判断材料として、実務的な情報を提供します。

この記事のポイント

  • 2024年、福岡県は全用途平均で+5.7%上昇、商業地は+6.7%上昇で全国1位の地価上昇率を記録
  • 福岡市中央区は坪単価約511万円と県内で最も高額で、郊外の糸島市は15~30万円/坪程度と大きな価格差がある
  • 中央区・早良区は利便性の高さと資産価値の安定性から人気で、西新・百道浜エリアは住みたい街ランキング上位常連
  • 那珂川市・新宮町は坪単価20~45万円程度でリーズナブル、近年の開発や交通インフラ整備で注目度上昇中
  • 建築条件付き土地は指定業者での建築が必須で自由度が制限されるが価格は割安、建築条件なし土地は自由度が高いが価格は高め

福岡県の土地価格相場

(1) 2024-2025年の平均公示地価・基準地価

福岡県の2024-2025年の土地価格相場は以下の通りです。

指標 平均価格(m²あたり) 平均坪単価 前年比
2025年基準地価 17万8296円/m² 58万9408円/坪 +3.66%
2024年公示地価 24万7398円/m² 81万7847円/坪 +5.48%
住宅地(2024年) 7万5110円/m² 24万8300円/坪 +2.73%

(出典: 福岡県の土地価格相場

公示地価とは国土交通省が毎年1月1日時点で調査・公表する土地の評価額で、不動産取引の指標となります。

基準地価とは:都道府県が毎年7月1日時点で調査・公表する土地の評価額で、公示地価を補完する役割を持ちます。

これらは執筆時点(2024-2025年)のデータであり、最新情報は公的統計や不動産ポータルサイトで確認してください。

(2) 福岡市内と郊外の価格差

福岡県内でも、福岡市内と郊外では土地価格に大きな差があります。

エリア 平均坪単価 特徴
福岡市 67万5685円/m²(約223万円/坪) 県内で最も高額
大野城市 21万1125円/m²(約69万円/坪) 福岡市に隣接、ベッドタウン
春日市 18万3400円/m²(約60万円/坪) 福岡市に隣接、ベッドタウン
糸島市 4万5000~9万円/m²(約15~30万円/坪) 豊かな自然環境、リーズナブル

(出典: 福岡県の土地価格相場 一覧

福岡市内の中央区は約511万円/坪と県内で最も高額ですが、郊外の糸島市は15~30万円/坪程度と、大きな価格差があります。

(3) 住宅地・商業地の用途別価格

用途別の価格は以下の通りです。

用途 平均価格(m²あたり) 前年比
住宅地 7万5110円/m² +2.73%
商業地 35万円前後/m² +6.7%(2024年)

商業地の価格上昇率は+6.7%で全国1位を記録しており、福岡県の不動産市場が活発であることを示しています。

(4) 近年の価格推移と2024年の動向

福岡県の土地価格は、2014年前後より住宅需要の回復と低金利化により上昇傾向が続いています。

2024年には、福岡県は全用途平均で+5.7%上昇、商業地は+6.7%上昇で全国1位の地価上昇率を記録しました。

特に福岡市中央区の2024年平均公示地価は142万285円/m²(坪単価469万5159円)で、前年比+12.35%と大きく上昇しています。

福岡市中央区は2030年までに土地価格が20~70%上昇すると予測されていますが、社会情勢・経済状況により変動する可能性があるため、購入時期の見極めが重要です。

エリア別の特徴と坪単価比較

(1) 福岡市中央区・博多区(都心エリア)

福岡市中央区と博多区は、福岡県の都心エリアです。

エリア 坪単価の目安 特徴
中央区 100万円超/坪 天神・赤坂など都心部、商業施設充実
博多区 80~100万円/坪 博多駅周辺、交通アクセス良好

中央区は県内で最も高額ですが、天神や赤坂などの商業施設が充実しており、利便性が高いエリアです。

博多区は福岡市営地下鉄空港線で天神・博多駅・福岡空港に一本でアクセスでき、交通アクセスが良好です。

(2) 福岡市早良区・南区(住宅地エリア)

早良区と南区は、利便性の高さと資産価値の安定性から人気の住宅地エリアです。

エリア 坪単価の目安 特徴
早良区 60~100万円/坪 西新・百道浜など、住みたい街ランキング上位
南区 50~80万円/坪 大橋・高宮など、商店街充実

西新・百道浜エリアは住みたい街ランキング上位常連で、福岡タワーやシーサイドももち海浜公園など、海沿いの住環境が魅力です。

(3) 春日市・大野城市(郊外エリア)

春日市と大野城市は、福岡市に隣接するベッドタウンです。

エリア 坪単価の目安 特徴
春日市 約60万円/坪 福岡市に隣接、通勤・通学に便利
大野城市 約69万円/坪 福岡市に隣接、大型商業施設あり

福岡市内よりも価格が抑えられており、通勤・通学に便利なエリアとして人気があります。

(4) 糸島市・那珂川市・新宮町(注目エリア)

糸島市、那珂川市、新宮町は、近年注目度が上昇しているエリアです。

エリア 坪単価の目安 特徴
糸島市 15~30万円/坪 豊かな自然環境、洗練されたライフスタイル
那珂川市 20~45万円/坪 近年の開発や交通インフラ整備で注目
新宮町 20~45万円/坪 大型ショッピングモールができて人気上昇中

糸島市は豊かな自然環境と洗練されたライフスタイルが魅力で、駅周辺住宅地でも坪単価15~30万円程度と福岡市内より割安です。

那珂川市と新宮町は、近年の開発や交通インフラ整備により注目度が上昇しており、坪単価20~45万円程度でリーズナブルです。

(5) 人気エリアと坪単価の関係

人気エリアの土地は競争率が高く、希望条件を絞り込まないと入手困難になります。

福岡では土地が決まらず2~3年探している人もおり、優先順位を明確にすることが重要です。

人気エリアの良い条件の土地は、ポータルサイトに掲載される前に売れてしまうことが多いため、地元の不動産会社や工務店との連携が重要です。

土地購入のメリットと注意点

(1) 福岡県で土地購入するメリット

福岡県で土地購入する主なメリットは以下の通りです。

  • 都市機能と自然のバランスが良い:都心部は商業施設が充実し、郊外は豊かな自然環境がある
  • 東京・大阪に比べ価格が安定している:大都市圏に比べて土地価格が抑えられている
  • 地価上昇が続いている:2024年の地価上昇率は全国1位で、資産価値の上昇が期待できる
  • 交通アクセスが良好:福岡市営地下鉄、JR、西鉄など公共交通機関が充実

(2) 福岡県で土地購入する際の注意点

一方で、以下のような注意点もあります。

  • 人気エリアは競争率が高い:希望条件を絞り込まないと入手困難
  • 地価上昇により予算オーバーのリスク:2030年まで上昇すると予測されており、早めの検討が必要
  • 建蔽率・容積率の確認が必須:土地ごとに異なり、建築プランに大きく影響する
  • 造成費用が別途かかる場合がある:高低差がある土地や地盤が弱い土地では整地・地盤改良が必要

(3) 建築条件付き・建築条件なしの違い

土地には、建築条件付きと建築条件なしの2種類があります。

項目 建築条件付き土地 建築条件なし土地
建築業者 指定業者で建築が必須 自由に選べる
自由度 制限される 高い
価格 割安 高め
建築期間 一定期間内(3ヶ月程度)に契約が必要 制限なし

建築条件付き土地とは:指定された建築業者で一定期間内に建築することを条件とした土地で、自由度は制限されますが価格は割安です。

建築条件なし土地とは:建築業者を自由に選べる土地で、自由度が高いですが価格は高めになります。

どちらを選ぶかは、予算と自由度のバランスで判断することが重要です。

(4) 建蔽率・容積率の確認ポイント

建蔽率・容積率は、土地ごとに異なり、建築プランに大きく影響します。

建蔽率とは:敷地面積に対する建築面積の割合で、建蔽率が高いほど大きな建物を建てられます。

容積率とは:敷地面積に対する延床面積の割合で、容積率が高いほど多階建ての建物を建てられます。

購入前に、宅地建物取引士や土地家屋調査士に確認することをおすすめします。

購入手順と確認すべきチェックポイント

(1) 土地購入の基本的な流れ

土地購入の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 予算設定:資産・収入に見合った現実的な資金計画を立てる
  2. エリア選定:利便性と価格のバランスを考慮
  3. 物件検索:不動産ポータルサイト、地元の不動産会社に相談
  4. 現地確認:土地形状、高低差、日当たり、周辺環境を実際に確認
  5. 重要事項の確認:用途地域、建蔽率・容積率、接道義務、インフラ整備状況
  6. 契約:宅地建物取引士の説明を受け、契約
  7. 決済・引渡し:土地代金の支払い、所有権移転

(2) 用途地域と建築制限の確認

用途地域により、建築できる建物の種類や規模が制限されます。

主な用途地域:

  • 第一種低層住居専用地域:戸建て住宅が中心、高さ制限あり
  • 第一種中高層住居専用地域:マンション・戸建てが混在
  • 近隣商業地域:商業施設と住宅が混在

購入前に、国土交通省や自治体の都市計画図で用途地域を確認してください。

(3) 接道義務とインフラ整備状況

建築基準法により、建物を建てる土地は原則として幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません(接道義務)。

また、上下水道、電気、ガスなどのインフラが整備されているかも確認が必要です。

インフラが未整備の場合、別途引き込み工事費用がかかります。

(4) 土地形状・高低差・地盤の確認

以下の点を現地で確認することが重要です。

  • 土地形状:整形地(四角形)は建築しやすい、不整形地は建築に制約がある
  • 高低差:道路より高い・低い場合、造成費用がかかる
  • 地盤:地盤が弱い場合、地盤改良が必要(費用目安:50~100万円)

高低差がある土地や地盤が弱い土地では、整地や地盤改良が必要になり、別途造成費用がかかります。

(5) 未公開物件情報の入手方法

人気エリアの良い条件の土地は、ポータルサイトに掲載される前に売れてしまうことが多いです。

未公開物件情報の入手方法

  • 地元ビルダーや工務店に相談する
  • 不動産会社に希望条件を伝え、優先的に紹介してもらう
  • 地元の土地プロフェッショナルとの連携を強化する

未公開物件情報を活用すると、ポータルサイトに掲載される前の良い条件の土地を入手できる可能性があります。

まとめ:状況別の土地選び

福岡県の土地価格は、2024年に全用途平均で+5.7%上昇、商業地は+6.7%上昇で全国1位の地価上昇率を記録しました。福岡市中央区は坪単価約511万円と県内で最も高額ですが、郊外の糸島市は15~30万円/坪程度と、大きな価格差があります。

中央区・早良区は利便性の高さと資産価値の安定性から人気で、那珂川市・新宮町は近年の開発や交通インフラ整備で注目度が上昇しています。

状況別の土地選び

状況 おすすめエリア 理由
都心アクセス重視 中央区・博多区 天神・博多駅に近く、商業施設充実
住環境重視 早良区・南区 西新・百道浜など、住みたい街ランキング上位
予算重視 糸島市・那珂川市・新宮町 坪単価15~45万円程度、自然環境豊か
バランス重視 春日市・大野城市 福岡市に隣接、通勤・通学に便利

土地購入は個別の状況により最適な選択が異なるため、複数の不動産会社や宅地建物取引士に相談し、自分に合った土地を見つけることをおすすめします。

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よくある質問

Q1福岡県の土地価格の坪単価はいくらですか?

A12025年の福岡県基準地価平均は坪単価58万9408円、2024年公示地価平均は坪単価81万7847円です。エリアにより大きく異なり、福岡市中央区は約511万円/坪と県内で最も高額で、郊外の糸島市は15~30万円/坪程度です。最新データは国土交通省の地価公示や福岡市の公式サイトで確認できます。

Q2建築条件付き土地と建築条件なし土地の違いは何ですか?

A2建築条件付き土地は、指定された建築業者で一定期間内(通常3ヶ月程度)に建築することを条件とした土地です。自由度は制限されますが、価格は割安になります。建築条件なし土地は、建築業者を自由に選べる土地で、自由度が高いですが、価格は高めになります。予算と自由度のバランスで選ぶことが重要です。

Q3土地購入時に確認すべき造成費用とは何ですか?

A3高低差がある土地や地盤が弱い土地では、整地や地盤改良が必要になり、別途造成費用がかかります。整地費用は数十万円、地盤改良は50~100万円程度が目安です。建蔽率・容積率・接道義務などの法的要件とともに、購入前に宅地建物取引士や土地家屋調査士に確認することをおすすめします。

Q4住宅ローンと土地ローンの違いは何ですか?

A4住宅ローンは建物と土地をセットで借りるローンで、金利が低め(変動金利0.5~1%程度)です。土地ローン(つなぎ融資)は土地のみを先行して購入する際に使うローンで、金利が高め(2~3%程度)で返済期間も短い傾向があります。金融機関により条件が異なるため、複数社を比較検討することを推奨します。

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Room Match編集部

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