福岡市のマンション賃貸相場とエリア選びのポイント|人気エリアを比較

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/20

福岡市でマンション賃貸を探す人が知っておくべきこと

転勤、進学、就職で福岡市への引っ越しを検討する際、「賃貸マンションの家賃相場はいくらか」「どのエリアが住みやすいのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。

この記事では、福岡市の賃貸マンション市場の特徴、エリア別の家賃相場、人気エリアの比較、賃貸マンション選びのポイントを、主要不動産ポータルサイトのデータや地域密着型不動産会社の情報を元に解説します。

福岡市で賃貸マンションを探す方が、自分に合ったエリアと物件を見つけられるようになります。

この記事のポイント

  • 福岡県は賃貸比率が高く(持ち家住宅率の低さ全国第4位)、賃貸物件の選択肢が豊富
  • 賃貸物件は博多区、中央区、東区に集中している
  • ワンルーム・1Kの家賃相場は5~6万円程度、2LDK・3LDKは8~11万円程度が目安
  • 中央区は賃料が高め、西区・南区は比較的低めの傾向
  • 複数の不動産ポータルサイトと地元密着型不動産会社を併用すると選択肢が広がる

(1) なぜ福岡市の賃貸マンションが注目されるのか

福岡市は九州最大の都市で、ビジネス、教育、文化の中心地です。博多駅や天神は商業・交通の要所として知られ、県外からの転勤者や進学者にとって魅力的なエリアです。

福岡県は持ち家住宅率の低さが全国第4位であり、賃貸比率が高い県です。そのため、賃貸マンションの選択肢が豊富で、単身者向けからファミリー向けまで幅広い物件が揃っています。

(2) この記事で分かること

この記事では、以下の内容を解説します。

  • 福岡市の賃貸マンション市場の特徴(賃貸比率の高さ、物件の多いエリア等)
  • エリア別の家賃相場(ワンルーム・1K、2LDK・3LDK、築年数による違い)
  • 人気エリアの特徴(天神、博多駅周辺等)
  • 賃貸マンション選びのポイント(不動産ポータルサイトの活用、初期費用、駐車場料金等)
  • 2024-2025年の賃貸市場動向

福岡市の賃貸マンション市場の特徴

(1) 福岡県の賃貸比率の高さ(持ち家住宅率の低さ全国第4位)

福岡県は持ち家住宅率の低さが全国第4位で、賃貸比率が高い県です。これは、転勤者や学生が多いこと、比較的都市部に人口が集中していることが背景にあります。

賃貸比率が高いため、賃貸マンションの選択肢が豊富で、単身者向けのワンルーム・1Kからファミリー向けの2LDK・3LDKまで幅広い物件が揃っています。

(2) 賃貸物件の多いエリア(博多区、中央区、東区)

福岡市の賃貸物件は、都心部の博多区、中央区、東区に集中しています。これらのエリアは交通アクセスが良く、ビジネス・商業施設が充実しているため、賃貸需要が高いエリアです。

エリア 特徴
博多区 博多駅周辺、ビジネス・商業の中心地
中央区 天神、大濠公園など、賃料高めだが生活利便性が高い
東区 住宅地が多く、比較的落ち着いたエリア

博多区・中央区は交通の利便性が高い一方、家賃相場も高めです。東区は住宅地が多く、比較的落ち着いた環境を求める方に適しています。

(3) 福岡市の賃貸市場の競争状況

福岡市の賃貸市場は、賃貸需要が高いエリアでは競争が激しく、人気物件は早期に成約する傾向があります。特に、天神や博多駅周辺の新築物件や築浅物件は、公開後すぐに申し込みが入ることも少なくありません。

早めに行動し、複数の不動産ポータルサイトや地元密着型不動産会社を活用することで、希望の物件を見つけやすくなります。

福岡市エリア別の家賃相場と特徴

(1) 福岡市7区の概要(東区、博多区、中央区、南区、西区、城南区、早良区)

福岡市は7つの区で構成されており、それぞれに特徴があります。

主な特徴 交通アクセス
東区 住宅地が多く、比較的落ち着いたエリア 地下鉄箱崎線、JR鹿児島本線
博多区 博多駅周辺、ビジネス・商業の中心地 新幹線、地下鉄、JR
中央区 天神、大濠公園、賃料高め 地下鉄空港線、西鉄天神大牟田線
南区 比較的静かな住宅地、賃料は中程度 西鉄天神大牟田線
西区 海沿いのエリア、ファミリー層に人気 地下鉄空港線、JR筑肥線
城南区 大学が多く、学生向け物件が豊富 地下鉄七隈線
早良区 住宅地が多く、家族向けエリア 地下鉄空港線、七隈線

各区により交通アクセス、生活利便性、賃料相場が異なるため、ライフスタイルに合わせてエリアを選ぶことが重要です。

(2) ワンルーム・1Kの家賃相場(単身者向け)

単身者向けのワンルーム・1Kの家賃相場は、築20年以内の物件で以下のとおりです。

ワンルーム・1Kの相場
博多区 5万円~7万円
中央区 5万円~8万円
東区 4万円~6万円
南区 4万円~6万円
西区 4万円~6万円
城南区 4万円~6万円
早良区 4万円~6万円

(出典: 主要不動産ポータルサイトのデータを参考に算出、2025年時点)

中央区(天神周辺)は賃料が高めで、西区・南区は比較的低めの傾向があります。

(3) 2LDK・3LDKの家賃相場(ファミリー向け)

ファミリー向けの2LDK・3LDKの家賃相場は、以下のとおりです。

2LDK・3LDKの相場
博多区 9万円~15万円
中央区 11万円~18万円
東区 8万円~12万円
南区 8万円~11万円
西区 8万円~11万円
城南区 8万円~12万円
早良区 9万円~13万円

(出典: 主要不動産ポータルサイトのデータを参考に算出、2025年時点)

博多区・中央区は交通の利便性が高い一方、家賃相場も高めです。西区・南区は比較的低めで、ファミリー層にとってコストパフォーマンスの良いエリアと言えます。

(4) 築年数による家賃の違い

築年数により、家賃相場は大きく変動します。築浅物件(築5年以内)は設備が新しく、セキュリティも充実している一方、家賃は高めです。築20年以上の物件は家賃が低めですが、設備の古さや修繕が必要な場合があります。

築年数 家賃の目安(ワンルーム・1K)
築5年以内 6万円~8万円
築10年以内 5万円~7万円
築20年以内 4万円~6万円
築20年以上 3万円~5万円

築年数が古い物件でも、リノベーション済みの場合は家賃が高めに設定されていることがあります。

(5) 人気エリアの特徴(天神、博多駅周辺等)

天神エリア(中央区)

  • 福岡市の商業・文化の中心地
  • デパート、ショッピングモール、飲食店が充実
  • 地下鉄空港線、西鉄天神大牟田線でアクセス良好
  • 賃料は高めだが、生活利便性は最高レベル

博多駅周辺(博多区)

  • 新幹線、JR、地下鉄が集結する交通の要所
  • ビジネス街として発展、オフィスビルや商業施設が多い
  • 出張が多い方や通勤の利便性を重視する方に最適
  • 賃料は高めだが、交通アクセスは福岡市内随一

大濠公園周辺(中央区)

  • 緑豊かな公園があり、ジョギングや散歩に最適
  • 比較的落ち着いた住環境で、ファミリー層にも人気
  • 賃料は中央区の中でも高めの水準

福岡市で賃貸マンションを選ぶポイント

(1) 複数の不動産ポータルサイトで比較検索する

福岡市の賃貸マンションを探す際は、複数の不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'S、アパマンショップ等)で比較検索することを推奨します。

サイトごとに掲載物件や情報が異なるため、複数サイトを併用することで選択肢が広がります。また、同じ物件でも仲介する不動産会社により仲介手数料が異なる場合があります。

(2) 地元密着型不動産会社の活用(三好不動産等)

福岡市内には、地元密着型の老舗不動産会社も多数あります。例えば、三好不動産は創業75年、管理戸数45,028戸(2024年10月時点)の実績があり、福岡市内に14店舗を展開しています。

地元密着型不動産会社は、大手ポータルサイトに掲載されていない物件や、地域情報に精通した担当者のアドバイスを受けられる利点があります。

(3) 駐車場料金の確認(車を利用する場合)

福岡市内の駐車場料金は、エリアにより大きく異なります。都心部(博多区、中央区)では月額1万円~2万円程度、郊外のエリアでは5,000円~1万円程度が目安です。

車を利用する場合は、物件の家賃だけでなく、駐車場料金も含めた総コストを確認してください。

(4) 敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用

賃貸マンション契約時には、家賃以外に以下の初期費用が発生します。

項目 相場
敷金 家賃の1~2カ月分
礼金 家賃の0~2カ月分
仲介手数料 家賃の1カ月分+消費税(上限)
前家賃 家賃の1カ月分
火災保険 1~2万円程度

最近は敷金・礼金ゼロの物件も増えていますが、その分家賃が高めに設定されていることがあります。初期費用の総額を複数物件で比較することを推奨します。

(5) 最新設備の確認(IoTシステム、非接触キー等)

2025年には福岡市で複数の新築賃貸マンションが竣工予定で、IoTシステムや非接触キー入室など最新設備を備えた物件が増加しています。

これらの設備は、利便性やセキュリティを向上させる一方、家賃が高めに設定されることがあります。予算とのバランスを考慮して選ぶことが重要です。

福岡市の賃貸マンション市場の動向(2024-2025年)

(1) 新築マンション価格の高騰(2013年比で1000万円以上上昇)

福岡市の新築マンション価格は、2013年の約26百万円から2022年には40~50百万円に上昇しました。中央区では平均価格が60百万円を超え、一部物件は200百万円以上になっています。

新築マンション価格の高騰により、購入ではなく賃貸を選択する層も増えており、賃貸需要が高水準を維持しています。

(2) 2024年6月時点の賃貸市場動向(空室率3.9%、賃料坪16,150円)

2024年6月時点の福岡オフィス市場の空室率は3.9%、推定成約賃料は坪16,150円でした。空室率が低いことは、賃貸需要が強いことを示しています。

賃貸マンション市場も同様に、賃貸需要が高く、人気エリアでは空室が出るとすぐに成約する傾向があります。

(3) 2025-2026年のオフィス供給予測と影響

2025-2026年には、天神・博多エリアで約4万坪のオフィス供給が見込まれています。オフィス供給が増えることで、賃貸市場にも影響が出る可能性があります。

オフィス勤務者の増加により、賃貸需要がさらに高まる可能性がある一方、供給過多になると家賃相場が下がる可能性もあります。

(4) 2025年竣工予定の新築賃貸マンション

2025年には福岡市で複数の新築賃貸マンションが竣工予定です。IoTシステムや非接触キー入室など最新設備を備えた物件が増加しており、利便性やセキュリティを重視する層に人気です。

新築物件は築浅物件よりもさらに家賃が高めに設定されますが、設備の新しさや快適性を求める方には魅力的な選択肢です。

まとめ:福岡市で賃貸マンションを探す際の次のステップ

(1) 福岡市賃貸マンション市場の要点整理

福岡市は賃貸比率が高く、賃貸マンションの選択肢が豊富です。賃貸物件は博多区、中央区、東区に集中しており、ワンルーム・1Kの家賃相場は5~6万円程度、2LDK・3LDKは8~11万円程度が目安です。

中央区は賃料が高めですが生活利便性が高く、西区・南区は比較的低めでコストパフォーマンスが良いエリアです。

(2) 状況別の選び方と推奨アクション

単身者の場合

  • 交通の利便性を重視するなら博多区・中央区
  • 家賃を抑えたいなら東区・南区・西区
  • 複数の不動産ポータルサイトで比較検索

ファミリーの場合

  • 生活利便性と教育環境を重視するなら早良区・城南区
  • 海沿いの環境を求めるなら西区
  • 駐車場料金も含めた総コストを確認

転勤者の場合

  • 新幹線・JRのアクセスを重視するなら博多区
  • 地元密着型不動産会社を活用して地域情報を入手

人気エリアや人気物件は早期成約するため、早めに行動することが重要です。複数の不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'S、アパマンショップ等)と地元密着型不動産会社を併用し、初期費用の総額を比較しながら、自分に合った物件を見つけてください。

よくある質問

Q1福岡市の賃貸マンションの家賃相場はいくらですか?

A1間取りや築年数、エリアにより異なりますが、築20年以内の物件でワンルーム・1Kは5~6万円程度、2LDK・3LDKは8~11万円程度が目安です。中央区(天神周辺)は相場が高めで、西区・南区は比較的低めの傾向があります。築年数が古い物件はさらに低くなりますが、リノベーション済みの場合は家賃が高めに設定されていることがあります。

Q2博多区、中央区、東区などエリア別の違いは何ですか?

A2博多区は博多駅周辺でビジネス・商業の中心地、中央区は天神や大濠公園があり賃料が高めですが生活利便性が高い、東区は比較的住宅地が多く落ち着いたエリアです。賃貸物件は博多区、中央区、東区に集中しており、交通アクセスや生活利便性を重視する場合はこれらのエリアが推奨されます。西区・南区はファミリー層にコストパフォーマンスが良いエリアです。

Q3敷金・礼金の相場はどのくらいですか?

A3敷金は家賃の1~2カ月分、礼金は0~2カ月分が一般的です。最近は敷金・礼金ゼロの物件も増えていますが、その分家賃が高めに設定されていることがあります。仲介手数料は家賃の1カ月分+消費税が上限です。火災保険(1~2万円程度)や前家賃も必要になるため、複数の物件で初期費用の総額を比較することを推奨します。

Q4福岡市で賃貸マンションを探す際の注意点は?

A4人気エリアや人気物件は競争が激しく早期成約するため、早めの行動が必要です。車を利用する場合は駐車場料金がエリアにより大きく異なる(都心部:月1~2万円、郊外:5千~1万円)ため事前確認が必須です。複数の不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'S、アパマンショップ等)で比較検索し、地元密着型不動産会社(三好不動産等)も併用すると選択肢が広がります。

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Room Match編集部

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