府中市で中古戸建てが注目される理由
東京都府中市で中古戸建ての購入を検討している方は、「都心へのアクセスと住環境のバランスが良いエリア」として府中市を選ばれているのではないでしょうか。府中市は京王線で新宿まで特急26分と都心へのアクセスが良好で、住みよさランキングでは都内8位、全国37位にランクインしています。
この記事では、府中市の中古戸建ての価格相場、エリア別特性、購入時のチェックポイントを、国土交通省の不動産取引価格情報やLIFULL HOME'Sの調査を元に解説します。
初めて中古戸建てを購入する方でも、価格相場や注意点を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 府中市は新宿まで特急26分、住みよさランキング都内8位で都心アクセスと住環境のバランスが良い
- 中古戸建ての価格帯は900万円〜4,000万円超、よく取引される面積は110㎡前後
- 中古戸建て購入時の諸費用は物件価格の6〜9%(2,000万円なら120〜180万円程度)
- 1981年6月以降の新耐震基準物件を選ぶことで地震リスクを軽減できる
- ホームインスペクション(5〜7万円)で雨漏り・シロアリ等の隠れた不具合を発見できる
中古戸建て購入の基礎知識
(1) 中古戸建てと新築戸建ての違い
中古戸建ては、既に誰かが居住したことのある戸建て住宅です。新築戸建てと比較して以下のような特徴があります。
| 項目 | 中古戸建て | 新築戸建て |
|---|---|---|
| 価格 | 新築より2〜5割安い場合が多い | 高い |
| 購入諸費用 | 物件価格の6〜9% | 物件価格の3〜7% |
| 住宅ローン控除 | 1982年以降の物件または耐震証明があれば適用可 | 適用可 |
| リフォーム | 必要になる場合がある | 不要 |
| 入居時期 | 即入居できる物件が多い | 完成まで数ヶ月〜1年 |
新築よりも価格を抑えつつ、立地や間取りの選択肢が広がるのが中古戸建ての大きなメリットです。
(2) 新耐震基準と旧耐震基準の見分け方
中古戸建てを選ぶ際、最も重要なのが耐震基準の確認です。
| 基準 | 建築確認時期 | 耐震性能 |
|---|---|---|
| 新耐震基準 | 1981年6月1日以降 | 震度6強〜7程度の地震で倒壊しない |
| 旧耐震基準 | 1981年5月31日以前 | 震度5程度の地震で倒壊しない |
新耐震基準の物件を選ぶことで、大地震時の倒壊リスクを大幅に軽減できます。物件情報の「建築年月」が「1982年1月以降」であれば、新耐震基準の可能性が高いです。
府中市の中古戸建て価格相場とエリア別特性
(1) 府中市の価格帯と面積の目安
府中市の中古戸建ては、SUUMOによると127件の物件が掲載されており(2024年時点)、価格帯は900万円〜4,000万円超と幅広いです。
アットホームによると、よく取引される面積は110㎡前後で、駅からの距離やエリアによって価格差があります。
| 価格帯 | 物件の特徴 |
|---|---|
| 900万円〜1,500万円 | 築30年以上、旧耐震基準、駅から遠い |
| 1,500万円〜2,500万円 | 築20〜30年、新耐震基準、駅徒歩15分圏内 |
| 2,500万円〜4,000万円 | 築15〜20年、駅徒歩10分圏内、設備良好 |
| 4,000万円超 | 築浅、駅徒歩5分圏内、リフォーム済み |
(2) 駅別・エリア別の特徴と相場
府中市内の主要駅別の特徴は以下の通りです。
府中駅周辺:
- 京王線特急停車駅、新宿まで26分
- 大型商業施設「くるる」「伊勢丹」が立地
- 中古戸建て相場: 2,500万円〜4,000万円
分倍河原駅周辺:
- 京王線・南武線の2路線利用可
- 大國魂神社に近く、落ち着いた住宅街
- 中古戸建て相場: 2,000万円〜3,500万円
府中本町駅周辺:
- 南武線で川崎・立川へアクセス良好
- 住宅街が広がる静かなエリア
- 中古戸建て相場: 1,800万円〜3,000万円
アットホームによると、府中市は住みよさランキング都内8位で、子育て支援(医療費助成、ファーストバースデーサポート等)も充実しています。
中古戸建て購入の諸費用と住宅ローン
(1) 諸費用の内訳と目安(物件価格の6〜9%)
中古戸建て購入時には、物件価格以外に諸費用がかかります。LIFULL HOME'Sによると、諸費用は物件価格の6〜9%が目安です。
| 費用項目 | 金額の目安(2,000万円の物件の場合) |
|---|---|
| 仲介手数料 | 約72万円(物件価格×3%+6万円+消費税) |
| 登記費用(司法書士報酬含む) | 約20〜30万円 |
| 住宅ローン関連費用(事務手数料・保証料) | 約40〜60万円 |
| 不動産取得税 | 約10〜20万円(軽減措置適用後) |
| 固定資産税清算金 | 約5〜10万円 |
| 合計 | 約150〜190万円 |
諸費用は現金で用意する必要がありますが、金融機関によっては「諸費用ローン」として住宅ローンに含められる場合もあります。
(2) 住宅ローン控除の適用要件
中古戸建てでも、以下の要件を満たせば住宅ローン控除が適用されます。
- 建築年月: 1982年1月1日以降、または耐震基準適合証明書がある
- 床面積: 50㎡以上
- 住宅ローン期間: 10年以上
- 居住開始: 購入後6ヶ月以内
控除額は年末ローン残高の0.7%が所得税・住民税から控除されます。詳細は税理士または金融機関にご確認ください。
物件選びのチェックポイントと注意点
(1) ホームインスペクションの活用
ホームインスペクションは、住宅の劣化状況や欠陥の有無を専門家が調査する建物診断です。費用は5〜7万円程度で、以下の項目をチェックします。
- 雨漏りの有無(天井・壁のシミ、屋根の状態)
- シロアリ被害の有無(床下・柱の確認)
- 構造の傾き・ひび割れ
- 設備(給排水・電気)の劣化状況
2018年以降、仲介業者によるホームインスペクション情報の提供が義務化されており、実施を強く推奨します。
さくら事務所によると、購入後にリフォーム費用が数百万円かかるケースもあり、事前診断により隠れた不具合を発見できます。
(2) 築年数とリフォーム費用の関係
築年数が古い物件ほど、リフォーム費用が高額になる傾向があります。
| 築年数 | リフォーム費用の目安 |
|---|---|
| 築10年未満 | 50万円〜100万円(壁紙・水回り小修繕) |
| 築15年前後 | 100万円〜300万円(水回り交換・外壁塗装) |
| 築20年以上 | 300万円〜500万円(全面リフォーム) |
| 築30年以上 | 500万円〜1,000万円(フルリノベーション) |
ダイヤモンド不動産研究所によると、築15年前後の物件は価格と設備の残存寿命のバランスが良く狙い目です。
その他の注意点:
- 内覧は晴天時だけでなく雨天時にも行い、雨漏り等の不具合を確認
- 周辺環境(騒音、日当たり、ゴミ置き場等)を複数回訪問して確認
- 旧耐震基準物件(1981年5月以前)は大地震時の倒壊リスクが高い
まとめ:府中市で理想の中古戸建てを見つけるために
府中市は新宿まで特急26分、住みよさランキング都内8位で、都心アクセスと住環境のバランスが良いエリアです。中古戸建ての価格帯は900万円〜4,000万円超、よく取引される面積は110㎡前後です。
購入時には物件価格の6〜9%の諸費用が必要で、2,000万円の物件なら120〜180万円程度を現金で用意しましょう。1981年6月以降の新耐震基準物件を選び、ホームインスペクション(5〜7万円)で隠れた不具合を確認することが重要です。
府中市の中古戸建て購入を検討する際は、複数の不動産会社に相談し、物件の状態・周辺環境・将来の資産価値を総合的に判断することをおすすめします。税制や住宅ローン控除の詳細は、税理士や金融機関にご確認ください。


