戸建ての光回線とは?マンションとの違い
戸建てを購入または入居する際、「光回線はどう選べばいいのか」「工事はどれくらいかかるのか」と迷う方は少なくありません。特に、在宅勤務やオンライン授業で安定した高速回線が必要な場合、光回線選びは重要です。
この記事では、戸建て向け光回線の選び方、料金相場、主要プロバイダの比較、工事の流れを、NTT東日本・NTT西日本の公式情報や価格.comの比較データを元に解説します。
初めて光回線を契約する方でも、自分に合った光回線を選べるようになります。
この記事のポイント
- 戸建てタイプは回線を独占できるため、マンションタイプより通信速度が速い
- 月額料金の平均は5,000~6,000円、工事費は約2~4万円(キャンペーンで実質無料の場合が多い)
- スマホセット割を活用すると、スマホ月額料金が割引される
- 申込みから工事まで通常1カ月前後、引越しシーズンは3カ月近くかかる場合がある
戸建ての光回線とは?マンションとの違い
戸建てタイプの特徴(回線独占、速度が速い)
戸建てタイプの光回線は、一戸建て住宅専用のプランです。光ファイバーケーブルを電柱から自宅まで直接引き込むため、回線を独占できる点が最大の特徴です。
これにより、マンションタイプ(複数世帯で回線を共有)に比べ、以下のメリットがあります。
- 通信速度が速い(最大1Gbps~2Gbps)
- 安定した通信(他の世帯の影響を受けにくい)
- 快適なオンライン環境(在宅勤務、オンライン授業、動画視聴等)
マンションタイプとの違い(料金・速度・工事内容)
戸建てタイプとマンションタイプの主な違いは以下の通りです。
| 項目 | 戸建てタイプ | マンションタイプ |
|---|---|---|
| 回線の利用形態 | 回線を独占 | 複数世帯で共有 |
| 通信速度 | 速い | 世帯数により変動 |
| 月額料金 | 5,000~6,000円 | 3,000~5,000円 |
| 工事内容 | 電柱から引き込み | 共用部から各戸へ |
マンションは料金が安いですが、戸建ては回線を独占できるため通信速度が速く、安定した高速通信が可能です。
戸建てで光回線を利用するメリット
戸建てで光回線を利用するメリットは以下の通りです。
- 高速通信(最大1Gbps~2Gbps)
- 安定した接続(他の世帯の影響を受けない)
- 複数デバイスの同時接続(家族全員が快適に利用可能)
- 在宅勤務・オンライン授業に最適
NTT西日本チエネッタによると、戸建ての光回線は、通信速度と安定性を重視する方に適しています。
戸建て向け光回線の選び方(3つのポイント)
エリア(サービス提供地域の確認)
光回線を選ぶ際、まずサービス提供地域を確認することが重要です。光回線は事業者により提供エリアが異なります。
主要光回線のエリア:
- フレッツ光(NTT東日本・NTT西日本):全国対応
- NURO光:関東・関西・東海・北海道・九州(一部)
- auひかり:関東・関西・東海・九州等(一部地域を除く)
各社の公式サイトでエリア検索ができます。
料金(月額料金と実質費用の比較)
光回線の料金は月額料金だけでなく、実質費用(キャンペーン特典を反映した実際の負担額)で比較することが重要です。
楽々サービスによると、戸建て月額料金の平均は5,000~6,000円です。
実質費用の計算例(2年間):
- 月額料金:5,500円 × 24カ月 = 132,000円
- キャッシュバック:-50,000円
- 工事費:20,000円(キャンペーンで実質無料)
- 実質費用:82,000円
基本料金が高くても、キャンペーン特典で実質費用が安いケースが多いため、2年間の総額で比較することを推奨します。
速度(ベストエフォート vs 実測値)
光回線の速度は「ベストエフォート」(理論上の最大速度)と「実測値」(実際の速度)に分かれます。
- ベストエフォート:最大1Gbps~2Gbps(カタログスペック)
- 実測値:地域・時間帯により変動(100Mbps~500Mbps程度が一般的)
速度は「ベストエフォート」であり、実際の速度は地域・時間帯により変動することを理解しておきましょう。
主要プロバイダの料金・速度比較(2025年)
NURO光(実質月額1,396円、最大2Gbps)
マイベストの2025年11月ランキングによると、NURO光が実質月額1,396円(2年間)で最安クラスです。
特徴:
- 最大2Gbpsの高速通信
- 82,000円キャッシュバック特典(2025年11月時点)
- 提供エリア:関東・関西・東海・北海道・九州(一部)
ドコモ光(工事費無料キャンペーン、スマホセット割)
ドコモ光公式によると、2024年12月時点で戸建て工事費22,000円を完全無料キャンペーン実施中です。
特徴:
- ドコモスマホとのセット割(スマホ月額料金が割引)
- フレッツ光の回線を利用(全国対応)
- 工事費無料キャンペーン
auひかり(スマホセット割が充実)
auひかりは、auスマホとのセット割(auスマートバリュー)が充実しています。
特徴:
- auスマホとのセット割(スマホ月額料金が最大1,100円割引)
- 独自回線のため、混雑しにくい
- 提供エリア:関東・関西・東海・九州等(一部地域を除く)
GMOとくとくBB光(業界最安クラス、戸建て4,818円)
楽々サービスによると、GMOとくとくBB光は業界最安クラスで戸建て4,818円です。
特徴:
- 業界最安クラスの月額料金
- フレッツ光の回線を利用(全国対応)
- 格安スマホユーザーに適している
ソフトバンク光(ソフトバンクユーザー向けセット割)
ソフトバンク光は、ソフトバンクスマホとのセット割(おうち割光セット)が適用されます。
特徴:
- ソフトバンクスマホとのセット割(スマホ月額料金が最大1,100円割引)
- フレッツ光の回線を利用(全国対応)
- ソフトバンクユーザーに適している
光回線工事の流れと費用
工事の流れ(申込み→光ファイバー引き込み→光コンセント設置→機器接続)
NTT東日本によると、戸建ての光回線工事の流れは以下の通りです。
- 契約・申込み:光回線事業者に申し込み
- 工事日調整:工事業者と日程を調整
- 光ファイバーケーブル引き込み:電柱から自宅まで光ファイバーを引き込む
- 光コンセント設置:光ファイバーを接続するための専用コンセントを設置
- ネットワーク機器接続:光回線終端装置(ONU)、ルーターを接続
工事自体は通常1日で終わります。
工事費用(約2~4万円、実質無料キャンペーンが多い)
価格.comによると、工事費用は約2~4万円です。ただし、キャンペーンで実質無料になる場合が多いです。
工事費の支払い方法:
- 一括払い
- 分割払い(24回、36回等)
- キャンペーンで実質無料(分割払い分が毎月割引される)
契約前に各社の公式サイトで最新の特典内容を確認することを推奨します。
工事期間(通常1カ月前後、繁忙期は3カ月)
申込みから工事まで通常1カ月前後かかります。引越しシーズン(3~4月)は工事依頼が集中するため、3カ月近くかかる場合もあります。
早めの申込みが重要です。
工事ができないケース(国道・河川をまたぐ等)
光ファイバーを引き込む際に、国道・河川・第三者の敷地をまたぐ場合、工事ができない可能性があります。
工事可否は事前調査で確認されます。詳細は光回線事業者にご相談ください。
スマホセット割の活用方法
ドコモユーザー向け(ドコモ光セット割)
ドコモユーザーは、ドコモ光とドコモスマホをセットで契約すると、スマホ月額料金が割引されます。
割引額:
- 最大1,100円/月(プランにより異なる)
auユーザー向け(auスマートバリュー)
auユーザーは、auひかりとauスマホをセットで契約すると、スマホ月額料金が割引されます。
割引額:
- 最大1,100円/月(プランにより異なる)
ソフトバンクユーザー向け(おうち割光セット)
ソフトバンクユーザーは、ソフトバンク光とソフトバンクスマホをセットで契約すると、スマホ月額料金が割引されます。
割引額:
- 最大1,100円/月(プランにより異なる)
格安スマホユーザーは単価の安い光回線を選ぶ
格安スマホユーザーは、スマホセット割の適用がない場合が多いため、GMOとくとくBB光など単価の安い光回線を選ぶことを推奨します。
まとめ:自分に合った光回線を選ぶために
戸建ての光回線を選ぶ際は、以下のポイントを参考にしてください。
エリア
- サービス提供地域を確認
- 提供エリア外の場合は別の事業者を検討
料金
- 月額料金だけでなく、実質費用(2年間の総額)で比較
- キャンペーン特典(キャッシュバック、工事費無料等)を確認
速度
- ベストエフォート(理論上の最大速度)と実測値を理解
- 在宅勤務・オンライン授業には高速回線(1Gbps以上)を推奨
スマホセット割
- ドコモ・au・ソフトバンクユーザーはセット割を活用
- 格安スマホユーザーは単価の安い光回線を選ぶ
工事
- 申込みから工事まで1カ月前後(繁忙期は3カ月)
- 早めの申込みが重要
光回線選びは、エリア・料金・速度の3軸で比較し、スマホセット割を活用することで、通信費を抑えることができます。複数社で見積もりを取り、自分に合った光回線を選びましょう。
