アットホームで中古マンション探しを始める前に知っておくべきこと
中古マンションの購入を検討されている方の中には、「どの不動産サイトで探せばいいのか」「何をチェックすべきか」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
アットホームは、全国の不動産情報を掲載する不動産情報サイトです。この記事では、アットホームを使った中古マンション検索の方法、選び方のコツ、購入時の注意点を、アットホーム株式会社やSUUMO等の公式情報を元に解説します。
複数の不動産サイトを活用し、最適な物件を効率的に見つけられるようになります。
この記事のポイント
- アットホームは地域密着型の不動産会社の物件情報が豊富で、SUUMO・HOME'S等との併用が推奨される
- 立地(駅までのアクセス)が最重要チェックポイントで、不動産プロは第1位に挙げる
- 耐震性(1981年6月以降の新耐震基準)、管理費・修繕積立金、大規模修繕の履歴確認が必須
- 諸費用は物件価格の5-10%が必要で、3000万円の物件なら150-300万円の諸費用がかかる
- 中古マンションでも住宅ローンは組めるが、築年数により借入期間が制限される場合がある
(1) 2024年の中古マンション市場動向
ニッセイ基礎研究所の調査によると、2024年の首都圏中古マンション成約価格は12年連続で上昇し、平均4890万円に到達しました。東京23区では築10年超のマンションが新築時の2倍超で取引される事例も発生しています。
市場動向を把握した上で、慎重に物件を選定することが重要です。
(2) 物件検索サイトを使う目的と限界
不動産サイトは物件探しの便利なツールですが、以下の点に注意が必要です。
できること:
- 広範囲の物件情報を一覧できる
- 条件で絞り込み検索
- 物件の基本情報(価格、間取り、築年数等)の確認
できないこと:
- 写真だけでは分からない実際の状態の確認
- 管理状況・修繕履歴の詳細把握
- 近隣環境・騒音等の現地確認
最終的には、現地確認と不動産会社への問い合わせが必須です。
アットホームの特徴と他の不動産サイトとの違い
アットホームは、他の不動産サイトとどう違うのでしょうか。
(1) アットホームの強み(地域密着型不動産会社の情報が豊富)
アットホームは、地域密着型の不動産会社の物件情報が豊富です。大手ポータルサイトに掲載されていない物件を見つけられる場合があります。
特徴:
- 全国の中古マンション検索が可能
- 沿線・駅、エリア、条件での絞り込み機能
- 地域密着型の不動産会社の情報が多い
(2) SUUMO・HOME'S等との併用を推奨する理由
複数の不動産サイトを併用することで、以下のメリットがあります:
- 掲載物件の幅が広がる
- 同じ物件でも条件の違いを比較できる
- 各サイトの強み(SUUMO: 大手仲介会社の情報、HOME'S: 写真の豊富さ等)を活用できる
特定のサイトに偏らず、複数を比較することが推奨されます。
アットホームで効率的に中古マンションを検索する方法
アットホームの検索機能を活用し、効率的に物件を探しましょう。
(1) エリア・沿線・駅での絞り込み手順
アットホームの中古マンション検索では、以下の手順で絞り込みます。
- エリアを選択: 都道府県 → 市区町村
- 沿線・駅を選択: 通勤・通学経路に合わせて
- 徒歩分数を設定: 駅徒歩10分以内等
立地は購入後変更できないため、最重要チェックポイントです。
(2) 価格・築年数・間取り等の条件設定のコツ
以下の条件を設定し、候補を絞り込みます。
| 条件 | 設定のコツ |
|---|---|
| 価格 | 予算の上限を明確に。諸費用(5-10%)も考慮 |
| 築年数 | 築25年前後が資産価値とコストのバランスが良い |
| 間取り | 家族構成・ライフスタイルに合わせて |
| 専有面積 | 最低限必要な広さを設定 |
(参考: アットホーム調査)
築年数の目安:
- 築25年前後: 価格下落率が変わるポイントで、築30年以降は下落が緩やかになる
- 1981年6月以降: 新耐震基準で安全性が高い
(3) お気に入り登録と新着通知の活用法
アットホームでは、お気に入り登録と新着通知機能が利用できます(会員登録が必要な場合があります)。
活用法:
- 気になる物件をお気に入り登録して比較
- 希望条件で新着通知を設定し、良い物件をいち早く発見
人気物件は早く成約されるため、新着通知の活用が推奨されます。
中古マンション選びで必ず確認すべき重要ポイント
アットホーム株式会社の調査によると、不動産プロが重視するポイントは以下の通りです。
(1) 立地(駅までのアクセス)が最重要である理由
立地は不動産プロが選ぶチェックポイント第1位です。購入後変更できず、資産価値に直結するためです。
確認すべき点:
- 駅までの実際の徒歩時間(坂道の有無等)
- 通勤・通学の所要時間
- スーパー・病院等の生活施設へのアクセス
(2) 耐震性の確認(1981年6月以降の新耐震基準)
SUUMOによると、1981年6月以降に建築確認申請された建物は新耐震基準で安全性が高いです。
新耐震基準:
- 震度6強-7の地震でも倒壊しない設計
- 1981年6月以降の建築確認申請が目安
築年数の古い物件は、耐震診断・耐震補強の実施状況を確認してください。
(3) 管理費・修繕積立金と大規模修繕の履歴
管理費・修繕積立金は不動産プロが選ぶチェックポイント第2位です。
確認すべき点:
- 管理費・修繕積立金の月額
- 大規模修繕の計画・実績(12-15年ごと)
- 総会議事録で将来の問題を事前に把握
修繕積立金が不足している場合、将来の修繕費負担が大きくなるリスクがあります。
(4) 内覧時の設備チェックリスト(給湯器・床・浴室等)
HOME'S等によると、内覧時には以下を確認します。
設備チェックリスト:
- 給湯器: 交換時期(設置後10-15年が目安)
- 床: 傾き・きしみの有無
- 浴室: カビ・水漏れの痕跡
- 水回り: 蛇口・排水の状態
- 共用部分: エントランス・廊下の管理状況
写真だけでは判断できない実際の状態を、現地で必ず確認してください。
購入手続きと諸費用・住宅ローンの基礎知識
中古マンション購入時には、物件価格以外に諸費用が必要です。
(1) 諸費用は物件価格の5-10%が目安
SUUMOによると、諸費用は物件価格の5-10%が目安です。
| 項目 | 内容 | 目安額(3000万円の物件) |
|---|---|---|
| 手付金 | 物件価格の5-10% | 150-300万円 |
| 仲介手数料 | 物件価格の3%+6万円+消費税(上限) | 約105万円 |
| 登記費用 | 登録免許税・司法書士報酬 | 30-50万円 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり) | 0-50万円 |
(出典: SUUMO)
3000万円の物件なら、150-300万円の諸費用が必要です。
(2) 中古マンションでも住宅ローンは組める
SBI新生銀行によると、中古マンションでも住宅ローンは組めます。ただし、築年数により借入期間が制限される場合があります。
借入期間の制限例:
- 築30年の物件: 最大17年(金融機関により異なる)
契約前に金融機関に確認することを推奨します。
(3) 住宅ローン控除の適用要件と借入限度額
住宅ローン控除は、住宅ローンの年末残高の一定割合を所得税・住民税から控除する制度です。
中古マンションの要件(2025年時点):
- 1982年1月1日以降に建築された住宅(旧耐震基準でも耐震基準適合証明書があればOK)
- 借入限度額: 3000万円(新築は4500万円)
詳細は国税庁の公式サイトで最新情報を確認し、税理士への相談を推奨します。
まとめ:アットホームを活用した中古マンション購入の進め方
アットホームは、地域密着型の不動産会社の物件情報が豊富な不動産サイトです。SUUMO・HOME'S等と併用することで、より多くの物件を比較できます。
中古マンション選びでは、立地(駅までのアクセス)、耐震性(1981年6月以降の新耐震基準)、管理費・修繕積立金、大規模修繕の履歴確認が必須です。内覧時には給湯器・床・浴室等の設備を詳細にチェックしてください。
諸費用は物件価格の5-10%が必要で、中古マンションでも住宅ローンは組めますが、築年数により借入期間が制限される場合があります。
複数の不動産サイトを活用し、現地確認と不動産会社・宅建士への相談を経て、慎重に判断することを推奨します。
