足立区で不動産購入を検討する前に知っておくべきこと
足立区での不動産購入(マンション・戸建て・土地)を検討する際、「どのエリアがいいのか?」「価格相場はいくらか?」「今後値上がりする可能性はあるのか?」と疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、足立区の不動産市場概要、エリア別の特性と相場、物件タイプ別の価格動向、購入時の注意点を、公式データや不動産情報サイトのデータを元に解説します。
初めて足立区での不動産購入を検討する方でも、市場の特性を理解し、自分に合ったエリア・物件を選べるようになります。
この記事のポイント
- 足立区は「穴場の街」として4年連続1位に選ばれており、今後の価値上昇が期待できる
- 中古マンション平均価格は3,124万円と東京23区内で比較的手頃な価格帯
- 過去3年間で中古マンション価格が7.41%上昇しており、需要は堅調
- 北千住駅周辺が最高価格帯で、千住1丁目の中古マンション中央値は約1億929万円
- 2024年の土地価格は前年比-12.6%下落だが、過去5年間では+15.3%上昇しており、長期的には上昇傾向
なぜ足立区の不動産が注目されるのか
(1) 「穴場の街」4年連続1位の評価
足立区は、不動産関連メディアで「穴場の街」として4年連続1位に選ばれています。この評価は、以下の点が理由とされています。
交通利便性の高さ
北千住駅は東京メトロ日比谷線・千代田線、JR常磐線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレスの5路線が通るターミナル駅で、都心へのアクセスが非常に良好です。竹ノ塚駅や綾瀬駅も東京メトロやJRが通り、通勤・通学に便利です。
生活利便性の向上
近年、北千住駅周辺の再開発が進み、マルイ北千住、ルミネ北千住などの大型商業施設が充実しています。商店街も多く、日常の買い物に便利です。
価格の手頃さ
東京23区内で比較的手頃な価格帯のため、初めてのマイホーム購入や、投資用物件としても注目されています。
(2) 23区内で比較的手頃な価格帯
足立区の不動産価格は、東京23区の中では比較的手頃な価格帯です。
中古マンション
平均価格3,124万円(平均専有面積58㎡)と、港区や渋谷区などの高額エリアと比較すると大幅に安価です。
新築マンション
40百万円台が中心で、中古と比較すると高めですが、23区内では手が届きやすい価格帯です。
戸建て
新築戸建て3,980万円〜7,490万円、中古戸建て3,980万円〜と、幅広い選択肢があります。
この手頃な価格帯が、「穴場の街」として注目される大きな理由の一つです。
足立区の不動産市場概要
(1) 中古マンション・新築マンションの相場
足立区の中古マンション平均価格は3,124万円(平均専有面積58㎡)です(LIFULL HOME'S調べ、2025年時点)。
過去3年間で価格が7.41%上昇しており、直近1年でも5.63%上昇と、需要は堅調です。また、長期的に見ると、過去9年間で60.7%上昇しており、資産価値の上昇傾向が続いています。
新築マンションは40百万円台が中心で、中古と比較すると約10百万円程度高い価格帯です。
(2) 戸建て・土地の価格帯
新築戸建て
2024年時点で522件の物件が販売中です。価格例としては、五ツ家2丁目の新築戸建て(4LDK、96.42m²)が7,490万円で販売されています。
中古戸建て
390件が販売中で、価格例としては、鹿浜3丁目の中古戸建て(2SLDK、96.05m²、2015年築)が3,980万円で販売されています。
土地
土地売却価格相場は3,690万円、平米単価41.2万円/m²(中央値)です(SUUMO調べ)。土地面積の中央値は85m²です。
2024年の土地価格は平米単価35.5万円/㎡、坪単価117.5万円/坪で、前年比-12.6%下落しています。ただし、過去5年間(2019-2024)では+15.3%上昇しており、長期的には上昇傾向にあります。
(3) 過去の価格推移と今後の見通し
中古マンション価格
過去3年間で7.41%上昇、過去9年間で60.7%上昇と、長期的に上昇傾向が続いています。
土地価格
2024年は前年比-12.6%下落したものの、過去5年間では+15.3%上昇しており、短期的な変動と長期的なトレンドが異なる点に注意が必要です。
今後の見通し
足立区は「穴場の街」として注目され、北千住駅周辺の再開発も進んでいることから、長期的には価値上昇が期待できます。ただし、経済情勢や金利動向により短期的に変動する可能性もあるため、執筆時点(2025年)の相場を参考に、最新情報を確認することを推奨します。
エリア別の特性と相場
(1) 北千住駅周辺(高価格帯エリア)
北千住駅周辺は、足立区内で最も高価格帯のエリアです。
中古マンション相場
千住1丁目の中古マンション中央値は約1億929万円と、足立区内で最も高い価格帯です。
エリアの特徴
- 5路線が通るターミナル駅で、都心へのアクセスが非常に良好
- マルイ北千住、ルミネ北千住などの大型商業施設が充実
- 商店街が多く、日常の買い物に便利
- 近年の再開発で駅前の魅力が向上
向いている人
- 都心へのアクセスを重視する方
- 生活利便性の高さを求める方
- 資産価値の高いエリアを選びたい方
(2) 竹ノ塚・綾瀬エリア(中価格帯)
竹ノ塚駅や綾瀬駅周辺は、北千住駅周辺と比較すると手頃な価格帯で、ファミリー層に人気のエリアです。
エリアの特徴
- 東京メトロ(綾瀬駅)やJR(竹ノ塚駅)が通り、都心へのアクセスも良好
- 商店街や公園が多く、子育て環境が整っている
- 北千住駅周辺と比較すると価格が手頃
向いている人
- ファミリー層で広めの物件を求める方
- 価格を抑えつつ都心へのアクセスを確保したい方
- 子育て環境を重視する方
(3) その他のエリア(手頃な価格帯)
足立区内の他エリア(鹿浜、五ツ家等)は、さらに手頃な価格帯で、初めてのマイホーム購入や投資用物件として検討される方に適しています。
エリアの特徴
- 価格が最も手頃(新築戸建て3,980万円〜等)
- 閑静な住宅街が多い
- バスや自転車での移動が中心となる場合もあり、車があると便利
向いている人
- 初めてのマイホーム購入で予算を抑えたい方
- 閑静な住環境を求める方
- 投資用物件として手頃な価格帯を探している方
物件タイプ別の価格動向
(1) 中古マンション(平均3,124万円、過去3年で7.41%上昇)
足立区の中古マンションは、平均価格3,124万円(平均専有面積58㎡)です。
価格推移
- 過去3年間で7.41%上昇
- 直近1年で5.63%上昇
- 過去9年間で60.7%上昇
エリア別の価格差
北千住駅周辺(千住1丁目)が最高価格帯で、中央値約1億929万円です。他エリアとは約3倍以上の価格差があります。
購入時のポイント
- 築年数(1981年以降の新耐震基準物件を推奨)
- 管理状態(大規模修繕の履歴、修繕積立金の残高)
- 設備(エレベーター、オートロック等)
- 立地(駅距離、周辺環境)
(2) 新築戸建て・中古戸建て(3,980万円~7,490万円)
新築戸建て
522件が販売中で、価格帯は3,980万円〜7,490万円と幅広い選択肢があります。
中古戸建て
390件が販売中で、築年数や立地により価格が異なります。
購入時のポイント
- 土地面積・建物面積の確認
- 建築年(耐震基準の確認)
- 周辺環境(学校、公園、商店街等)
- 駐車場の有無(車を所有する場合)
(3) 土地(平米単価35.5万円/㎡、前年比-12.6%)
2024年の足立区土地価格は、平米単価35.5万円/㎡、坪単価117.5万円/坪です。
価格推移
- 2024年:前年比-12.6%下落
- 過去5年間(2019-2024):+15.3%上昇
土地売却相場
土地売却価格相場は3,690万円、平米単価41.2万円/m²(中央値)です。土地面積の中央値は85m²です。
購入時のポイント
- 用途地域(建築制限の確認)
- 建ぺい率・容積率(建築可能な建物規模)
- 土地形状(整形地は建築しやすい)
- 駅距離・周辺環境
短期的には価格が下落傾向ですが、長期的には上昇傾向にあるため、今後の経済情勢を注視しつつ購入タイミングを検討することを推奨します。
購入時の注意点とリスク
(1) エリアによる価格差(北千住と他エリアで約3倍の差)
足立区内でも、エリアによって価格差が非常に大きいのが特徴です。
価格差の例
- 北千住駅周辺(千住1丁目):中古マンション中央値約1億929万円
- その他のエリア:中古マンション平均3,124万円
このように、約3倍以上の価格差があるため、予算とライフスタイルに合わせたエリア選定が重要です。
エリア選定のポイント
- 通勤・通学の利便性を重視するなら北千住駅周辺
- 価格を抑えつつアクセスも確保したいなら竹ノ塚・綾瀬エリア
- 予算を最優先するならその他のエリア
(2) 短期的な価格変動への対応
足立区の不動産価格は、短期的な変動と長期的なトレンドが異なります。
中古マンション
過去3年間で7.41%上昇と堅調な推移です。
土地価格
2024年は前年比-12.6%下落したものの、過去5年間では+15.3%上昇しており、短期的には下落基調、長期的には上昇傾向です。
対応策
- 長期的な視点で購入を検討する(5年以上の保有を前提)
- 経済情勢や金利動向を注視する
- 執筆時点(2025年)の相場を参考に、最新情報を確認する
- 専門家(不動産業者、ファイナンシャルプランナー等)に相談する
(3) 不動産会社の選び方(地域密着型と大手の比較)
足立区には128社の不動産会社が登録されており(SUUMO調べ)、選択肢が豊富です。
地域密着型の不動産会社
- 地元の詳しい情報(治安、学校区、再開発状況等)に精通
- 非公開物件を保有している場合がある
- 柔軟な対応が期待できる
大手ポータルサイト(SUUMO、HOME'S、at home等)
- 広範囲の物件情報を一括検索可能
- 詳細な条件検索が可能
- 価格比較がしやすい
推奨する活用方法
- 大手ポータルサイトで物件を検索し、相場感を掴む
- 地域密着型の不動産会社に問い合わせ、非公開物件や地元情報を入手
- 複数の物件を比較検討し、現地見学を実施
- 口コミ・評判を確認し、複数社を比較
まとめ:足立区での物件選びのポイント
足立区は「穴場の街」として4年連続1位に選ばれており、交通利便性の高さ(北千住駅は5路線)、生活利便性の向上(再開発進行中)、価格の手頃さ(中古マンション平均3,124万円)が魅力です。
過去3年間で中古マンション価格が7.41%上昇、過去9年間で60.7%上昇と、長期的には資産価値の上昇傾向が見られます。一方、2024年の土地価格は前年比-12.6%下落しており、短期的な変動にも注意が必要です。
エリア別では、北千住駅周辺が最高価格帯(千住1丁目で約1億929万円)で、竹ノ塚・綾瀬エリアが中価格帯、その他のエリアが手頃な価格帯となっています。エリアによって約3倍以上の価格差があるため、予算とライフスタイルに合わせた選定が重要です。
物件タイプ別では、中古マンション(平均3,124万円)、新築戸建て(3,980万円〜7,490万円)、中古戸建て(3,980万円〜)、土地(平米単価35.5万円/㎡)と、幅広い選択肢があります。
不動産会社選びでは、地域密着型の業者と大手ポータルサイトを併用し、複数社を比較検討することを推奨します。長期的な視点で購入を検討し、執筆時点(2025年)の相場を参考に、最新情報を確認し、専門家(不動産業者、ファイナンシャルプランナー等)に相談しながら、慎重に判断を進めましょう。
