証券口座の相続手続きと必要書類|流れと注意点を解説

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公開日: 2026/1/15

結論:証券口座の相続は書類を揃えて証券会社に提出

親が亡くなり、証券口座を相続することになった場合、まず証券会社に連絡して相続手続きを開始します。遺言書の有無や遺産分割協議の有無によって必要書類が変わりますが、基本的には戸籍謄本・印鑑証明書・証券会社所定の書類を揃えて提出する流れです。手続きが完了すると、相続人の口座に株式や現金が移管されます。

まず最初にやること3つ

証券口座の相続手続きを始めるにあたって、最初に行うべきことは次の3つです。

1つ目は、被相続人が口座を持っていた証券会社を特定することです。通帳や郵便物、ネット取引の履歴などから証券会社を探します。証券会社が複数ある場合は、すべて洗い出す必要があります。

2つ目は、証券会社に電話して相続手続きの開始を連絡することです。被相続人の氏名、口座番号(わかれば)、死亡日を伝えると、手続きに必要な書類リストと所定の書式が郵送されます。

3つ目は、証券会社から取り寄せた書類リストを確認し、必要書類の準備を始めることです。戸籍謄本や印鑑証明書は取得に時間がかかるため、早めに手配することをおすすめします。

かかる時間の目安

証券口座の相続手続きにかかる時間は、戸籍謄本や印鑑証明書の取得に1〜2週間、証券会社への書類提出から確認まで2〜4週間、株式や現金の移管に1〜2週間で、トータルで1〜2ヶ月程度が目安とされています。

ただし、戸籍謄本の収集に手間取ったり、書類に不備があると、さらに時間がかかることがあります。特に、印鑑証明書や戸籍謄本は発行後6ヶ月以内のものが必要なため、有効期限に注意が必要です。手続きに時間がかかると有効期限が切れてしまい、再取得が必要になるケースもあります。

ステップ別の手順

証券口座の相続手続きは、いくつかのステップに分けて進めることができます。各ステップで何をするか、誰が何を準備するかを明確にすることで、スムーズに手続きを進められます。

Step1 証券会社への連絡と書類取り寄せ

まず、証券会社のコールセンターに電話し、相続手続きを開始したい旨を伝えます。このとき、被相続人の氏名、口座番号(わかれば)、死亡日を伝えると、証券会社から相続手続きに必要な書類リストと所定の書式が郵送されます。

複数の証券会社に口座がある場合は、それぞれに連絡が必要です。証券会社によって必要書類が微妙に異なることがあるため、各社から送られてくる書類リストをよく確認しましょう。

Step2 必要書類の収集

証券会社から取り寄せた書類リストに従って、必要書類を収集します。必要書類は遺言書の有無や遺産分割協議の有無によって変わります。

共通して必要な書類は、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、法定相続人全員の現在の戸籍謄本、印鑑証明書(発行後6ヶ月以内)です。

遺言書がある場合は、遺言書、検認調書(公正証書遺言以外の場合)、相続人の印鑑証明書、証券会社所定の書類が必要です。公正証書遺言の場合は検認不要で、遺言書をそのまま提出できます。

遺産分割協議書がある場合は、遺産分割協議書(法定相続人全員の署名捺印・実印)、法定相続人全員の印鑑証明書、証券会社所定の書類が必要です。遺産分割協議書は法定相続人全員の合意が必要なため、全員の署名捺印が揃うまで手続きを進められません。

遺言書・遺産分割協議書がない場合は、法定相続に従って分割するため、法定相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書、証券会社所定の書類が必要です。

Step3 証券会社への書類提出と確認

必要書類を揃えたら、証券会社に郵送または窓口に持参します。証券会社が書類を確認し、不備があれば追加提出を求められることがあります。書類確認が完了すると、相続人の口座に株式や現金が移管され、移管完了の通知が郵送またはメールで届きます。

Step4 相続人の口座開設(必要な場合)

相続人が同じ証券会社に口座を持っていない場合、新規口座開設が必要です。口座開設は相続手続きと並行して進められます。オンラインで口座開設できる証券会社も多いため、証券会社のウェブサイトから手続きできます。

証券口座の相続手続きは、戸籍謄本の収集から証券会社への書類提出まで、複数のステップがあります。自分で手続きを進める時間が取れない場合や、複数の証券会社に口座があって手続きが煩雑な場合は、専門家に依頼することも選択肢の一つです。

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よくある詰まりポイントと回避策

証券口座の相続手続きでは、いくつかの詰まりポイントがあります。実際に起こりやすいトラブルと対処法を知っておくことで、スムーズに手続きを進められます。

被相続人の証券口座が見つからない

被相続人がどの証券会社に口座を持っていたかわからない場合、郵便物や通帳、メールの履歴から証券会社を特定します。それでも分からない場合は、JASDEC(証券保管振替機構)に開示請求を行うことで、全ての証券口座を調査できます。

開示請求には戸籍謄本と本人確認書類が必要で、手数料がかかります。開示請求の詳細はJASDECのウェブサイトで確認できます。

戸籍謄本が連続していない

被相続人の出生から死亡まで連続して確認できる戸籍謄本が必要ですが、転籍や婚姻で本籍地が変わると、複数の役所から取得する必要があります。戸籍謄本に記載された前の本籍地を辿って、順番に取得する必要があります。

遠方の役所からは郵送請求が可能ですが、往復で1〜2週間かかることがあります。戸籍謄本の収集に時間がかかることを見込んで、早めに準備を始めることをおすすめします。

遺産分割協議書に全員の署名捺印が揃わない

遺産分割協議書は法定相続人全員の署名捺印(実印)が必要です。一人でも協力が得られないと手続きが進みません。連絡が取れない相続人がいる場合は、家庭裁判所に調停を申し立てる必要があり、時間がかかるため、早めに専門家に相談することをおすすめします。

印鑑証明書の有効期限切れ

印鑑証明書は発行後6ヶ月以内のものが必要です。戸籍謄本も発行後6ヶ月以内のものが求められることが多いため、手続きに時間がかかると有効期限が切れてしまい、再取得が必要になります。

書類を揃えたらすぐに提出することで、有効期限切れを防ぐことができます。複数の証券会社に提出する場合は、必要枚数を確認して一度に取得することをおすすめします。

事前に確認しておきたいこと

証券口座の相続手続きを始める前に、いくつか確認しておきたいことがあります。期待と現実のギャップを埋めることで、スムーズに手続きを進められます。

証券会社ごとに手続きが必要

被相続人が複数の証券会社に口座を持っている場合、それぞれに手続きが必要です。各証券会社で必要書類が微妙に異なることがあるため、各社から送られてくる書類リストをよく確認しましょう。

同じ戸籍謄本や印鑑証明書を使い回せるため、必要枚数を確認して一度に取得することで、手間を減らすことができます。

株式の評価額は相続税の対象

証券口座に保有している株式や投資信託の評価額は相続財産に含まれます。相続税の基礎控除(3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超える場合は、相続税申告が必要です。

株式の評価額は相続開始日(死亡日)の終値で計算します。相続税の申告期限は死亡日から10ヶ月以内のため、早めに準備を始めることをおすすめします。

公正証書遺言なら検認不要

自筆証書遺言や秘密証書遺言は、家庭裁判所で検認手続きが必要です。検認には1〜2ヶ月程度かかるため、公正証書遺言の方が手続きが早く進みます。公正証書遺言は検認不要で、遺言書をそのまま証券会社に提出できます。

自分でやる?専門家に依頼する?

証券口座の相続手続きを自分でできるケースと、専門家に依頼すべきケースがあります。

自分でできるケースは、証券口座が1社のみで、相続人が少なく、時間に余裕がある場合です。戸籍謄本の収集や書類作成に時間を取れるなら、自力で手続きを進めることができます。

専門家に依頼すべきケースは、複数の証券会社に口座があったり、相続人が多かったり、遠方で役所に行けない場合、相続税申告が必要な場合です。相続ナビのようなオンライン代行サービスは、戸籍収集・書類作成・証券会社とのやり取りまで一括対応してもらえます。

費用は数十万円前後とされていますが、時間と手間を考えると合理的な選択肢と言えます。特に、平日に役所や証券会社に行く時間が取れない共働き世帯や、遠方在住の相続人にとっては、オンライン完結のサービスが便利です。

まとめ:戸籍謄本の取得から始めよう

証券口座の相続は、証券会社への連絡から始まります。戸籍謄本や印鑑証明書の収集に時間がかかるため、早めに準備を始めることが大切です。

複数の証券会社がある場合は、全て洗い出してから手続きを進めることで、後から漏れが発覚するリスクを減らせます。自力で手続きが難しい場合は、専門家への相談も選択肢の一つです。

まずは証券会社に連絡して必要書類リストを取り寄せることから始めましょう。書類リストを見れば、何を準備すればいいかが明確になります。

相続手続きに不安がある方、時間が取れない方は、専門家のサポートを検討してみてはいかがでしょうか。相続ナビなら、オンラインで相談から手続き完了まで一貫してサポートしてもらえます。 【相続ナビ】

よくある質問

Q1被相続人の証券口座をどうやって調べるのか?

A1郵便物や通帳、メールの履歴から証券会社を特定できます。それでも分からない場合は、JASDEC(証券保管振替機構)に開示請求を行うことで、全ての証券口座を調査できます。開示請求には戸籍謄本と本人確認書類が必要で、手数料がかかります。

Q2証券口座の相続にかかる期間はどのくらい?

A2戸籍謄本や印鑑証明書の取得に1〜2週間、証券会社への書類提出から確認まで2〜4週間、株式や現金の移管に1〜2週間で、トータルで1〜2ヶ月程度が目安です。ただし、戸籍謄本の収集に手間取ったり、書類に不備があると、さらに時間がかかることがあります。

Q3相続人が証券口座を持っていない場合はどうすればいい?

A3相続人が同じ証券会社に口座を持っていない場合、新規口座開設が必要です。口座開設は相続手続きと並行して進められます。オンラインで口座開設できる証券会社も多いため、証券会社のウェブサイトから手続きできます。

Q4遺産分割協議書がないと手続きできない?

A4遺産分割協議書がない場合でも、法定相続に従って分割することで手続きできます。ただし、法定相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書が必要です。遺産分割協議を行う場合は、協議書に法定相続人全員の署名捺印(実印)が必要になります。

Q5証券口座の相続で相続税はかかる?

A5証券口座に保有している株式や投資信託の評価額は相続財産に含まれます。相続税の基礎控除(3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超える場合は、相続税申告が必要です。株式の評価額は相続開始日(死亡日)の終値で計算します。相続税の申告期限は死亡日から10ヶ月以内です。