結論:大手に頼むか迷う3つの不安と判断軸
親の相続が発生し、手続きを大手に頼むべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。ここで言う「大手」とは、銀行系の相続代行サービス、大手司法書士法人、オンライン完結型の相続代行サービスなど、複数の選択肢が含まれます。
大手を検討する際に多くの方が抱える不安は、主に以下の3つです。
- 費用の透明性:見積りと最終請求額が大きく違わないか、追加費用が後から発生しないか
- 対応品質:担当者の経験値や連絡の取りやすさ、対応スピードは期待通りか
- 選び方の基準:複数ある大手サービスの中で、自分の状況に最適なのはどれか
これらの不安を解消するには、費用の透明性・対応範囲・実績の3軸で判断することが重要です。ただし、大手を選ぶことにはデメリットもあります。銀行系は遺産額に応じた手数料体系のため、遺産額が大きいと割高になる場合があります。大手司法書士法人は定型パッケージで対応するため、個別の事情に柔軟に対応しにくいことがあります。オンライン代行サービスは対面相談が限定的で、直接話して安心したい方には物足りない場合もあります。
こうしたメリット・デメリットを理解した上で、自分の状況に合った選択をすることが後悔を避ける第一歩です。
不安が強い人ほど最初に決める判断軸
相続手続きに不安が強い方ほど、最初に自分の優先順位を明確にしておくことが大切です。判断軸は大きく3つあります。
費用vs安心感:費用を抑えたいのか、多少高くても安心感を優先したいのか。銀行系や大手司法書士法人はブランド力があり安心感は高いですが、費用は高めです。一方、オンライン代行サービスは費用が抑えられますが、対面相談が少ない分、不安が残る方もいます。
スピードvs丁寧さ:相続登記義務化により3年以内に手続きを完了させる必要があるため、期限が迫っている方は「確実に期限内に終わらせられるか」がポイントです。一方、時間に余裕がある方は、丁寧に説明してくれる担当者がいるかどうかを重視すると良いでしょう。
オンラインvs対面:遠方に住んでいる方や平日に時間が取れない方は、オンライン完結型のサービスが便利です。初めての相続で不安が強い方は、対面で相談できる地元の司法書士や銀行の窓口が安心材料になります。
これらの軸を最初に決めておくと、複数のサービスを比較する際に迷いにくくなります。
大手を選ぶデメリットを先に言う
大手を選ぶことには、いくつかのデメリットもあります。これを先に知っておくことで、契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクを減らせます。
まず、銀行系の相続代行サービスは、遺産額に応じた手数料体系が一般的です。遺産額が数千万円以上になると、手数料も数十万円から数百万円に達する場合があります。また、銀行系は信頼感がある一方で、手続きが定型化されており、個別の事情に柔軟に対応しにくいことがあります。
大手司法書士法人も、パッケージ化された定額制プランを提供していることが多く、基本的な相続手続きには対応できますが、複雑な案件(不動産が複数県にまたがる、相続人が多数いるなど)は追加費用が発生したり、対応範囲外とされることがあります。
オンライン代行サービスは、費用が抑えられる反面、対面相談が限定的です。電話やメールでのやりとりが中心になるため、直接会って相談したい方には物足りないかもしれません。
これらのデメリットを理解した上で、自分の状況に合ったサービスを選ぶことが重要です。
大手に頼んで後悔したパターン
実際に大手に相続手続きを依頼した方の中には、後悔したケースもあります。代表的なパターンを3つ紹介します。
1. 銀行の相続代行が高すぎて途中で他に切り替えた 銀行の相続代行サービスに申し込んだものの、見積りを見て費用が高すぎると感じ、途中で地元の司法書士やオンライン代行サービスに切り替えたケースです。銀行は遺産額の数%を手数料とする場合が多く、遺産額が大きいと予想以上の費用になります。
2. オンライン完結のはずが、郵送や電話のやりとりが煩雑だった オンライン完結をうたっているサービスでも、実際には書類の郵送や電話での確認が頻繁に発生し、思ったよりも手間がかかったケースです。特に、戸籍収集や不動産の件数が多い場合、完全にオンラインで完結するのは難しい場合があります。
3. 見積りと最終請求額が違った 初回相談時の見積りと最終的な請求額が大きく異なり、トラブルになったケースです。これは、見積り時に想定していなかった追加手続き(戸籍の枚数が多い、不動産が複数ある、相続人の人数が増えたなど)が発生したことが原因です。
なぜ後悔が起きるか(原因)
後悔が起きる主な原因は、見積り時の前提と実態の乖離です。相続手続きは、実際に戸籍を集めてみないと相続人の人数や戸籍の枚数が確定しません。また、不動産の件数や預貯金口座の数も、調査してみないと分からないことが多いです。
さらに、担当者とのコミュニケーション不足も大きな原因です。大手は担当者が多忙なことが多く、こちらから連絡してもなかなかつながらない、レスポンスが遅いといった不満が生じることがあります。特に、相続登記の期限が迫っている場合、担当者の対応が遅いと不安が増します。
もう一つの原因は、相続人間の調整の難しさです。相続人が複数いる場合、遺産分割協議がスムーズに進まないことがあります。大手のサービスは手続きの代行が中心で、相続人間の調整までは対応範囲外のことが多いため、この部分で手間取ると全体のスケジュールが遅れます。
どう避けるか(回避策)
後悔を避けるためには、契約前の確認が重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。
見積り時に追加費用の条件を明示してもらう 「戸籍が〇枚以上の場合」「不動産が〇件以上の場合」「相続人が〇人以上の場合」など、追加費用が発生する条件を具体的に確認してください。また、追加費用の単価(戸籍1枚あたり〇円、不動産1件あたり〇円など)も聞いておくと、最終的な費用の目安が立てやすくなります。
担当者の連絡頻度・レスポンス時間を初回相談時に確認 初回相談時に、「担当者は変わりますか?」「連絡手段は何ですか(電話・メール・チャット)?」「通常、どのくらいでレスポンスがありますか?」と聞いておきましょう。担当者が固定であれば、スムーズにやりとりできる可能性が高くなります。
契約前に全体スケジュールと期限を書面で確認 相続登記義務化により、相続開始から3年以内に登記を完了させる必要があります。契約前に、「いつまでに完了できるか」「各ステップの期限はいつか」を書面で確認してください。口頭での約束だけでは、後でトラブルになる可能性があります。
相続手続きに不安があり、オンラインで手続きを進めたい方には、自宅にいながら相続手続き【相続ナビ】のようなサービスが選択肢の一つです。戸籍収集から相続登記までをワンストップで対応しており、初回相談で見積りを確認してから正式に申し込めるため、追加費用の心配が少ないと言われています。
大手でも「当たり外れ」がある理由
大手だからといって、どの担当者に当たっても同じ品質のサービスが受けられるとは限りません。実際には、担当者の経験値や専門分野、地域によって対応品質に差が出ることがあります。
まず、担当者の経験年数や専門分野が異なります。相続登記の実績が豊富な担当者もいれば、預貯金の名義変更が得意な担当者もいます。また、不動産が複数県にまたがる場合、全国対応可能な担当者とそうでない担当者がいるため、自分の案件に合った担当者が割り当てられるかどうかで品質が変わります。
次に、地域による差です。大手でも、地域によって提携している司法書士や行政書士のレベルが異なります。都市部では経験豊富な専門家が多いですが、地方では対応可能な専門家が限られることがあります。
さらに、案件の複雑さによっても対応可否が変わります。遺産額が少なく相続人が少数の場合は問題なく対応できても、遺産額が大きい、相続人が多数いる、海外資産がある、といった複雑な案件は対応範囲外とされることがあります。
ここは個体差が出る
具体的に個体差が出るポイントは以下の通りです。
相続登記の実績件数 相続登記の経験が豊富な担当者は、手続きがスムーズで期限内に完了する可能性が高いです。一方、経験が浅い担当者だと、書類の不備や手続きの遅れが発生するリスクがあります。
不動産が複数県にまたがる場合の対応可否 不動産が複数の都道府県にまたがる場合、それぞれの法務局に登記申請する必要があります。全国対応可能なサービスもあれば、特定の地域のみ対応可能なサービスもあるため、事前確認が必要です。
オンライン完結度合い オンライン完結をうたっていても、実際には郵送が必要だったり、対面での本人確認が求められたりすることがあります。完全にオンラインで完結するのか、どの程度の郵送・対面が必要なのかを確認しておきましょう。
初回相談から完了までの平均期間 サービスによって、完了までの期間は数週間から数ヶ月まで幅があります。相続登記の期限(3年)が迫っている場合は、平均期間を確認し、期限内に確実に完了できるサービスを選びましょう。
事前に見抜く質問例
初回相談時に以下の質問をすることで、担当者の経験値やサービスの品質をある程度見抜くことができます。
「相続登記義務化の期限(3年)内に確実に完了できますか?」 この質問に対して、明確に「はい」と答えられるか、具体的なスケジュールを提示できるかを確認しましょう。曖昧な回答の場合、対応経験が少ない可能性があります。
「遠方の不動産・複数の銀行口座がある場合の追加費用は?」 不動産が複数の都道府県にまたがる場合、登記申請が複数回必要になるため、追加費用が発生します。また、銀行口座が複数ある場合も、それぞれの銀行で手続きが必要です。これらの追加費用を明示してもらいましょう。
「担当者は変わりますか?連絡手段は何ですか?」 担当者が途中で変わると、引き継ぎがうまくいかず、対応が遅れることがあります。担当者が固定であるか、変わる場合はどのタイミングで変わるのかを確認しましょう。また、連絡手段(電話・メール・チャット)も確認し、自分が使いやすい手段が用意されているかチェックしてください。
「途中解約の場合の返金条件は?」 途中で他のサービスに切り替えたくなった場合、返金されるのか、既に実施した手続きの費用はどう精算されるのかを確認しておきましょう。返金条件が明確でない場合、トラブルの元になります。
それでも不安が残る人の代替案
大手のサービスを検討してみたものの、やはり不安が残る、費用が高すぎる、といった場合は、他の選択肢も検討してみましょう。
地元の司法書士 地元の司法書士は、費用が抑えられることが多く、対面で相談しやすいのが利点です。特に、不動産が地元にある場合、地元の司法書士は地域の事情に詳しく、スムーズに手続きが進むことがあります。ただし、司法書士によって対応範囲や経験値が異なるため、相続登記の実績が豊富な司法書士を選ぶことが重要です。
オンライン代行サービス 銀行や大手司法書士法人より費用が抑えられ、オンラインで完結するサービスもあります。遠方に住んでいる方や平日に時間が取れない方には便利です。
自分で手続きする 費用を最も抑えられるのは、自分で手続きする方法です。ただし、戸籍収集や相続関係説明図の作成、登記申請など、専門知識が必要な作業が多く、初めての方には難易度が高いです。また、書類に不備があると何度もやり直しになり、結果的に時間がかかることもあります。相続登記の期限(3年)が迫っている場合は、専門家に依頼する方が確実です。
安心優先の直接代替
大手銀行や大手司法書士法人以外の選択肢として、オンライン代行サービスも検討する価値があります。
例えば、自宅にいながら相続手続き【相続ナビ】は、銀行の相続代行より安いという口コミがあり、オンライン完結で遠方・多忙な方に向いています。戸籍収集・相続登記・名義変更をワンストップで対応しており、初回相談で見積りを確認してから正式に申し込めるため、追加費用の心配が少ないと言われています。
オンライン代行サービスは、対面相談が限定的な分、費用が抑えられるのが特徴です。電話やメールでのやりとりに抵抗がない方、オンラインでのやりとりに慣れている方には、選択肢の一つとして検討する価値があります。
現状維持/先延ばしが合理的なケース
必ずしも急いで手続きを進める必要がない場合もあります。以下のようなケースでは、先延ばしも合理的な選択肢です。
遺産分割協議が未了の場合 相続人間で遺産分割の話し合いがまとまっていない場合、先に相続登記だけを済ませることもできますが、後で遺産分割協議がまとまってから再度登記をやり直す必要があります。この場合、遺産分割協議をまとめてから一度で手続きする方が効率的です。
相続登記義務化の期限(3年)まで余裕がある場合 相続開始から3年以内に登記すれば問題ないため、まだ期限まで余裕がある場合は、複数のサービスを比較検討する時間を設けることができます。焦って決めるよりも、じっくり比較して自分に合ったサービスを選ぶ方が後悔しません。
ただし、正当な理由なく期限内に登記しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があることは覚えておきましょう。期限が迫ってから慌てて手続きを始めるよりも、早めに情報収集を始めることをおすすめします。
大手の相続代行が向いている人/向いていない人
大手の相続代行サービスは、すべての人に向いているわけではありません。向いている人と向いていない人の特徴を整理しておきましょう。
向いている人
- 遺産額が大きい(数千万円以上):遺産額が大きい場合、手続きミスによるリスクも大きくなります。大手のブランド力と実績を重視する方には向いています。
- 銀行系の信頼感が欲しい:銀行に預貯金がある場合、同じ銀行の相続代行サービスを使うと、預貯金の名義変更と相続登記を一括で依頼できて便利です。
- 複雑な案件(不動産複数・相続人多数):不動産が複数あったり、相続人が多数いたりする複雑な案件は、経験豊富な大手の方が安心できます。
向いていない人
- 費用を抑えたい:大手は費用が高めです。費用を最優先に考える方は、地元の司法書士やオンライン代行サービスを検討する方が良いでしょう。
- 柔軟な対応を求める:大手は定型パッケージで対応することが多く、個別の事情に柔軟に対応しにくい場合があります。細かい要望がある方は、地元の司法書士の方が対応しやすいかもしれません。
- オンライン完結を最優先:オンライン完結を最優先する方は、オンライン代行サービスの方が向いています。銀行系や大手司法書士法人は、対面での本人確認や書類の郵送が必要な場合が多いです。
自分がどちらのタイプに当てはまるかを考えて、サービスを選ぶことが大切です。
まとめ:大手に頼むか迷う人はこの順で確認
大手の相続代行サービスを検討する際は、以下の順序で確認していくと、後悔しにくい選択ができます。
1. まず複数社から見積りを取る 銀行、司法書士法人、オンライン代行サービスなど、複数のタイプから見積りを取りましょう。費用だけでなく、対応範囲・完了までの期間・追加費用の条件も比較してください。
2. 担当者との相性・連絡頻度を初回相談で確認 初回相談時に、担当者の経験値や連絡の取りやすさを確認しましょう。担当者が固定であるか、連絡手段は何か、レスポンス時間はどのくらいかを聞いておくと安心です。
3. 契約前に追加費用・解約条件を書面で確認 口頭での説明だけでなく、追加費用が発生する条件、途中解約の場合の返金条件を書面で確認してください。後でトラブルになるのを防ぐために重要です。
4. 不安が残る場合は地元の司法書士やオンライン代行も検討 大手のサービスで不安が残る場合、地元の司法書士やオンライン代行サービスも選択肢に入れましょう。費用や対応スピード、対面相談の有無など、自分の優先順位に合ったサービスを選ぶことが大切です。
相続手続きは一度きりのことが多く、経験者が少ないため不安が大きいのは当然です。焦らず、複数のサービスを比較検討し、自分に合った方法を選んでください。
