結論:年収600万円で注文住宅は建てられる、適正予算は3,000〜4,200万円
年収600万円で注文住宅を建てることは可能です。金融機関の審査に通る借入上限額は約5,450万円ですが、無理のない返済を考えると適正な借入額は3,000〜4,200万円程度と言われています。
上限まで借りると返済負担率が40%を超えてしまい、日々の生活費や将来の教育費、不測の事態への備えが難しくなるリスクがあります。返済負担率を25〜30%以内に抑え、年収倍率を5〜7倍以内に収めることで、余裕を持った返済計画を立てられます。
具体的には、新築で土地購入なしの場合は3,900〜4,500万円、土地購入ありの場合は3,000〜3,600万円が目安となります。月々の返済額は約12〜15万円程度で、これは手取り月収の約25〜30%に相当します。
YESならこの選択:年収600万円で無理なく注文住宅を建てる条件
年収600万円で無理なく注文住宅を建てるには、以下の条件を満たすことが推奨されます。
返済負担率25〜30%以下: 年間返済額が150〜180万円以内(月々12.5〜15万円)に収まること。これにより、生活費や教育費、貯蓄に十分な余裕を持てます。
年収倍率5〜7倍以内: 借入額が3,000〜4,200万円の範囲内であること。フラット35利用者の平均年収倍率は6.9〜7.7倍とされていますが、無理のない返済を考えると5〜7倍が安全圏です。
頭金1〜2割の用意: 購入価格の1〜2割を頭金として用意できること。借入額4,000万円なら、頭金400〜800万円があると借入額を抑えられ、毎月の返済負担が軽減されます。頭金ゼロでも借りられますが、返済負担が増えるリスクがあります。
ライフプランとの整合性: 子供の教育費、親の介護、転職や収入減などのライフイベントを考慮した上で、返済計画に無理がないこと。今後5〜10年の収支シミュレーションを行い、余裕を持った返済が可能か確認することが重要です。
これらの条件を3つ以上満たせば、年収600万円で注文住宅を建てることは十分に現実的と言えます。
NOならこの代替:予算を抑える or 年収アップを待つ選択肢
条件を満たさない場合、無理に注文住宅を建てると返済が苦しくなるリスクがあります。以下の代替案を検討しましょう。
中古住宅の購入: 中古住宅なら3,000〜3,600万円で購入可能です。月々の返済額は約9.2〜11万円となり、注文住宅より返済負担を抑えられます。リフォーム費用を考慮しても、総額では注文住宅より安くなるケースが多いです。
建売住宅の検討: 建売住宅は土地と建物がセットで販売されており、注文住宅より価格が抑えられていることが一般的です。自由度は下がりますが、初期費用を削減できます。
賃貸継続で年収アップを待つ: 現在の年収では無理があると感じる場合、賃貸を継続して年収アップや貯蓄を待つのも合理的な選択です。共働きで世帯年収を上げる、昇進・転職で年収を増やすなど、数年後に余裕を持って購入できる状況を作ることも検討しましょう。
焦って無理な借入をするよりも、自分のライフプランに合った選択をすることが、長期的には満足度の高い住まいづくりにつながります。
かんたん条件診断:あなたは年収600万円で注文住宅を建てられる?
以下の4つのポイントでチェックしてみましょう。YESが3つ以上なら、年収600万円で注文住宅を建てられる可能性が高いと言えます。
□ 返済負担率25〜30%以内: 月々の返済額が12.5〜15万円以内に収まりますか?手取り月収の約25〜30%程度が目安です。
□ 年収倍率5〜7倍以内: 借入額が3,000〜4,200万円の範囲内ですか?年収600万円の5〜7倍が無理のない借入額とされています。
□ 頭金1〜2割の用意: 購入価格の1〜2割の頭金を用意できますか?借入額4,000万円なら、400〜800万円が目安です。
□ ライフプランに余裕あり: 子供の教育費、親の介護、転職リスクなどを考慮しても、返済計画に余裕がありますか?
YESが3つ以上なら、無理なく注文住宅を建てられる可能性が高いです。YESが2つ以下の場合は、予算の見直しや代替案の検討をおすすめします。
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必須っぽく見える条件(でも実はケース差がある)
「頭金2割」や「返済負担率25%」といった条件は、よく推奨されますが、実は絶対ではありません。
頭金ゼロでも借りられる: 近年は頭金ゼロでも住宅ローンを組める金融機関が増えています。ただし、借入額が増えるため毎月の返済額が増加し、返済負担率が30〜40%に達するリスクがあります。頭金を用意できない場合でも借りられますが、返済計画に余裕がなくなる点は注意が必要です。
返済負担率30〜40%でも審査に通る: 金融機関の審査では、返済負担率30〜40%まで認められるケースがあります。しかし、実際に返済負担率40%で生活すると、日々の生活費や教育費、貯蓄に回す余裕がほとんどなくなります。審査に通るからといって無理な借入をすると、将来的に返済が苦しくなるリスクが高まります。
金融機関の審査基準と、実際に無理なく返済できる額は異なります。「借りられる額」ではなく「返せる額」を基準に借入額を決めることが重要です。
よくある勘違い:借入上限5,450万円と適正額は別物
年収600万円で組める住宅ローンの借入上限額は、フラット35の基準(返済負担率40%、融資金利1.85%、返済期間35年)で計算すると約5,450万円です。しかし、これはあくまで「審査に通る上限額」であり、「無理なく返せる額」ではありません。
借入額5,450万円の場合、月々の返済額は約17.5万円となり、返済負担率は約40%に達します。手取り月収が約40万円の場合、返済後の生活費は約22.5万円となり、食費、光熱費、通信費、教育費、貯蓄などを賄うには厳しい状況です。
実際に無理のない借入額は3,000〜4,200万円程度と言われています。この範囲であれば、返済負担率は25〜30%に収まり、日々の生活費や将来の教育費、不測の事態への備えに余裕を持てます。
金融機関は「返済能力」を審査しますが、「返済後の生活の質」までは保証してくれません。上限まで借りると返済は可能でも、生活が苦しくなるリスクがあることを理解しておきましょう。
条件別の予算目安:土地・新築・中古でこう変わる
年収600万円で注文住宅を建てる場合、土地購入の有無や新築・中古の違いによって予算が大きく変わります。
新築(土地購入なし): 土地を既に所有している場合や実家の土地に建てる場合、建物費用のみとなります。借入額の目安は3,900〜4,500万円、月々の返済額は約12〜13.8万円です。
新築(土地購入あり): 土地を新規に購入する場合、土地費用と建物費用の合計となります。土地費用が高い地域では総額が膨らみやすく、借入額の目安は3,000〜3,600万円、月々の返済額は約15万円です。
中古住宅: 中古住宅の場合、新築より価格が抑えられます。借入額の目安は3,000〜3,600万円、月々の返済額は約9.2〜11万円です。注文住宅より予算を抑えたい場合の選択肢となります。
土地購入なし(建て替え・実家の土地)の場合
土地費用がかからない場合、建物費用に予算を集中できます。フラット35利用者の平均データによると、注文住宅(土地購入なし)の年収倍率は6.9倍とされています。
年収600万円の6.9倍は4,140万円となり、これが借入額の目安です。返済期間35年、融資金利1.85%で計算すると、月々の返済額は約13.8万円となります。返済負担率は約27.6%で、無理のない範囲と言えます。
頭金を1〜2割用意できれば、借入額を3,900万円程度に抑えられ、月々の返済額は約12万円に軽減されます。余裕を持った返済計画を立てられるでしょう。
土地購入あり(新規に土地を買う)の場合
土地を新規に購入する場合、土地費用と建物費用の合計が総予算となります。フラット35利用者の平均データによると、注文住宅(土地購入あり)の年収倍率は7.7倍とされています。
年収600万円の7.7倍は4,620万円となりますが、これは平均値であり、実際には土地費用が高い地域では総額が膨らみやすくなります。無理のない返済を考えると、借入額は3,000〜3,600万円程度に抑えることが推奨されます。
借入額4,000万円の場合、月々の返済額は約13万円、借入額4,620万円の場合は約15万円となります。土地費用が高い都市部では、建物費用を削減する必要があるかもしれません。
土地選びの段階で、総予算を意識して土地価格を決めることが重要です。「土地に予算をかけすぎて、建物費用が足りなくなった」というケースは少なくありません。
中古住宅・建売住宅の場合
中古住宅の借入額目安は3,000〜3,600万円程度とされています。借入額3,000万円の場合、月々の返済額は約9.2万円、借入額3,600万円の場合は約11万円となります。
注文住宅と比べて、月々の返済額を2〜4万円程度抑えられるため、返済負担率は20〜25%程度に収まります。生活費や教育費、貯蓄に回す余裕が持ちやすくなります。
リフォーム費用を考慮しても、新築注文住宅より総額が安くなるケースが多いです。「新築にこだわらない」「予算を抑えたい」という場合は、中古住宅や建売住宅も有力な選択肢となります。
予算オーバーの場合の代替案
適正予算を超える場合、無理に注文住宅を建てると返済が苦しくなるリスクがあります。以下の代替案を検討しましょう。
直接代替:中古住宅・建売住宅に変更
中古住宅は3,000〜3,600万円で購入可能で、月々の返済額は約9.2〜11万円です。注文住宅より月々2〜4万円程度返済負担を抑えられます。
建売住宅は土地と建物がセットで販売されており、注文住宅より価格が抑えられていることが一般的です。自由度は下がりますが、初期費用を削減でき、引き渡しまでの期間も短いです。
リフォーム費用を考慮しても、新築注文住宅より総額が安くなるケースが多いです。「新築注文住宅にこだわる理由」を改めて考えてみると、中古住宅や建売住宅でも満足できる可能性があります。
間接代替:補助金・助成金を活用して予算内に収める
新築購入やリフォーム時に、国や地方自治体の補助金制度を活用することで、住宅購入費用を削減できます。
国の補助金制度では、新築・注文住宅は最大160万円、リフォームは最大60万円の補助金が受けられるケースがあります。地方自治体によっては、独自の補助金制度を設けている場合もあります。
補助金を活用すれば、借入額を抑えられて余裕のある返済計画が可能になります。補助金の申請条件や期限を確認し、早めに手続きを進めることが重要です。
現状維持が合理的なケース:賃貸継続して年収アップを待つ
ライフイベント(子供の教育費、親の介護)を考慮すると、今は建てないのが賢明なケースもあります。
子供が小学校に入学するタイミング、親の介護が必要になるタイミングなど、今後5〜10年の収支を考えると「今は無理」と判断できる場合があります。焦って無理な借入をするよりも、年収アップや貯蓄を待つ方が長期的には満足度が高い住まいづくりにつながります。
共働きで世帯年収を上げる、昇進・転職で年収を増やすなど、数年後に余裕を持って購入できる状況を作ることも検討しましょう。賃貸継続のメリット(転勤や転職への柔軟性、修繕費用の負担なし)を再評価することも大切です。
無理に建てない選択肢もあることを理解し、自分のライフプランに合った判断をしましょう。
注意点:ライフイベントで返済が苦しくなるリスク
年収600万円で注文住宅を建てる場合、将来のライフイベントによって返済が苦しくなるリスクがあります。
子供の教育費: 子供が大学に進学する場合、私立大学なら年間100〜150万円の学費がかかります。塾や予備校の費用を含めると、さらに負担が増えます。住宅ローン返済と教育費の二重負担で家計が圧迫される可能性があります。
親の介護: 親の介護が必要になった場合、介護費用や施設費用が発生します。在宅介護の場合も、介護用品やリフォーム費用がかかることがあります。
転職・収入減: 転職や病気、会社の業績悪化などで収入が減少するリスクがあります。年収600万円から年収500万円に減少した場合、返済負担率が大幅に上昇し、返済が苦しくなる可能性があります。
これらのリスクを考慮して、返済計画に余裕を持たせることが重要です。返済負担率を25%以下に抑える、頭金を多めに用意する、貯蓄を十分に確保しておくなど、不測の事態に備えた対策を取りましょう。
まとめ:年収600万円で注文住宅を建てるための次の一手
年収600万円で注文住宅を建てることは可能ですが、無理のない返済計画を立てることが重要です。以下のステップで進めましょう。
①自己診断: 返済負担率25〜30%以内、年収倍率5〜7倍以内、頭金1〜2割、ライフプランに余裕があるかをチェックしましょう。YESが3つ以上なら、無理なく注文住宅を建てられる可能性が高いです。
②間取りと概算費用をシミュレーション: まどりLABOで土地条件や要望を入力すると、AIが約3分で複数の間取りプランを自動生成し、概算費用も確認できます。現実的な予算感を把握する第一歩となります。
③複数社から見積もりを取り、比較する: 1社だけでなく、複数のハウスメーカー・工務店から見積もりを取って比較しましょう。価格や仕様の違いを確認し、自分に合った選択肢を見つけることが大切です。
焦らず、自分のライフプランに合った判断をすることが、満足度の高い住まいづくりにつながります。まずは間取りと概算費用をシミュレーションして、具体的なイメージを持つことから始めましょう。
