戸建てとは?マンションとの違い・メリットデメリットを徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/13

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戸建てとは何か?基本の定義

住宅購入を検討している方の中には、「戸建てとは何か」「マンションとどう違うのか」「どちらが自分に合っているのか」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、戸建ての基本定義、種類(注文住宅・建売住宅・中古戸建て)、マンションとの違い、メリット・デメリット、向いている人の特徴を、基本から分かりやすく解説します。

初めて住宅購入を検討する方でも、戸建ての特徴を正確に把握できるようになります。

この記事のポイント

  • 戸建ては独立した1棟の建物になっている住宅で、一戸建て・一軒家とも呼ばれる
  • 注文住宅・建売住宅・分譲住宅・中古戸建ての4種類があり、それぞれ費用・期間・自由度が異なる
  • マンションとの主な違いは、所有形態(土地・建物全て所有)、騒音(生活音を気にせず暮らせる)、管理費(不要)
  • メリットは広々とした空間、騒音トラブルが少ない、土地資産の取得、管理費不要、自由なカスタマイズ
  • デメリットは維持管理の負担、修繕費用の自己負担(30年で平均615万円)、防犯リスク、交通利便性の低さ

(1) 戸建て(一戸建て)の定義

戸建てとは、独立した1棟の建物になっている住宅のことです。

グランディハウスの解説によると、「戸建ては1つの建物が1つの住居として独立している住宅」と定義されています。

マンションやアパートのように、1つの建物内に複数の住居があるのではなく、建物全体が1つの家族のための住居となっています。

(2) 一軒家との違い

戸建ては「一戸建て」「一軒家」とも呼ばれますが、基本的に同じ意味です。

  • 戸建て: 正式な不動産用語
  • 一戸建て: 戸建てと同義
  • 一軒家: 日常会話でよく使われる表現

いずれも「独立した1棟の建物になっている住宅」を指します。

(3) 集合住宅(マンション・アパート)との違い

集合住宅とは、マンション・アパート等、1つの建物内に複数の独立した住居がある住宅のことです。

項目 戸建て 集合住宅(マンション等)
建物の形態 独立した1棟の建物 1つの建物内に複数の住居
所有形態 土地・建物全て所有 専有部分のみ所有
管理費 不要 毎月支払い
騒音 生活音を気にせず暮らせる 上下階・隣室の音が聞こえる場合あり

戸建ては建物全体が自分のものであり、マンションは専有部分(部屋の内部)のみが自分のものです。

戸建ての種類と特徴

(1) 注文住宅(自由設計・費用高め・期間長め)

注文住宅とは、土地購入後、自由に設計して建築する戸建て住宅です。

一条工務店の解説によると、注文住宅の特徴は以下の通りです。

メリット:

  • 間取り・仕様・設備を自由に設計できる
  • 家族のライフスタイルに合わせた住まいを実現
  • 建築過程を確認できる

デメリット:

  • 費用が高い(建売住宅の1.2〜1.5倍程度)
  • 建築期間が長い(6ヶ月〜1年以上)
  • 打ち合わせ・設計の手間がかかる

向いている人: 自分の理想の家を実現したい、予算に余裕がある、時間をかけて家づくりをしたい人

(2) 建売住宅(即入居可能・低価格・カスタマイズ不可)

建売住宅とは、すでに建築された戸建て住宅を土地とセットで購入するものです。

メリット:

  • 価格が比較的低い(注文住宅よりも安い)
  • 即入居可能(建物がすでに完成している)
  • 実際の建物を見て購入できる

デメリット:

  • 間取り・仕様のカスタマイズができない
  • 建築過程を確認できない
  • 画一的なデザインになりがち

向いている人: 予算を抑えたい、早く入居したい、間取り・仕様にこだわりがない人

(3) 分譲住宅(大規模開発・統一感ある街並み)

分譲住宅とは、大規模な土地を分割して複数の戸建てを建築・販売する住宅です。

メリット:

  • 統一感のある街並み(街並みの美観が保たれる)
  • 同世代のファミリーが多く、コミュニティが形成されやすい
  • 大規模開発のため、周辺インフラ(道路・公園等)が整備される場合がある

デメリット:

  • カスタマイズの自由度が低い
  • 画一的なデザインになりがち

向いている人: 新しい街並みで暮らしたい、同世代のファミリーとのコミュニティを求める人

(4) 中古戸建て(価格安め・リフォーム費用が必要)

中古戸建ては、すでに誰かが住んでいた戸建て住宅を購入するものです。

メリット:

  • 価格が安い(新築の7〜8割程度)
  • 実際の住環境・周辺状況を確認できる
  • リノベーションで自分好みにカスタマイズ可能

デメリット:

  • 築年数が古い場合、修繕・リフォーム費用が必要
  • 建物の劣化状態を確認する必要がある
  • 住宅ローン控除の優遇措置が新築より少ない場合がある

向いている人: 予算を抑えたい、リノベーションで自分好みにしたい、立地を重視する人

戸建てとマンション(集合住宅)の違い

(1) 所有形態の違い(戸建ては土地・建物全て所有、マンションは専有部分のみ)

戸建てとマンションの最大の違いは、所有形態です。

SUUMOの解説によると、以下の違いがあります。

  • 戸建て: 土地・建物全てが所有物
  • マンション: 専有部分(部屋の内部)のみが所有物、土地・建物の共用部分は共有持分

戸建ては建物全体と土地が自分のものになるため、資産価値が高いと言えます。

(2) 騒音・生活音の違い

戸建ては、上下階・隣室の住人がいないため、生活音を気にせず暮らせます。

  • 戸建て: 生活音を気にせず暮らせる、子供が走り回っても問題なし
  • マンション: 上下階・隣室の音が聞こえる場合があり、生活音に配慮が必要

小さな子供がいる家庭や、楽器演奏・ペット飼育を希望する場合は、戸建ての方が適しています。

(3) 駐車場・駐輪場の違い

戸建ては敷地内に駐車スペースを確保でき、駐車場代が不要です。

  • 戸建て: 敷地内に駐車可能、駐車場代不要(月0円)
  • マンション: 駐車場代が毎月必要(月1〜3万円程度)

車を所有している家庭にとって、駐車場代が不要な点は大きなメリットです。

(4) 管理費・修繕積立金の有無

戸建ては管理費・修繕積立金が不要ですが、修繕費用は自己負担で計画的に準備する必要があります。

  • 戸建て: 管理費・修繕積立金不要、ただし修繕費用は自己負担(30年で平均615万円)
  • マンション: 管理費・修繕積立金を毎月支払い(月2〜5万円程度)

戸建ては毎月の支払いがない分、自分で修繕費用を計画的に貯蓄する必要があります。

戸建てのメリット

(1) 広々とした空間を確保できる

戸建ては、同じ価格帯のマンションと比べて、広い敷地・建物面積を確保できます。

  • 庭・駐車場: 敷地内に庭や駐車スペースを確保可能
  • 複数階: 2〜3階建てにすることで、居住スペースを広く取れる
  • 収納スペース: 床下収納、屋根裏収納等を設けることが可能

ファミリー層にとって、広々とした空間は大きな魅力です。

(2) 騒音トラブルが少ない(生活音を気にせず暮らせる)

戸建ては上下階・隣室の住人がいないため、生活音を気にせず暮らせます。

  • 子供が走り回っても問題なし
  • 楽器演奏も可能(深夜を避ければOK)
  • ペット飼育も自由

小さな子供がいる家庭や、趣味で楽器演奏をする方にとって、騒音トラブルが少ない点は大きなメリットです。

(3) 資産となる土地を取得できる

戸建ては土地・建物全てが所有物となるため、資産価値が高いです。

  • 建物は経年劣化するが、土地は資産として残る
  • 将来的に売却する際、土地の価値が残る
  • 相続時にも土地・建物を残せる

土地は資産価値が下がりにくいため、長期的な資産形成に適しています。

(4) 管理費・修繕積立金が不要

戸建てはマンションと異なり、管理費・修繕積立金の毎月の支払いが不要です。

  • マンションの管理費・修繕積立金: 月2〜5万円程度
  • 戸建て: 管理費・修繕積立金不要(月0円)

毎月の固定費を抑えられる点はメリットですが、修繕費用は自己負担で計画的に準備する必要があります。

(5) 自由にリフォーム・カスタマイズできる

戸建ては建物全体が所有物のため、自由にリフォーム・カスタマイズできます。

  • 間取り変更も自由
  • 外壁の色・デザインも自由
  • ガレージ・サンルーム等の増築も可能

マンションでは管理組合の許可が必要な工事も、戸建てなら自由に行えます。

戸建てのデメリットと注意点

(1) 維持管理の負担(外壁・屋根のメンテナンス)

戸建ては建物全体を自分で維持管理する必要があり、負担が大きいです。

主な維持管理項目:

  • 外壁塗装: 10年ごとに60〜100万円
  • 屋根の補修: 10〜15年ごとに50〜80万円
  • 給湯器・エアコン等の設備交換: 10〜15年ごとに数十万円

これらのメンテナンスを怠ると、建物の劣化が進み、資産価値が下がります。

(2) 修繕費用の自己負担(30年で平均615万円)

ダイワハウスの資料によると、戸建ての修繕費用は30年で平均615万円です。

マンションは管理組合が修繕積立金を管理しますが、戸建ては自己負担で計画的に貯蓄する必要があります。

計画的な貯蓄が重要:

  • 年間20万円程度の貯蓄を目安に
  • 大規模修繕(外壁塗装等)に備える

(3) 防犯上のリスク(1階侵入のリスク)

戸建ては1階部分からの侵入リスクがあります。

マンションは共用エントランスにオートロックがありますが、戸建ては各戸で防犯対策が必要です。

防犯対策:

  • 防犯カメラの設置
  • センサーライトの設置
  • 窓に防犯ガラス・補助錠を設置

(4) 交通利便性の低さ(駅から遠い立地が多い)

戸建ては駅から遠い立地が多く、通勤・通学に不便な場合があります。

マンションは駅近くに建てられることが多いですが、戸建ては土地の広さを確保するため、駅から離れた場所に建てられる傾向があります。

対策:

  • 車を所有する
  • バス便の充実したエリアを選ぶ
  • 駅徒歩圏内の戸建てを探す(ただし価格は高め)

(5) 2025年省エネ基準義務化によるコスト上昇

2025年4月から新築住宅の省エネ基準が義務化され、建築コストが上昇しています。

アキュラホームの資料によると、主なコスト上昇要因は以下の通りです。

  • 構造計算費用: 約50万円
  • 高性能断熱材: 従来の1.5〜2倍の費用
  • 高気密工事: 追加費用が発生
  • 高性能窓・玄関ドア: 従来より高額

新築戸建てを購入する場合、これらのコスト上昇を考慮した予算計画が必要です。

まとめ:戸建てが向いている人・マンションが向いている人

戸建ては、独立した1棟の建物になっている住宅で、注文住宅・建売住宅・分譲住宅・中古戸建ての4種類があります。マンションとの主な違いは、所有形態(土地・建物全て所有)、騒音(生活音を気にせず暮らせる)、管理費(不要)です。

メリットは広々とした空間、騒音トラブルが少ない、土地資産の取得、管理費不要、自由なカスタマイズです。デメリットは維持管理の負担、修繕費用の自己負担(30年で平均615万円)、防犯リスク、交通利便性の低さ、2025年省エネ基準義務化によるコスト上昇です。

戸建てが向いている人:

  • 広い空間を求める家庭(ファミリー層)
  • 騒音を気にせず暮らしたい人(小さな子供がいる、楽器演奏・ペット飼育を希望)
  • 土地資産を残したい人
  • 自由にリフォーム・カスタマイズしたい人
  • 車を所有している人(駐車場代が不要)

マンションが向いている人:

  • 駅近くに住みたい人(通勤・通学の利便性重視)
  • 維持管理の負担を減らしたい人(管理組合が対応)
  • セキュリティを重視する人(オートロック・管理人常駐)
  • 単身者・夫婦のみの家庭(広い空間は不要)

自分のライフスタイルや優先事項を明確にして、戸建てかマンションかを選択してください。詳細は信頼できる不動産会社や宅地建物取引士にご相談ください。

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よくある質問

Q1戸建てとマンションの違いは何ですか?

A1戸建てとマンションの主な違いは、所有形態、騒音、駐車場、管理費です。戸建ては土地・建物全てが所有物で、マンションは専有部分(部屋の内部)のみが所有物です。戸建ては生活音を気にせず暮らせますが、マンションは上下階・隣室の音が聞こえる場合があります。戸建ては敷地内に駐車でき駐車場代が不要ですが、マンションは駐車場代が毎月必要(月1〜3万円程度)です。戸建ては管理費・修繕積立金が不要ですが、マンションは毎月支払い(月2〜5万円程度)が必要です。詳細は[SUUMO](https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_knowhow/detached_house_housing_difference/)の記事でご確認ください。

Q2戸建ての種類にはどんなものがありますか?

A2戸建ての種類には、注文住宅、建売住宅、分譲住宅、中古戸建ての4種類があります。注文住宅は自由に設計できますが、費用が高く期間が長めです。建売住宅は即入居可能で低価格ですが、カスタマイズができません。分譲住宅は大規模開発で統一感のある街並みが特徴です。中古戸建ては価格が安めですが、リフォーム費用が必要な場合があります。詳細は[一条工務店](https://www.ichijo.co.jp/iikoto/house/)の記事で解説されています。

Q3戸建てのメリットは何ですか?

A3戸建てのメリットは、広々とした空間を確保できる、騒音トラブルが少ない(生活音を気にせず暮らせる)、資産となる土地を取得できる、管理費・修繕積立金が不要、自由にリフォーム・カスタマイズできる等です。小さな子供がいる家庭や、楽器演奏・ペット飼育を希望する方、車を所有している方にとって、大きなメリットがあります。詳細は[ダイワハウス](https://www.daiwahouse.co.jp/tryie/column/build/home_differences/)の記事でご確認ください。

Q4戸建てのデメリットは何ですか?

A4戸建てのデメリットは、維持管理の負担(外壁塗装10年ごとに60〜100万円)、修繕費用の自己負担(30年で平均615万円)、防犯上のリスク(1階侵入のリスク)、交通利便性の低さ(駅から遠い立地が多い)、2025年省エネ基準義務化によるコスト上昇等です。計画的に修繕費用を貯蓄する必要があり、防犯対策も各戸で行う必要があります。詳細は[グランディハウス](https://www.grandy.jp/article/topics/points_to_note_for_newly_houses/)の記事でご確認ください。

Q5戸建て購入時の諸費用はいくらかかりますか?

A5戸建て購入時の諸費用は、物件価格の5〜10%程度が目安です。主な内訳は、仲介手数料(物件価格×3%+6万円+消費税)、住宅ローン手数料、登録免許税、印紙税、火災保険等です。新築戸建ての場合、構造上重要な部分について10年間の保証期間があるため、保証内容とアフターサービスを必ず確認してください。詳細は信頼できる不動産会社や宅地建物取引士にご相談ください。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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