横浜市都筑区で土地を購入する際の基礎知識
横浜市都筑区で土地を購入する際、「価格相場はどれくらいか」「どのエリアが住みやすいのか」と悩む方は多いでしょう。
この記事では、都筑区の土地価格相場、エリア別の特徴、購入時の注意点を、国土交通省の地価公示や不動産取引価格情報等の公式データを元に解説します。
初めて都筑区で土地購入を検討する方でも、価格帯とエリアの特性を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 都筑区の2025年平均土地価格は338,886円/㎡(約127.4万円/坪)で、過去10年で+19%上昇
- 今後10年で+14.3%の価格上昇が予測されており、資産価値の高いエリア
- センター南・センター北駅周辺が最高値505,428円/㎡、鴨居駅周辺が最安値207,071円/㎡と駅により大きく変動
- 港北ニュータウンの計画的な街づくりにより、公園や緑地が豊富で子育て環境が良好
- 建築条件なし物件が多く、注文住宅を建てたい人に向いている
(1) 都筑区の概要と人気の理由
横浜市都筑区は、港北ニュータウンの中心エリアで、計画的な街づくりにより公園や緑地が豊富です。横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンラインが通り、横浜駅・渋谷駅へのアクセスが良好です。
子育て環境が充実しており、ファミリー層に人気のエリアです。
(2) 土地価格を決める主要な指標(公示地価・基準地価・坪単価)
土地価格を把握する際の主要な指標は以下の通りです。
- 公示地価: 国土交通省が毎年1月1日時点で公表する標準地の価格。土地取引の指標となる
- 基準地価: 都道府県が毎年7月1日時点で公表する基準地の価格。公示地価を補完する役割
- 坪単価: 1坪(約3.3㎡)あたりの土地価格。日本の不動産取引で一般的に使われる単位
都筑区の土地価格相場と推移
都筑区の土地価格相場は、過去10年で上昇を続けており、今後も上昇が予測されています。
(1) 2024-2025年の公示地価・基準地価
都筑区の2025年平均土地価格は338,886円/㎡(約127.4万円/坪)です。2024年の公示地価は住宅地で+3.68%、商業地で+3.69%と上昇が続いています。
(参考: 国土交通省「地価公示・都道府県地価調査」、2025年時点)
(2) 過去10年の価格推移と今後10年の予測
都筑区の土地価格は、過去10年で+19%上昇しています。今後10年で+14.3%の上昇が予測されており、資産価値の高いエリアです。
| 期間 | 価格変動 | 備考 |
|---|---|---|
| 過去10年 | +19% | 実績データ |
| 今後10年 | +14.3%(予測) | 統計的予測 |
(参考: 国土交通省「不動産取引価格情報」、2024年時点)
ただし、価格予測はあくまで統計的予測であり、経済情勢や災害等により大きく変動する可能性があります。
(3) 実際の取引価格と公示地価の乖離
公示地価と実際の取引価格には乖離があります。2024年Q1の取引価格は前年比-23.19%と下落したケースもあり、個別物件の評価が必須です。
エリア・駅別の土地価格と特徴
都筑区は駅により土地価格が大きく変動します。エリア別の特徴を理解し、ライフスタイルに合った場所を選びましょう。
(1) センター南・センター北駅周辺(高値エリア)
センター南駅周辺は都筑区で最も価格が高く、505,428円/㎡です。商業施設や公共施設が充実し、利便性が高いエリアです。センター北駅周辺も同様に人気で、価格帯は高めです。
(2) たまプラーザ駅周辺
たまプラーザ駅周辺は、東急田園都市線で渋谷駅へのアクセスが良好です。高級住宅街として知られ、価格帯は高めですが、落ち着いた住環境が魅力です。
(3) 鴨居駅周辺(比較的安価なエリア)
鴨居駅周辺は都筑区で最も価格が安く、207,071円/㎡です。JR横浜線で横浜駅・新横浜駅へのアクセスが可能で、予算を抑えたい方に適しています。
(4) 港北ニュータウンの特徴と住環境
港北ニュータウンは、横浜市都筑区・青葉区にまたがる大規模な計画的住宅地開発エリアです。公園や緑地が豊富で、子育て環境が良好なのが特徴です。
| エリア | 特徴 | 価格傾向 |
|---|---|---|
| センター南・北 | 商業施設充実、利便性高い | 最高値(505,428円/㎡) |
| たまプラーザ | 高級住宅街、静かな環境 | 高め |
| 鴨居 | 予算を抑えやすい | 最安値(207,071円/㎡) |
都筑区の土地購入時の注意点
土地購入時には、用途地域や建築条件、諸費用の確認が重要です。
(1) 用途地域と建築条件の確認
用途地域は、都市計画法で定められた土地利用の区分です。住居系、商業系、工業系等があり、建築できる建物の種類や高さが制限されます。購入前に用途地域を確認しましょう。
(2) 建築条件なし物件のメリット・デメリット
建築条件なしとは、土地購入時に建築会社が指定されていない物件のことです。購入者が自由に建築会社を選べるメリットがあります。都筑区は建築条件なし物件が多く、注文住宅を建てたい人に向いています。
デメリットは、建築会社選びや設計に時間がかかることです。
(3) 土地の面積と坪単価の関係
土地価格は、面積と坪単価により決まります。同じエリアでも面積が小さいと坪単価が高くなる傾向があります。予算と希望する建物の広さを考慮し、適切な面積の土地を選びましょう。
(4) 諸費用と税金(不動産取得税・登録免許税等)
土地購入時には、物件価格以外に以下の諸費用が必要です。
| 項目 | 目安額 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格の3%+6万円+消費税 |
| 登記費用 | 15〜30万円 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり) |
諸費用は物件価格の5〜10%が目安です。
都筑区の土地売却時のポイント
土地を売却する際は、複数社の査定を比較し、適正価格を把握することが重要です。
(1) 平均売却価格と中央値
都筑区の平均売却価格は60.8百万円、中央値は319,000円/㎡です。中央値は平均より低く、高額物件が平均を押し上げている可能性があります。
(参考: すまいValue、2024年時点)
(2) 一括査定サービスの活用方法
一括査定サービスを利用すれば、複数社(3-5社)の査定額を一度に比較できます。1社のみで判断すると、不利な条件で取引する可能性があるため、必ず複数社の査定を受けましょう。
(3) 売却時の取引件数と市場動向
都筑区の土地取引件数は減少傾向で、2023年43件、2018年81件と減少しています。市場動向を把握し、売却時期を検討することが推奨されます。
まとめ:都筑区での土地取引を成功させるために
横浜市都筑区の2025年平均土地価格は338,886円/㎡(約127.4万円/坪)で、過去10年で+19%上昇しています。今後10年で+14.3%の価格上昇が予測されており、資産価値の高いエリアです。
センター南・センター北駅周辺が最高値505,428円/㎡、鴨居駅周辺が最安値207,071円/㎡と、駅により大きく変動します。港北ニュータウンの計画的な街づくりにより、公園や緑地が豊富で子育て環境が良好です。
建築条件なし物件が多く、注文住宅を建てたい人に向いています。購入時は用途地域や建築条件、諸費用(物件価格の5〜10%)を確認しましょう。売却時は一括査定サービスで複数社の査定額を比較し、適正価格を把握することが重要です。
公示地価と実際の取引価格には乖離があるため、個別の査定が必須です。専門家(宅地建物取引士、税理士等)への相談を推奨します。
