東京で中古戸建てを購入する魅力とは
東京で住宅購入を検討する際、「新築と中古、どちらが良いのか」「中古戸建ての相場はどのくらいなのか」と迷う方は少なくありません。特に都心部では新築価格が高騰しており、中古戸建てという選択肢が注目されています。
この記事では、東京都の中古戸建て市場の最新動向、エリア別の価格相場、購入時の注意点を、LIFULL HOME'Sやアットホームなどの公式データを元に解説します。
初めて中古戸建てを購入する方でも、エリア選びから資金計画まで、必要な知識を体系的に把握できます。
この記事のポイント
- 東京都の中古戸建て平均価格は2025年時点で5,569万円(前年比3.5%下降)
- 23区内は3,000万円~1億円以上、都下(郊外)は2,000万円台から購入可能
- 人気エリアは八王子市、葛飾区、杉並区が上位(中央線・小田急線沿線が人気)
- 旧耐震基準物件(1981年5月以前)は倒壊リスクが高く、新耐震基準以降を推奨
- 修繕費・リフォーム費を含めた総額での資金計画が必須(数百万円かかる場合も)
東京で中古戸建て購入が選ばれる理由
東京都内で中古戸建てが選ばれる背景には、価格面・立地面での明確なメリットがあります。
(1) 新築との価格差とコストパフォーマンス
新築戸建ては建築費の高騰により、東京都内では5,000万円を大きく超えることが一般的です。一方、中古戸建ては築年数に応じて価格が下がるため、同じ立地でも新築より2,000~3,000万円安く購入できる場合があります。
LIFULL HOME'Sによると、2025年の東京都中古戸建て平均価格は5,569万円で、前年比3.5%下降しています。特に都下(八王子市、町田市など)では2,000万円台から購入可能な物件も多く、予算を抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。
(2) 住みたい場所を選びやすいメリット
新築戸建ては都心部では供給が限られ、郊外の新興住宅地が中心になります。中古戸建てであれば、既に開発された成熟した住宅街(駅近、学区、商業施設が充実)で物件を選ぶことができます。
実際に人気の中央線沿線(荻窪、吉祥寺、国立)や小田急線沿線(下北沢、成城学園前)では、中古戸建ての流通量が多く、希望エリアで物件を見つけやすいという利点があります。
(3) リフォーム・リノベーション前提の購入
中古戸建てを購入し、リフォームやリノベーションで自分好みの住空間を作る手法が定着しています。新築よりも総額を抑えながら、間取り変更や設備更新が可能です。
ただし、リフォーム費用は数百万円~1,000万円以上かかる場合もあるため、物件価格とリフォーム費の総額で予算を組むことが重要です。
東京都の中古戸建て価格相場とエリア別動向
東京都の中古戸建て相場は、エリアによって大きく異なります。以下、2025年の最新データを基に解説します。
(1) 2025年の平均価格(5,569万円)と前年比推移
LIFULL HOME'Sによると、2025年の東京都中古戸建て平均価格は5,569万円で、前年比3.5%下降しています。一方、アットホームの調査では、東京23区の2025年上期の価格は前期比+5.0%と大幅上昇し、2017年以降最高額を更新しています。
この差は、23区内の価格高騰と都下の価格安定(または下落)が混在しているためです。
(2) 23区内vs都下の価格差(3,000万円~1億円vs2,000万円台~)
東京都内の中古戸建て価格は、以下のように大きく二分されます。
| エリア | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| 東京23区 | 3,000万円~1億円以上 | 駅近・3階建が多い(41.2%)、利便性重視 |
| 都下(郊外) | 2,000万円台~5,000万円 | 敷地が広い、自然環境が豊か |
(出典: LIFULL HOME'S、アットホーム)
23区内では3階建物件が41.2%を占める一方、都下では5.7%に留まります。これは土地価格の差を反映しており、限られた敷地を有効活用するための3階建が23区で主流となっています。
(3) 人気エリアランキング(八王子市・葛飾区・杉並区)
SUUMOの人気市区町村ランキング(2025年)では、以下のエリアが上位を占めています。
- 八王子市(都下): 2,000万円台から購入可能、自然環境と利便性のバランスが良い
- 葛飾区(23区): 3,000万円台から、下町情緒と子育て環境が魅力
- 杉並区(23区): 4,000万円台~、閑静な住宅街、教育環境が充実
これらのエリアは、価格と住環境のバランスが取れていることが人気の理由です。
おすすめエリアと路線別の特徴
東京都内で中古戸建てを探す際、路線選びが重要です。以下、人気路線とその特徴を紹介します。
(1) 中央線沿線(荻窪・吉祥寺・国立・立川・八王子)
中央線は都心へのアクセスが良く、沿線に中古戸建て物件が豊富です。
- 荻窪(杉並区): 新宿まで約10分、商店街が充実
- 吉祥寺(武蔵野市): 住みたい街ランキング常連、駅周辺は商業施設が充実
- 国立(国立市): 文教地区、閑静な住宅街
- 立川(立川市): 商業施設が充実、子育て支援が手厚い
- 八王子(八王子市): 2,000万円台から購入可能、自然環境が豊か
(2) 小田急線沿線(下北沢・成城学園前・町田)
小田急線も人気路線の一つです。
- 下北沢(世田谷区): 若者に人気、個性的な商店街
- 成城学園前(世田谷区): 高級住宅街、教育環境が良い
- 町田(町田市): 2,000万円台から、商業施設が充実
(3) 西武池袋線・東武東上線沿線
都心へのアクセスと価格のバランスが取れた路線です。
- 西武池袋線(練馬区、所沢市など): 池袋まで約20分、価格は比較的抑えられる
- 東武東上線(板橋区、和光市など): 池袋まで約15分、ファミリー層に人気
中古戸建て購入の流れと注意点
中古戸建てを購入する際は、新築にはないチェックポイントがあります。
(1) 物件探しと内覧のチェックポイント
内覧時は、以下の点を重点的に確認しましょう。
- 外観: 屋根・外壁・基礎にひび割れや劣化がないか
- 雨の日に見学: 雨漏りや排水不良を確認できる
- 設備: キッチン・浴室・トイレの状態、給湯器の年数
- 周辺環境: 日当たり、騒音、ゴミ置き場、駐車場の有無
スムストックによると、雨の日に現場を見ることで、晴れた日には分からない不具合をチェックできます。
(2) 耐震性の確認(旧耐震基準vs新耐震基準)
耐震基準は中古戸建て購入で最も重要なポイントです。
| 基準 | 適用時期 | 耐震性 | リスク |
|---|---|---|---|
| 旧耐震基準 | 1981年5月以前 | 震度5強程度 | 倒壊リスク高 |
| 新耐震基準 | 1981年6月以降 | 震度6強~7程度 | リスク低減 |
| 2000年基準 | 2000年6月以降 | より高い耐震性 | 推奨 |
旧耐震基準の物件は、大地震時の倒壊リスクが高いため、新耐震基準(1981年6月以降)または2000年以降の物件を推奨します。
(3) ホームインスペクション(住宅診断)の活用(費用5-7万円)
ホームインスペクション(既存住宅状況調査)とは、専門家が住宅の劣化状況を調査するサービスです。費用は5-7万円程度で、購入申込から契約までの間に実施します。
LIFULL HOME'Sによると、ホームインスペクションを実施することで、購入後の修繕費用を事前に把握でき、トラブル回避につながります。
(4) 契約不適合責任の期間確認
契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)とは、売主が物件の欠陥に対して責任を負う制度です。
- 売主が不動産会社: 2年間が一般的
- 売主が個人: 2-3ヶ月が一般的、または免責の場合もある
契約前に、契約不適合責任の期間と内容を必ず確認しましょう。特に個人間売買では、売主が責任を負わない契約もあるため注意が必要です。
諸費用・税金と資金計画
中古戸建て購入時には、物件価格以外に諸費用が発生します。
(1) 購入時の諸費用内訳(仲介手数料・登記費用・不動産取得税)
主な諸費用は以下の通りです。
| 項目 | 目安額 | 内容 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格の3%+6万円+消費税 | 不動産会社への報酬 |
| 登記費用 | 30-50万円 | 所有権移転登記、司法書士報酬 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額の3% | 軽減措置あり |
| 火災保険 | 10年一括20-30万円 | 必須 |
| 印紙税 | 1-3万円 | 契約書に貼付 |
諸費用の合計は、物件価格の5-10%が目安です。5,000万円の物件であれば、250-500万円の諸費用が必要になります。
(2) リフォーム・修繕費用の見積もり(数百万円かかる場合も)
中古戸建ては、購入後に修繕やリフォームが必要になる場合があります。
- 水回り(キッチン・浴室・トイレ): 100-300万円
- 外壁・屋根塗装: 100-200万円
- 間取り変更: 500-1,000万円以上
スムストックによると、修繕費用は数百万円かかる場合もあるため、物件価格とリフォーム費の総額で予算を組むことが重要です。
(3) 住宅ローン減税の要件(1982年以降築または耐震基準適合証明書)
住宅ローン減税は、以下の要件を満たせば適用されます(2025年時点)。
- 1982年以降築の物件
- または耐震基準適合証明書を取得
LIFULL HOME'Sによると、1982年以降築であれば住宅ローン減税の対象です。それ以前の物件でも、耐震基準適合証明書を取得すれば適用可能です。
税制は改正される可能性があるため、購入時には必ず最新情報を確認してください。
まとめ:エリア選びと購入戦略
東京都の中古戸建て市場は、23区内の価格高騰と都下の価格安定が併存しています。2025年の平均価格は5,569万円ですが、エリア選びによっては2,000万円台から購入可能です。
人気エリア(八王子市、葛飾区、杉並区)や人気路線(中央線、小田急線)では物件流通量も多く、希望に合った物件を見つけやすいでしょう。
購入時は、耐震性(新耐震基準以降を推奨)、ホームインスペクションの実施、契約不適合責任の期間確認が重要です。また、修繕費・リフォーム費を含めた総額での資金計画を立てることで、購入後のトラブルを回避できます。
信頼できる不動産会社や宅地建物取引士に相談しながら、無理のない購入計画を進めましょう。


