高松市の土地市場の概要
香川県高松市で土地購入を検討している方の中には、「価格相場はどれくらいか」「どのエリアが良いか」「購入時に何を確認すべきか」といった疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。高松市は香川県の県庁所在地であり、四国の中核都市として注目されていますが、地域により価格差が大きく、用途地域や建築制限も様々です。
この記事では、高松市の土地相場、エリア別の特性、価格推移、購入時の注意点、諸費用を、国土交通省の不動産取引価格情報や土地代データの公的データを元に解説します。
高松市で土地購入を検討している方が、自分に合ったエリア・物件を正確に判断できるようになります。
この記事のポイント
- 高松市の2024年平均取引価格は1,748万円で、前年比14.8%上昇している
- 2025年公示地価は前年比+0.63%で、特に商業地が+1.04%と堅調に推移
- 地域別の価格差が大きく、中心部(美賀の台)で約48万円/m²、郊外(庵治町)で約1.03万円/m²
- 用途地域・建ぺい率・容積率の確認が必須で、希望する建物が建築可能か事前確認が重要
- 地盤調査やインフラ整備状況を確認し、追加費用が100万円以上かかる可能性を考慮する
香川県の県庁所在地としての高松市の位置づけ
高松市は香川県の県庁所在地であり、人口約42万人を擁する四国地方の中核都市です。JR高松駅を中心に、琴電(高松琴平電気鉄道)や高速道路網が整備されており、交通利便性が高いエリアです。
商業施設や公共施設が集積する中心部と、自然豊かな郊外エリアの両方が選択肢となり、ライフスタイルに応じた土地選びが可能です。
2024年の市場動向(物件数と取引状況)
SUUMOによると、2024年時点で高松市内には268件の土地物件が掲載されており、物件選択肢が豊富です。住宅用地から事業用地まで幅広い用途の土地が流通しています。
高松市の土地相場と価格推移
2024年の平均取引価格と坪単価
かいとち!によると、高松市の2024年平均取引価格は以下の通りです。
- 平均取引価格: 1,748万円(前年比+14.8%)
- 平均坪単価: 約11万円/坪(SUUMO報告)
- ㎡単価: 約41,721円/m²(2024年Q1)
価格は地域・立地条件により大きく異なるため、個別物件ごとに周辺相場を確認する必要があります。
2025年公示地価の動向(住宅地・商業地)
土地代データによると、高松市の2025年公示地価は以下の通りです。
| 項目 | 2025年公示地価 | 変動率 |
|---|---|---|
| 全用途平均 | 87,916円/m²(坪単価290,632円) | +0.63% |
| 住宅地 | 65,188円/m² | +0.38% |
| 商業地 | 146,162円/m² | +1.04% |
商業地が堅調に推移しており、高松駅周辺の徒歩圏エリアは生活利便性の高さから継続的な上昇傾向にあります。
過去10年の価格推移と将来予測
土地代データによると、高松市の過去の価格推移は以下の通りです。
- 過去最高値: 297,862円/m²(1991年)
- 過去最低値: 59,230円/m²(2016年)
- 現在: 87,916円/m²(2025年)
2016年を底に緩やかに回復傾向にあり、今後も安定的な推移が予測されます。
エリア別の特性と価格差
高松駅周辺・中心部の価格帯と特徴
高松駅周辺・中心部(丸亀町等)は、以下の特徴があります。
- 価格帯: 比較的高価格帯
- 特徴: 交通利便性が高く、商業施設・公共施設が充実
- 傾向: 徒歩圏の利便性の高いエリアで0-3%の上昇傾向
注文住宅や事業用地として人気のエリアです。
郊外エリアの価格帯と特徴
郊外エリア(牟礼町・庵治町等)は、以下の特徴があります。
- 価格帯: 比較的低価格帯
- 特徴: 自然豊かで静かな住環境、広い敷地を確保しやすい
- 注意点: 駅・商業施設からの距離、インフラ整備状況の確認が必要
ファミリー向けの広い住宅用地を求める方に適しています。
地域別の価格差(最高値・最低値エリア)
土地代データによると、高松市の地域別価格差は以下の通りです。
| 項目 | エリア | 価格 |
|---|---|---|
| 最高値 | 美賀の台 | 約48万円/m² |
| 最低値 | 庵治町 | 約1.03万円/m² |
約46倍の価格差があるため、予算とライフスタイルに応じたエリア選択が重要です。
土地購入時の確認事項と注意点
用途地域と建築制限(建ぺい率・容積率)
SUUMOジャーナルによると、用途地域は都市計画法で定められた13種類の地域区分で、建築可能な建物の種類・規模が制限されます。
確認事項:
- 用途地域: 希望する建物(住宅・店舗等)が建築可能か確認
- 建ぺい率: 敷地面積に対する建築面積の割合
- 容積率: 敷地面積に対する延べ床面積の割合
高松市の都市計画情報は高松市公式サイトの都市計画情報ページで確認できます。
接道義務と建築基準法の要件
SUUMOジャーナルによると、接道義務は建築基準法第43条で定められており、敷地が建築基準法上の道路に2m以上接する必要があります。
注意点: 接道義務を満たさない場合、建築確認が下りず建物が建てられません。購入前に必ず確認してください。
地盤調査とリスク確認(液状化・地盤沈下)
SUUMOジャーナルによると、地盤調査を実施し、液状化や地盤沈下のリスクを把握することが重要です。
対策:
- 地盤が弱い場合、地盤改良工事が必要(追加費用が発生)
- 高松市のハザードマップで浸水リスクを確認
専門家(宅建士、土地家屋調査士)への相談を推奨します。
インフラ整備状況(水道・ガス・電気)
SUUMOジャーナルによると、インフラ(水道・ガス・電気)が未整備の場合、100万円以上の費用がかかる可能性があります。
確認事項:
- 上下水道の配管状況
- ガス供給の有無(都市ガス・プロパンガス)
- 電気引込の状況
建築条件付き土地の制約事項
建築条件付き土地は、一定期間内(通常3ヶ月以上)に指定業者と建築契約を結ぶ条件が付いた土地です。
注意点:
- 期限内に契約しない場合、土地売買契約が白紙解除される可能性がある
- 建築業者を自由に選べない
契約前に建築条件の詳細を確認してください。
土地購入にかかる諸費用と税金
仲介手数料(売買価格×3%+6万円+消費税)
不動産会社に支払う仲介手数料は、以下の上限が定められています。
計算式: 売買価格×3%+6万円+消費税
例(売買価格2,000万円の場合):
- 仲介手数料 = 2,000万円 × 3% + 6万円 = 66万円
- 消費税込み = 66万円 × 1.1 = 72.6万円
不動産取得税の計算方法
不動産取得税は、土地・建物を取得した際に課される地方税です。
計算式: 固定資産税評価額 × 税率(原則4%、軽減措置適用で3%)
詳細は各都道府県の税務署や不動産会社に確認してください。
登録免許税と登記費用
所有権移転登記時に課される登録免許税は以下の通りです。
計算式: 固定資産税評価額 × 税率(原則2%、軽減措置適用で1.5%)
その他、司法書士への登記費用(5-10万円程度)が発生します。
その他の諸費用(測量費・地盤調査費等)
その他の諸費用は以下の通りです。
- 測量費: 30-50万円程度
- 地盤調査費: 5-10万円程度
- 造成費用: 地形により数十万円〜数百万円
総額: 売買価格の5-10%程度が目安
まとめ:高松市で土地を選ぶポイント
高松市の2024年平均取引価格は1,748万円で、前年比14.8%上昇しています。2025年公示地価は前年比+0.63%で、特に商業地が+1.04%と堅調に推移しています。
地域別の価格差が大きく、中心部(美賀の台)で約48万円/m²、郊外(庵治町)で約1.03万円/m²と約46倍の開きがあります。予算とライフスタイルに応じたエリア選択が重要です。
用途地域・建ぺい率・容積率の確認が必須で、希望する建物が建築可能か事前確認が重要です。地盤調査やインフラ整備状況を確認し、追加費用が100万円以上かかる可能性を考慮してください。詳細は不動産会社や宅地建物取引士に相談しながら、自分に合った土地を選びましょう。
