札幌の不動産市場ガイド|エリア別相場・購入・売却のポイントを解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/11

広告

無料査定依頼キャンペーン 【ノムコム】

札幌の不動産市場の現状と2025年最新動向

札幌市内で不動産の購入・売却を検討する際、「今は買い時なのか」「価格はどれくらいか」「どのエリアがいいのか」と悩む方は多いでしょう。

この記事では、札幌市の不動産市場の2025年最新動向、エリア別の特徴、物件タイプ別の相場、購入・売却時の注意点を、公的データ・不動産業界の調査情報を元に解説します。

札幌ならではの雪対策、ガス種類、地盤の確認方法など、実践的なポイントも含めて、安心して不動産取引を進められるようになります。

この記事のポイント

  • 2025年公示地価は11年連続上昇も伸び率は鈍化、都心部は堅調だが郊外は頭打ち傾向
  • 札幌駅エリアのマンション価格は直近3年間で約76.0%上昇(バブル懸念も)
  • 東西線沿線(西18丁目、円山公園、琴似)や桑園エリアが転勤者にも人気
  • 春の内覧でも地盤・湿度を確認、都市ガス推奨(プロパンは最大6倍コスト)
  • 売却タイミングはエリア・物件種別により異なるため、複数社で査定を

エリア別の特徴と人気エリアガイド

中央区:札幌駅・大通周辺の都心エリア

札幌市中央区は、札幌駅・大通公園を中心とした都心エリアで、商業施設・オフィス・公共交通機関が集中しています。

特徴:

  • 交通利便性: 地下鉄南北線・東西線・東豊線、JR函館本線が利用可能
  • 商業施設: 大丸、パルコ、ステラプレイス、さっぽろ地下街など
  • 価格帯: 札幌市内で最も高額、マンション価格は3年で5.93%上昇

おすすめの人:

  • 都心勤務で通勤時間を短縮したい
  • 生活利便性を最優先したい

東西線沿線:西18丁目・円山公園・琴似

東西線の西側(西18丁目、円山公園、西28丁目、琴似)は、転勤者にも人気の高いエリアです。

特徴:

  • 都心アクセス: 大通駅まで10分以内
  • 住環境: 円山公園(自然豊か)、円山動物園、北海道神宮が近い
  • 教育施設: 評判の良い小中学校が多い

おすすめの人:

  • 都心へのアクセスと住環境のバランスを重視
  • 子育て世帯

函館本線沿線:桑園エリア

桑園駅周辺は、札幌駅の隣駅でありながら比較的落ち着いた住宅街です。

特徴:

  • 札幌駅まで1駅: JR函館本線で約3分
  • 医療施設: 北海道医療センターが近い
  • 商業施設: イオン札幌桑園店あり

おすすめの人:

  • 都心に近く、静かな住環境を求める
  • 医療施設の近くに住みたい

その他のエリア(北区・東区・豊平区)

北区:

  • 北海道大学周辺:学生街、文化施設が充実
  • 麻生・新琴似:地下鉄南北線沿線、住宅街

東区:

  • 栄町・元町:地下鉄東豊線沿線、価格帯が比較的手頃

豊平区:

  • 平岸・美園:地下鉄南北線沿線、住宅街として人気

エリア選びは通勤時間・生活利便性・予算のバランスで決めることをおすすめします。

物件タイプ別の相場(マンション・戸建て・土地)

マンション価格相場と推移

LIFULL HOME'Sのデータによると、札幌駅エリアの中古マンション価格は以下の通りです。

期間 価格変動
直近1年間 約20.3%上昇
直近3年間 約76.0%上昇

要因:

  • 札幌駅周辺の再開発(新駅ビル建設等)
  • インバウンド観光客回復による需要増
  • 北広島のボールパークF VILLAGE、千歳の半導体工場誘致(ラピダス効果)

2010年頃から新築マンション価格が年々高騰しており、中古価格も比例して上昇しています。新築当時より数百万円も高い価格で売れている事例も多いですが、バブル懸念もあるため、慎重な判断が必要です。

一戸建ての売却価格相場

LIFULL HOME'Sのデータによると、札幌市の一戸建て売却の平均データは以下の通りです。

項目 平均値
平均売却額 2,761万円
取引件数 4,819件
平均専有面積 193m²
平均築年数 24年

一戸建ては昨年同時期比で0.45%下降傾向にあり、マンションとは異なる動きを見せています。

土地の坪単価動向

株式会社エリアネットの調査によると、2025年公示地価では以下の傾向があります。

  • 2025年公示地価: 11年連続上昇だが伸び率は鈍化
  • 都心部・リゾート地: 堅調な上昇
  • 郊外・地方: 頭打ち傾向
  • 2024年: 坪単価が300万円を超えるエリアも登場

金利上昇、建築コスト高騰、人口減少により市場見通しには不透明感があります。

札幌で不動産購入する際の注意点

札幌で買ってはいけない土地の特徴

ミサワホームの調査によると、札幌で避けるべき土地の特徴は以下の通りです。

冬季の雪解け水による湿地:

  • 春に内覧した場合でも、地面の湿度や低く見える場所に注意
  • 不動産会社に地盤調査履歴や過去の写真を依頼する

地盤が軟弱なエリア:

  • 札幌は一部に軟弱地盤エリアがあり、地盤改良費用が想定外に発生するケースがある
  • 建設会社に早期相談し、地盤調査を実施する

前面道路が狭い土地:

  • 除雪車が入れない、雪置き場がないなどの問題が発生

ガス種類の確認(都市ガスvs.プロパン)

賃料の安い物件はプロパンガスに注意が必要です。ミサワホームの調査によると、悪質なプロパンガス業者の場合、都市ガスの最大6倍のコストがかかる可能性があります。

推奨: 長期居住なら「都市ガス」を選ぶ

確認方法: 物件情報にガス種類が記載されていない場合は、不動産会社に必ず確認

春の内覧時の注意点(雪解け後の地盤)

札幌で物件を探す際は、春に内覧した場合でも以下を確認してください。

  • 地面の湿度・低く見える場所
  • 不動産会社に地盤調査履歴を依頼
  • 過去の冬季の写真を見せてもらう

雪解け後に地盤の問題が顕在化することがあるため、注意が必要です。

土地購入時の建設会社への早期相談

札幌で土地購入時は、不動産会社だけでなく建設会社にも早期相談するのが安心です。土地だけ先に決めると、以下の問題が起こりやすいためです。

  • 希望の間取りが入らない
  • 想定外の地盤改良費用が発生
  • 前面道路が狭く建築制限がある

転勤シーズンの競争激化への対応

転勤シーズンの3〜4月は競争が激化し、冷静な判断が難しくなります。10月入居を希望する場合は8月に時間的余裕を持って探すのがベターです。

札幌で不動産を売却するポイント

売却のベストタイミング

札幌の不動産売却のベストタイミングは、エリア・物件種別により異なります。

マンション:

  • 直近3年間で約76.0%上昇しているため、現時点では売り時と言える
  • ただし、バブル懸念もあるため、複数社で査定を取り比較

一戸建て:

  • 昨年同時期比で0.45%下降傾向
  • 市場動向を見ながら、急がず慎重に判断

土地:

  • 都心部は堅調、郊外は頭打ち傾向
  • 開発プロジェクト(札幌駅再開発、ボールパークF VILLAGE等)の近隣エリアは今後も需要が見込める

不動産会社の選び方

札幌の不動産会社を選ぶ際は、以下のポイントを確認してください。

  • 地元密着型: 札幌の地域事情に詳しい
  • 大手: 全国ネットワークで買主を探せる
  • 実績: 過去の取引実績、口コミを確認

複数の不動産会社で査定を取り、価格・サービス内容を比較することをおすすめします。

媒介契約と仲介手数料

不動産会社に売却を依頼する際は、媒介契約を結びます。

媒介契約の種類:

  • 専属専任媒介: 1社のみに依頼、自己発見取引不可
  • 専任媒介: 1社のみに依頼、自己発見取引可
  • 一般媒介: 複数社に依頼可能

仲介手数料:

  • 物件価格の3%+6万円+消費税が上限
  • 例:3,000万円の物件 → 96万円+消費税

仲介手数料は法定上限額のため、複数社で比較しても大きく変わらない場合が多いです。サービス内容・実績で選ぶことを推奨します。

まとめ:札幌で不動産取引を成功させるために

札幌の不動産市場は、2025年公示地価で11年連続上昇を続けていますが、伸び率は鈍化しています。都心部・リゾート地は堅調ですが、郊外・地方は頭打ち傾向にあり、市場動向を慎重に見極める必要があります。

購入時は、エリア選び(東西線沿線、桑園等)、ガス種類の確認(都市ガス推奨)、地盤調査の実施、建設会社への早期相談が重要です。

売却時は、エリア・物件種別により最適なタイミングが異なるため、複数の不動産会社で査定を取り、市場動向を見ながら判断することをおすすめします。

札幌ならではの雪対策・気候条件を踏まえた物件選びと、専門家(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー等)への相談を活用し、安心して不動産取引を進めましょう。

広告

無料査定依頼キャンペーン 【ノムコム】

広告

よくある質問

Q1札幌で住みやすいエリアはどこですか?

A1東西線の西側(西18丁目、円山公園、琴似)や函館本線沿いの桑園エリアが転勤者にも人気です。これらのエリアは都心(大通駅)まで10分以内でアクセスでき、住環境と生活利便性のバランスが良いためです。円山公園エリアは自然豊かで、円山動物園や北海道神宮が近く、子育て世帯にも評判の良い小中学校が多いです。桑園エリアは札幌駅の隣駅で静かな住宅街です。

Q2冬の雪対策で物件選びに注意すべき点は?

A2春に内覧した場合でも、地面の湿度や低く見える場所に注意し、不動産会社に地盤調査履歴や過去の冬季の写真を依頼してください。雪解け水による湿地や地盤が軟弱なエリアは、建物の沈下や傾きのリスクがあるため避けるべきです。また、前面道路が狭い土地は除雪車が入れず、雪置き場がない問題が発生します。土地購入時は建設会社にも早期相談し、地盤改良費用の見積もりを取ることを推奨します。

Q3札幌の不動産価格は今後も上昇しますか?

A32025年公示地価は11年連続上昇していますが、伸び率は鈍化しています。都心部(札幌駅周辺再開発)やリゾート地は堅調ですが、郊外・地方は頭打ち傾向にあります。金利上昇、建築コスト高騰、人口減少により市場見通しには不透明感もあります。マンション価格は直近3年で約76%上昇しており、バブル懸念もあるため、専門家(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー等)への相談を推奨します。

Q4購入と賃貸どちらがいいですか?

A4居住期間・資金計画・将来の転勤予定により異なります。一般的に、長期居住予定(10年以上)なら購入、短期(5年未満)なら賃貸がおすすめです。購入のメリットは資産形成・住宅ローン控除、デメリットは流動性リスク・維持費。賃貸のメリットは柔軟性・初期費用の低さ、デメリットは資産にならない・家賃の支払い継続。ファイナンシャルプランナーへの相談で、ライフプランに合った選択をすることを推奨します。

R

Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

関連記事