なぜ複数の不動産サイトを比較すべきなのか
不動産情報サイトを利用する際、「SUUMOだけで探せば十分なのか」「複数のサイトを使う必要はあるのか」と迷う方は少なくありません。
この記事では、SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム等の主要な不動産ポータルサイトの特徴を、売却・購入・賃貸の目的別に比較し、サイト選びのポイントを解説します。顧客満足度調査や業界データを元に、複数サイト併用のメリットや、おとり物件を避ける方法も提示します。
初めて不動産サイトを利用する方でも、自分の目的に合った最適なサイトを選べるようになります。
この記事のポイント
- SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホームが三大ポータルサイトで、物件掲載数や課金体系が異なる
- サイトごとに掲載物件や初期費用が異なる場合があるため、複数サイト併用が推奨される
- RSC認定マーク付きサイトや業者専用データベース(REINS)直結型サービスでおとり物件を回避
- 物件掲載数、検索機能、情報の信頼性、サービス内容を確認してサイトを選ぶ
- 2024年現在、オンライン内見サービスやキャッシュバックキャンペーンが普及
主要な不動産ポータルサイトの種類と特徴
不動産ポータルサイトとは、SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム等、複数の不動産会社の物件を掲載する総合情報サイトです。サイトごとに物件掲載数、加盟店舗数、課金体系が異なります。
(1) SUUMO|業界No.1の物件掲載数
SUUMOは、リクルートが運営する不動産ポータルサイトで、業界No.1の物件掲載数を誇ります。
SUUMOの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 物件掲載数 | 業界最大級 |
| 課金体系 | 定額型(物件掲載時に定額料金) |
| 独自機能 | 物件動画、360度パノラマサービス |
| 強み | 写真が多く、視覚的に物件を比較しやすい |
(参考: ieLove Cloud)
SUUMOは写真や動画が充実しており、物件の雰囲気を事前に把握しやすい点が評価されています。
(2) LIFULL HOME'S|成果報酬型で加盟店舗数が多い
LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)は、成果報酬型の課金体系を採用しており、加盟店舗数が多いことが特徴です。
LIFULL HOME'Sの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加盟店舗数 | 業界トップクラス |
| 課金体系 | 成果報酬型(問い合わせ時のみ課金) |
| 強み | 掲載不動産会社数が多く、幅広い選択肢 |
(参考: ieLove Cloud)
成果報酬型のため、不動産会社が問い合わせを受けた時のみ料金が発生する仕組みです。これにより、加盟店舗数が多くなり、幅広い物件を検索できます。
(3) アットホーム|全国の加盟店舗が物件を流通
アットホームは、全国の加盟店舗が物件情報を共有・流通させる仕組みを持つポータルサイトです。
アットホームの特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課金体系 | 定額型 |
| 強み | 地域密着型の不動産会社が多く加盟 |
| 信頼性対策 | 情報の正確性を高める施策を実施 |
(参考: オリコン顧客満足度調査)
アットホームは、RSC(不動産情報サイト事業者連絡協議会)認定マーク付きサイトとして、情報の信頼性が評価されています。
売却・購入・賃貸|目的別おすすめサイト比較
(1) 売却向けサイトの選び方(一括査定サイト等)
不動産を売却する場合、一括査定サイトを活用すると、複数の不動産会社から査定額を比較できます。
売却向けサイトの特徴
- 一括査定サービス: 複数社の査定額を一度に取得し、比較検討できる
- 査定の根拠: AI査定や過去の取引データを元に算出される場合が多い
- 注意点: 査定額は売却額を保証するものではない。複数社の査定を比較し、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要
(2) 購入向けサイトの選び方(新築・中古別)
不動産を購入する場合、新築と中古で適したサイトが異なります。
購入向けサイトの選び方
- 新築物件: SUUMO、HOME'Sが新築マンション・戸建ての情報を豊富に掲載
- 中古物件: アットホームが中古物件に強く、地域密着型の不動産会社の情報が多い
- 比較のポイント: 価格、立地、築年数、設備を複数サイトで比較し、相場を把握する
(3) 賃貸向けサイトの選び方(物件掲載数・検索機能)
賃貸物件を探す場合、物件掲載数と検索機能の充実度が重要です。
賃貸向けサイトの選び方
- 三大ポータルサイト併用: SUUMO(物件数多い)、HOME'S(加盟店舗数多い)、アットホーム(信頼性高い)を併用すると、物件の取りこぼしが少ない
- 検索機能: こだわり条件(ペット可、楽器可等)、地図検索、該当物件数の表示機能があると便利
- 複数サイトで比較: 同じ物件でも不動産会社によって初期費用が異なる場合があるため、複数サイトで確認する
不動産サイト選びの5つのチェックポイント
(1) 物件掲載数と加盟店舗数
物件掲載数が多いほど、選択肢が広がります。加盟店舗数が多いサイトは、地域密着型の不動産会社の情報も得られます。
比較のポイント
- SUUMOの強み: 物件掲載数が業界最大級
- HOME'Sの強み: 加盟店舗数が多く、幅広い物件情報
- 併用のメリット: 両方を使うことで、取りこぼしが少なくなる
(2) 検索機能の充実度(こだわり条件・地図検索)
検索機能が充実していると、希望条件に合った物件を効率的に見つけられます。
確認すべき検索機能
- こだわり条件: ペット可、楽器可、駅徒歩5分以内等
- 地図検索: 住みたいエリアを地図上で指定して検索
- 該当物件数の表示: 検索条件に合う物件が何件あるかリアルタイム表示
これらの機能があると、物件探しの時間を短縮できます。
(3) 情報の信頼性(RSC認定マーク等)
RSC認定マークは、不動産情報サイト事業者連絡協議会が発行する、正確な掲載情報を保証するマークです。
RSC認定マークの意味
- おとり物件の排除: 既に募集が終了している物件を掲載しない
- 情報の更新頻度: 物件情報を定期的に更新し、正確性を保つ
- 信頼性の保証: 業界団体が認定したサイトであることを示す
RSC認定マーク付きサイトを選ぶことで、おとり物件のリスクを減らせます。
(4) サービス内容(オンライン内見・キャッシュバック)
2024年現在、オンライン内見サービスやキャッシュバックキャンペーンが普及しています。
最新サービスの活用
- オンライン内見: ビデオ通話で物件の内覧を行うサービス。遠方の物件や時間が取れない場合に便利
- キャッシュバック: 契約時に仲介手数料の一部がキャッシュバックされるキャンペーン
- 仲介手数料の割引: 一部のサイトでは仲介手数料が半額や無料になる場合がある
これらのサービスを活用することで、コストや時間を節約できます。
(5) 複数サイトでの比較(初期費用の違いを確認)
同じ物件でも、不動産会社によって初期費用(敷金、礼金、仲介手数料等)が異なる場合があります。
複数サイトで比較すべき理由
- 初期費用の差: 同じ物件でも10万円以上の差がつく場合がある
- キャンペーンの違い: サイトごとにキャッシュバックや割引キャンペーンが異なる
- 交渉の材料: 他社の見積もりを提示することで、初期費用の交渉がしやすくなる
複数サイトで比較検討することを推奨します。
おとり物件を避けるための注意点
(1) おとり物件とは|既に募集終了した物件の掲載
おとり物件とは、既に募集が終了しているにも関わらず掲載され続けている物件のことです。集客目的で使用されることがあります。
おとり物件のリスク
- 問い合わせても「既に契約済み」と言われ、無駄足になる
- 別の物件を勧められ、希望条件と異なる物件を紹介される場合がある
- 信頼できない不動産会社に時間を取られるリスク
(2) RSC認定マーク付きサイトを選ぶ
RSC認定マーク付きサイトは、おとり物件の排除に取り組んでいます。
RSC認定サイトの取り組み
- 定期的な物件情報の更新
- 募集終了物件の速やかな削除
- 不動産会社への厳格な管理体制
オリコン顧客満足度調査によると、RSC認定マーク付きサイトは信頼性が高く評価されています。
(3) 業者専用データベース直結型サービス(REINS連携)の活用
REINS(レインズ)は、不動産会社専用の物件データベースです。REINS直結型サービスを利用すると、おとり物件を回避しやすくなります。
REINS直結型サービスの例
- OHEYAGO: 業者専用データベースから直接検索できるサービス
- XROOMS Pro: REINS連携により、最新の物件情報を提供
これらのサービスは、おとり物件が少なく、信頼性が高いとされています。
まとめ|複数サイト併用で最適な物件を見つける
SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホームの三大ポータルサイトは、それぞれ物件掲載数、加盟店舗数、課金体系が異なります。複数サイトを併用することで、物件の取りこぼしを防ぎ、初期費用の比較検討ができます。
不動産サイト選びでは、物件掲載数、検索機能、情報の信頼性(RSC認定マーク)、サービス内容(オンライン内見、キャッシュバック)を確認しましょう。おとり物件を避けるため、RSC認定サイトやREINS直結型サービスを活用することを推奨します。
自分の目的(売却・購入・賃貸)に合ったサイトを選び、複数サイトで比較しながら、最適な物件を見つけてください。
